華やかなおせち風懐石料理が着実に進化@阿倍野
近鉄南大阪線・大阪阿部野橋駅の直上、各線・天王寺駅の直近。「あべのハルカス」14階レストラン街にある日本料理店です。
令和4年の1月2日、今年もこちらでお正月の特別料理をいただくことにしました。今回も妻殿と妻殿の母との3人。掘りごたつ式の座敷に案内されました。
すぐに「小向」が運ばれてきました。二枚貝の器の蓋を開けると中は蟹千枚蕪巻 いくら 数の子 菜の花 雪輪長芋山葵漬が品よく並んでいます。
「煮物椀」の蓋を開けると、まずその美しさに驚愕してしまいました。濃厚な白味噌仕立の汁に亀甲海老芋が沈み、焼鰤、焼餅、結び人参、鶯菜が配されています。ワタシが今まで食べた椀物の中で最上級の旨さです。
「造り」は鯛、とろ、伊勢海老が盛り合わされています。伊勢海老の身が大きくて食べ応えがある。どれも肉厚で贅沢な仕上がりです。あしらいの海苔のゼリー寄せは磯の香がする逸品です。
「焼肴」は天然鯛若狭焼、赤羽味噌漬、帆立味噌焼に赤飯があしらわれ、黒豆松葉金箔が添えられています。魚の旨みを閉じ込めた焼きの妙が味わえます。
「八寸」は羽子板の器の上に厚焼玉子、松笠慈姑、煮梅、唐墨、東山、穴子昆布巻、一寸豆、身巻サーモン、つく羽根金箔、海老翁芋寿司などが並びます。正月らしい華やかな取り合わせです。
「強肴」は蛤と鮑のバター焼きに笹垣牛蒡と山伏茸が添えられています。貝の旨みにバターのコクが加えられてリッチな味わい。牛蒡の香りが華やかです。
「焚合」はふかひれあんかけ鍋です。大ぶりのスッポンの身をすり身で包んだ団子に、大根、下仁田葱、ミニチンゲン菜が添えられ、ふかひれの餡を纏わせています。濃厚な旨みの中に生姜の爽やかさな香りが特徴付けています。
「御飯」はお釜で炊いたうすい豆と帆立貝柱の炊き込みご飯に、3種の香の物、赤出汁となっています。お釜でふっくら炊きあがったご飯は、貝柱の旨みとうすい豆の風味が冴えます。
「デザート」はパパイヤレモン煮、苺、バニラアイス、ウェハースにミントが添えられています。パパイヤレモン煮はほんのりとした甘さが爽やか。
そして最後にお抹茶と茶菓子が出されました。菓子は薯蕷饅頭、塩気の利いた餡が上品な味わいが印象的。苦みのあるお抹茶でほっこりさせてもらいました。
懐石料理らしい季節感あふれる構成で、おせち料理のエッセンスが見事に詰まっています。この花外楼で正月料理をいただくのは今回で通算3回目。昨年より確実に進化していることが実感できました。
お正月らしい華やかなおせち風懐石
近鉄南大阪線・大阪阿部野橋駅の直上、各線・天王寺駅の直近。「あべのハルカス」14階レストラン街にある、格式を誇る料亭が運営する和食店です。
令和3年の1月2日、再びこちらでお正月の特別料理をいただくことにしました。今回も妻殿と妻殿の母との3人。今年はキャンセルがあったらしく、テーブル席ではなく、掘りごたつ式の座敷に案内されました。
席に着き、先ずはお酒を一献。今回は山廃仕込みの純米酒「天狗舞」をいただきます。日本酒らしいしっかりした飲み口のお酒をいただいてるうちに、早くも「小向」が運ばれてきました。
二枚貝の器の蓋を開けると中は蟹千枚巻 いくら 数の子 菜の花 雪粉長芋山葵漬が品よく並んでいます。器の内側には、小野小町の歌『花の色は移りにけりないたづらに 我が身世にふるながめせしまに』が記されています。
「煮物椀」は黒い漆器で出されます。蓋を開けると香りが立ちあがる。すっぽんの真藷と焼餅が沈み、かもじ葱があしらわれています。ほのかに生姜が香ります。
「造り」は鯛、とろ、伊勢海老が盛り合わされています。こちらも正月らしいお目出度い取り合わせ。どれも肉厚で贅沢な仕上がりです。あしらいの海苔のゼリー寄せは磯の香がする逸品です。
「焼肴」は天然鯛若狭焼、赤羽味噌漬、帆立柚庵焼に赤飯、松笠慈姑があしらわれ、黒豆松葉金箔が添えられています。魚の旨みを閉じ込めた焼きの妙が味わえます。
「八寸」は羽子板の器の上に厚焼玉子、唐墨、姫慈姑、海老翁芋寿司、田作り、辛子蓮根遠山、煮梅、一寸豆、穴子昆布巻、サーモン吟醸チーズ、つく羽根金箔、蕗の薹田楽が並びます。正月らしい華やかな取り合わせです。
「強肴」は岩津葱をロールした黒毛和牛ロースに大黒占地 焼豆腐 菊菜が添えられ、温玉のソースが掛かるというすき焼き風に仕上がっています。これを「寿喜焼」と称して正月らしい目出たい漢字をあてがわれています。
「焚合」は小鍋仕立てになっています。蛤の上用揚、筍、若布に木の芽が添えられる新春らしい一品。深いコクとともに胡椒の香りが特徴付けています。
「御飯」はお釜で炊いたうすい豆と帆立貝柱の炊き込みご飯に、3種の香の物、赤出汁となっています。お釜でふっくら炊きあがったご飯は、貝柱の旨みとうすい豆の風味が冴えます。
「デザート」はパパイヤレモン煮、苺、バニラアイス、ウェハースにミントが添えられています。そして最後にお抹茶と茶菓子が出されました。菓子は黒糖饅頭。食後のお抹茶はきりっと締まります。
懐石料理らしい季節感あふれる構成で、おせち料理のエッセンスが見事に詰まっています。この内容でひとりあたり15,000円(料理のみ・税別)で、しかも今年はGo To Eatを活用したのでかなりリーズナブルでした。
伝統を重んじつつ進化した懐石風おせち@阿倍野
近鉄南大阪線・大阪阿部野橋駅の直上、各線・天王寺駅の直近。「あべのハルカス」14階レストラン街にある、大阪で随一の格式を誇る料亭の支店です。
花外楼は北浜に本店をもつ天保年間創業の老舗。維新の元勲たちが明治8年に大阪に集まって立憲政体の樹立を諮った「大阪会議」が開かれ、木戸孝允より「花外楼」の屋号が給われた由緒のある料亭です。
このハルカスのお店は、百貨店内ということもあって敷居はかなり低くなっており、ランチタイムには3,000円未満でいただけるので、意外にリーズナブルです。
令和2年の営業初日・1月2日に伺った今回、妻殿と妻殿の母との3人で、お正月の特別料理をいただくことにしました。
予約時間になるとテーブル席では唯一の窓際の席に案内されました。テーブルには既にプレースマットと祝い箸が用意されています。
席に着き、お茶を一服いただいてるうちに、早くも二枚貝の器の「先付」が運ばれてきました。蓋を開けると中は菜の花、数の子、長芋、イクラ、蕪が品よく並んでいます。
『花の色は移りにけりないたづらに 我が身世にふるながめせしまに』
「貝合せ」なる風雅な遊びを思わせる器の内側には、小野小町の歌が記されています。一見、風流ではあるが、愁いを帯びた歌の意から、目出度いお正月にはややそぐわない気がするが…
「椀物」は黒い漆器で出されます。蓋を開けると香りが立ちあがる。鮑の真藷と筍が沈み、柚子があしらわれています。真藷には鮑の肝が練り込まれているようです。これは実に贅沢な一品です。
「造り」は中トロ、伊勢海老、鯛が盛り合わされています。こちらも正月らしいお目出度い取り合わせ。どれも肉厚で贅沢な仕上がりです。磯が香る海苔のゼリー寄せが添えられてるのも良いですね。
「焼物」は甘鯛の若狭焼、オマールの若葉焼に慈姑や赤飯があしらわれ、金箔を纏った黒豆が添えられています。魚の旨みを閉じ込めた焼きの妙が味わえます。
「八寸」は羽子板の器の上に並びます。クリームチーズのサーモン巻き、バターと安保柿、空豆、梅のコンポート、カラスミ、蓮根の卵黄詰め、田作、海老と玉子、干し芋、ふきのとう等。
それぞれ手の込んだ仕上がりです。また、羽子板に合わせて食材で羽根を拵えるなど、アイディアが光ります。
「煮物」は岩津葱をロールした和牛に焼き豆腐、椎茸が添えられ、卵黄のソースが掛ってる…それ、「すき焼き」とちゃうか?
当然ながらお肉は柔らかく風味豊か。単なるすき焼きではなく、日本料理らしい上品に仕上げているのが、さすが料亭です。お料理を食べ切ると、器の底に「福」の文字が現れてきます。
「揚物」はなんと揚げ出し仕立てになっています。蛤入りの「おこげ」の揚げ出しに蕗、若布、筍、木の芽が添えられる新春らしい一品。コク深い仕上がりになっています。
「食事」はお釜で炊いた鯛と筍のご飯に、4種の香の物、山芋入りの赤出汁となっています。お釜でふっくら炊きあがったご飯は、鯛の旨みと筍の風味が冴えます。
「水菓子」はアイスクリーム、パパイヤのコンポート、苺に焼き菓子とミントが添えられています。この後さらに、お薄とお餅が出されました。食後のお抹茶はきりっと締まります。
懐石料理らしい季節感あふれる構成で、おせち料理のエッセンスが見事に詰まっています。この内容でひとりあたり15,000円(料理のみ・税別)なのは、お正月ながらリーズナブルだと言えます。
上品ではんなりとした味わいの「花小箱」@阿倍野
近鉄南大阪線・大阪阿部野橋駅の直上、各線・天王寺駅の直近。「あべのハルカス」14階レストラン街にある日本料理のお店です。
この花外楼は北浜に本店があり、創業は天保年間というからかなりの老舗。維新の元勲たちが明治8年に大阪に集まって立憲政体の樹立を諮ったいわゆる「大阪会議」が開かれ、木戸孝允より「花外楼」の屋号が給われた由緒のあるお店です。
ちょっとアバンギャルドな和モダンの店舗デザインが特徴的なお店は、個室もある全75席で、小宴会にも対応できるようになっています。
今回、店頭に並んで1日20食限定の「花小箱」(2,700円)をいただこうという魂胆で、妻殿とともに開店前の10時半ごろに到着、ウエイティングの椅子で待つことにしました。
開店時間になるとすぐにテーブル席に案内されました。テーブルには既にプレースマットが敷かれています。注文はもちろん「花小箱」。事前に仲居さんが料理の注文を聞いてくれてたので実にスムーズです。
ほうじ茶を一服してると程なく料理が運ばれてきました。変形の小箱の中に各種の料理が華やかに盛り付けられています。思わず感嘆の声が出ました。
内容は出汁巻卵、焼肴、鰺寿司、煮梅、焼板、生ハムチーズ、海老、小鮎甘露煮、茄子田楽、太刀魚葱巻南蛮などなど…
さらに小さい器に入ったちりめん山椒や鯛の昆布〆白だし醤油漬けまで。かなり手間のかかった料理の数々です。鯛はお造りでいただくより、このように熟成させたほうが確実に旨い。
ご飯は蒸篭に入った浅蜊ご飯で、アサリの旨みが蒸篭全体に広がっています。椀物は木耳真丈で、丁寧に引かれた出汁の風味が極上です。
最後はデザート。わらび餅、レモンシャーベット、草餅アイスからのチョイスになっていて、緑茶とともに出されました。わらび餅はもちもちプルプルで上質だが、草餅アイスが味わい深くて実に美味しい。蓬が苦手な妻殿も食べれる仕上りに脱帽です。
それほど高級な食材が使われている訳ではないが、上方料理らしい上品ではんなりとした味付けで、どの料理も味わい深い仕上がりになっています。五感を駆使して愛でることのできるこの「花小箱」、早々に売り切れるのも理解できます。
老舗料亭の矜持を見せる「志野」
近鉄大阪あべの橋駅の直上、近鉄百貨店あべの本店の10階レストラン街に、あの花外楼が支店を出しているんですね。北浜に本店があるこの花外楼は、創業は天保年間というから超老舗!加賀の国から上阪した「伊助」が開いたので、当初は「加賀伊」という名だったそうです。この店を世に知らしめたのが維新の元勲たちが明治8年に大阪に集まって立憲政体の樹立を諮った、いわゆる「大阪会議」。この会議の成功を祝って「花外楼」との屋号が木戸孝允より贈られたとのことです。
店内はテーブル席が10数席に、奥にお座敷も。百貨店のレストラン街としては大き目のお店ですね。黒を基調としたシックなインテリアは、船場の商家をイメージしているとのこと。いつも利用よく使っている近鉄百貨店のレストラン街だが、さすがにこのお店は敷居が高くて今まで入ったことはありませんでした。今回、たまたま外商の優待があったので、恐る恐る入店してみました。
ここのお料理は会席料理のみ。その中でもいちばんお手軽な「志野」(6,300円)をお願いしてみると、しばらくして先付として毛蟹寄山の芋・生海胆・鱧が運ばれてきました。コンサバな和食なので熱燗を合わせてみます。白鷹のぬる燗、食が進みそうですね。
次は煮物椀の蓮餅と鰻。実に上品な味わいながら、風味に主張が感じられる。
続いてお造りです。蛸、鮪、鯛です。素材は当然ながらエエもん使ってます。
続いて八寸。実に美しい盛り付け。焼肴のクエも合わせています。
これは強肴でしょうか、揚げた鮎を出しに浸しています。手が込んでいますね。
焚合せは豚角煮です。白味噌でホワイトソース風にしています。肉はトロトロ!玉葱が実に甘い。
御飯としてとろろ素麺と沢庵入雑魚飯です。
最後にデザート、レモンシャーベット甘夏ジャム載せとメロンのゼリーです。以上、手間を惜しまず、上質のものを提供する姿勢は、料亭の矜持を感じさせますね。そう考えるとこのコストパフォーマンスは実に優れているといえます。老舗の支店が「がっかり」というのがありがちなのだが、ここはいい意味で予想を裏切ってくれました。先般、北浜の本店が老朽化により一旦閉店するとの新聞記事がありました。この味に触れられるのはここ阿倍野か、中津のラマダホテルだけになりそうです。次回の優待券が楽しみです。
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文章的 URL:http://bus-spa.blog.ocn.ne.jp/blog/2011/06/post_8c5b.html
店名 |
Kagairou(Kagairou)
|
---|---|
类型 | 日本料理 |
预约・查询 |
06-6625-2368 |
预约可/不可 |
可预订 |
地址 |
大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス 14F |
交通方式 |
JR天王寺駅 徒歩3分/近鉄南大阪線阿部野橋駅 徒歩1分/地下鉄天王寺駅 徒歩1分 距離天王寺车站前 63 米 |
营业时间 |
营业时间和节假日可能会发生变化,因此请在参观前与餐厅联系。 |
预算(评价总数) |
¥10,000~¥14,999¥4,000~¥4,999
|
付款方式 |
可使用卡 (VISA、Master、JCB、AMEX、Diners) 可使用电子货币 |
座位数 |
75 Seats |
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个人包厢 |
可能的 可容纳10~20人 |
包场 |
不可能 |
禁烟・吸烟 |
抽烟与禁烟分区 自2020年4月1日起,有关被动吸烟对策的法律(修订后的《健康促进法》)已生效,因此请在访问前与餐厅联系,并且可能与最新信息有所不同 |
停车场 |
可能的 近鉄横の駐車場が利用可能です。グループで使用した場合、2時間以上・複数台でも無料券が頂けました。 |
空间、设备 |
有日式包厢,有日式围炉座位 |
此时建议 |
许多人推荐的用途。 |
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关于儿童 |
接待儿童 |
餐厅公关 |
伝統を大切にした美しい日本料理を、より手軽に楽しむことのできる特別な空間
創業は天保元年、北浜に本店を構える老舗料亭の「花外楼」。伝統の技を今も大切にし、美しい日本料理と心からのおもてなしを探求し続けています。そんな花外楼の日本料理を、より気軽に楽しむことができるのがあべのハルカスダイニングにある【花外楼】です。豊かな大地と、優しい光と風をイメージした柔らかな雰囲気の店舗は、伝統と風格を漂わせる落ち着いた空間でありながら、テーブル席も配されておりモダンな内装となっ... |
近鉄南大阪線・大阪阿部野橋駅の直上、各線・天王寺駅の直近。「あべのハルカス」14階レストラン街にある日本料理のお店です。
この花外楼は北浜に本店があり、創業は天保年間というからかなりの老舗。維新の元勲たちが明治8年に大阪に集まって立憲政体の樹立を諮ったいわゆる「大阪会議」が開かれ、木戸孝允より「花外楼」の屋号が給われた由緒のあるお店です。
ちょっとアバンギャルドな和モダンの店舗デザインが特徴的なお店は、個室もある全75席で、小宴会にも対応できるようになっています。
今回、久しぶりに1日14食限定の「花小箱」(3,300円)をいただくため、妻殿とともに11時の開店前からウエイティングの椅子で待ちました。この「花小箱」は予約不可なので…
開店時間になるとすぐにテーブル席に案内されました。テーブルには既に折敷が置かれています。注文はもちろん「花小箱」。事前に仲居さんが料理の注文を聞いてくれてたので実にスムーズです。
ほうじ茶を一服してると程なく最初の一品が運ばれてきました。これは先附になるのかな?鯛の昆布〆白だし醤油漬けですね。昆布の旨味が鯛の身にしっかり滲みています。
鯛はこのように熟成させたほうが美味しいですね。敷かれてる銀杏の葉が季節感を演出するとともに、海苔のゼリー寄せを添えているのが花外楼らしいところです。
しばらくしてから長方形の二段重が、続いて蒸篭のご飯と椀物がやってきました。お重を広げると、煮物、焼物、揚物など各種の料理が華やかに盛り付けられています。この美しさに暫し感嘆。
内容は出汁巻卵、焼肴、寿司、海老、栗の渋皮煮などなど…さらに紅葉の器に入った白和えや根菜の揚げ物まで。かなり手間のかかった料理の数々です。これらを丁寧に盛り付ける手間を考えると賞賛に値します。
ご飯は穴子とごぼうが蒸篭で蒸されています。穴子の旨みが蒸篭全体に広がっています。ふんわりモチモチした食感が印象に残る一品です。
椀物は厚揚げのように立方体に揚がった「ひろうす」に銀杏に型押しされた大根が覆いかぶさっています。ひろうすには銀杏があしらわれていて秋の風味。そして丁寧に引かれた出汁の風味が極上です。
最後はデザート。南瓜のアイスクリーム、洋梨のシャーベット、栗羊羹からのチョイス。洋梨のシャーベットをお願いすると、緑茶とともに出されました。洋梨の爽やかな風味がいいですね。
一流料亭の矜持が感じられる上方料理らしい上品ではんなりとした味付けで、どの料理も味わい深い仕上がりになっています。季節感を愛でることのできるこの「花小箱」、値段以上の価値があります。