「八千代分店」の看板に惹かれて・・ : Katsumi

以前よりこちらのお店の前は良く通るので知ってはいたが、今回訪問は初めてである。看板で木になったのは「八千代分店」という部分であった。「八千代」とは私は実際に行ったことはないが、昔の名古屋の名店であったそうである。かなり昔にテレビの解説で見たことがあった。ちなみに私の住まいのそばにもあったのだが、いつしか閉店となっていた。どうやら八千代は名古屋のとんかつを語る上で避けては通れないお店のようであった。

扉を開けると地元の常連さんと思われるお客さんが3組いただけで、流行っている感じではなかった。立ち込めるアウエイ感の中、奥の庭の見える席に案内された。苔が生えるほど歴史のありそうな立派なお庭で待つ間、心が洗われる感じがした。

今回オーダーしたのはロースカツ定食である。こちらではビーフカツも有名らしいが、この日のお腹の具合はトンカツで決まっていた。悩むことなくすぐロースカツ定食をオーダーした。

まず最初はサラダから。これはドレッシングがとても特徴がありホームメイドの物であろう。複雑な味わいでクセになるほどの美味しいものであった。さすが老舗はこういうものもあるのだなあ～～

しばらく待っているうちにとんかつ定食がやってきた。最近ではトンカツといえども見た感じが芸術的ともいえるルックスをした美しいものが多いのだが全くそういう言うのではなく、何と言うか昔ながらの素朴な雰囲気のトンカツであった。衣の厚みもバラバラだし揚げムラもあった。平たく言えば家庭で作ったようなとんかつなのである。

中は今流行りの薄ピンクなどという細かい芸当はなく、ウェルダンであった。肉自体は美味しいし、ソースも美味しかったがかなり脂の部分が多くて帰る頃には胃もたれしていた。脂身の好きな方は良いかもしれないが、弱い方は私と同じ運命だろう（笑）

美味しいとんかつ屋さんとは思ったが、私にはあまり合わないかな・・・そんな感じであった。