官方消息
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古来の手法と斬新なアイデアとの融合
ずっと気になっていた三軒茶屋のタコス専門店。
美味いタコスが食べたいと調べていたら当店がヒットする事が多かった。
所用で近くまで来たので昼時にうかがうも、外待ちが。外のドアノブに掛かっている記帳表に名前と人数を書いて待つ事10分ちょいで入店。
トルティーヤを焼く鉄板前のカウンターに陣取る。これはワクワクするねぇ!
4人掛けテーブルが3つに奥にも1つ、カウンターは6人まで座れる。
初訪なので、色々とメニューのことで説明してくれる。おまかせ5品のコースもあったが、ケサディーヤがラインナップに無いので単品注文でお願いした。
タコスは大体5枚位でお腹一杯になるようだ。
先に総体的な事を述べておく。
当店の料理(主にタコス)は、メキシコ料理としての本質は外さないが、メキシコ原理主義にはならずに日本の食材をメインに、日本国の風土、文化を取り入れて進化させたハイブリッド型の料理であると観た。当方が確認出来たメキシコからの輸入品はトルティーヤの原材料である玉蜀黍(とうもろこし)だけであり、野菜、ハーブ、スパイスなど日本で作られているものは極力日本原産のものを使われているみたいだ。
また、タコスを食べていて良質な鮨屋や割烹とすごく似たような感覚に陥った。
それは料理人と食べ手との会話のキャッチボールが可能であること。
その時その時の季節に合った旬素材を使ったオリジナルも有り、◎◎に合ったもの等を聞くとお勧めを紹介してくれて、的確に提供してくれたりと気に入った点は様々。
あと何と言っても一番の魅力は作り立て、出来立てのタコスが食べられることだ。特にトルティーヤが凄いよ。
こんなの観た事ない。
当店の最大の特徴、ウリはトルティーヤであろう。
タコスに浅い超力は先ずトルティーヤが青黒いのに興味津々だったので、食べて聞いて体感して衝撃を受け、これは本当に感動した!まだまだ未知なる食文化が沢山有ると思うと興奮が治まらない(笑)
他店では普通に黄色っぽい白の生地が基本なのだが、何故?と。
この点は焼き手のお姉さんから色々とお話して頂けたのだが、練り込まれた生地は毎日手作りされているということだ。
その生地の材料は日本の黄色や白色のとうもろこしでは無く、黒掛かった在来種の青とうもろこしをメキシコのアオハカという地域の農家から仕入れているのだそうだ。
その乾燥青とうもろこしを当店で製粉するのだが、先ず下茹でが必要となる。
その際に、石灰を入れて下茹ですると不思議な事に硬い皮が溶けて癖なども上手く抜け、生地に粘りが出るのだという。
製粉済みの粉だけでは練り込んでも生地がつながらないが、自分の店でマサしたものは小麦粉などのつなぎ要らずで、とうもろこしと水だけで生地が出来上がるのだそう(とうもろこしはグルテンを持たない(小麦粉と違う点))。
※"マサ"とはスペイン語で、穀類の粉に水を加えて作る生地の総称。
モリノというメキシコ製のとうもろこしをマサする機械を使用しており、茹煮したとうもろこしは2つの石臼がとうもろこしを挽いていくので、マサの仕上りが滑らかになるようだ。
速度は違うが、まるで蕎麦みたいだ!
国や文化は違えど、古来の方式で穀物を擦り潰すには石を使っていたという共通点には本当に驚いたし、面白い!!
朝作られたマサは練られた後に真空パックに小分けに入れられて冷蔵庫に保管。使う分だけを取り出して少し常温に馴染ませている様子。
マサは鮨屋のシャリ櫃に似た木のおひつに、ボールが入っており、そこに封を切ったマサを入れ、布巾を被せてある。
これはマサは非常にデリケートなため、すぐに乾燥してしまい、品質が落ちてしまうことへの対策なのだとお姉さん。
凄く興味深々な顔を超力がしていたのだろうか、トルティーヤにする前のおひつのマサを少し分けてくれた。
赤ちゃんの様なモチ肌で、グルテンの様な強過るガチムチでは無い本当に優しいモチモチな生地触り。
嗅いでみるとフヮ~ンと甘い香りがする。
このまま食べられるかうかがってみたところ、「一度茹でてあるので食べれますよ。美味いかどうかは別ですが(笑)」とのこと。
ムチっとちぎって一口。
柔らかい粘りと、仄かだがとうもろこし本来の甘味と豊かな風味が確認出来た(この後注文したタマレスにつながっていく)。
他店よりも茹で洗い、擦り潰し等々数工程を経て辿り着いたこの独特の青黒いトルティーヤは絶品である。
タコスの注文を受けてから、使う分だけトルティーヤを団子状に取り出して、軽く捏ねてからトルティーヤプレスで一枚一枚作り、直ぐに鉄板に並べて焼いていく。
ずっと観ていると、生地からメイラード反応が起こり初め白っぽい焼き色が付き、1、2分で生地がプク~と膨らみ出すのだ。その形、まるでどら焼きみたいな、パップラドンカルメ(ポンキッキ 古い…)の様な(やり過ぎると白から茶色、焦茶になりそうだ)。
それも上手く上下均等に生地が持ち上がり、膨らむのだ。
切れ目を入れていないのにとても不思議ですね〜とうかがったところ、これが鮮度の良いマサである証拠なのだとお姉さんから教わった。
少しでも品質が損なうとこうやって上手く膨らまないのだそうだ。
焼きとうもろこしとも違う、茹でとうもろこしとも違う、鉄板からの熱源による火入れで郷愁を誘う香ばしさなのだ。
そして外側はメイラード反応からの旨味と香ばしさのチョイカリだが、モチモチの食感なのが堪らない。
そしてとうもろこし由来の甘味、質の良い粘りが凄い押し寄せて来て、今まで食べて来たタコスのトルティーヤとは次元が違うとすぐ認識した。
この感覚!
別ジャンルだが昨年末にハマった矢口渡のピッツェリアであるUCCIARE!!!(ウッチャーレ)の国産小麦の生地に衝撃を受けた感じと大変似ていた。
ピッツァは大好物で沢山の店のピッツァを食べ込んできた中での衝撃だったのだが、タコスは全くの門外漢ではあるがトルティーヤの生地のネットリとしたフレッシュ感も有り、兎に角素材の風味がここまで色濃いのは初めてであった。
超力的に残念な点が有るとすれば、キーライムがタコスに添えられていなかったことくらいか(通常の店だとタコス一品に小さくカットされたキーライムが付いてくる)。
当方は無類の柑橘系が大好きで、基本の味をキチンと認識した後にはレモンやライムを掛けてタコスは味わいたいタイプなのだ。
トルティーヤの上に乗せる具材はコンフィや油で炒めた野菜等がメインなので、中盤からキリッとした柑橘で口直しをしたいと少なからずも感じて来てしまった。
そのかわり、2種のサルサはおかわり、追加自由なので遠慮なくさせてもらえるので、幾分柑橘欲しい気持ちはカバーしてくれるがね。
サルサロハ(赤)は完熟唐辛子とトマトのピリ辛サルサ。
サルサベルデ(緑) ズッキーニとハラペーニョのサルサ。ハーブはパクチーだけかな?
どちらも作りたてのフレッシュで、美味しいサルサである。
値段的には酒2、ドリンク1、つまみ3、タコス6で8,000円台と思っていたより高くなってしまったが、メキシコ本国のタコスを知っている御仁からすると高過ぎると怒られるかもしれない。超力的にはまだタコスに興味を持って日が浅く、メキシコ料理についても門外漢なので、正しいコスパ判断が出来ない点も含めても、気持ちは満足度が高かった。
また長文となってしまったが、こちらは再訪間違いなしの店である。
食べた内容は以下のとおり。
【ドリンク】
◎生ビールL×2 エビス
◎フレッシュライムのアグアスフレスカス
【つまみ】
◉グアカモレ(ワカモレとチップス)
先ずトトポス(トルティーヤチップス)を一口。
とうもろこしの強い風味と旨味、油で揚げた香ばしさが堪らない。
懸念点の油切れも完璧で、残存した油で湿っていることもなく、後に胸焼けも起こさなかった(某店で食べたナチョスのトルティーヤは油切れが悪くて胃もたれした経験より)
トトポスも毎日当店で手作りされているとのこと。マサ(とうもろこし粉の生地)をプレスして焼いて、八切りにしたものを乾燥させてから油で揚げているのだと。
ワカモレもフレッシュで塩分も的確。
気持的には少し柑橘を利かせてくれていると食べやすいし、超力好みとなる。
この辺りは何度か通って料理人との気持ちの疎通を確立した後に頼んでみようかしら。
◉フリホレス・チャロス 豆のスープ
メキシコ北部のレシピだそうで、テクスメクス寄りのものだ。
喉奥で少しピリ辛さを感じたのだが、ハラペーニョも一緒に煮込むとのこと。
スープの中に動物系の味と匂いを感じたので、よく見ると豚のコラーゲンらしき四角いシートみたいなものを発見。
うかがうと、これは豚の皮だとのこと。
豆スープで豚の皮のコラーゲンが入っているのは初めてである。
◉キノコのケサディーヤ
超白眉!
いきなり今日一が出た(笑)
焼き立て熱々のケサディーヤをハムっと食べた瞬間、とうもろこしの強い風味が口一杯に席巻してきた。
キノコは椎茸、エリンギ、エノキの3種を注文を受けてから小鍋でサッと炒め、水を少し注いで蒸し焼きに。
大き目のトルティーヤにたっぷりの北海道産アオハカチーズ、キノコを挟んでじっくりと小さなフライパンの上で焼いて熱を入れていく。
アオハカチーズの凄いコシと伸びに驚く。そして生乳のイノシン酸の旨味が半端無く口一杯に広がる。
そこにキノコの豊かなグアニル酸の旨味が融合して得もいわれぬ味わいに。
【タコス】
◉カルニータス クラシック
カルニータスは8時間煮込むのだとか。
かなりのレベルの高さのカルニータスの仕上がり。
サルサを掛けて更に美味さに拍車がかかる。
◉カルニータス スペシャル チチャロン(豚の皮を揚げたチップス)
チチャロンはカルニータスで一緒にコンフィした豚の皮を乾燥させた後に油で揚げたものだと。
1枚おまけで戴いたのだが、豚の癖やクドさが全く無いのに先ず驚く。そしてサクサク、フワフワで軽やかな歯触りで、旨味がじんわりと出てくる様子も愉しむ。
カルニータスの豚は包丁で叩かず、塊のままの豚に歯切れよくする為切れ目を入れてある。コンフィから仕上げに外側だけカリッと揚げてある様で、フワカリの食感。もちろん美味い!
◉鶏肉のタマレス
お姉さんお勧めの一品。
マサ(とうもろこし粉の生地)をとうもろこしの葉で包んで蒸したもの。
メキシコ版中華チマキみたいなイメージ。
違いは、とうもろこしの皮で巻いてある点。
こちらのタコス生地のとうもろこしは薄く黄色掛かった白色くて丸いとうもろこしを使われている。
先程マサの説明で、おひつのマサを試させて頂いたものの延長線上にある風味と食感で優しい味わい。
鶏肉の味付けも極僅かで、マサの旨さを引き立たせる名脇役と化している。
トルティーヤ、マサの深奥に迫りたいならこの一品は欠かせないであろう。
◉パパコン・チョリソー
ジャガイモとチョリソー、豆のペーストにパクチー。
下に北海道産豆のフリホレスが敷いてある。
ポテトとフリホレスのネットリとした舌触りで普通に美味い。
◉春菊とフレッシュチーズ
調理済みのものでは無く、注文を受けてから小鍋にオリーブオイル、玉ねぎを入れて炒めてから春菊をドサッと入れて更に炒める。
少し水を入れて蓋して軽く蒸し焼き。
この日は山羊チーズがなくてフレッシュチーズであった。
春菊は苦味の尖りがとれて程よいアクセントの苦味にチーズの爽やかなコクがアクセントとなって美味い。
◉インゲンとチョリソー炒め
最後にサルサ掛けて食べるには何が良いかうかがったところ、提案してくれた一品。
与論島の隠元を使って炒めたチョリソーと合わせたもの。
こちらにも下に北海道産豆のフリホレスが敷いてあった。
兎に角隠元の素材の素晴らしさに嬉しくなった。
サクッと歯切れの良い食感は、不快な筋や硬い身など無く安心して口に運べる。
そして隠元本来の甘い香り、甘く瑞々しさ一杯なのだ。チョリソーは隠元の引き立て役。
店名 |
LOS TACOS AZULES(LOS TACOS AZULES)
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类型 | 炸玉米饼、墨西哥料理 |
050-5597-1814 |
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预约可/不可 |
无法预订 |
地址 |
東京都世田谷区上馬1-17-9 |
交通方式 |
从三轩茶屋站徒步10分钟从最近的巴士站“中里”徒步1分钟 距離三轩茶屋 666 米 |
营业时间 |
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预算 |
¥2,000~¥2,999 |
预算(评价总数) |
¥3,000~¥3,999¥4,000~¥4,999
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付款方式 |
可使用卡 (JCB、VISA、Master、AMEX) 可使用电子货币 可使用二維码支付 |
座位数 |
19 Seats ( 吧台5席,桌子10席,半包间4席) |
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个人包厢 |
不可能 有4人座位的半包间。 |
包场 |
不可能 |
禁烟・吸烟 |
严禁吸烟 |
停车场 |
不可能 附近有可以停2、3辆车的投币式停车场 |
空间、设备 |
时尚的空间,平静的空间,有吧台座位 |
酒水 |
有日本清酒,有葡萄酒,有鸡尾酒饮料,对葡萄酒讲究 |
---|---|
料理 |
对蔬菜菜式讲究,提供英文菜单,提供早餐 |
此时建议 |
许多人推荐的用途。 |
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位置 |
神秘不为人知的餐厅 |
关于儿童 |
接待儿童,接待婴儿推车 |
网站 | |
开店日 |
2018.9.29 |
电话号码 |
03-5787-6990 |
备注 |
早上Tacos在惠比寿店铺开始营业 (2023年9月9日起〜) 营业日:周六周日 (周末限定) 营业时间:9:00~16:00 (LO16:00) 地址涉谷区惠比寿西2−7−1铃木大厦1F TACOS BAR店内 |
ここ数年初稿のレビューを上げたら2回目レビューは限られた店しか行わず、いや、その限られた店すら面倒臭くなって再レビすることの無くなった超力だが、今回はその面倒臭がり屋を胸躍らせる事があったので、記録に残しておく。
胸躍らせたのはトルティーヤとフレッシュトマティーヨ。
タコスに興味が湧き、今年の1月から最低でも週1、多い時は毎日タコスを食べ、10数軒以上の評判の高い店や気になる店を食べ歩き、またお気に入りも数店出て来た中でもここは別格だ。
そう、京都・鎌倉五山で言えば南禅寺である。
それは何故?
それは3タテにある!
作りたて
焼きたて
出来たて
先ずはトルティーヤ。
初稿のレビューでも十分に触れたが改めて言おう。
メキシコはアオハカ州から直輸入の在来種であるブルーコーンを毎朝湯掻き、石灰処理したものをモリノ(メキシコ直輸入)で擦り潰して生マサを作る。
マサしれた生地を練って小分けにして真空パックに入れて冷蔵庫で寝かす。
営業開始で使う分だけパックしたマサを櫃に移して乾燥させぬ様に濡れ布巾で覆う細やかさ。
殆どの店なら忙しくてトルティーヤを作り焼いた物をジップロック等で真空保存したものを、注文を受けてから焼く(温め直す)のが普通。
しかし当店は手間暇を惜しまず、客の注文を受けてから櫃のマサを取り出してトルティーヤプレス機で1枚1枚プレスして、間髪入れずに鉄板に並べる。
YouTubeでもメキシコの屋台や店の様子をたくさん観たが、こうやって生マサからプレス機に掛けてすぐに鉄板で焼く店などごく僅かである。
それを日本でやった当店は日本で初めて生マサから焼きに入った店ではないだろうか?(調べては無いので具体的な所は不明だがね)。
生マサからの焼き立ては、生地がプク~っとどら焼きみないな形に膨れ上がるのだ。
一度火入れしたトルティーヤではこうはならない。
この作りたて焼きたてのトルティーヤは香りも比較にならないコーンの甘く爽やかで、香ばしい風味と鮮烈な旨味と味わいに心踊る。
また、タコスを完成させるタイミングも素晴らしい!
メインの鉄板には1〜2で調理し、裏方は2〜3人で調理されている。
生地が焼き上がる頃合いを見計らって上に乗せる具材を完成させておき、焼き上がりたてトルティーヤに素早く盛り付け、皿に乗せて客に供される。
今回いただいた野菜や山菜は、注文を受けてからフレッシュな状態から鍋に入れてソテーする。
カルニータスはポソポソに乾燥しない様小分けに真空保存されたものを湯煎に掛けておき、注文を受けて数食分のパックを開封して準備。
料理人のチームワークが抜群なので、何処かで停滞してトルティーヤが冷める、または具材が冷めるなんてことは無い。
双方とも熱々で客の前に供される。
そう、客の目の前には作りたて、焼きたて、出来たてホヤホヤの生まれたてのベイビーが供されるのである。
どれを食べても美味い!
トルティーヤだけでも長文になるのでここらへんで切り上げて、次の胸熱点はトマティーヨ。
メキシコではトマトベルデ(緑トマト)と呼ばれているトマティーヨは、見た目は緑のトマトだが、こいつは鬼灯の仲間。
それぞれ科と目まではナスの仲間なのだが、属から違う。
トマティーヨはホオズキ属トマティーヨ種、トマトはナス属トマト種。実の周りは薄皮で覆われ、ガクに張り付くほど実がパンパンなので、日本の鬼灯とは見た目からして違う。
トマティーヨは西洋やラテンアメリカで栽培されており、基本的に日本で目に出来るものはメキシコ産のトマティーヨの缶詰で、生のトマティーヨは先ずお目にかかれない。
それが何と、日本でも和歌山の農家でトマティーヨ栽培されている物を分けてもらっているとのこと。
更に初夏から収穫が多くなるので、通常のサルサベルデもトマティーヨを使った本来のサルサベルデでの提供となるとのこと。
これは本当に凄い!
当店でもサルサベルデはズッキーニをベースとしたり、他店では胡瓜やアボカドで作ったサルサベルデが殆どで、トマティーヨを使ったとしても缶詰のものが精一杯。
フレッシュなんて夢のまた夢。
日本で栽培されていないのは採算が取れずに商売にならないからというのが基本路線であろう。売れるのならパクチーみたいに市民権を得てもっと栽培されているはず。
それが、和歌山のごく僅かな場所で栽培されているというのだから、これは胸が熱くなる、胸が躍り出す。
当店の店主は直接現地の農家に訪れ、現場を観て、直接味わって仕入れの打診をしているようなので、本物のメキシコの食材を日本の地で育ったものを採用するという店主の熱意も相当なものであり、いつか熱く語り合いたいと願わずを得ない(笑)
別件ではあるが、今回いただいたチレ・レジェーノで使われているポプラーノ(メキシコ唐辛子)も、メキシコから輸入しているのではなく、数少ない日本産を探し当てて現在は三重県の農家から仕入れている。
そのトマティーヨ版サルサベルデだが、生ひじき、筍と山菜のチョリソーベルデのタコスにスッと添えられた。
このワクワク感は抑えきれない!(笑)
サルサだけで味わってみると、酸味が強い!
しかし爽やかな風味があって嫌味な酸では無いのが特徴。
青臭いという表現も当たらない。
スッキリとして爽快な酸味に糖度は皆無。
ひたすらに酸味一直線。
その愚直さも好きだな~。
これは肉や油の料理と合うな~と思った。
〆前に食べた筍と山菜チョリソーには無類の相性で、そのポテンシャルを遺憾無く発揮していた。
また、先に提供された生ひじきにも不思議とこの酸味強い系のトマティーヨベルデがマッチしていたことにも感心。
ここの店主は本当に研究熱心だなぁと思った。
あと今回のメニューでは、春から初夏に移ろうものになっていて、卓上メニューに無いものが数点。
タラの芽、山菜のモレベルデ、生ひじきである。
和の食材真っしぐらなのだが、これが不思議と当店のトルティーヤにはマッチしているのが非常に面白い!
今回強く感じたのは、例えば生ひじき。
ただ単に旬の食材をトルティーヤの上に置いてあるだけではないよ。
恐らくトルティーヤに調理したひじきを乗せただけなら、それぞれがそっぽを向いてバラバラな味わいとなっていたであろう。
大体どのタコスにも当店では、フリホーレス(北海道産の煮豆を擦り潰してペーストにしたもの)がベースで塗られている。
その上に青紫蘇、刻みトマト少し、ひじき、しらす、そしてフレッシュアボカドのカット。
この組合せが素晴らしい調和を産み出していたのだ。
得てしてバラバラになりそうな食材を一つの世界にまとめ上げていたのは、アボカドであった。
もちろん、青紫蘇やフリホーレスなども調和力の一因となっていたが、アボカドの求心力が凄い。
皆がバラバラにならない様に、心を一つにして同一方向に向かわせる。
料理って、ただ美味い物を並び備えただけではただの料理自慢、素材自慢と化すが、調和のための鎹(かすがい)、ミドルウェア的な要素を見つけ出して料理としての完成度を高めるのが一仕事である。
組合せの妙とも言おうか。
まぁ、アボカドは他のタコス屋でも良くトッピングされている食材なので、それだけ優れた鎹であり、ミドルウェアなのであるのだが、ひじきとアボカドのマリアージュは他にも類に見ない組合せで面白かった。
他にも当方の大好物の山菜である、こごみとこしあぶらのタコスや、終盤の菜の花のタコスが秀逸であった。
タラの芽も良かったなぁ。
また、基本のカルニータスも完璧な仕上がりで、他店の追従を許さない美味さ。
山菜は毎年来て愉しみたいタコスであった。