おかげおかげの、「下」で生きる。 : Yakitori Banchou

長野県上田市には、
「美味だれ焼き鳥」（おいだれやきとり）という、
名物があるんだそう。


どうやら、
串カツのように、
焼鳥を食べる前に、
タレにどぶ漬けして食べるんだそう。


なによそれ。

すごいじゃん。


超、気になります。
ぜひ食いたいので上田に向かいます。


さて、
上田、初上陸。


実はこっから焼鳥ありつけるまで超遠くて、
めっちゃくちゃフラれまくり、
ほぼ諦めかけた状態だったのですが、
どうにかこのお店でありつけることになりました。


改札の横の立飲み店ですが、
全く文句を言うつもりはありません。

ありがたいの一言です。


何はともあれ、
串焼き盛り合わせとビールをお願いします。

ほどなく出てきた焼き鳥と、
ワンカップ的なグラスに乱暴に入れられたタレ。

ドブンとつけていただきます。


タレはグワングワンにニンニクが効いた、
甘じょっぱいタレ。

これはワイルドです。

料理形態として、
無駄にワクワクする
非常にグッとくるものがあります。


脂の強い食材でも、
余裕でタレが絡みついてきます。


男性的、女性的な料理なんて言いますが、
これは間違いなくおじさん的な料理です。

んまぁ、
パワフル。

美味しく、楽しく、
名物をいただく事ができました。


ごちそうさまでした。


で、


で、


ここからは、


地域で、推す名物について少し感じた事を。


食事の前に、観光協会のサイトで見つけた
「美味だれ焼き鳥マップ」で店を探してました。

この日は日曜日だったのですが、
上田で焼き鳥を出すお店は、
ほとんど日曜日休み。

数件しか営業してる店がありません。


しょうがないですが、
その中でも、
1番良さそうなお店を見繕って電話しますが、
ずっと通話中。

まぁ行ってみようと思い、
町外れまで歩いて行きましたが、
お店は閉店されてて、
空き物件。


かなしい。


こんな時代なのでそんなこともありましょう。

けど、観光協会さん、
マップのマップアップデートくらい、
してほしいです。


その後も怒涛の電話攻撃をしますが、
どこも満席。

その中で唯一入れたのがこちらのお店でした。


このお店には感謝しかありません。


名物食いに、わざわざ宿とって、
食えないで帰るなんて淋しすぎますもん。

年頃ならグレますよ。


なので、
たぶん人生で1番、
ありがたく立ち飲みができたと思います。


期せずして、
上田の駅前で、
私は初心に戻ることができました。


人間、驕っちゃいけません。


観光協会さんなのか、
商工会さんなのか、
市役所さんなのか。
対外的に持ち上げるのであれば、
少しそういったケアも必要ではないのかなと思ったのですが、
贅沢は言っちゃっいけません。


私は上田で初心に戻りましたので。


ありがたいことです。


最後に僭越ですが、
一句。


俺が俺がの「我」を捨てて、
おかげおかげの「下」で生きる。


モツ