店名 |
Saryou nikoka(Saryou nikoka)
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类型 | 日本料理 |
预约・查询 |
0766-75-8529 |
预约可/不可 |
可预订 |
地址 |
富山県高岡市金屋本町2-26 |
交通方式 |
距離片原町 778 米 |
营业时间 | |
预算(评价总数) |
¥5,000~¥5,999
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付款方式 |
可使用卡 (AMEX、JCB) 无使用电子钱 |
个人包厢 |
不可能 |
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包场 |
可能的 |
禁烟・吸烟 |
严禁吸烟 |
停车场 |
可能的 |
此时建议 |
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网站 |
茶寮和香(にこか)は、地元の多様で新鮮な食材を生かした日本料理店で、千本格子の古い家並みが残る高岡市金屋町にある。町家カフェ風のレトロな空間で、実直な店主の心づくしの料理を、気軽にリーズナブルに楽しめる。2021年5月にミシュラン1つ星を獲得した。
【料理、味】
コース料理は、富山の中でも地元の高岡や氷見産を中心に、多様な食材を盛り込んでいる。日本料理の基本に沿いながら工夫をこらし、一つひとつ細かく丁寧に調理された料理は、店主の実直で謙虚な人となりがうかがわれる。ランチは、基本的に3,800円(税サ込み)と5,500円(同)の2つ(2日以上前に予約すれば11,000円のディナーと同じものも出してもらえる)。今回は5,500円のコースを選択。
1.先付
キジエビ、ガスエビ(新湊産)とイチジク、湯葉、一寸豆(高岡産)、アヤメカブ。これらを、ごまダレがけでいただく。上には、ワサビナとアカミズナをあしらっている。
ガスエビは、外側はぷりっとして中は甘くとろける。キジエビは、とろける口溶け感は似ているが、ガスエビよりもすっきりとした味わい。イチジクは、季節を先取りした食材(富山の旬一辺倒で単調になるのを避けるため、富山県外産を使用して旬の走りを表現した)。湯葉は、滑らかで品のいい甘みとほのかに出汁と醤油の風味がする。一寸豆は、名前と違って、普通のそら豆より小ぶりで、淡い苦みも感じるがすっきりした味わい。
2.お造り
ナメラ(キジハタ))、本マグロ、タチウオ(いずれも氷見産)。醤油をつけていただく。
食感の異なる、いずれも鮮度のよい3種の魚をそろえた。ナメラは、肉厚で張りのよい、ぷつぷつした歯ごたえ。本マグロは、すっきりした脂ののった中トロ。タチウオは、皮目の歯ごたえがアクセントになり、身は柔らかくて、かんでいるうちに甘みが出てくる。
3.椀物
ミズナスと氷見牛の治部煮風。
ミズナスは、厚みのある乱切りで、しゃきっとした身の張りと歯ごたえを保ちつつ、口にすると柔らかい。氷見牛は、思ったほどは柔らかくなく、筋が口の中に少し残ったが、かんでいるとジューシーな脂と旨味が出てきた。スープは、醤油ベースで少しとろみがつけてある。
4.八寸
①ばい貝(高岡産)、青ズイキ、スナップエンドウ、トマト(高岡産)、黄身酢がけ
ばい貝のコリコリ、ズイキのみずみずしいシャキシャキ、スナップエンドウのパリっシャキと、いろいろな食感が楽しめ、黄身酢のとろりとした酸味がうまくマッチしている。
②モロッコインゲン(高岡産)の胡麻和え
皮が厚めな感じで、結構堅めの歯ごたえがする。
③モズク酢(七尾産)
ぬめりとやわらかい酸味があり、すごく細いけれども小気味よい歯ごたえがある。
④フグの白子の塩焼き(氷見産)
フグは、焼いた皮は堅めで、かなり塩がきいている。フグの白子らしい滑らかな口溶けと甘味は感じず、なぜか、口溶けのよいタイか何か白身魚のような味に感じた。
⑤アジのにぎり寿司
アジは、ところどころ歯ごたえも感じつつ、やわらかくて口溶けがよく旨みも感じた。八寸に握り寿司はちょっと意表を突いた感じだが、少しでも工夫をこらそうとする店主の真面目さを感じる。
⑥小カブ(高岡産) 皮ごと直火焼きした。
よく見ないで口に入れてしまったが、真っ黒な表面はただの焦げ目ではなく、灰の粉をまぶしたような味で、何かの遊び心の演出なのか、よくわからなかった。
5.揚げ物
フグのゆかり揚げ(大葉の葉に包んで揚げる)とヤングコーン。おろしポン酢で。
フグは、ぷりっとした弾力と、そのあとに来るふっくら柔らかい感じが快い。ヤングコーンはシャキ・サクッという歯ごたえ。
6.お食事
ご飯は高岡産のコシヒカリ、自家製の香の物、豆腐の味噌汁
ご飯のおともとして、カマス(氷見産)の木の芽焼き、チンゲンサイ(高岡産)の素揚げ
カマスは幽庵地(醤油、酒、みりんに柚子などを入れて作る)に漬けてから焼いてあり、肉厚で、漬け込んだ風味と山椒の香りがする。「お食事」の添え物として出てきたが、メインになるぐらいボリュームがあった。最後にチンゲンサイで、中華のようなテイストを出すところが、ちょっと面白い。
香の物のうち塩昆布は、さほど味が濃くない、やさしい味つけで食べやすい。
7.デザート
自家製の抹茶アイス。黒蜜がけ、胡麻のチップ添え。アイスは、しっかり冷たく固まっていて、小ぶりだけど密度が濃くて溶けにくい。
茶寮という名の通り、ドリンクのメニューは町の喫茶そのもので、コーヒー450円、ジュース350円と、総じて非常に安価。星つきの店で、こういうドリンクメニューは、なかなか見かけない。
【雰囲気】
店舗は、千本格子の伝統的建造物群の一角をなし、元は鋳物の地金を扱う業者が使っていた町家だ。中に入ると、高い吹き抜けの天井に太い梁を組んだ「登り梁構造」で、天窓から白くまばゆい光が、真っ直ぐ下まで降り注ぐ。白い漆喰の壁にも黒々とした木の柱が格子状に張り巡らされ、レトロな町家らしい雰囲気だ。料亭のようなかしこまった雰囲気ではなく、カジュアルな町家カフェ風で、「茶寮」と称している通り、喫茶のようにリラックスできる。
【サービス】
店主は、すごく腰の低い丁寧な方。カウンター席は、店主が細かい盛り付けをするのを、間近に見られる。店主と家族?2人で切り盛りしていて、サービス料はつかない。
【CP】
5,000円ちょっとで、この品数とクオリティーは、非常にお得感がある。良心的でリーズナブルで、感謝と敬意を感じる。こういう店がある富山の食の豊かさに改めて感じ入った。
【総合評価】
桃色の縞柄の暖簾は、ほのぼのしたパステル調で、この店のゆかしい心を表しているかのようだ。ソフィストケートされきっていないところに親しみがあり、人知れずひっそり咲くきれいな野の花のような店に思える。
【参考情報】
茶寮和香のある「金屋町」は、高岡鋳物発祥の地で、千本格子の古い家並みが残り、国の伝統的建造物群保存地区に指定されている。イメージ的には、金沢の西茶屋街(賛否両論金沢店のある場所)と似たような雰囲気と規模だ(東茶屋街ほど大きくない)。