見事な焼酎のラインナップ、昭和世代を狙い撃ちするBGM。話題のカヌレも食べられる居酒屋。 : Hananona

［静岡県沼津市］［来訪回数：2回］
2021/4/24（土）
JR沼津駅の南東、大手町にある居酒屋。

場所は… さんさん通りの一本東側を走る小道沿い。
沼津駅南口のロータリーを左奥に出て、信号を2つ渡る（旧わたやすビルの左手に入る）
少し歩くとデイリーヤマザキが見えてくるので、さらに進んで左手、ビルの2階。
駅から徒歩5分。日曜定休。

階段を上ると換気用の網戸があり、それを横にスライドして入店。
女性スタッフ2名のお出迎え。
クールな感じの美人店主、この方は話題騒然 "ななカヌレ" のプロデューサーでもある。
（沼津のお隣、清水町に 2021年2月オープンしたカヌレ専門店）

客席は L字カウンター6席、4人掛けテーブル×4卓程度、6人向け個室×1。
全席喫煙アリ。BGMは懐メロ系のJ-POP（なかなか個性あり）

照明を抑え、ダイニングバーに近い印象を受ける空間。
大人っぽい雰囲気でありながら、客層は比較的若い様子。
グループ利用に適する店だが、常連とみられる男性一人客も多い。

常連客に対する女性店員さんの接客は "スナック的" な感じで、
阿吽の呼吸で成り立っており、いろいろワガママも効くようだ(^-^)

メニューは和風をメインとしつつ、肉系のボリュームメニューもあって種類豊富。
〔前菜〕きゅうりの梅肉ばさみ、あげ里芋の銀あんかけ、タコきゅうりキムチ
　　　　出汁巻き玉子（8種）、大きなシューマイ、黒はんぺんチーズフライ
〔魚介〕本日のお刺身、真ホッケ焼き、銀ダラの西京漬け
　　　　タコの唐揚げ
〔肉系〕馬刺し、せせりの黒胡椒焼き、豚ハラミステーキ、リブロースステーキ
　　　　鶏の唐揚げ
〔食事〕三島養鶏所の卵ご飯、実山椒の和風カレー、ちりめん山椒の味噌焼きおにぎり
　　　　しらすの和風ピザ、花の菜まぜソバ
〔甘味〕ななカヌレ

ドリンクに関しては、カウンター席の目の前に焼酎の四合瓶がずらりと並ぶ点が特徴的で、
並々ならぬ品揃えを誇る。これは特筆すべきレベルと言えよう。

お会計は、クレジットカード利用OK。

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■ドリンク
◎生ビール（中￥605）※税込10％

◎米焼酎「花の菜」（￥550）
　お店のオリジナルボトル。
　製造元が、浜松の人気酒蔵「花の舞酒造」であることに興味を惹かれて注文。
　ロックでいただくと、名前に恥じないフローラルな香りが広がり、これは確かに美味。
　リーズナブルなお値段も嬉しく、ボトルキープするならこの焼酎で決まりだろう。

◎米焼酎「en」（￥660）
　沼津の日本酒蔵・白隠酒造が醸す粕取焼酎。市内でもなかなか見ない一品。
　シェリー樽で熟成させてあるので、ほのかにゴールドに色付いており、
　まろやかな風味を楽しめる。
　ちなみにロックでもチェイサーを出してくれるのは、お酒に弱い私としては有難い(^-^)

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■お通し三品（￥440）
こじんまりと上品に、お盆に乗せられて出てくる。
この日は、煮豆・玉子焼・こんにゃくの梅肉和え。
梅肉和えには実山椒が仕込まれており、ぷちぷちとした食感が面白い。
この店がおそらく目指しているであろう、家庭的なニュアンスも伝わってくる。

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■きゅうりの梅肉ばさみ（￥539）
単なる梅肉ではなく、梅水晶（梅肉にサメ軟骨を加えたもの）が挟んであり、見た目にも美しい。
よく見ると、金色のとびっこも混ぜてあるようだ。
コリコリの食感、梅の酸味で口の中がさっぱり。

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■ほたるいかの酢味噌（￥605）
純粋な和食メニューも、期待した以上に美味しい（笑）
季節感のある食材で、米焼酎ロックにぴったり。

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■花の菜特製ポテトサラダ（￥759）
ポテサラの上に、でっかいベーコンが鎮座！
ハサミでカットして（もちろんそのままでも）食する趣向。
見た目の面白さもさることながら、食べ応えも相当ある。
ポテサラにきゅうりが加えられており、パリポリッと食感も良い。

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■出汁巻き玉子・桜海老（￥770）
8種類のトッピングから選べる出汁巻き玉子。
他には、しらす・明太子・チーズ・納豆・海苔佃煮・ねぎ・紅生姜がある。

綺麗な長方形、ふんわり柔らかい仕上がり。
箸でカットすると、中から桜海老がお目見え。
穏やかな味付けなので、どんなお酒にもふんわり合いそう。

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■牛すじ煮込み（￥880）
人参・ごぼう入り。牛すじ肉はたっぷりで、食べ応えあり。
個人的には、もう少し甘さ控えめの方が好みかな？

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■せせりの黒胡椒焼き（￥759）
居酒屋の王道的な、はっきり濃いめの味付けでお酒が進む。
ブラックペッパーの風味に加え、柚子胡椒と豆板醤が添えられており、ちょこちょこと味変も楽しめる。
軟骨部分のコリコリ感も良し。

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■ななカヌレ（￥638）
店主が人生を掛ける勢いでこだわる、まさに渾身の一品。
アイスクリーム・生クリーム・ベリー類で飾られたワンプレート。

清水町の店舗を訪問した際、お目当ての「白隠正宗の酒粕味」が無かったと話したら
たまたまこちらのお店に在庫があり、それを出してもらえた。
リベイクされた状態で出てくるので、驚くほど香りが良い。
日本酒の良い香りが、カウンターにほわりと漂う。

外はカリッと、中はふんわり…
カヌレにとって最も大切な「食感のコントラスト」が見事に表現されている。
清水町で販売されるカヌレの賞味期限は 7日だが、実際には翌日から食感が変わってしまう。
出来立てを冷凍してリベイクすれば、この食感が蘇るのかと、少し驚かされる。

この日はウイスキー（白州）に合わせたのだが、お酒との相性も抜群。
間違いなく、また食べたくなる味わいであった。
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店主にカヌレの話題を振ると、驚くほど饒舌に語ってくれて、スイーツタイムを楽しく過ごせた。
特にクラシック（デコレーションなしの基本タイプ）の材料に関するこだわり、
準備の手間、焼き方の難しさ、突然人気店になったがゆえの苦労、
今後の拡張計画まで、大変興味深く聴かせていただいた。

この人、本当にカヌレが大好きなんだな… と応援したい気分が高まった。
焼き立てはさらに素晴らしい食感・風味なのだろうから、
ぜひ清水町の製造現場で、イートインできるようになることを期待したい。

…それにしてもこの店、BGMの選曲が実に渋く、うっとりしてしまう（笑）

五輪真弓、松任谷由実、岡村孝子、渡辺美里、レベッカ、
中村雅俊、安全地帯、TMネットワーク、
松田聖子、中森明菜、Wink、さらには美空ひばりと来たもんだ！

音楽に疎い私だが、この時代のアーティスト名は、何故だか分かってしまう不思議（笑）
美人店主のキャラを含め、なかなか良い感じの店だと思ったが、どうだろうか。