荒川・日暮里、旬のお食事とうまい酒「夢船」。【14th】 : Yume fune

こういう店を「居酒屋」登録しない方がよいと思う。

日本料理であり、海鮮料理であり、単なる居酒屋では無いような気がする。
でも、コトバの定義的に言えば「居酒屋」は広範であり、単なるイメージかも知れないのだが…。


日暮里駅の東口駅前、ロータリーの１本裏道のような場所。
１階には寿司屋、２階のこの店。
１階の寿司屋には、コロナの影響でか、ランチをやっていたときに訪問しようとしたが、その時はちょうど暖簾が下げられ、日をおいて再び向かったら、もうランチはやっていないようだった。

で、この店のランチ表示に目が留まったのだ。

でも、一体、どんなランチなのか、メニューが無い。
和食系の夜のメニューが並んでいるのは確認できた。
お店に入ってから提示されるだろうから、それからでイイか…、そんな感じだった。

ところが、お店に入り、カウンター席を促され、ソコに座るも、メニューが無い。
焼魚定食・煮魚定食とか、刺身定食とか、勝手にそんなイメージだったのだが、店員さんから発せられたコトバは、「ランチでイイですか？」のひと言だった。

「はい。」と答えた。

どんな内容なのか、いくらなのか、まったくわからないまま応じた。
仮に、１万円です、と言われても、覚悟の上である。(笑)


「昼膳(仮称)」(1,000円)　――　写真の通り。

勝手に「昼膳」としたが、「ランチ膳」かも知れないし、そもそも名無しであるのかも知れない。

膳には、お造り、焼魚、小鉢、漬物、ご飯、お椀、デザートいや水菓子と書くべきか、などと並べられている。

どれも、とても丁寧な料理である。
味わいも深い。

お造りの刺身のレベルも高い。
焼魚のキンメダイのカマの西京焼きも趣き深いモノだった。
お椀の清まし汁や、アサリの美味しさも光っていた。

価格表示をメニュー冒頭に書いたが、仮に1,500円～2,000円でも、普通に納得して支払ったと思う。
ソレぐらいの内容だった。

満足。ごちそうさまでした。


カウンター席に座ったので、職人さんの所作も何となく見て取れた。
単なる居酒屋の大将の所作では無い。和食の職人である。

その細やかな手つきが、美しい膳をつくっていた。


※甚だ失礼ながら、最近、焼魚の食後の皿を掲載している。
何故だか、僕の焼魚の食後の写真、食べログは、お店のピックアップ写真にいつも搭載するので面白半分で掲載するのだが、検証しないのであろうか？


（文責：京夏終空、2020.7.8）
（13件/3.09）