クズの極みと北の酢牡蛎 : Kamatani

なんか心がザワつく　街を歩けばもう柊が小さなつぼみをつけてる　おおおお、もう年末が近いのか　やばいやばい、取り合えず現実逃避の昼酒を目指し、釜谷さんへ

ほんとここ最近はどこもコロナのおかげでイレギュラーな営業が増えて、訪れては振られることがおおかったわ　こことか、岡本とか　なんとか今の正常運転が続きますように

入店は13時過ぎ　お客さんは一人で、ウマズラハギの小鍋で一杯やってる　おお⁉　このおじさん二年半前のレヴューに書いた、同じ人ではないか　同じ物を食ってるし　何という偶然　

店頭の魚は種類が豊富で店主の気合が現れている　5年物のトラフグが皮をひかれてごろり、30センチはあるハタハタは造り用かな　タイゲスは赤貝をもらう　本物だもん　サルボウ貝じゃない

ビールはまずドライの大瓶　450円　この後黒星に移行　白身フライと鳥南蛮を頼んだら、タルタルソースが大量に来た　ここのタルタルソースはインストアでめちゃ美味いんだよね　しかしちょっと味が変わったね　具がとても細かく刻まれているし、酸味が少なくなってマイルドになってる

なんか刺身をと言うことで、陳列の鯵を選ぶ　しばらくして店主様が「今日の鯵、良くないわ」と、無碍なキャンセル　腐ってる訳でもないのに他の店なら、出すな(笑)

代わりに何かと、カキ発見　以前この時期にカキ無いか、と尋ねたら　店主様「カキは年明けな旨ない」とのお答え　それでカキフライを年明けまで待ったというのに、なんやこの体たらく　ポリシーはどうした　金に転んだのか　が、聞くと産地は北海道　すんまへんすんまへん　北海道のカキは旬なしやね　酢牡蛎でめちゃ美味かったわ　これだけでレントを二杯　すっかりいい気分

入店から一時間、お客さんはどんどん入ってくる　上品な母親と娘さん　何度か会ったことのある男性が、開いただけの鰻を指さして　「白焼きと、残りうざくにして」だって　そこに20代の女性、三人組　中の一人はゴスロリ　ビールと店頭の出来合いを選んで、アイドルの話をしている

入店時から気になってた、店中にぶら下がるTシャツ　イラストは店主様のオリジナルだって　多才な人だねえ　そのキャラクターの猫の三吉は黒のサングラス　ひょっとして地元の中島らも氏のオマージュかと尋ねてみると、しらんとの残ない一言(笑)

まあそんなんで、最後の黒糖焼酎が効いて千鳥足気味に店を出ると、掛かっていたＴシャツに書かれていた惹句「クズの極み」が頭に浮かぶ　それは正しく私でございます　次に行ったとき買おっと

木曜日午後二時、釜谷到着。おおおおおお、平日でっせ昼でっせ、釜谷まんい～ん。
それでも何とかカウンターに着席。

瓶ビールとカキフライを注文。今日は次の予定があるからこれだけで帰ろうと、固く決心。
魚台の丸魚は鯛、鯖、キンメダイ。
三年鯖の片身刺身1280円に惹かれたがいやいや今日は止めとこう。

右のおじいさんカセットコンロの一人鍋。皿の上にはハゲ(カワハギ)の切り身、ナント太った肝が問答無用にぶった切られて皿から溢れんばかり。そればかりでなくハゲの身が半端なく分厚い。

じいさんその肝を箸で摘み鍋でしゃぶしゃぶすると絶妙のタイミングでポン酢にワンバウンドさせて口中に放り込む。すると咀嚼する暇があるやなしやでビールをキューと、実に美味そうな顔しとる。

そりゃ美味いでしょうな、けどそのハゲはウマヅラや、やっぱりハゲは丸ハゲやで、って随分嫌なオレになってる(笑)。

反対側は背広のサラリーマンタイプ。仕事が早終わりかビールと、枝豆、ブリの刺身、オコゼのから揚げ、酢牡蛎と４品注文。おおお、オレの好物ばかり四点をよりによってよー。

ま、隣の芝生は青いもんだ。自分のカキフライを賞味するべい。今日は固い決心やと、あつあつさくさくジューシーな大粒牡蠣を自家製タルタルソースでいただきながら、ビールをごっくん、ああああ至福ですなあ。

店の奥はこの時間だというのに若い５人組が盛り上がっている。そこの周囲、カウンターと言うより縁(へり)には熟年カップルと女性二人組。オレの座ってるカウンターには件の二人と介護職らしき女性がカクテルを飲みながら鶏南蛮やパスタを突いてる。

なんか盛り上がってるなあと、ふと気が付くとビールがない。まだカキフライが二つ残ってる。硬い決心も何のその、生絞りレモンチューハイをお願い。そうなってくるとアテが足らん、なら鯖にすべえと思ったが丸魚のガシラ刺身４５０円か切り身の鰆刺身用４８０円が気になり、結局鰆に。

アテができるまでにチューハイは無くなり、昼間限定料金のジムビームハイボール１５０円を追加。
やってきた鰆の刺身はほんのり炙りが入り、脂が乗って抜群に美味い、そしてその切り身の分厚いこと！しかし鰆ってサバ科の魚やのにこれは白身の魚みたいやな。で、ハイボールもう一杯・・・

てな訳で次の現場へ、へろへろと参った訳で御座います。
ごちそう様、また来ます。

釜谷さん営業再開と聞いていたけど時間があわず３か月遅れての訪問になりました。

木曜日15時過ぎに現着。おおおおお、お客さん一杯じゃないの！奥のテーブルは満席、カウンターも予約席を除いて２つしか空いてない。おお、そうか、そうかみんな待ってたんだね～

で、ドライ大瓶380円を頼み、カキフライを注文。この店いざ９月、Rの付く月になっても「まだカキは美味しくないでしょ」と言う理由でカキフライを断られた記憶がある。それで待たされたカキフライの美味しかったこと！ここは絶対注文せねば。

で、一通り段取りが終わってから背面の魚台を見渡す。
おおおお、なんじゃこれは中央にふんぞり返ってる偉そうな赤い魚は。
おおおおおおおおおエビスダイじゃないか。鱗が鋼のように固く、職人がワイヤーカッターで料理すると言われる(嘘)キンメダイ目イットウダイ科の高級魚。大将に触ってもいいかと聞いてから鱗にふれてみる。硬い、本当に硬い、投げたら手裏剣になりそうだ。

ドライをぐびぐび飲んでると、カキフライ到着。じつに大粒なのが4つ。自家製タルタルソースをたっぷりつけてガブリ、熱々で中のカキエキスが口中に広がる。あ、写真撮るの忘れた。
けどほんと大粒だけど味がボケていなくて滋味豊かで、たまりませんわ。

エビスダイどう料理してもらおうか悩んだが結局刺身にしてもらう。切り身一切れ1280円。
刺身の味はやはりキンメダイに似ているが身は良くしまって癖がない。ただ脂が硬いので皮霜造りに良さそう。

それからサッポロ赤星に替えて手の空いた大将に、リュウグウノツカイの後に店を閉めはったから、魚の呪いか思たわと話しかけると、呪いって(笑)こっちは4か月も休めて良かったわ、だって。そうかじゃ、安心して次にリュウグウノツカイがあれば注文しようかな。

その後カウンターの隣の人と話が弾み、酎ハイ２杯を追加して店を出ました。

釜谷は元魚屋さんだけに魚は美味いけどそれ以外の料理も抜群です。
特にパスタは専門店とも勝負ができると思っています。

ごちそうさま、また来ます。

釜谷さんいつもお邪魔するのは昼間のみです。夜は人が多くてどうも苦手。まだ明るい時間に瓶ビールをちょびちょびの飲みながら美味しいお料理をいただくのが好きです。

さて先日の木曜日、休日だったので二時過ぎに訪問しました。
扉を開けて冷蔵ショーケースを覗き込んだわたしは目を疑いました。
「竜宮の使い」おおおおおお⁉　「竜宮の使い」1280円⁉
わたしは何か悪い夢でも見たかのようにその店を後にしました。
って、終わったらあかんがな。

リュウグウノツカイといえば体長11ｍにもなる深海性の一見太刀魚に似た帯状の魚で、それが頻繁に浅場に現れたり、死骸が打ち上げられたりすると、地震の前兆ではないかと騒がれる魚です。
うう、ネタ的にも是非食べて仲間内で自慢したいが如何せんでかすぎる。旨かったらいいが、まずかったらこれだけの大きさのものを泣きながら食うのはつらい。
大将の話によると「太刀魚とゲンゲを混ぜたような味」だそう。ああ余計に分からない。わからない。
で断念。きっと後悔するだろうな。

ま、カウンターに腰掛けアサヒドライ大瓶390円で一杯。お客さんはわたしのほかに40代の御夫婦が一組。仲睦まじくなにやら鍋をつついている。
ぶりの刺身。さすがに新鮮。ハラミと背側が合い盛りしてある。こんなのが嬉しい。カラスガレイの塩焼き。さすがに魚屋さん文句の言いようがない火の通し方。骨までしゃぶってやりました。ねこがっかり。
これで1000円ちょい。いいねえ、また来ます。

PS　部屋に帰って調べてみた。リュウグウノツカイは、かの有名なインターネットのおさかなサイトであるぼうずコンニャクさんも味の言及はなし。ただし美味と書かれているサイトもありました。また同じように並べられていたぼっこ（ごっこ、標準和名はホテイウオ）は大変美味だそうです。