更に進化した新ジャンルの麻布十番らしいイノベーティブ : Virtue

先月訪問して良かったので再訪。
内装がとにかくこだわり抜いており素晴らしい。
石やグリーンをあしらってグレートーンでまとまっておりセンスが凄い。
お料理は和とアートの融合。
コースは一斉スタートでドラマチックな進行になっている。
スタートと同時にカーテンがオープンしシェフの挨拶から始まる。
デセールは少し暗くなりキャンドルが置かれパティシエに交代する。
食材を少しテイスティングすることでお料理に深みが出るのが楽しい。
各席には携帯のワイヤレス充電器とヒーターがあり素晴らしいホスピタリティー。
以前の訪問時よりもお料理、オペレーション全てが進化していた。

・目覚めのしずく
消化酵素が入ったジュース。
パクチーのアクセントが良い。
コースを美味しく食べられる工夫。

・50年熟成シェリービネガーと苺のリゾット　フォアグラを添えて☆☆
フォアグラの油とトリュフの風味でしつこくなるところをシェリービネガーの酸味と花穂紫蘇がサッパリさせる。
量も適度で提供の順番が前なのも好き。

・北海道産生雲丹の白人参のゼリー寄せ
石川県能登産白人参をピューレにし、和出汁のジュレと合わせて頂く。
赤海老のプリプリさを出汁感と柔かな甘みがコーティングしふくよかな味わい。

・毛蟹のマカロニグラタン
マカロニは米粉を使用。
蟹味噌をベースにしたソースはクリーミーなのに乳製品は使用していなで軽くて驚く。

・銀座ダック☆
先に3週間ドライエイジングした京鴨をテイスティング。
自家製甜麺醤は青森県産の黒にんにくしており控えめの味わいで鴨の旨さが引き立つ。

・究極のWOW-DEN☆
静岡県浜名湖の服部中村のすっぽんの出汁に蕪の出汁をブレンドすることど甘みと奥行きが出る。
飲み干したいスープ。
白甘鯛の松笠焼きは蕪の葉っぱのソースが良いアクセント。

・フカヒレのパータブリックの包み揚げ☆
フカヒレはすっぽん出汁で煮込むことで味わいを持たせる。
塩みはカラスミ。
揚げ物なのにサッパリしている。

・新潟県南魚沼産八色椎茸の七輪焼き☆☆☆
発酵椎茸のポタージュは、水、塩、椎茸のみで作られる。
旨味が凝縮されており素晴らしい。
椎茸はゴルゴンゾーラのソースで頂く。
これがまた良く合う。
塩みが絶妙で椎茸のジューシーなドリップが引き立つ。

・お肉を美味しく食べるためのグラニテ
パイナップルとバジルのグラニテ。
お肉を美味しく食べられるように提供される。

・肉職人森栄二の熟成とび牛の炭火焼き☆
らむしんのステーキ。
ソースは牛蒡のムースと名古屋コーチンの卵黄を混ぜて黒トリュフをふりかけたもので良く合う。

・群馬県産無農薬米金井さんの「小松姫」を炊き立てご飯を2種の楽しみ方で
熟成赤身の漬け、すっぽん、じゃこと一緒に頂く。
赤身はねっとり食感に深みのある味わいが素晴らしく少量なのが残念なくらい。

・アイスと苺

・わらび餅ショコラ
チョコレートアワードにおいて世界第一を受賞したカカオ分65%のマラカイボを使用。
チョコレートが私は苦手だがすっきりした甘さでかなり美味しく頂けた。

・プティフルール

テンポも大変よく満足度が高いコース内容。
使用する食材を考えるとコスパも悪くない。
シェフやオーナーのこだわりが随所に感じられる素敵なお店なので是非訪問して欲しい。

麻布十番鳥居坂下付近で好立地の一階路面店。
和とアートがテーマのコースは美しく五感を刺激する。
前室には大きなお花のアートが飾られており素敵。
店内は大理石や緑を中心にモダンな雰囲気で素晴らしい。
各席にスポット照明が照らされておりお料理がより美しく見える。

・シェリービネガーのリゾット☆☆
酢飯に見立てたお料理。
フォアグラソテー、トリュフでかなり旨いのだがシェリービネガーの優しく奥行きのある酸味がフォアグラのあぶらの風味と相性が良い。

・根室の毛蟹
N25のキャビアと毛蟹。
酢橘を搾って頂く。
キャビアのまったり感と酸味が抜群に合う

・鰹節☆☆
能都の白ニンジン、和出汁のジュレ、雲丹に鰹節を振りかけて頂く。
出汁の風味や鰹節の香りなど冷たいお料理めありながら立体的な味わい。

・松茸ご飯☆☆
信州松茸のリゾット入りフライ。
フライにして蒸すことで松茸の風味と食感が強調される。
リゾットの硬めの食感も良く合う。

・銀座ダック
マットブラックの箱に入れて提供される演出が素敵。

・鼈のお出汁

・おでん
蕪、トマトのエスプーマ、蟹とホタテのしんじょう、甘鯛の鱗焼。

・フカヒレの春巻き
長崎県産カラスミ、イカスミを練り込んだ皮。

・椎茸☆☆
南魚沼やいろ椎茸のソテー。
椎茸のみ使用したポタージュ。
ソテーにはゴルゴンゾーラチーズをつけて頂く。
椎茸の風味とチーズのクセが相まって芳醇な味わい。
ポタージュもサラサラしていながら椎茸の薫りが鼻を抜ける。
最高の一皿。

・パイナップルとバジルのグラニテ
ドライアイスでレモングラスの香りが出ている素晴らしい演出。

・飛騨牛のランプ☆
30日熟成のランプ。
たまごとトリュフのソースで頂く。
ランプは柔らかさと肉の旨味が抜群に良い火入れ。

・土鍋ご飯
群馬県産小松姫。
じゃことすっぽんの時雨煮。

・モンブラン
藁で燻製したアイス。

アーチ状のテーブルの中心で食材をプレゼンテーションしてくれたりキッチンで調理を説明してくれたりと演出にも拘りを感じられる。
新しいコンセプトの新店舗ながらオペレーションが良くできており素晴らしい。
コースはいっせいスタートだが始まりと同時にカーテンが空いてキッチンとシェフが登場するのはカッコいい。
食器類もお料理に合わせて立体的なものが多く雰囲気を一層高める。
特別感とある麻布十番という地に相応しいレストランだ。