黒糖の誘惑と年輪の重み : Kuro ichiya

緊急事態宣言再発出に伴い、正月恒例の親戚宅への挨拶まわりが中止と相成った。あらかじめ買っておいた手土産も日の目を見られず、せっかくだからと我が家でいただくことに。

エキュート内では売り場面積こそ狭いものの、数多あるスイーツショップの中にあって独特の存在感を誇示している。いつの間にか隣にできた「ハスキージェラート」がとても気になるのだが、あいにく購入して即帰宅というタイミングに恵まれず今に至る。


ありきたりのバウムクーヘンとは明らかに風味が違うが、驚くほどのものではない。以前は切り分けたものを抹茶フレーバーと同時に買い求めて感動したのだが、今回そのような感動はなかった。

それだけ舌が肥えてしまったのか。。。それとも "ちょっとだけいただく" から美味しいのか。巨大な年輪を切り分けて、それをまるまる食べてしまえると思うと有り難みも半減するのかもね。


コーヒーのお供にもいいけど、これは抹茶が合うかな。黒糖の優しい甘みがなんとも言えない。黒糖フレーバーってちょっと珍しいし、中包装にも凝っているのでお使いものにはちょうどいいかも。

スイーツ好きの女子友への残暑見舞いがてら手土産を物色。テナント前をうろついて買う気があるアピールをしていると、女性店員がかりんとうの試食を差し出してくる。遠慮なんかちっともしてないのに、遠慮がちに1ついただくと黒糖の甘味が口の中で大爆発。黒糖の塊を食べてるみたい。

味見できたので安心して、その黒糖かりんとうは手土産にまわった。ちゃっかり自分用に季節限定だという抹茶黒糖バウムと黒糖バウムの2個セットを購入。自分用のほうが手土産より高級じゃないかというツッコミはこの際聞かなかったことにする。


＊


黒糖の優しくまろやかな甘みと抹茶の渋みやコクとがこんなに合うとは思わなかった。しかもバウムクーヘンのしっとりした食感にすごく合う。カットしたものを購入したが、今度は丸ごと1本買ってしまおうかと今から思案中。

試食しかしなかったが、黒糖かりんとうだって市販品にはない上品さがあった。


沖縄産黒糖を引っさげた「九六一八」とは「くろいちや」と読むらしく、新宿中村屋が敢えて社名を冠さず展開するブランド。トヨタがレクサスを分離独立させているのと同じで、固定された企業イメージによる先入観の払拭に成功していると言える。

店舗も限定されてるらしいので、エキュートに立ち寄ったら迷わず再訪だ。