安いなりに美味しい担々麺 : Tantan

都営地下鉄大江戸線勝どき駅近くにある中華料理店です。

外観は、ガラス張りで店内がよく見える構造ですが、中華料理店なので派手にメニューを掲げていて、あまり店内が見えません。
また、店頭では女将さんがお弁当を販売しつつ、呼び込みをしていて、なかなか賑やかです。

店内は、テーブル席のみ、４人卓８と２人卓１の３４席、カウンター席は無いのでひとり客は相席になります。

ランチメニューは、冊子等が無く、壁に掲げられています。中央区にありながらも税込みで５８０円からという激安な価格設定です。
屋号が、『たんたん』というだけあって、担々麺をはじめとする辛い麺や辛い料理が主力のようですが、メニュー数が多く辛くないものも充実しています。
また、麺に半チャーハンが付くボリュームメニューもあり、量を求める人にも嬉しいですね。
店頭には、湖南料理と書かれていますが、メニューの内容からは四川料理っぽいです。しかし、独創的なメニューも多く、日本人好みの四川料理風中華料理という感じですね。

いただいたのは、
■鶏パイコー担々麺（７８０円）
鶏にしてパイコー（排骨＝豚スペアリブ）な時点で、独創的な名付け方ですが、『鶏から揚げ入り担々麺』ということですね。それに半ライスと小皿が付きました。
メインの麺は、鶏パイコー以外にも野菜がたっぷり入っています。彩りにも貢献しているレタスだけでなく、鶏パイコーの下にはもやし、キャベツ、人参などが敷かれていますし、肉味噌も入ります。
スープは、胡麻ベースの陳建民氏の作った現代においてはスタンダードな担々麺のスープです。市販の胡麻ペーストかと思いますが、胡麻もダシも薄くなく、街の大陸系中華料理店としては上出来な味でしょう。適度な辛さをしており、普通に辛いものが食べられる人にはちょうどいい、食欲がそそられるぐらいの辛さをしています。足りない人は、卓上調味料のラー油を使うといいですね。自家製っぽいです。
鶏パイコーは、タレをつけていない油淋鶏、もしくは、スパイスを入れていないフライドチキンという感じです。ごく普通の揚げものという感じですが、揚げたてですし、スープに絡めることで美味しくなります。
このランチには半ライスが付くので、鶏パイコーをご飯のおかずにするのがおすすめですね。
麺は、太さは標準的であるものの、やや黄色みがかつた、縮れ度の強い麺です。しっかりと縮れているので、スープがよく絡みます。麺とスープの相性はいいですね。
小皿は、もやしと刻んだザーサイを和えたものです。麺にももやしが入っているので被っていますが、摂取できる野菜の量が増えるので無いよりはあったほうがずっといいですね。


接客は、日本語が上手な女将さんが主に担当していますが、おしゃべりなようでお客さんとよく話します。常連になるお客さんはお店の方とのコミュニケーションを求めていることもあるのでいいことです。
また、よく働き、コロナ対策も兼ねてか、テーブルをよく拭いていますね。

味付けは一般的な大陸系中華料理店としては上出来で、量も十分にあって、価格はこの土地にしては安く、接客もいい。普段使いにちょうどいいお店ですね。辛いもの、麺料理が好きな人が気軽に利用するのにおすすめのお店でしょう。