旨い。こだわりの「牡丹蕎麦」は、この店で静かに輝いた。
【2015/10】
秋を感じたくて雨耕庵に来ました。
窓越しの風景、そしてメニューで感じる季節感、この店での愉しみは、そんなところにもあるんだ。
アットホームな背中越しに見える「控えめながらも大きなこだわり」は、やはり本物だ。
【2014/11】
新そばと蕎麦屋酒を楽しもうとお客少ないであろう夕方に訪問。日本酒「緑川」や「南」を
チビチビとやりながらアテを楽しむ。
やや常連化しているので、最初のアテに関しては通常メニューなのかは不明。その後は酒を
注文した場合で楽しむ事が出来る「玉子焼き」を味わう。うん、素朴な味わいで良いね。
一通り楽しんで、温泉好きなご主人夫婦と温泉談義を楽しみながら、〆の蕎麦を注文。嗚呼、
やはり良いなあ・・素朴で豊かな牡丹蕎麦。特に秋の時期は「きのこそば」がオススメ。
きのこがドーンと乗って、やや濃い目の汁(つゆ)で美味しく手繰る事が出来ます。
時期と運が良ければ天然物のきのこが混ざる事も。
今回も大満足、嗚呼・・・薪ストーブの温もりがまた恋しい。
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【寒いこれからの季節にオススメ】
「投汁蕎麦(とうじそば)/秋冬限定」一人前1300円~二人前から注文可能
読んで字の如し、蕎麦を鍋汁に投じて手繰るスタイル。言わば蕎麦のしゃぶしゃぶ?蕎麦鍋?
信州発祥の食べ方で、投汁籠と言われる器具もこの店の雰囲気にバッチリ合っている。
・・・キュッと締まった蕎麦を土鍋でグツグツと煮えた熱い汁でサッと加熱する事が出来るので、
蕎麦は延びること無くアツアツ。又、お好みに応じて蕎麦を煮込んでみるのも楽しい。デフォルト
で二種の蕎麦(並粉/田舎)が提供されるので、その場合は田舎蕎麦が合いそう。
野菜やきのこ、鶏肉がたーっぷりの汁と共に鍋感覚で味わう事が出来るので、心も体もポカポカ気分。
これ、寒い季節にはじーっくりと染み渡ります。最後はそばがき(これもデフォルトで提供?かは
解りません。ゴメンナサイ)を投入して大満足! 日本酒にも合いそうだなあ。
この投汁そばの写真を眺めながら、カタカタとレビューを打っていたら・・・
嗚呼、お腹がグ~っと鳴ってしまいました(笑)
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【2013/11】
新そばを味わいに再訪。
今年の新そばは気候のせいだろうか、例年に比べ満足度に欠ける店が多かったが、
こちら雨耕庵の蕎麦も同じ。うーん、蕎麦粉かな、それとも意気込みかな?今回の蕎麦
には、この店の持つ雰囲気とリンクした「素朴ながらも重厚なオーラ」を感じ取る事は
出来なかった。
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【2013/10中旬 新そば速報…フライング!】
少し時間が空いた平日のこの日は、蕎麦仲間と雨耕庵でビジネス蕎麦ランチ。
今回は種物を頂いてみる事にし、かしわそばときのこそばを並粉で注文。
いずれも具材が豊富、かしわやきのこの旨みも引き出された味わいで、
雰囲気は北海道の農家等で昔から親しまれてきたような田舎感のある蕎麦だ。
向かいに座る蕎麦仲間も「おいしい-☆」との事で安心したが、個性派であれど
繊細なこちらの並粉だと、どうしても熱いつゆに印象を消されがちなので、
こちらの店の種物は田舎そばの方が合いそうだという事がお互いの一致した
見解だった。
尚、新そばはもう少し先の11月頃からとの事。新そばの魅力をより感じられる
タイプのこちらの蕎麦に今から期待したい。
『新そば満足度指数 今から楽しみ』
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【2012/11 新蕎麦再訪】
新蕎麦再訪店のローテションに入る「雨耕庵」。今年も楽しみだ。
「鴨せいろ(二色)」 1500円
相変わらず「野趣に富んだ趣のある蕎麦」。私の記憶が確かならば・・・(古っ)
昨年の新蕎麦よりも更に出来栄えが良いように感じた。特に丸抜きは、かすかな
緑色が新蕎麦らしさを控えめながらも演出している。
しっかり味わいの田舎、ほんのり風味の丸抜き、やはり旨い。
辛口寄りでスッキリと深みが両立したようなバランス型のつゆ、硬めの鴨肉、
少し残るアク、粗目に浮いた油、少々荒っぽさと田舎っぽさも感じられる鴨汁は
この店の雰囲気にマッチ。それでいて、しっかりと丁寧な仕事が施されている
事が解るような味わい。
このセットの魅力は、せいろメニューでありながら、冷たいつゆがきちんとした
分量で付く事。頻繁には通えないが、あれこれ試してみたいという私のような
欲張り派には大変ありがたい設定。最初は蕎麦そのままで風味を楽しみ、
次につゆをそのまま口に含んで味わいを確認。そして蕎麦をつゆに半分弱浸けて
味わいコントラストを。更に鴨汁をそのまま口に含んでコクを味わう。最後は
汁と蕎麦のハーモニーを堪能・・・ちょっと押し付けがましいかな(笑)
今回の訪問では、明るくてフレンドリーな奥様がとても良い感じで接客応対して
くれた。また新しい雨耕庵の魅力が感じられるようで好印象。
BGMも何も無い、静かな空間で「カチャカチャ・・トントン・・チャッチャッ」という蕎麦
を仕上げる小さな音に耳を傾け、期待を弾ませながら提供を待つ時間は、この店
独特の魅力的なひととき。初訪問時等は少し落ち着かないかもしれないが、2度目
にはおそらく眠くなる位にリラックス出来ると思う。蕎麦好きでも、そうでなくても、
一度はこの店の蕎麦と空気感を体験して頂きたい。個人的には一人での訪問が
オススメだ。
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【2011/11 新蕎麦再訪】
今回は種物を・・・と思っていたが、やはり一番の魅力であろう「二色そば」が食べたい。
更に今回は「かしわぬき」も注文。
丸抜きはいつも通りの良い風味・喉越し・しっとり感。田舎は今回、外皮のジャリ感が目立ち、
短く切れている状態も若干気になったたが、手打ち十割田舎蕎麦の言わば「正々堂々感」と
受け止めた。
かしわぬきは、旨みがあり柔らかいかしわ肉が印象的。本来はせいろ物の浸け汁では無い
ので、鶏の出汁感・つゆの濃度も穏やかなのだが、辛口傾向のスッキリとした味わいは、
そのまま啜って良し、蕎麦を浸けて食べても中々美味い。
冷たいつゆに関して補足解説すると、生返しが主張する辛口サラっとの穏やか江戸前系。
それぞれの味わい要素が穏やかにまとまった印象で、個性的な蕎麦とのバランスは絶妙だ。
今回も満足度の高い蕎麦をご馳走様でした。
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西区蕎麦弾丸ツアーの二件目。「やま賀」で桜エビセイロを頂いてすぐに、カーナビを頼りに移動。
ナビは住宅街へ誘導・・・そしてやっと発見!実は一度見過ごして一周りしてしまった位の解り辛さ。
入り口へ・・・まるで穴蔵に入るような背の低い扉。この手の田舎小屋感を前面に出した店は多い。
なので「店主一人でこじんまりと、凝った趣味蕎麦を食べさせる」そんな感じが人気なんだろうな・・・
程度に思いながら席に着いた。狭い店内、早春とは言え外はまだ寒く、薪ストーブが暖かい。
席に着いた時から感じていた不思議なオーラ。13時過ぎだったためか客は私一人。
さっと品書きを見渡し、ある程度食べログで調べておいたメニューの内から今回はおそらく基本で
あろう「二色そば」を注文。手書きのお品書きに書かれた「こだわりと薀蓄」を熱心に読んで蕎麦を待つ。
田舎感・レトロ感・手作り感・大雑把感・・そしてこだわり感と文化の香り・・・音楽も流れない静かな静かな
店内に、トントン・・・と包丁の音色、カチャ・・・と食器の音色、そして蕎麦を茹でる湯を沸かす炎の音色が
心地よく蕎麦を期待しながら待つ自分の心に響き、どんな蕎麦が出てくるのだろうというワクワクするような
期待感をよりいっそう高めてくれた。
店内を眺めながら待つ事約十数分・・・蕎麦が出された。
やや太めで少し豪快さを感じさせる二色の蕎麦、赤い星、黒い星が良い感じ。
まずは「丸抜き」をそのまま頂く。「旨い・・・!」その一言。拡がる風味、適度なコシ、牡丹蕎麦特有なのだろう
ほのかな甘味・・・そして喉越しも良し。
ちょっと興奮しながら次に「田舎」を味わって見る。同じく旨い!田舎ならではの表面的な味わいはさほど特徴
的には感じなかったが、やはり拡がるほのかな甘味は独特だ。
北海道で収穫される蕎麦の品種は王道「キタワセ」、注目度満点の「キタノマシュウ」、そして作付面積的にも
稀少な「牡丹」、やや変化球「北海T8号(だったかな?ちょっと自信無い・これは韃靼蕎麦)」があるが、どれも
それぞれの魅力があり、私自身は然程品種への強いこだわり嗜好は無いし、たとえ外国産蕎麦粉をブレンド
していたとしても、美味ければそれで良しという考えである。しかしながらこの「牡丹」という品種は独特の甘味
で最近は特に注目している。
既に満足感を感じながらも次に「つゆ」に浸して頂く・・・
出汁・かえしは主張し過ぎずまとまった感じの辛汁。浸す・・というよりは蕎麦を少しつけて頂くと、蕎麦の強い
風味と濃い目のつゆが心地良いハーモニーを奏でるような・・・しかもお互いの良さを邪魔しないバランス。
いずれの蕎麦にも言える感想としては、風味もさる事ながら「嚙み締めて感じる蕎麦の味わい・旨みの強さ」。
大事大事に黙々と味わいながら一気に蕎麦を食べ終えた。最後にさらっとした蕎麦湯を味わいながら箸を置
いた時の満足感は、上手く表現出来ないが、「蕎麦喰い」を趣味にしてから久しぶりに味わった強い感覚だった。
大満足・・・ただし個人的には丸抜きをもう少し細めで頂いてみたいとも感じたが、全ての要素において「こだわり」
が強いであろう同店、その流儀に従いたい。
感じの良い店主、味わいある店舗、深いこだわり、そして最高の蕎麦・・・席に着いた時から感じた不思議なオーラは、
生意気な「一お客」としてではあるが、「偽り無しのこだわり」と「計算されたセンス」そして店主の「蕎麦に対する熱意」
が三位一体となって相乗効果を醸し出すような・・・そんな深いオーラだったんだと、このレビューを打ち込みながら
ふと感じた。
個性・主張の強い蕎麦なので、苦手と感じる方もいるとは思うが、田舎蕎麦が好きな方だときっと満足出来るであろう。
店名 |
Soba Kiri Ukouan(Soba Kiri Ukouan)
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类型 | 荞麦面、日本酒 |
011-662-7361 |
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预约可/不可 |
无法预订 |
地址 |
北海道札幌市西区西野6条5丁目5-25 |
交通方式 |
从札幌市营地铁南北线发寒南站步行30分钟。或者从发寒南站乘坐“福井阎提前”巴士或“和平瀑布入口”巴士到“西野二股”巴士站下车,稍微往回走在西野6-3・西野5-3交叉路口进入西野屯田通步行5分钟。 距離发寒南 2,032 米 |
营业时间 |
营业时间和节假日可能会发生变化,因此请在参观前与餐厅联系。 |
预算 |
¥1,000~¥1,999 |
预算(评价总数) |
~¥999¥1,000~¥1,999
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付款方式 |
无使用卡 无使用电子钱 无使用二維码支付 |
座位数 |
20 Seats ( 桌子6人座×1、地炉6人座×1、日式房间4人座×1) |
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个人包厢 |
不可能 |
包场 |
可能的 可接受20人以下 |
禁烟・吸烟 |
严禁吸烟 |
停车场 |
不可能 店前数台 |
空间、设备 |
有日式围炉座位 |
酒水 |
有日本清酒,有烧酒 |
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此时建议 |
许多人推荐的用途。 |
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服务 |
提供外带服务 |
关于儿童 |
接待儿童 |
澄んだ秋空の木曜日、7年前に挟んだままの「心の栞」を外して、いざ西区西野の古民家へ。
少し躊躇しつつも静かにふすまを開ければ、そこには変わらない、無音で静かな空間があったのだ。
「覚えていますか?以前…」と女将さんに話しかける。
「ああ!勿論覚えているよ。温泉は行ってるの?」
満点の笑みで言葉が返り、時が戻ったようなやりとりに心はホッとして、体温が即時に蘇ったような気がした。
■きのこせいろ(二色)1,500円
蕎麦には職人の気持ちが移るもの。こちらの蕎麦はその要素が強い。ご主人の素朴な優しさと一論ある拘りの混在。浦臼牡丹の穏やかながら穀物を感じさせる甘さの余韻が噛んで長い。
そして何時もこちらのせいろ汁にはホッとする。そのまま飲める程の塩梅で、浮くのは秋…きのこの風味と優しい汁を例えるなら「故郷」。
「どう?うちのお蕎麦は変わりましたか?」笑顔で問われる。
「変わらない事にホッとしたよ」そう答えた時の女将さんの安堵な表情は忘れない。
7年前の最後に訪れたのは新しい命が生まれる頃…ストーリーは大きく変わったものの、栞を外した事により、止まっていた物語がまた静かに動き出した事には新たなる希望。そして蕎麦好きが高じて生まれたこの店との新たなるご縁には、背中を押してくれた事を含めて感謝。
うん…やはり私は蕎麦が、そしてこの庵が好きだ。
パチッ
ストーブから薪が爆ぜる音…
嗚呼、雨耕庵に今年も白い冬が来る。