松美屋（御成門）　みそ煮込みうどん : Matsumiya

御成門駅から徒歩６分、新橋駅から徒歩１０分、新橋福祉会館前交差点から少し東に入ったところにある、生そば松美屋。

昼食で利用。
いかにも昔ながらの蕎麦屋という、しっぽりとした感じの店ではあるが、小ぎれいな印象も受ける。
入って左手に4人掛けテーブルが5卓、その奥に2人掛けテーブル1卓。さらに奥には小上がりがあった。テーブル席の椅子の間隔はかなり狭く、1卓に4人座るのはけっこう難しい。
午後１時前の訪問で先客は5人くらい。ただ、後からもコンスタントに客が入ってくる。客は中年男性がほとんど。

メニューは、「かけ」550円、「たぬき」600円から「天ぷら」1,150円まで30種類ほどのそば・うどん、「もり」550円から「天ざる」1,050円までせいろ10種類弱と、ラインナップは豊富。セットメニューも数種類ある。
各メニューは客席上と厨房に手書きの札で掲げられており、何かいい感じ。
数多くあるメニューの中から、「みそ煮込みうどん」950円に目が留まる。久しぶりに味噌煮込みが食べられるという胸騒ぎを覚え、早速それを注文。大盛は150円増しにつき自重。

注文から５分後、みそ煮込みうどんのご提供。意外に早く提供された。
運ばれてきたものを見てびっくり。あれ？蓋はないんですか？これではどうやって食べたらいいんですか？
一瞬不安に思ったが、取り皿は一緒に運ばれてきていたので一安心。刻みネギも一緒に運ばれてきた。
まずレンゲでつゆをすする。事前に想像していた濃厚な赤味噌ベースのものではなく、見た目は白に近いもので濃厚さは感じない。それでも、煮込まれたことにより具材の味が出ていて、これはこれで滋味で、甘みも感じるものではある。
みそ煮込みうどんの中に入っていた具材は、ニンジン、ダイコン、こんにゃく、レンコン、ジャガイモ。上にはサヤエンドウと生卵がのせられている。野菜がたくさんあって嬉しいが、肉や魚介類は入ってない。野菜からは甘みが伝わってくる。生卵のおかげでつゆが一層まろやかになる。
うどんは弾力がありながらやや柔らかめ。一般的には程よい固さなのだが、みそ煮込みならもっと固くてコシの強いものと思っていただけに、これもちょっと拍子抜け。だが先入観を除いて食べると、なかなか美味しい。

注文したときは名古屋風の「味噌煮込みうどん」を想像していたし、それが食べられなかったのは残念ではあったが、名古屋風味噌煮込みうどんとは別の食べ物と捉えれば満足のいく内容。体が温まるし、野菜も補給できる。何より、味付けの優しさが嬉しい。みそ煮込みというよりは、ほうとうに近いかもしれない。
女性店員の物腰柔らかい応対もなかなかで、昔ながらの雰囲気と相俟って妙に落ち着ける。外見からは入りづらい感じも受けるが、入ってみたら思ったより良かったというタイプの店。