西新橋の細い路地裏に名店がひそんでいる : Shibarakutei Irori

それまで敬遠していたのに最近は西新橋のやなか珈琲で定期的にお豆を買っている。初めて行った
時に美味しかったブルンジのお豆が我が家のレギュラーとなったからだ。ブルンジはどこだろうと
思ったら東アフリカはタンザニアの内陸側に隣接する小国。タンザニアはキリマンジャロが有名な
珈琲王国。そこに隣接しているから美味しい珈琲豆を産出するのだろう。きりっとした酸味が特徴
のだ。

やなか珈琲は生豆のまま陳列していてオーダー都度焙煎するので少し時間がかかる。珈琲豆を購入
する時は最初にオーダーして近所でお昼を食べてから焙煎し終わったお豆をピックアップすること
が習慣になっている。

ということで食べログでやなか珈琲西新橋店を検索し地図で周辺のお店を検索する。便利な機能だ。
そこで引っ掛かって来たのが當店。和食の小料理屋さん風だ。とはいえこの辺りはよく通るがお店
を見た記憶が無い。半信半疑でお店に向かう。

やなか珈琲の正面に続く道。ほんの数メートル行ったところにある路地に當店はひそんでいる。通
りに看板も案内も出していないので知らなければ絶対に入店しないロケーションだ。

お昼ちょっと過ぎにうかがうと店内はほぼ満席。案内の女将さんに一人と告げるとカウンターに案
内される。生姜焼きも引かれたのだが先々週食べたかったのに食べなかった天丼定食をお願いする。
他のお客さんのオーダーを見ていると天丼が多いようだ。後で話しているのを聞いたところメニュ
ーの左側の赤字は日替わりらしい。

カウンターの奥が調理場で調理の様子が見える。お店はフロアの女将さんに調理の板前さんが2人
の態勢。渋い小料理屋さんの風情だ。

暫くして着丼。

天丼は海老が2匹にしし唐、ちくわ、ナスで構成されている。それに小鉢が3つ。ポテトサラダとお
からと何故かおこわが。昨晩の余りか（笑）

まずは天丼から。甘辛いタレが染みて美味しい。ビジュアルからしても間違いない。天丼の具にち
くわはあんまりないけど悪くない。

小鉢は何故おこわが付くのかわからないけど他のレビューの写真を見ても大抵付いているので名物
なのかもしれない。おからは薄味で上品。悪くない。

そして半分に切ったミカンとチーズおかきのデザートまで付いている。

それにしてもあまり有利とはいえないロケーションでかなり賑わっている。お客さんはほとんど常
連さんだろうと思われる。私の隣に座っていておひとりさまの女性も板さんと会話をしていた。

メニューはどうも最近値上げした模様だけどこのご時世だから仕方がないだろう。気の置けない雰
囲気のいいお店でした。またうかがいます。