初めて秋に訪れた八戸の「サバの駅」 メタボな鯖が絶品だったの巻
9月末からの東北出張2日目。
仙台から北上・盛岡経由で八戸にやって来た私たちは、車を宿にとめて街へ繰り出した。
本当は取引先も「来たい」との事だったが、このご時世できるだけ会食は避けなければという事で、昨夜との連ちゃん会食を回避し、うちのスタッフとふたりでこの店「サバの駅」にやって来た。
ここは私が八戸に来ると必ず訪れる店だったのだが、連れのスタッフは初めてだと言う。
確かにここ八戸の取引先とは古い付き合いの上、プロジェクトの最中にあの大震災があったため計画が大幅に変更になるというややこしさがあったため、ひと段落ついた後の昨年からこのエリアもこのスタッフに担当してもらうことにした。
それでも昨年来た時には訪れたはずだと思い込んでいたのだが、彼は昨年ここで体調を崩し会食には参加しなかったのだった。
ここ「サバの駅」は八戸漁港の名物ブランド鯖「前沖さば」を出す鯖料理専門店。
大震災直後でまだ街が沈んでいた頃からの付き合いだ。
ここに来ると「サバ」という魚がいかに美味いかを思い知らされる。
また「サバ」の持つ無限の可能性を感じることができる料理の数々に出会うことができる。
東京ではなかなかお目にかかることがない「サバの刺身」もさることながら、その生サバを「醤油漬け」にしたものはその味もさることながら、ねっとりとした食感がとても楽しい。
福岡の「ごま鯖」に似た感じだが食感の分だけこちらのほうが面白い。
また「サバの棒寿司」を天ぷらにしたものや、サバでダシをとった「せんべい汁」もすっきりとしてとても美味しい。
でもやはりこの「前沖サバ」の良さを最も感じられるのは「串焼き」。
ちょうど今の時期は最も脂がのっているらしく「プレミアム銀さば」と呼ばれているらしい。
滴り落ちる脂を纏ったサバは今まで食べたサバの中でも最高峰と言って良い味わい。
この日私と共にこの店を訪れたうちの会社のスタッフは、前にも書いたことがあるが埼玉では腕利きの料理人だった。
その彼が板前さんにあれこれ尋ねていたぐらいだからよほど美味しいと思ったのだろう。
この店オリジナルの日本酒や、サバにとても合うと思うゆず酒と共にサバを思う存分味わった。
いつもは春に来ることが多いのだが、今年は新型コロナの影響でこの時期になったのだが、
これは新型コロナに感謝しなければならない・・・そんなわけは絶対にない(笑)
八戸が誇るブランドさば「前沖さば」料理専門店
私が初めて仕事で八戸を訪れたのは、7年前の2011年5月、あの大震災の直後の事。
実は、本来ならこの出張は2か月前のはずで、予定通りなら私たちは八戸の駅か帰りの新幹線の車中で地震に遭っていたはずだった。
ところが、直前にこの出張が翌週に延びる事になった為かろうじて難を逃れた。
結局、新幹線の復旧を待って八戸に行ったが、そんな経緯から、私にはどうしてもやりたいこと(ボランティア)があって解散後もひとり八戸に残った。
その夜に訪れたのがここ「サバの駅」。
この店は前日に皆で飲んでいた時に、青森のスタッフから「八戸は実はサバが美味しいんです」という話を聞きこの店を教えてもらった。
「刺身」「串焼き」「しめさば」「竜田」「鯖ずし」「せんべい汁」とひと通りいただいたが、どれもとても美味しかった。
特に「串焼き」は職人さんが目の前で丁寧に時間をかけて焼き上げてくれ、脂の乗りや塩加減も抜群の逸品だった。
「せんべい汁」も、サバのみでとった出汁がとても荒々しく、大阪・立売堀の「なにわ汁」を思い出させるインパクトのある椀だった。
しかも嬉しかったのが、ここには珍しい「南部美人の梅酒」があって、そのソーダ割りはサバの脂を口の中から消すには最高の組み合わせだった。
その後、私は八戸に行くたびにこの店を訪れるようになった。
二度目の機会には他のメンバーと大挙して押しかけ、この店にあるほとんどすべてのメニューを頼むという荒業に出たこともあった。
中には思わぬ発見もあった。
特に「サバの醤油漬け」は今までに食べたことのないまったりとした絶妙な味わい。
また「棒寿司の天ぷら」も香ばしさと酸味と甘みがまるで別の料理のようにしている。
逆にサバのサンドウィッチ「サバンド」はいただけない。水っぽさとサバ臭さが抜けない。
サバのハンバーガーの「サバーガー」も新潟・米山SAやトルコ・イスタンブールの「サバサンド」に比べると、サバの良さを殺してしまっているような気がする。
やはり、付け合わせは大根じゃなく玉ねぎの方がサバには合う。
だが、この店に来てつくづく思うのは、この店で客に出されるサバはラッキーなのかもということ。
「前沖さばの串焼き」を食べるだけでもこの店に来た甲斐は充分に有る。
「南部美人の梅酒」がなくなってしまったのは残念だが「ゆず酒」もなかなかサバに合う。
また、八戸に行くときには行きたい店である。
Restaurant name |
Saba No Eki
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Categories | Seafood、Izakaya (Tavern)、Sushi |
Phone number (for reservation and inquiry) |
0178-24-3839 |
Reservation Availability |
Reservations available |
Address |
青森県八戸市六日町12 大松ビル 1F |
Transportation |
JR本八戸駅(南口)から、徒歩14分 823 meters from Hon Hachinohe. |
Opening hours |
Business hours and holidays are subject to change, so please check with the restaurant before visiting. |
Budget(Aggregate of reviews) |
¥5,000~¥5,999
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Method of payment |
Credit Cards Accepted (JCB、AMEX、Diners、VISA) Electronic money Accepted QR code payment Accepted |
Number of seats |
45 Seats ( カウンター11席、テーブル4席、個室5部屋30席) |
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Private dining rooms |
OK For 2 people 予約をすれば16名様まで貸切宴会可能 |
Private use |
not allowed |
Non-smoking/smoking |
No smoking at all tables |
Parking lot |
not allowed 近くに駐車場有り |
Space/facilities |
Stylish space,Counter,Tatami seats |
Drink |
Japanese sake (Nihonshu),Japanese spirits (Shochu) |
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Food |
Particular about fish |
Occasion |
Business |Alone |With friends/colleagues This occasion is recommended by many people. |
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Service |
Extended party hours (more than 2.5 hours),Take-out |
Dress code |
なし |
Website | |
The opening day |
2009.6.6 |
Remarks |
2009年6月6日 |
3月上旬の東北出張。
北上に寄って八戸に着いた私は先乗りしていたスタッフと合流した。
今回の訪問の目的は先のログでも述べたとおり、
「3・11」の直前に始まった青森の取引先による八戸の企業の買収と再生が終了し、
その事業を「MBO」で元の持ち主に返す事になったための「打ち上げパーティー」出席のため。
当初、私とガンガンやり合った青森の取引先の本社にいた人が、
プロジェクトが動き出すとその事業の現地責任者になり、
今は、彼も私も後進に道を譲り成り行きを見守っていた。
ただ彼は私が八戸へ行くと言うと必ず来てくれて、食べ歩き飲み歩きを共にすることが多かった。
今回もお互い早めにホテルの仰々しいパーティーを抜けだし二人でこの店にやって来た。
『サバの駅』
過去に何度も投稿している私が八戸に来ると必ず立ち寄るお店。
初めて来たのは12年前の大震災の2か月後。
翌日からボランティアへ行こうと後泊した夜だった。
その時、当時八戸の責任者だった彼が教えてくれたお店。
文字通り、その時から私は八戸の「前沖サバの虜」になったのです。
この店も途中で経営者が代わり(おそらく)、酒の品揃えも大きく変わったが、
厨房には昔からの職人がいて相変わらず美味しい「前沖サバ」を食べさせてくれる。
最近はいろいろと厳しくてなかなか食べられない「サバの刺身」。
脂の乗りがこれでもかと伝わってくる「サバの串焼き」。
締めにもなるサバの棒寿司をそのまま天ぷらにした絶品「棒寿司の天ぷら」。
いつも食べてるこれら定番を、
今回はサバと合わせるために作られたというサバ専用の日本酒「サバデシュ」と共にいただいた。
日本酒にあまり造詣のない私には、
「何故この酒がサバに合うのか???」
「この酒はサバにしか合わないのかなあ???」
という素朴な疑問を感じつつもとても美味しくいただいた。
「わーたしはあなたーの愛の奴隷」♬
私を奴隷にしたうえに専用の日本酒を従えるなんて、
八戸の「前沖サバ」というのは、まるで「サバの女王???」だなあ・・・(汗)
でもやはり、秋から冬にかけてのメタボなサバの美味しさには敵わない。
「またその頃に来てください・・・」
そう言う彼の声は間違いなく涙声になっていた。
やはり手塩にかけて育てた会社を手放すことが寂しかったのだろうか???
でも、実はこの事業は私にとってもとても思い入れのあるもの。
以前にも申しましたが、
12年前、彼の都合が悪くなって1週間八戸出張が延期にならなければ、
私はここ八戸で「3・11」を迎えていた。
石巻では大学時代の友人も一人失った。
直後に行ったヨーロッパでは、
見ず知らずの人にも「アイ・ワズ・ソーリー」と言われてずっと落ち込んだ気分だった。
(欧州サッカーチャンピオンズリーグでの内田選手の活躍には勇気付けられました)
そして東北新幹線の全通を待って訪れた八戸の活気の無さと、
海辺の町の悲惨な状況を目の当たりにして週末だけですがボランティアを決意した。
そんな中で、私は彼らの仕事を全力でサポートした。
「無理だ」「手遅れ」と散々言われながらも何とか軌道に乗せる事が出来た。
でも正直申し上げると、私は「寂しい」という感情よりも「嬉しい」という気持ちの方が強い。
彼の会社もどんどん事業を効率化して、
M&Aやライセンス事業・サポート事業に転換しているとのこと。
彼にも「寂しい」ではなく「嬉しい」と感じる事がいずれ解ってもらえるような気がする。
その時はまたこの店で一杯飲みたいものです。
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今回の能登の大地震の件、
海外でも大きく報道されているようですね。
とくにロンドンのスタッフは、私が知らないような被災地の実情まで知っていました。
日本の耐震基準に対する規制が徹底されてされていなかったという問題点があることも・・・。
私たちも「阪神淡路大震災」「東日本大震災」で多くのことを学びましたが、
まだまだ学ぶべきことって多いのでしょうね。
そして、その教訓から得た対策を徹底することも・・・。