千葉駅北口に本格ビストロ : Maillot Jaune

市役所やオフィス街のある登戸のモノレール架線下から、千葉駅北口の住宅地のど真ん中に越して来たビストロ。客層も会社帰りの軽い宴会利用から、かなりプライベート利用にシフトした様子。料理のラインナップは以前と変わらぬクラシカルなフレンチで、ビストロらしい品揃え。鴨肉や仔羊、豚肉などを使った田舎風が美味しい店。

軽いスパイシーさが特徴の料理の数々。赤ワイン煮は豚肉を使っている。時間を掛けて味の浸み込んだ豚の赤ワイン煮は、柔らかい豚肉に煮詰められて凝縮された赤ワインのタンニンやフルーティーさが良く感じられる。移転前からのスペシャリテはパテドカンパーニュ。分厚く切られたしっかりした食感もクラシカル。

クスクスを使った料理もスペシャリテ。今回は仔羊と野菜。フランス田舎料理らしくスパイシーに煮込まれた仔羊も柔らかく仕上げられている。ズッキーニや赤、黄のパプリカ、ブロッコリーなどの彩り野菜に加え、ひよこ豆がたっぷり使われていて深い野菜の味わいに色を添え、クスクスとの相性を良くしている。締めのフィットチーネは鴨肉。鴨のラグーもワインのとも。

乾杯の泡はボトルのヴァンムスーが手頃な価格で嬉しい。アンドレガロワは量販店でも見かけるコストパフォーマンス抜群ワイン。飲みやすい口当たりと力強い泡が手軽なビストロには合っている。白、赤のワインもフランスを中心に手頃な価格帯のワインを世界中から。メニューになくても、裏からブルゴーニュを出してくれるところが有難い。今回はエミルデュランのピノノワール。フランス田舎風料理の味わいにぴったりの組合せ。

場所はJR総武横須賀線、総武中央線、外房線、内房線の千葉駅。ホームの一番東京駅寄り、西口改札を出て右側となる北口広場へ。広場のバスターミナル前の駅前通りを左側に2百メートル。信号1本手前の路地を右に入り、最初の十字路を左に曲がった直ぐ右手の建物1階にある。駅からは徒歩5分。手造り感たっぷりのウッディなファサードが良い。店内もシンプル、カジュアルでコンパクトな設え。半オープンなキッチンに沿ったテーブル席が4卓。奥には個室にもできるテーブル席が2卓。

奥の部屋には壁にレース用自転車のフレームが掛けられている。オーナーシェフは料理と同じくらいの自転車オタク。店名のマイヨジョーヌはツールドフランスの優勝者が着る黄色いジャージの名称。店の休みも日曜と祝日月曜の定休日と、自転車レースにシェフが出場する臨時休業日となっている。移転の忙しさで最近はレースに出られていないらしい。フランス愛を感じる気軽なビストロ。田舎風のクラシカルな料理と気軽なワインが良い。新店舗での新しい常連客が増えつつある、ビストロらしいビストロとなっている。

パテドカンパーニュ　920円
グリーンサラダ　630円
仔羊と野菜のクスクス　1520円
鴨のラグーのフィットチーネ　1290円
豚肉の赤ワイン煮　1580円
自家製パン　フォカッチャ　230円

NM VIN MOUSSEUX BRUT
　Andre Gallois　3380円/750mlボトル
2015 BOURGOGNE Pinot Noir
　Emille Durand　3400円/750mlボトル