厚切りの肉に舌鼓 : Niku masu

　今夜は巣鴨「肉枡」へ。幸い入店できましたが、新型肺炎云々で「不要不急の外出は控える」ご時世、レストランもキャンセル続きでスカスカという話をよくネット上で目にしていたけど、こちらはほぼ満席の人気店でした。
　インスタ映えしそうなイチオシメニュー「肉舟盛り」は、事前予約要でしたので注文できず。でも、牛タン全部盛りや厚切り赤身盛りなど、全ての肉が厚切り、サイコロ型なのが嬉しい。ただ、熱を肉の内奥にまで伝えるのにワザが必要。日頃肉会を何店も主催していながら筆者は自分で肉を焼くことはほとんどありません。さてさてどうしたものか？と思っていると、肉の表面に隠し包丁が入っています。これなら、肉の内部への熱伝導を容易にしてくれるので、焼き台の強めの火力でサクサク焼いて、表面が焦げるほど焼かなくても内奥にまでしっかり火が通ります。なるほど、よく考えているなぁ、と感心。それでも肉を焼くのはド素人の筆者なので、若干表面を焦がしてしまいましたが、内部はミディアムレアの仕上がりでした。
　肉はおすすめ、というよりも自分が好きなタンを「牛タン全部盛り」で。上タン、並タン、タン先、タン下が、部位ごとに合った厚さで切られており、炙る程度の焼き加減で中まで火が通り美味しかった。厚切り赤身盛り合わせは、トモサンカク、シンシン、ナカニクと、サシの少ない部位。トモサンカクは見た目は脂が少ないけど焼いてみると少ない脂が解け出して赤身とうまく絡んで肉の味を引き立てていました。シンシンとナカニクはもっとサシが少ないので赤身を楽しめます。追加で、マクラと、一頭の牛から1kgしか取れないというカブリを注文。どちらも初めて聞く部位です。この頃になると、遅れていた焼き担当が店に着いて焼いてくれたので、いつも通り美味しく食べられました。
　デザートが無いので締めに冷麺を注文。「スダチ香るしじみ汁100％」という修飾語に釣られながらも、スダチの酸味が強かったらなぁ、と思っていたら、ほのかな酸味が麺の邪魔にならずかえって引き立て役として良い仕事をしており、食事の幕引きに適した味わい。他店の冷麺にはない肉食後のさっぱり感でした。これであとデザートがあったら、、、と思いながらも、肉が小ぶりながら厚切りだったせいかすっかり満腹。これだけ食べてこの価格に驚いていると、人身事故で止まっていた山手線も運転再開。無事帰路につけました。