Ｑ太郎は毛が３本、天もりはエビ３本 : Azumaya

《 2023年03月 初訪 》
「東家」といえば、北海道に於ける蕎麦屋界の一大勢力であり、釧路の「竹老園東家総本店」を総本山とするのは周知の事実であるが、その中にもいくつかの系譜がある。
本流である「総本店」系列の暖簾分け店とともに、「井桁に東」の紋に「一」を加えた「札幌東家のれん会」の系列が二大勢力と言って良いかもしれない。
他にもいくつかの系列があるが、以前に紹介した「松葉井桁に東」の紋を使う「休坂東家」の系譜は、小樽にあった東家の血を継ぐ苫小牧市見山町の「東家」が唯一となってしまったようだ。
そして、もう一つ忘れてはならないのが東家の本家から早くに別れた「山田開助」氏を祖とする系譜で、釧路にある「北大通東家」がこの直系となるもうひとつの東家だ。
東家の創始者である「伊藤文平」氏の子息「伊藤竹次郎」氏の友人であった「山田開助」氏は、１９１５年に東家初となる分店を創業、こちらの系譜も釧路市内にいくつかの店があり、札幌では既に閉店してしまった「札幌医大前東家」や、この「北２５条東家」がそれにあたる。
総本店系の東家はいわゆる「クロレラ蕎麦」と言われる薄緑の蕎麦を出すが、北大通東家系ではそれをせず、更科風の白い蕎麦を出すのが特徴だ。
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さて、レビュータイトルをご覧になって「なんじゃ、そりゃ？」と思われた方も少なくないだろうが、品書きの「天もり・海老天３本」というのを目にして真っ先に頭に浮かんだのが、オバＱことオバケのＱ太郎の頭の毛が３本だということ・・・。
ご同輩ならご存じだろうが、藤子不二雄先生のコミック＆アニメで、自分ですら観ていたのは７０年代の第二期アニメだから、古いね、いや古い（笑）
というわけで、「天ざる」は天ぷらの盛り合わせなのに、「天もり」はなぜかエビ天だけが３本・・・なぜエビだけ？。
しかし、なかなかのボリュームで大エビとは言わなまでも、中エビというにはやや大きいのが３本、もりそばに６５０円増しならば、満足度は低くは無い。
蕎麦は冒頭にも書いたような更科風の並蕎麦で万人向けのタイプ。
天つゆは付いてこないが、蕎麦猪口とは別に天ぷら用のが添えられ、薬味も大根おろしと生姜が付くので、蕎麦と天ぷらは別の汁で頂ける。
種類は多くは無いが、蕎麦前なども置き、近隣ならば蕎麦屋酒も楽しんでみたいところ。
この店最大のウィークポイントは駐車場の狭さだろうか？
店内のキャパに比べて、停められる台数が明らかに不足しており、タイミングによっては車が停められずに断念という場合も出てきそうだ。
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◇ 天もり 1,100円