伝統が受け継がれる若手育成特別コース！ : Sushi Tsukiuda

「天婦羅 みやしろ」で展開している若手育成の一環、週に一度の「若手特別コース」は、グループ店舗の「鮨 つきうだ」でも月一度と頻度は変わるものの、若手の職人がお客様の前に立ち、板場で鮨を握るという取り組みを展開しています。

中目黒で人気の高い「鮨 つきうだ」で月に一度腕を振るうのは、熊川れいさん。

変わった経歴の持ち主で、元々は保険の営業をされていたそうですが、手に職をつけたかった事と職人への憧れがあり、将来的には海外で仕事をしたいと思って色々調べていたら鮨職人はビザが取りやすいことを知り、鮨の世界へ飛び込んだとの事。

若いのに自分の将来を考えていて凄いな…とただただ感心していました！

そんな彼女ができました提供するコースは月末の木曜日、12:00〜ようよやくという内容。
先付けから始まり、握り8貫、巻物、味噌汁のコースで税込¥6,600というコスパの高い内容となっています。

「先付け」
つぶ貝・わらび・煮タコの小鉢。
季節を感じられる盛り合わせには細かな手仕事が施されていて、日本酒をいきたいところでしたが、真っ昼間だったのでそこは我慢(笑)

握りのスタートは
「ハタ」
この日は三重県のハタでした。
いわゆる高級魚と言われるハタですが、見るからに油が乗った色ツヤが素晴らしく、舌の上でゆるりととけてシャリと交わる食感が素晴らしい！

「馬糞雲丹」
これまた鮮度が一目で分かる色目の良さが印象的な馬糞雲丹。
風味の良い海苔で巻いて、濃厚な甘さが際立った雲丹の舌ざわりと鼻に抜ける海苔の風味が抜群で思わず目を細めて味わってしまった！

「赤身」
程良い甘みと脂が乗った味わいが口どけ良くシンプルに美味い！

「中トロ」
破壊力ある脂の旨みは飛び抜けてました。
口の中でのとろけ方が素晴らしく、シャリがハラっと解けて中トロの脂と交わった時の融合感が美味しかった！

「車海老」
立派過ぎる出立ちの車海老は、ゲタから大きくはみ出すほどのサイズ感！
「鮨 つきうだ」ではこの車海老がリコメンドなとの事で、ボイルの火入れの絶妙さが海老の弾力ある食感に繋がり、味噌の旨みも相まって甘さと旨みのコクのバランスが秀逸でした！

「白魚」
白魚は桜の葉で蒸しているので、仄かに優しい香りが鼻腔をくすぐります。
桜の葉の香りと蒸す事で甘みが増し実に美味しい。
江戸前鮨の代表的な握りですよね。

「小肌」
鮨屋によって味わいに違いが出てくる握りの1つが小肌ですよね。
締め具合によって特に酸味に好みが出てくるのかな？
赤酢(確か記憶では赤酢と白酢のブレンドだったかな？…)と合わせた小肌は、シャリとネタの一体感が素晴らしく噛み締める度に旨みが上がっていく感覚。

「穴子」
フワッと柔らかな食感と上品な甘さのツメが印象的な穴子。
口の中でスッとシャリと混ざる感じがとても好き。

「干瓢巻き」
スッキリした甘さが〆に丁度良い干瓢巻き。
幾らでも食べれてしまう感覚でシンプルに美味しかった。

「椀物」
干瓢巻きを頂きながら椀物でホッと一息。
コースの一連の流れが走馬灯のように脳裏に過り、改めて満足度の高い内容でした。

お邪魔した時で確か7回程、板場で既にお客様へ提供されているという事でお客様との会話や立ち居振る舞いもしっかりと様になっている印象でした！

月宇田大正が助手的な立ち位置で横に付いて見守る姿も微笑ましく、こういう場数を踏んで成長しながら一人前になられていくんだなと。
素敵なランチタイムを過ごせました！