この素材がこんな食感、こんなにおいしくなるんだという発見と感動 : Riku Toda

あのすぎたさんの一番弟子、バンコクに5年いらっしゃってアジアNo.1寿司を獲得した大将のお店と伺い、とても楽しみにしていた。（今思えばアジアNo.1は日本以外のアジア？）

大将はとても若そうな少年のような方でびっくりした。ミスチルの桜井さんに似ている。
こちら（元エクアトゥール3階）は一時的な間借りで、年明けにはご自身のお店を持つそう。
機会があれば、新しいお店にもぜひ伺いたい。

お寿司は全体的に、とても質の良いネタを肉厚カット、しゃりも大きめの大振りの握りが多かった。
寝かせたおいしさ、やわらかさを楽しめるものが多く、特にマグロが化学反応を起こしたような絶品だった。
一見オーソドックスなのにものすごくおいしいところ、すぎたさんとの共通項だと思った。
この素材がこんな食感、こんなにおいしくなるんだという発見と感動があったネタいくつか。
極上の海鮮をおいしくたっぷりいただいたっていう、シンプルで大きな幸福感。

いただいたのは28000円のお任せコースで、お会計36000円。
1日2回転制でサーブはゆっくり、2時間半のコースだった。
20:40-23:00で平日夜遅いのは翌日きついなと思った。

☆8ジャスミン茶　1400円
銘柄は教えていただけなかったが、すっきりした極上品。やわらかくてまろやかだけど、しっかりした香り。

最初数品おつまみ
★8.5ぎんなん　オーソドックスなんだけどすごくおいしい。魔法にかかったかのよう。

★8.5松川鰈と★9ほたて
シンプルに極上素材を楽しむ。その裏にある仕事も秀逸なんだろうけど。
松川鰈はまぼろしのカレイとのこと。

★9かつおづけ
柔らかくて、熟成のうまみたっぷり。かつおをこんなにもおいしく味わえるなんて☆

★8.5白子の茶碗蒸し
カリフラワーの擦り流しとゆずで香りづけ。
白子自体よりむしろ、白子のエキスたっぷりの卵餡自体が秀逸だった。
ゆずのほのかなアクセントが素晴らしい。
全体的に、早くも初冬の到来を感じさせる逸品☆

なんとつまみはここで終了。さっそく握りへ♪
★9こはだ
なかずみとのこと。（シンコ→コハダ→ナカズミ→コノシロ）
肉厚、酢が控えめで程よい。

酢飯は2種類をブレンド。しゃりは白く見えるが、やや赤酢を入れているとのこと。

★8すみいか　甘めのすみいかとシャリの酸味の相性が心地よい。
★8北寄貝　とてもやわらかい。一部に貝ならではの臭みあり。

★9.5かすごだいこぷじめ
まるで穴子に近いふわっふわの食感。かすごだいでは味わったことのない食感。湯引きしてこうなっているそう。
軽く酢で締めている。

★9かわはぎときも　最近（10月）肝が大きくなってきたそう。

なんと中盤でふかひれの揚げ物登場！お皿も一気に中華テイストに。
意外性があって、大好きなものが出てきて満足度高い☆
★9ふかひれの揚げ物
厚めの衣でざくざく子気味良い。しっかり主張する衣ながら、ぶりぶりに繊維の太いふかひれの素材の味も引きたてているからすごい。
お好みで黒七味があるが、素材の味をそのまま味わいたい。

★9赤身
これまではやわらかな肉厚カットを楽しむネタが続いたが、赤身は薄い大判で登場。
薄い大判を折り重ねて握りにしているので、口の中でほどけてとろけるしくみ。
味自体も、口内でうまみの化学反応が起きて、悶絶のおいしさ。　

★9.5背とろのはがし
なめらかで美しすぎるフォルムにうっとりする。
こちらも、口内でうまみの化学反応が起きる、悶絶のおいしさ。見た目通りのとろける食感。

★8さんま　握る直前に酢で洗ってらっしゃった。
★8車海老　焼いたエビの香ばしい香りを堪能
★8.5金目鯛　絶妙な炙り香と火を入れていないとろっとした部分と。薄切りカット。
★8いくら　小どんぶり。卵の黄身のように濃厚な、極上素材の王道のおいしさ。

★8.5馬糞雲丹
ウニの甘みとシャリの酸味の相性。ウニは口の中でジュースのように完全にとろける。

★8穴子
今まで味わったことないレベルのふわふわ。なめらかでとろける。

★7.5はまぐりのお吸い物
とってもかわいらしい漆器で登場。
あくまでわき役に徹していて、〆ならではの薄味でさっぱり。

なんと、お会計で出てきた目を引くデザインのお皿はグッチだった。

ところで。場所は元エクアトゥールの、限られた方しか入れなかった3階のバーだったところとのこと。エクアトゥールさんもバンコクに移転したがまだ出店できておらず、テイクアウトのお店も検討してらっしゃるとのこと。バンコクに行く機会があればぜひ伺いたい。
そんなこんなで、偶然帰国してらっしゃった、エクアトゥールの女将が飲み物をサーブしてくださってびっくり。
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