店名 |
Oryouriya Itou
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类型 | 日本料理 |
预约・查询 |
023-635-8010 |
预约可/不可 |
可预订
昼)¥3500 |
地址 |
山形県山形市七日町4-10-16 |
交通方式 |
距離山形 1,548 米 |
营业时间 |
营业时间和节假日可能会发生变化,因此请在参观前与餐厅联系。 |
预算 |
¥10,000~¥14,999 ¥2,000~¥2,999 |
预算(评价总数) |
¥10,000~¥14,999¥2,000~¥2,999
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付款方式 |
无使用卡 无使用电子钱 |
座位数 |
14 Seats ( カウンター8席 テーブル6席) |
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个人包厢 |
不可能 半個室あり |
包场 |
可能的 |
禁烟・吸烟 |
严禁吸烟 |
停车场 |
不可能 隣にコインパーキングあり |
空间、设备 |
时尚的空间,平静的空间,有吧台座位 |
酒水 |
有日本清酒,有烧酒,有葡萄酒,对日本酒讲究,对葡萄酒讲究 |
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料理 |
对蔬菜菜式讲究,对鱼类料理讲究 |
此时建议 |
许多人推荐的用途。 |
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开店日 |
2015.3.7 |
幕末の悲劇である薩摩藩の尊攘派と公武合体派との対立として歴史に残る寺田屋騒動の船宿『寺田屋』の隣側に店を構えられる伏見の『割烹 辻政』さんにて研鑽を積まれて来られたという山形市の『御りょうり屋 伊藤』さんへ初めて寄せていただきました。大凡、十年振りに訪れた山形ですが隆盛を誇られていた中心街の七日町は往時の面影は殆ど無くシャッター通りへと変貌。人の往来も無いばかりでなく犬や猫すらの姿も見られず。宿泊先のホテルに荷物を置き街中を散策するも余りの衰退ぶりに目を覆いたくなるばかり。日が暮れるて目的の店へと向かう道のり10年前は賑わっていた料亭街らしき割烹や料亭が軒を連ねる通りも土曜日の夜というのに灯りが消え『管理』の貼紙や『貸』、『売』の文字を多く目にし一抹の不安を懐きつつ足を進めます。料亭街の外れに一筋の明かりが灯り入口に打水がされた店が目的の『御りょうり屋 伊藤』の文字を見つけ暖簾をくぐり用意されていたカウンターの水場前の末席へと腰を下ろし、ひと呼吸置いたタイミングでお手拭きと赤紫蘇水が供され店主の『伊藤圭太郎』氏より挨拶と盃に一献の酒が注がれコースの開始です。今回の料理は『一萬円』のコース料理です。先付は酒田の『黒海蘊(クロモズク)』の酢物、『山形牛(ヤマガタギュウ)』のローストビーフ風の牛ロースのたたきにオクラ、馬鈴薯(バレイショ)のすり流し。食感のアクセントに細かく刻んだ『燻り雅香(イブリガッコ)』、向付には酒田産の『鮴(メバル)』、『梅貝(バイガイ)』、北海道産の軽く酢洗いされた『鰯(イワシ)』。此れを煎り酒、ゆかり塩、割醤油の三種で味わうというもの。『別料金』で岩手県産の『天然とら河豚(フグ)』のぶつ、てっさ、唐揚げ等が2,500円と三重の『鱧(ハモ)の落とし』四貫で1,700円をご用意していますが如何ですか?と奨められましたが料理は『一萬円』のコース料理を頼んでいましたので追加は取り敢えず見合わせ。しかし何か追加は如何ですか?の言葉に変な引っかかりと違和感を覚えたのでありました。そもそも三陸産の岩手の七月の『夏河豚(ナツフグ)』は痩せ細っており猫も素通りする通称ネコマタギ、見識者は先ずは食べぬだろうし『鱧(ハモ)』の落としは三重県の鱧(ハモ)とのこと。京都の修行先では韓国の鱧が主流でした。と話されつつ淡路産や九州の物よりも三重の鱧の方が脂が乗っており優れている。と一生懸命売り込んでこられます。京都であれば鱧は目の前で骨切りするのが極ごく当たり前のことですが前日に落としにしていたというアルミバットに入れられた鱧の落としなど水っぽくて誰が頼もうか?とこの辺りから嫌な予感が増幅してきたことは言うまでもありません。続いて供された『水蛸(ミズダコ)』の柔らか煮っぽい皿に次いで椀種に庄内湾産の『似鱚(ニギス)』のつみれ、その下に椀妻の玉ねぎ、『蓴菜(ジュンサイ)』の差込に『九条葱(クジョウネギ)』の煮物椀らしきものが供されるも蓋の付かぬ椀物をしかもこのタイミングで供されることも珍しい。吸い地は輪郭がおぼろ気で塩気の塩梅がひとつまみ程、足りず所謂、京で言うところの水臭い吸い地。清らかでフラットな吸い地とは似て非なるもの。焼物は庄内湾産の『鱸(スズキ)』の塩焼を胡瓜酢(キュウリス)にてさっぱりと。添えられた『夏豆(エダマメ)』は『だだちゃ豆』で名を馳せる山形産のものとしては凡庸未満の質感と味。箸休めにと供された『穴子(アナゴ)の肝(キモ)の山椒煮(サンショウニ)』はなかなか美味しかったのが唯一の救い。しかし乍ら女将さんらしき方と中居さんが追加のお酒は?追加のお酒は?と煩い程に何度もすすめてくるのも珍しい。天邪鬼な気分が頭を持ち上げ酒は一合だけで切上げ早々に焙じ茶へと移行。煮物代わりに『甘鯛(アマダイ)』の酒蒸しとのことでしたが自分が知る酒蒸しとは何か違う料理が供され唖然。酒蒸しというのであるならば昆布を敷いて『甘鯛(アマダイ)』を載せた酒蒸しだろう。何やら煮魚みたいな甘い煮汁に振り柚子された甘鯛は柚子の香りは立っているものの冷凍魚並に旨味が抜け切っていたし自分が知る酒蒸しとは全くの別物の煮物料理。極めつけは次は食事になりますが、お酒の方は宜しかったでしょうか?の一言に危うくブチ切れそうになりつつもグッと堪えて作り笑いの精一杯の笑顔で下戸ですのでお酒は結構です。とやんわりとお断り。そして締めの食事は『穴子の炊き込みごはん』。米はブランド米の『つや姫』で店主の実家で作られた減農薬栽培のものとのこと。他に香の物と赤だしの椀、軽く一膳の炊き込みご飯の後は水菓子の『小玉西瓜(コダマスイカ)』と黒糖アイス。うす茶にて一萬円の料理はひと通りです。何となく物足りなさを感じたのですが会計でまたまた腑に落ちぬことが。料理代一萬円、酒代900円、席料400円、税、サービス料にて締めて14,000円也。何か計算の仕方も不明瞭であるしクレジットカードの使用も不可。いつも通りに酒を呑んでいたら軽く二萬円を超える支出になったいたであろうし現金の持ち合せも弐萬円程しか所持しておらず危うく無銭飲食になったかも。京都で修行をして来られたという話だけが店主の力量以上にひとり歩きしている感があり。全ては最後に供された『薄茶』の椀を良くご覧いただければ御理解いただけるかと。茶碗に抹茶の粉が飛んでいます。これを見ただけで茶の御点前が判ると同時に、どういう気持ちで茶を点てられていたかが一目瞭然かと。茶を点てるには心と体の『いずまい』が何よりも大切とされます。一期一会と御もてなしの心は残念ながら微塵の欠片さえ感じられませんでした。『いずまい』とは『武士は、いずまいを正すこと』が基本だった。とされています。仕事にも儀礼がある。挨拶や掃除は業績とは一見関係がないように思えるけれども人間としての基本であり極めて大切なことである。という松下政経塾での松下幸之助翁の教えから引用させていただきました。酒を一合で抑えたのが不幸中の幸い。冷たい雨が降りしきる山形の夜は今までの人生の中で弐番目に記憶に残るとても残念な思い出の店となってしまいました。誠に遺憾でなりません。