すごく薄くてかなり大きい。すばらしい品質のおぼろ昆布 : Okui Kaiseidou

福井県敦賀市にある創業明治４年の昆布の老舗です。日本橋高島屋の催事「味百選」で見つけました。福井に昆布というイメージは薄かったけれど、総務省家計調査によれば昆布の一人当り消費金額は富山に次いで２位なんだとか。３位島根、４位山形といずれも日本海側なのはその昔、昆布が蝦夷から北前船で日本海側を運ばれた名残でしょうか。特にこちらのお店のある敦賀市は京都に運ばれる昆布の陸揚げ地だったようです。

そんな敦賀市のこちらのお店で買ったのはおぼろ昆布。とろろ昆布とおぼろ昆布は紛らわしいですが、とろろが昆布を重ねてくっ付けたものの側面を機械で削ったものであるのに対して、おぼろは昆布の広い表面をカンナのような道具で削ったもの。当然おぼろ昆布の方が高級品です。その中でも今回買ったのは昆布の芯に近いところを使った太白おぼろ昆布。最高級品だと思います。

家でお皿に広げてみると一枚一枚が薄くて大きい。薄さは皿の模様が透けて見えるくらいです。これだけの面積のものを途中で切れたり穴が開いたりせずに削り出す技術は凄いですね。普通はお吸い物やうどんに入れたり、料理のトッピングにしたり、あるいはおにぎり巻くのに使ったりするところですが、そのまま食べてみます。

口に入れるとフワッとした食感の後、極薄の昆布が舌や口の粘膜に吸い付く感じ。それから昆布の旨味が広がってこれ単体として十分に美味しい。酢の酸味が殆んど感じられないのもいいと思います。お料理に使う前に食べ切ってしまったらどうしよう。

後で調べてみたらこちらはコレド室町にも常設のお店があるんですね。なーんだ。これで安心して沢山食べれる。