昔ながらの花形仲居さんに出会えた！山口県湯田温泉のレトロで格式のある温泉宿 : Matsudaya Hoteru

旅館でゲストに給仕、接待する女性である仲居さん。出迎えから→客室までの案内→食事の提供→布団の準備→お見送りまで、宿の衣・食・住をサポートするこの仕事はある意味、旅館の花形かと思います。１人で1組から数組までの担当をするのが一般的で、今までの旅館のやり方でしょう。

しかし、近年は旅館の仕事が変わってきたので、仲居さんの仕事も変わってきました。部屋食ではなく、お食事処での食事の提供、布団は専任スタッフが準備などにより、1人で1組から数組のゲストを担当するのではなく、スタッフがチームで多くのゲストを担当するように変化してきていると思います。

つまり、もう昔のようにすべてを担当する仲居さんがいる旅館は珍しくなっているのでしょう。

維新ゆかりの宿として知られる山口県・湯田温泉の松田屋ホテル。レトロで格式ある旅館であると同時に、こうした昔ながらの仲居さんがいる旅館です。

この旅館では旧館の数室だけは部屋食で、ベテラン仲居さんが運んでくれます。サービスはとても良く丁寧です。私達が夕食で食欲がなく食べ物を残すと、料理に問題があったのかとても心配してくれました。(実はランチにフレンチを食べてお腹が減らなかっただけなのですが）

布団の上げ下げも仲居さんのお仕事。失礼ながら多少お年を召されているようで、大丈夫？手伝いましょうか？と思うくらいですが、こちらの心配をよそに元気一杯です。

旅館の食事は地方色を感じます。山口名産のふぐは鍋と唐揚げで。鯛はお造りと鯛ご飯に。山口発祥の瓦蕎麦などローカル色溢れる料理も。

庭園は国の登録記念物に指定され、明治維新の資料館まであります。温泉は蔵の湯、岩の湯、花柏の湯の他に家族風呂２つ、足湯もあり風呂の数も十分です。

でも一番心に残ったのは、歴史ある古い旅館のその設備そのものではでなく、ベテラン仲居さんの心遣いでした。ゲストが旅館でリピートするかどうかは、①食事の良し悪し②仲居さんの真心溢れるサービス。これが大きいのではないでしょうか？

宿を出るとき、最後まで手を振ってくれたベテラン仲居さんの姿を見ながら、そう思いました。