キーマカレー、チャイ　再訪 : Shamiana

初回訪問は2010年。久しぶりにシャミアナの元町店を再訪しました。本当はもっと早く来たかったんだけど、シャミアナはカレーが売切れると閉店しちゃうので、何回も再訪に失敗して涙を呑んでた次第です。神戸は遠いなぁ。。。

狭くて急な階段をトコトコ登って先ずは初老のマスターにご挨拶。齢は既に70代後半でしょうか。久しぶりだけどマスターが衰えてなくてなによりです。以下、マスターとの会話

　私　：北野本店でも食べたことあります。立派な店でしたよね。何年ぐらい
　　　　営業したのですか。どうして閉めちゃったの。建物の老朽化ですか？
　店主：2017年に閉店するまで北野は45年間営業しました。元町は未だ19年目です。
　　　　建物というより私達は5人でシャミアナを始めたんだけど、メンバーが歳を
　　　　取ったり亡くなったりで2店営業が厳しくなったので、元町に集約しました。

　私　：北野店ではなく元町店に集約した理由はなんですか。
　店主：元町だと、カレーだけで営業できるので運営が楽なのです。
　私　：あ～そっか。北野店はカレー屋じゃなくてインド料理屋だったからメニューの
　　　　品揃えと負担が全然違いますもんね～

今回はキーマカレーをサービスセットで注文。チャイ付きがお得なのは言うまでもありません。

元町店のカレー選択肢は、昔はチキン/キーマ/えびの3択でしたが、現在はチキン/キーマの2択。メニュー落ちした"えびカレー"が秀逸だっただけに残念ですが、驚くべきはサービスセットの値段です。

私が初訪の2010年からズ～～ッと価格据え置きのままで\880なり。その間13年で途中に消費税は2回<2014年5%→8%><2019年8%→10%>も上がりました。昨今の物価上昇を考えても信じ難い経営努力です。きっとご自分の年金とかも仕入れに当ててるんだろうなぁ。頑張り過ぎないで欲しいです。＞マスター

シャミアナはインドカレーに分類されていますが、個人的には日本人による創作カレーだと思っています。理由は、他のインドカレー屋でこんなに水分の少ない濃密なカレーに出会った事が無い為です。特に最近は南インド地方のしゃばしゃば系カレーが流行っているので、シャミアナのカレーに独創性を感じます。

水を一切使わないカレーってのが実に嬉しい。トマトの酸味もタマネギの甘みも顕著で、もろに私の好みです。また、カレーソースの量がターメリックライスよりもたっぷり盛られてて贅沢感に心が震えます。増税も物価高騰も感じさせないのが凄いですね。

スパイスを32種使っている。との説明書きも有りますが、肉眼で確認できるのはコリアンダーとマスタードの粒だけで、他のスパイスは独自に尖がった主張などせずに、トマトとタマネギの引き立て役に徹しています。この店のカレーソースは、辛さではなく、食材とスパイスのバランスの良さという点で完成度が高いです。

カレーを無我夢中で食べ終えると、マスターがチャイを運んでくれます。レトロな喫茶店の雰囲気の中でチャイを飲む構図って、かなり気持ち良いです。瞑目してカレーの味を繰り返し思い起こします。気に入ったカレーの味を脳ミソに刻み込む、大切な時間です。

更に、このチャイがまた個性的です。最初に桂皮の強い香りで鼻を刺激しておいて、次にやや甘い牛乳でノドを皮膜します。そして最後に牛乳に溶けているスパイスが舌を整えます。スパイスの量が多めなので、舌がピシッと締まります。この店の濃厚カレーとの組合せをキチンと計算してあるチャイですね。

今回も美味しく楽しく過ごしました。いつまでもこの味と接客を続けて欲しいです。
また、有り得ない経営努力を続けているマスターに敬意を払って評価も上げます。ご馳走さま。
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サービスセット(\880)：キーマカレー,ターメリックライス,サラダ<キュウリ/大根/人参のピクルス/レタス>,チャイ

---2011年8月の口コミ---
神戸にはシャミアナが2店舗あり、インド料理屋として居を構える北野本店に対し、カレー屋に特化した元町店もあり、立地や利用シーンで使い分けられるようになっています。

両店とも訪問してみて、カレーの味そのものは同じなのですが、私の場合は元町店の方がやや好みです。
　・私は、カレーフェチであって、インド料理フェチではない。
　・元町店はカレー屋に特化しワンプレートでカレーを提供する分、ちょびっと(\80)だけ安価で財布に優しい。
　・ランチのサービスセットは、元町店はチキン/キーマ/えびの3つから選べるのに対して、北野本店は日替り1つのみで選択不可
　・元町店はカウンターのみで、狭くて細長い穴倉ジャズ喫茶みたいな雰囲気なので、食後にチャイを飲んでいると気分が落ち着く
などが、好みの理由かな。

2010年2月の訪問時にキーマカレーを既に食べてたので、今回はマスターに「どれが一番辛いですか？」と尋ね、マスターが勧める"えびカレー"をチョイス。海老はカレーソースの底に4尾ほど居て、熱で身が硬くなる前のプリプリした状態の食感でした。

きっとカレーとは別に海老をソテーしているのだろうと予想しました。えびカレーでもキーマカレーでも水を一切使っていないので、ドライカレーペーストっぽい濃厚さと粘りっ気の強いカレーを味わえます。美味です。

また、北野本店も元町店もそれぞれマスターが物腰の低い接客を見せてくれます。とても落ち着く接客です。CDプレーヤーからのインド音楽に合わせて時間がゆっくり流れるのは心地良いものです。今回もご馳走様でした。また寄らせてください。
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サービスセット(\880)：えびカレー,ターメリックライス,サラダ<キュウリ/大根/人参のピクルス/レタス>,チャイ,アメ