沼津郊外の孤高のそば屋だが富士より高い志でそば打ちにこだわる
なだらかな富士の裾野の丘陵は柿田川などの清流を育み、三島の鰻などの名物を作り出していますが、清らかな水はそばも美味しくさせています。
十割(生粉打ち)そばに拘る店として知られています。十割そばとは小麦粉などつなぎの入っていないそば粉と水だけで作るそばで本来の風味や食感を楽しむことができます。
この店では南アルプスの上村で栽培している粒の小さな在来種のそばで天日乾燥されたものを使用。そば粉は当日使う分だけ碾いているそうです。このそばも味、香りは最近の蕎麦の主流である粒の大きい蕎麦に比べ優しい香り、そしてなんともいえない旨さがあり一度食べると忘れられないのです。
現在は品種改良により大きなそばの実が支配的ですが上村のような標高が高く傾斜地ばかりのところでは幸いにも他品種からの交配を逃れ在来の品種が守られているのです。
蕎麦屋も山奥深くという場所にあるものですがこの店は沼津という比較的大きな街の郊外にあります。さらに小高い丘の上にあり訪問するには結構骨が折れます。車でなければとでも行けませんが、私は蕎麦屋酒に拘っていますから思案した挙句に三島駅からレンタサイクルで訪問しました。(汗)
上り坂、下り坂の繰り返し。上りは苦労しながら少しずつ。下りは一気にと、途中でなんだか自分の人生のようだなあ、なんて思いながら、しかし苦難を乗り越えようやく目印の沼津東高校にたどり着きました。ごく普通の民家のようなすっきりとした店構えで街道に面した側に店の名前がなければ発見出来ません。
玄関で靴を脱いで上がると店内は板張りの一部屋。6人ずつ座る座卓が4つ。高級感がないというよりも拍子抜けするくらい雛(ひな)の素朴な店内です。
まずダッタンそば茶を頂きます。季節のおかず盛り合わせ(740円)天せいろ(1600円)地酒(700円)をお願いしました。
最初に陶器の徳利で特別純米が昆布の佃煮とともに。次に大皿にぐるりといろいろなおかずが色とりどりに盛られて登場しました。そば粥、かぶ、南瓜、緑菜、薩摩芋、こんぴら、刺身こんにゃく(柚子味噌)、ヒジキ和え。
これだけ違う種類のおかずを食べるのは、それなりに楽しむ事は出来るのですが全体に薄味で酒の肴というよりもやはり「おかず」の域は出ません。
天ぷらは桜海老、茄子などで桜海老はサクサクっとして気持ちよいものでした。
せいろはやや硬めの生粉打ちでしっかりとした食感とさっぱりとした喉ごし、余韻もすっきりしています。よく生粉打ちで味わうもっちり感ではなくて多少ツルツルとした食感もありますが品の良い香りある立派なそばです。ツユは鰹風味の辛め。そば好き好みの渋いながら真っ当なそばの店です。
時間があれば「そばがき」を食べてみたかったのですが30分以上かかると言われて諦めました。
この店の生粉打ちそばは上級者好みの上品でしっかりとしたそばです。知らなければ上等の二八とも思えるくらいです。しかし、残念ながらそば以外の肴、おかずが今一つ。でも、この場所ですと蕎麦屋酒目当てに自転車で訪問する客なんて私くらいでしょうから酒の肴にこだわる必要はあまりないでしょう。
店名 |
Fukuden(Fukuden)
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类型 | 荞麦面、天妇罗 |
0559-26-7284 |
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预约可/不可 |
无法预订 |
地址 |
静岡県沼津市岡宮1433-7 |
交通方式 |
車 距離大冈 2,132 米 |
营业时间 | |
预算 |
¥2,000~¥2,999 |
预算(评价总数) |
¥1,000~¥1,999¥2,000~¥2,999
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付款方式 |
无使用卡 无使用电子钱 无使用二維码支付 |
座位数 |
26 Seats |
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个人包厢 |
不可能 |
包场 |
不可能 |
禁烟・吸烟 |
严禁吸烟 お外に喫煙場所があります。 |
停车场 |
可能的 かなりの台数のスペースがあります。 |
空间、设备 |
平静的空间,座位宽敞,有日式包厢 |
酒水 |
有日本清酒 |
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此时建议 |
许多人推荐的用途。 |
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位置 |
家庭式餐厅 |
关于儿童 |
接待儿童 |
服装规定 |
カジュアル |
备注 |
売切れ次第閉店 |
店に入ったら。すぐに石臼を手挽く音が。ご主人が自ら蕎麦粉を。その日の分だけを脱穀。石臼で4時間以上かけることも。
そう言えば。南アルプスの。上村という小さな村で。細々と栽培されるそば粉を使用。在来種で希少で天日乾燥。この上村、とくに下栗の里は。「日本のチロル」と言われる。標高1000メートルを超え。美しく平和な山村で。にほんの100選。
8月の終わりから9月半ばにかけ。里はソバの白い花で美しく彩られ。収穫されたそばの実の多くは。都会の専門契約店へ出荷。優しい香りで品の良い旨み。上村のような標高が高く。傾斜地ばかりのところでは。幸いにも在来の品種が守られているそうだ。
店は東名の沼津I.C.からすぐ。しかし沼津のかなり郊外。しかも小高い丘の上。車を利用するしかない。だから蕎麦屋酒には向いていない。ごく普通の民家のような店構え。高級感はなく素朴な。しかし親しみを感じる雰囲気。
まずダッタンそば茶を。主人のこだわりはかなりのもの。そば粉のみならず。富士山の伏流水。薩摩本鰹枯節、天然羅臼走り昆布。そして天城本沢山葵の最上物。その他調味料、油など。こだわりいっさい手抜きせず。たいしたものだ。
季節のおかず盛り合わせ。天せいろを。次に大皿に様々ななおかずが。色とりどりに盛られて登場。そば粥、かぶ、南瓜、緑菜、薩摩芋、こんぴら、刺身こんにゃく(柚子味噌)、ヒジキ和え。天ぷらは桜海老、茄子など。
せいろは細切りでやや硬めの生粉打ち。しっかりとした食感とさっぱりとした喉ごし。爽やかな香りで味わい深い。滅多に出会えない天空のそば。余韻までしっかりと記憶。ツユは鰹風味の辛め。上級者好みの上品でしっかりとしたそば。
遠い場所だが一度は訪問の価値あり。