池袋東武12階、「味乃宮川」。【26th】 : Ajino Miyagawa

誰か体系的に「宮川」研究をして欲しいと思う。

鰻屋で「宮川」と言えば、・・・である。

今の人たちは、ネットの情報の受け売りで、さもホントっぽい書き方をするので、真実がどんどん見えなくなっているように感じる。

仮に取材をしたとしても、裏付けを取らないので、そう聞いた、で終わってしまっている。
歴史を追求する際には、一次資料が何より重要である。
辿り着けなくても、少なくともそういう姿勢が重要であり、定かでない場合は、明確にそう書くべきだと思う。

個人の感想で終わるならば、別にイイが、お店の名前や歴史的な事実がどんどん歪められている。

築地の宮川と関係無い説も真実にたどり着けないし、そもそも築地の宮川は、宮川では無かった説や、鶏肉会社から宮川は始まった説や、いろいろある。


さて、この店、池袋東武のレストラン街スパイスの12階にある店である。

このレストラン街も、まことしやかに嘘がまかり通っている。
地元民でも、上階の方が高いなどとイイ加減なコトを言う人が多いが、12階は、13階よりも１人当たりの客単価は、圧倒的に高いように僕には感じるのだが。

12階には、この「味乃宮川」、「銀座 福助」、「永坂更科 布屋太兵衛」「四川飯店」「ロータスパレス」などがある。
13階で、それらの店の単価と肩を並べそうな店は「銀座ハゲ天」、「鼎泰豐」ぐらいではなかろうか。

まぁ、一般論的にも、それなりの格のある寿司屋と鰻屋がある時点で、勝負はついていると感じるのだが。


さて、ようやくこの店である。何度か訪問している。
僕の知る地元の諸先輩たちには、圧倒的に信頼を勝ち得ている店でもある。

だから、そういう僕も連れてきてもらった回数の方が圧倒的に多い。

「蒲焼定食」、コレが一番人気のようだ。
価格的にもお得だと云う。

そう思いながらも、なかなかソコへ辿り着けない・・・。


「うなぎ重箱・特上」(4,950円)＋「アイスウーロン茶」(330円)　ーー　写真の通り。

東武百貨店池袋店開業60周年記念で、1品サービスで、もずく酢を選択。
うなぎ重箱には、肝吸い、漬物、茶碗蒸しが付く。

うなぎ、パリッとした皮のファーストタッチから、中が柔らかく焼き上げられている。
前回はふんわり柔らか、と書いたが、そう言う感じよりも、生々しく柔らかな感覚だと今回は感じた。
でも、当然に水っぽいわけではない。
関東風の背開きではあるが、蒸さない関西風を感じる部分があった。

タレは、甘過ぎず、多過ぎず。
どちらかと言えば、サラリとしている。
もう少し辛さがあれば、築地の宮川にも似ている雰囲気がある。

何気なく書いたが、タレの量が多過ぎずという部分は、特徴の一つだろう。
タレ味に始終するコトなく、鰻味、ご飯味が前面に出てくる。

僕の好みに近い鰻重である。

もずく酢、鰹ダシやや多めな印象。
茶碗蒸し、はんなり優しく美味。
肝吸い、あまり比較したコトがないのでよくわからない。けど、美味しい。
漬物、どれも美味しい。ただ、柴漬けのタイミングがわからない。

でもやはり鰻屋。
メインの鰻が美味しければ、満足する。
ごちそうさまでした。


（文責：京夏終空、2022.7.1）
（45件/3.38）

久々に、宮川の鰻重を食べた。

鰻のコトに何ら詳しいわけでもない。
ただ、池袋西口にある「まんまる」という生産から鰻に関わっている鰻屋で、たまに鰻呑みする際に、いろいろお話はうかがう。

池袋西口の昔からの鰻呑みと言えば、「うな鐵」が、東口なら「うな達」が、池袋の鰻呑みの王道的な店であるが、各々の店は近年、いろいろな変貌を経て現在に至っている。
ちなみに、今「うな鐵」は、改装工事中である。


この店、東武百貨店のレストラン街「ダイニングシティスパイス」の12階に昔からある鰻屋である。

場所は、ずっと今の「五右衛門」の場所だったのだが、近年の改装で同じ12階の違う場所に移動した。

東武のレストラン街は、この食べログでは、11階～14階のフロアの全面改装時に、閉店・ニューオープン扱いされている店や、単純に移転扱いされている店や、放置されてそのままの店などがごっちゃになっているので、わかりずらい状況になっている。

だから、店内写真などは当然に昔の場所の古い店のままだったりする。この店、以前は、東口方面のサンシャインなど窓から見えたが、今は窓の無い店舗である。


さて、久々にこの店に来た。移転後は初めてだ。
と言うか、自分の意志で入ったのは初めてかも知れない。

何となく、レストラン街で何を食べるか？自分が何口になっているか？
珍しく、ソレがわからぬまま彷徨っていた。

「銀座 福助」で寿司でもつまむパターンだと思い、ソチラに向かった時、その手前にあるこの店のショーケースの鰻重を見た時、コレかも知れないと思った感じだった。


「うなぎ重箱(特上)」(4,860円)　――　鰻重に、漬け物・肝吸い・茶碗蒸しが付く。
うなぎは表面がややカリッとした感じで、中は肉厚でフンワリ柔らかい。タレはそんなに甘さは無く、サラリとした感じ。
テーブルアイテムの山椒も、途中から少しづつ試してみる。
鰻重は、ウマくないハズがない。普通に美味しいし、何らの違和感もなく食べた。

食べ合わせの妙だろうか、漬け物に奈良漬のようなモノがあったが、ソレを口に含んだ状態で、鰻を食べると、鰻が川魚たる味わいが強く出る感じがした。
奈良漬は、アルコール度合の高い雰囲気のモノだったのもあるかも知れない。
つまり、日本酒でキューっとやりながら、蒲焼をつつく時の味わいに近い。個人的には、今まで、鰻呑みの時は、白焼きをワサビで食べるのが常套だったが、蒲焼も悪く無いとあらためて思った。
ごちそうさまでした。


店内は落ち着いた感じで、テーブルが整然と並んでいる。
接客も、店員さん達も落ち着いた感じである。

東武の買い物袋を持ったハイミセスな方々が多かったように思う。


（文責：京夏終空、2017.11.22）

（※写真は、後日掲載。）