メインのぶり大根が美味しかった！ : Kouan

平日12時半ごろに予約有りで入店。席は8割方埋まっていたので、人気店なのが伺えました。店内は照明が抑え気味で落ち着く空間。

既に食事メニューはコースを頼んでいるので、飲み物として、お茶の３種のマリアージュを選択。特に品書きはなし。

・あられ入りの白湯
　最初は胃が温まる逸品。

・お茶のマリアージュ
　煎茶、青茶、紅茶の組み合わせでした。ワイングラスに直接嵌るお茶の抽出器が珍しかったです。煎茶は茶葉も食べられる初摘みとの事。試しに少しいただきましたが、柔らかかったです。個人的には青茶がキリリと締まって好みでした。

・鮑の蒸し物と食前酒
　鮑の蒸し物はやや酸味のある醤油のジュレと銀杏と共に。鮑は程よい食感で、肝がまた美味しかったです。食前酒は雅山流という山形のお酒。やや淡麗気味で鮑に合います。

・腕物
　蟹と松茸。蟹のしんじょうは柔らかでそこに大ぶりの松茸が合わさった腕もの。スープが雑味なくとても美味しかった。また、使用されていた器も季節感溢れており、外側は朱塗りだが、内側には紅葉をあしらった物であった。

・お造り
　鯛、鰹、アオリイカのお造り。鰹は皮目のみ焼かれており、その技が光るな、と思った。イカの身は細かな包丁遣いのおかげがねっとり、で美味。醤油、塩、生姜醤油が用意されていたが、個人的には鯛にすだちをかけてわさび塩が美味しかった。

・焼き物①
　鰆の付け焼き栗そぼろ乗せの焼き物。鰆は西京味噌焼きなどで、甘味と塩味をつけるのが美味と思っていたが、再構成されて、旬である栗を使った一品になっているのは面白いと感じた。勿論、焼き物だが、しっとりしておりさすが、と唸る一品だった。

・先付
　数の子と茎わかめの腐乳和え、鹿肉の麹付焼き、鴨ロースのネギ巻き、蓮根餅、いくらの醤油漬けに沢庵となめこを入れた物の3品。腐乳和えは腐乳独特の香りがあり、好き嫌いが出そうなところ。連れはダメだった。鹿肉も柔らかくジューシーだった。蓮根餅は口に入れた瞬間の焼けて香ばしい香りと、食べ始めて感じるクリーミーさに驚いた。

・焼き物②
　まつたけの松葉焼きの焼き物。すだちを添えて。腕ものでも出た松茸より更に大きな松茸の焼き物。コリコリとサクサクの間くらいの絶妙な食感の松茸の食感が良かった。ただ、個人的にはすだちの酸味のみではやや物足りず。

・煮物
　ぶり大根と聞いて思い浮かべるのとは全く別物の料理。醤油をほぼ使っていないか、全く使っていないかだと思うのだが、色は薄め。ただ、塩味は鰤にもしっかりついており、大根には鰤の旨みまでしみている。そこに、柚子の香り、、と絶品の一品だった。鰤の火入れも流石で、鰤の脂乗りの良さも手伝って、悶絶しながら美味しく頂いた。

・ご飯と香の物
　むかごと揚げなすのご飯の茄子が甘辛いタレなのか、むかごご飯を進ませてくれた。むかごは優しさを感じる味わいで滋味深さを感じた。

・水菓子
　洋梨そのものと、柿のコアントローゼリー乗せ。自然な甘みでホッとする味。また、ゴマのアイスは濃厚だった。

◾️感想
　高めの価格帯のメニュー選択が失敗だったのかもしれないが、期待感が高過ぎたのと、松茸のみの旨さにそこまで惹かれなかったこちらの相性の悪さが4.5を越えられなかった理由と思う。
　また、お茶のマリアージュは一気に淹れて頂くのは味比べが出来て嬉しい反面、後半の食事の際には冷めてしまった点と、品書きが無く先が見えないのでどのお茶をこの料理の際に飲めば良いのか判断できず、配分を誤ってしまった、などがこちらの配慮不足もあるのですが、気になった点でした。

◾️総評
　雰囲気も店員さんの感じもよく、確かな美味しさのあるお店でした。日本酒の品揃えも良いようなので、日本酒がお好きな方には良いかと思います。昼間のメニューでもっとリーズナブルなコースがあるので、こちらを試してみて、気に入ったら高いコースを注文されるが良いかと思いました。
　私も感想に書いた通り、価格面が期待値を高くしすぎる要因だった可能性が高いので、次回はリーズナブルなコースで試してみたいです。


▪️私の評価基準
★4.5・・・・最高！　みんなも使って
★4.0・・・おすすめ！　最近のヒット
★3.5・・・よい　リピートしたい
★3.0・・・まずまず　　好感度
★2.5・・・普通　　もうちょっとこうだったら
★２.0・・・ピンとこない　　改良希望
★1.5・・・ダメ　　おススメできない
★1.0・・・全然ダメ　　問題あり

以上