嗚呼、最後の一本が名残惜しい蕎麦。
「嗚呼、最後の一本が名残惜しい・・・」
そう思えた新そばである。牡丹種を自家製粉し、手打ちする十割そばは、やや細めでエッジが美しくて良く繋がっている。キュッと締まってモッチリとした食感で存在感のあるコシ。牡丹種特有の甘み十分な上に、新そばの風味が加わって・・・もう至福。
汁(つゆ)も負けてはいない。太く上品なコクを持たせた出汁に、スッキリかつシャープなかえしの融合、後味にはほんのり甘味を持たせてマロヤカさも演出する濃口で辛口寄り。薬味もしっかり、開店直後の入店、蕎麦湯は潔く透明の釜湯。
深い朱色のセイロも雰囲気十分、お盆も朱色で二倍増し。猪口や徳利、薬味の配置も完璧だ。そして心に響く手書きの箸袋がトドメを指してくれるよう。
小窓から見えるご主人の気遣いや、キリッとした掛け声もこの店の演出に一役買っている。ご夫婦と美味い蕎麦があれば、もうそれで良しなのだ。
こちらは私が思うレジェンド店。今年の新そば時期は若手店を中心に巡っているのだが、今や食べログやSNSの時代。この店の蕎麦がスマホのタイムラインにどんどん登場、そしてその画像が香るのだ。そう思えるくらいのオーラと存在感のある蕎麦。ついついそのデジタルの香りにさえも引き寄せられてしまった。
随所にこだわりが感じられる上質な牡丹蕎麦
【2012/02/16】
約一年ぶりに本日再訪。蕎麦の「望・再訪店」としては序列一位の店だったのだが期間が開いてしまった。
「かしわ」1,155円
かしわの油感は穏やかで見た目は上品繊細系だが、つゆは割としっかりした味わいで、どこか田舎っぽい要素も兼ね備えている。蕎麦は温かいつゆに合わせてか、しっかりコシを残した茹で具合・・これが食感にとても心地良い効果を与えているような感じで、個人的には大変満足出来た。大きなカットのかしわは仕込みが良いのか、適度な歯応え、そしてコクと旨み・・とても美味しい。葱も雑味無く、食感と味わいに良いアクセントを与えていた。
全体のボリュームとしてもしっかりした量であり、味わいのバランスとして大変満足出来る「かしわそば」。個人的に好きな味わい路線だったので評価がアップしたが、この店は冷たい蕎麦は勿論、「種物」にも素晴らしい魅力があると思う。ジューッ!と音をたてて提供される「天ぷらそば」やカレー南蛮も魅力的だ。
石臼手挽き、生粉手打ち・・全ての行程において「手作業」にこだわっているようなので、ある程度の高価格は仕方ないとも思うが、それでも少し高いかな・・そうでもないかな・・・と言った微妙な印象。このクォリティでもう少し安くなれば大絶賛に値する蕎麦だと思うのだが、これはお客側のわがままだろうか・・・
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まずは「町方風手打ちそば」という表記は珍しく興味をそそられる。ここは蕎麦粉の品種の一つ「牡丹」を使用した手打ち蕎麦を食べさせてくれる店だ。
狭く、レトロ・・という表現よりは「日本庶民的クラシック」のような雰囲気のある店内、これが「町方風」なのだろう・・中々居心地良し。ざっとお品書きを見渡すと・・価格帯結構干高めに感じられた。初訪問となった今回は「もり」を頂く。
蕎麦は・・・生粉打ち・細切りで角が立ち見たも目美しく、固ゆで系のコシが主張する。風味は時期的なものもあろうか強いものでは無かったが、噛み締めた際の味わいは良く、これが牡丹なのか・・・とキタワセ・キタノマシュウ等との違いは十分に感じられる。私としては蕎麦粉の品種にもそれぞれの良さがあり、水・打ち・保管方法等、様々な要素で様々な個性が存在するので甲乙は付け難いが、品種抜きにここの蕎麦は美味しいと感じた。又、蕎麦つゆも「濃い系・甘辛味」と勝手に形容するが、塩辛過ぎず少し甘みが感じられるつゆは濃度も自分好みだった。
メニューに書かれたこだわりや張り紙広告などから、店主の「相当なこだわり」を感じとる事が出来るが、やや押し付けがましい感もある。「年代別サービス」や「日付によるサービス」もとても良いと感じたが、説明書きにやや押し付け感を感じる。とは言っても極端な嫌味を感じるものでは全くないのだが・・・私が神経質過ぎるのかも知れない。あとは「こだわる」のであれば、変更になった品書きは紙を貼ったりしないで印刷し直した方が良いと思う。
店主ご夫婦の接客応対も親切で温かみもあり・・・「町方風」の表現に偽り無しという感じ。是非他のメニューも頂いてみたいと感じた蕎麦屋さんである。
店名 |
Ikkyuu(Ikkyuu)
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类型 | 荞麦面、日本酒 |
预约・查询 |
011-784-1919 |
预约可/不可 |
可预订 |
地址 |
北海道札幌市東区北二十一条東17-3-31 |
交通方式 |
市営地下鉄東豊線元町駅から徒歩約4分 距離元町 442 米 |
营业时间 | |
预算 |
¥1,000~¥1,999 ¥1,000~¥1,999 |
预算(评价总数) |
¥1,000~¥1,999
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付款方式 |
无使用卡 无使用电子钱 无使用二維码支付 |
座位数 |
20 Seats ( カウンター6席、4人掛テーブル2、6人掛テーブル1) |
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个人包厢 |
不可能 |
包场 |
不可能 |
禁烟・吸烟 |
严禁吸烟 |
停车场 |
不可能 |
空间、设备 |
有吧台座位 |
酒水 |
有日本清酒,有烧酒 |
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此时建议 |
许多人推荐的用途。 |
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服务 |
提供外带服务 |
关于儿童 |
接待儿童(接待学龄前儿童,接待小学生) |
改めて見ると「せいろ」1枚1,000円は道内でも最高峰かな…但しその価値があります。
こちらは牡丹蕎麦十割を提供する名店…現在は高齢化により土日のみの営業です。江戸風情を思わせる趣ある古民家風店舗に、厨房から響くご主人の「心からの掛け声」が胸を打つのです。
数年前の新そばでは「最後の一本が惜しい蕎麦」と表現する位にバシッとハマった蕎麦を味わいました。今回は熟成期を迎えた牡丹蕎麦、前日には春のすけで鹿追牡丹天日干しを手繰った直後、そう…今回は食味と体感の比較と勉強の意味も込めて、この店に訪れたのです。
■せいろ 1,000円
まずはお盆から放たれるオーラの圧がスゴイ!これでもか!の主張があります。スゴイ…アピールは道内最高峰です。
ここでは美瑛産の牡丹種を十割で打っています。色の演出も素敵。うむ?以前にも増してマッティな食感(平たく言えば茹で不足)を感じましたがギリセーフです。香りは落ち着くも主張があり、手繰れば正に熟成期…牡丹種特有の大地を感じる滋味が、後味にボーンと梵鐘の音のように響いてくるのです。
キレイだけではない、節出汁のコクを太く利かせつつ、さりげない醤油(返し)感がしっかりと融合した辛口寄りの汁(つゆ)もマッチングとして優秀。
やはり美味い… 参りました。
40代の中堅ニューウェーブ職人の台頭が頼もしい昨今ながら、老獪…とは異なる自信と余裕が圧倒的に感じられた手繰り、ありがとうございました。体力勝負の蕎麦打ち…ご無理なさらずに、これからも我々を楽しませて下さい。
贔屓の春のすけの牡丹も良かったが‥‥「老兵も譲らず」そんなひととき。