店名 |
GUENON(GUENON)
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类型 | 创新、日本料理 |
预约・查询 |
050-3551-4492 |
预约可/不可 |
可预订 |
地址 |
富山県富山市山岸344-1 |
交通方式 |
距離越中中岛 1,849 米 |
营业时间 |
营业时间和节假日可能会发生变化,因此请在参观前与餐厅联系。 |
预算 |
¥10,000~¥14,999 |
预算(评价总数) |
¥10,000~¥14,999
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付款方式 |
可使用卡 无使用电子钱 |
座位数 |
( カウンター10〜12席/個室6〜12席) |
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个人包厢 |
不可能 |
包场 |
可能的 |
禁烟・吸烟 |
严禁吸烟 |
停车场 |
可能的 |
空间、设备 |
有吧台座位 |
此时建议 |
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位置 |
家庭式餐厅 |
网站 |
グノンは、神通川の河川敷に臨むひっそりした地に佇む隠れ家レストランで、まもなく創業満3年を迎えるわりと新しい店。お酒のペアリングを基本とした料理は和とフレンチを中心にした創作料理で、敷居の高そうなイメージだが、料理だけでも満足できるし、意外と気軽に楽しめるお店だ。
【料理、味】
店のホームページには「フレンチ、和食、国籍に囚われないノンジャンル」「和をベースにフレンチの技法で仕上げる創作料理」「ワイン、日本酒とのペアリングを愉しむための料理」とある。おおむね、その通りだ。料理は、すべてお箸でいただく。
ミシュランの区分では、「日本料理・和食」となっていて、確かに和食寄りだが、日本料理を食べたという印象ではなかった。店主が料理している様子は、和食よりはフレンチの感じだ。和食とフレンチのいいところをうまく融合したシンプルで飾り気のない自然体の料理で、おいしく感じるポイントを、さりげなくそつなく突いている気がした。
店主がソムリエの資格を持つお酒好きで、基本はペアリングだ。ただ、料理そのものは、お酒抜きでも十分においしい。お酒を飲まない客でも、料理単独で楽しめる。私も今回は試しに、ノンアルコール1ドリンクと水だけで済ませた。
7,000円、10,000円、13,000円のおまかせ3択で、今回は1万円のコース(13,000円のコースには、毛ガニが加わる)。全体的なボリュームはやや少なめで、そんなにお腹一杯になる感じではないが、ご飯を食べる量で調整できる。所要時間は約2時間(食べるスピードや客数などによって多少前後する)
1.柿とカブとカニの白和え
柿のオレンジ色とカブの白が、秋から冬への季節の変わり目を感じさせる。出汁を軽くまとった柿は、単なるデザートとは微妙に違う味わいがあり、カブはシンプルにやさしく柔らかい甘み。白和えは、ほのかにゴマの風味を感じた。
2.甘エビとアオリイカの酔っ払い紹興酒漬け、ネギ油をかけた真鯛にビネガーで酸味をつけたもの
外はぷりっとして中はとろける甘エビと、小さく四角にカットして小気味よい歯ごたえのアオリイカ。エビとイカの甘みに紹興酒の風味が加わり、いかにも酒のつまみにぴったりの味わいになっている。器は九谷焼。2016年に2つ星を獲得した後に閉店した「海老亭別館」から譲り受けたそうだ。
鯛は、熟成させて柔らかく甘みを増したもののようで、それに熱したネギ油をザっと注ぎかけ、驚くほどふんわりしっとりふくよかに仕上げている。
3.茶碗蒸し
表面には半割にしたギンナンをちらし、中にモッツァレラチーズを入れた。チーズは、一番下の方に固まっていて、最後にきて風味が感じられた。
4.白子のムニエル
醤油麹と実山椒のソースでいただく。白子は、外側のサクっとした食感のあとに、中の熱々で滑らかにとろける食感がくる。実山椒の快いピリ辛のアクセントに加え、醤油の風味もしっかりまとっている。
5.甘鯛のうろこ揚げ
鯛の上に乗せた白髪葱の下には柚子胡椒、出汁は甘ダイと2品目の真鯛の骨からとった。
甘鯛は、シャリシャリの細かいウロコが、口の中に軽く刺さるぐらいに立っていて、パリパリサクサクの食感。フレンチのトレゾニエとKAWAZに「甘鯛のうろこ焼き」があったように、ウロコは「焼く」方がポピュラーなようで、店主によると、このウロコ揚げは自己流なのだそうだ。甘鯛の身の方は、みずみずしくて柔らかく口の中でほぐれる。うろこ揚げやうろこ焼きは、しっとりした身と繊細なうろこの甘鯛だからできる料理なのだ気づかされた。2種類の鯛の骨の出汁は、かなり塩気がしっかりの濃い味。
6.池多牛
池多牛は、こぶし大の塊肉のカイノミ(バラ肉の中でフィレに近い高級部位)を備長炭の遠火でじっくり時間をかけて火を通した。お箸で食べるから、5ミリぐらいの厚さにスライスして供する。つけ合わせはとろとろにソテーしたネギ。
池多牛らしい肉々しい赤身で、力強い弾力があり、口が疲れるぐらいよく噛んでいないと口の中からなくならない。ジューシーではないが、ぱさつきはない。下手にジューシーに溶けていく肉よりも、肉の旨味を存分に味わえる。大粒の黒コショウのアクセントがきいている。
7.香箱ガニ飯
ストウブ製らしきホーロー鍋か土鍋で炊き上げたご飯に、香箱ガニの身、外子・内子を混ぜ込んだご飯。カニと柚子の香りがして、カニの風味が全体にしっかり行き渡り、外子のツブツブ・プチプチと、内子のタラコ的な食感が混じり合う。ご飯もおいしくて、1人前1合ぐらいあるので、残った分は持ち帰りのおにぎりにしてもらった。
8.ラムレーズンのアイス
アイスは、お酒はそう強くなくて程よい大人の風味を醸し出す。レーズンを入れるかどうか事前に聞かれた。
【ドリンク】
ペアリングが基本で、8,000円から(税別)。店主の酒に対する思いが強く、料理と同じかそれ以上に力を入れているようだ。グラスのワインは1,000円から、日本酒は600円からで大吟醸になると1,500円から(税別)。ノンアルコールは、ノンアルコールビール、ウーロン茶、ジンジャーエール、柚子シロップ(1,000円税別)など5種類ほどで、選択肢が少ない。
【雰囲気】
店の場所は、富山駅から3.5km、神通川の河川敷に臨む家屋がまばらな一応住宅地で、あたりはひっそりして夜は結構暗い。公共交通機関もなく、かなり隠れ家的な店だ。
内装はモノトーン系を基調とし、裸電球を吊るして明かりを少し落とした照明の雰囲気は、ナイトバーか何かのようだ。女性店主と女性スタッフの2名体制で、普通の服で仕事していて料理人の格好ではないから、なおさらレストランにいる感じが薄まる。
天井には、古民家の格子状の太い梁をイメージした意匠を取り入れているが、全体としては和の雰囲気ではない。ガラス張りのカウンターから、ライトアップした小さな庭と遠くの神通川越しの夜景が少し見える。幹の太い立派なオリーブは樹齢150年で、スペインから持ち込んだという。
「グノン」という店名の語感からしても、イメージ的に、敷居が高くて入りづらそうな店だが、決してそんなことはない。店主は気さくで、いろいろ話もしてくれた。
【サービス】
サービス料も取らないし、特に何かがあるわけではない。ドリンクのリストがないので、お酒をよく知らない人にとっては、頼みづらくて不便。やはり、詳細なリストと説明を紙とWEBで公開している「SOTO」は素晴らしいと思う。
【CP】
料理が7千円または1万円で消費税10%+席料400円という料金は、富山の1つ星店の中では標準的で、大都市圏よりはかなりいい方だ。ペアリングは、料理と同じぐらいの料金で、お酒が本当に好きな人でないと手を出しにくい。
【総合評価】
料理、雰囲気、コストパフォーマンスともによい。和食にフレンチ、変化があって、いろいろ食べたような満足感が得られる。リピートするなら、やはりお酒とともに楽しんだ方がよいだろう。次回は、ワインペアリングを試してみようと思う。
【参考情報】
女性店主は小学生の男の子2児の母で、ご主人は富山市内のワイン食堂「ル グルトン」の店主・吉国信輔氏。店名の「グノン」は、フランス語で雌の猿で、店の建設中に、打ち合わせをしているところに猿がやってきたのが由来とのこと。猿は縁起がいい動物だし、これも何かの縁で、その縁を大切にしようと思ったのだそうだ。他にも理由はいくつかありそうで、グノンとグルトンの語感が似ているのも関係あるのではないか。
カウンターの隅には、店名になっている猿の絵が立てかけてある。店主の母が元々画家志望で描いたのだそうだ。それはただの猿の絵ではなく、店を温かく見守る家族の肖像画のように思えた。