口ひげがトレードマークのマスターが作る料理は、素材の持ち味を生かし、引き算から生まれたシンプルにうまい料理！ : Sasaki

　還暦は何年か前に過ぎたであろう、気さくで優しい、口ひげがちょいシブなマスターがお一人で腕を振るってくれる。隠れ家的という言葉がピッタリなお店。そのマスター厳選の粷谷伝兵衛という度数41度の麦焼酎を頂いたが、ロックでいっても41度とは思えないまろやかな味わいに、軽い衝撃を受けた。これをちびちびやりながら、まずは自家製ポン酢で頂くタラ鍋からスタート。シンプルな料理だが自家製ポン酢が実に美味しかった。d(´ڡ`๑)　続いて定番の自家製トマトソースを使ったピザを頂く。ピザは生地も手作り、好みのクリスピータイプで美味しかった。お次は唐揚げ(写真撮り忘れ)。味付けは素材の持ち味を生かすためか、いたってシンプル。そして肉のカットが大きめなので外はサクッと中はジューシーに仕上がっており、これぞ唐揚げのお手本のようだ。そしてお次は同行者からすすめられた自家製トマトソースのパスタ。レトルトや缶詰のソースと違って混じりっ気のないクリアな味で、トマトの酸味も適度にありフレッシュ感あふれるソースがたっぷり絡んでいる。素材の持ち味を生かした逸品で、トマトの旨味が私の味蕾に大量にしみこんでくる。

　これら定番メニューと本日のおすすめ７～８品で構成され、品数は多くないがそれだけ厳選したものしか出さないので、何を食べてもハズレ無し！　ポン酢まで自家製とは、マスターのこだわりがひしひしと伝わってくる。私はフレッシュな柑橘類を絞って作った手作りポン酢が大好きなので、恥ずかしながらお鍋がなくなった後もポン酢だけ箸でなめてた。それほど気に入ってしまった。食材にはこだわっても、最後に添加物だらけの調味料を使ったのでは台無し。これは我が家の家庭料理にも通じるもので、シンパシーを感じずにはいられなかった。

　個人宅を改装しており、靴を脱いであがるカウンターだけのアットホームな雰囲気のお店だが、料理は前述のようなこだわりのおかげか、家庭料理とは一線を画す。的確かどうか分からないが、マスターは引き算のできる料理人というのが私の感想。個人的には隠れ家であり続けて欲しいお店だが、この誤魔化しのないシンプルに美味いマスターの料理を、皆さんにも味わって欲しい。
ではでは、今日も美味しくいただいた。ご馳走さま～！　ლ(´ڡ`ლ)