Restaurant name |
Tagonoura Gyokou Gyokyou Shokudou
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Categories | Seafood rice bowl、Seafood、Cafeteria |
0545-61-1004 |
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Reservation Availability |
Cannot be reserved
売切れ終了 |
Address |
静岡県富士市前田字新田866-6 |
Transportation |
JR新富士駅より、田子浦地区コミュニティバス「しおかぜ」で約20分、前田新田東下車(月~土曜日 1日8往復) 1,170 meters from Yoshiwara. |
Opening hours |
Business hours and holidays are subject to change, so please check with the restaurant before visiting. |
Budget(Aggregate of reviews) |
¥1,000~¥1,999
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Method of payment |
Credit Cards Not Accepted Electronic money Not Accepted QR code payment Not Accepted |
Table money/charge |
無 |
Number of seats |
70 Seats ( 3席会議卓25卓) |
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Private dining rooms |
not allowed |
Private use |
not allowed |
Non-smoking/smoking |
No smoking at all tables 別途漁協入口脇に喫煙所有 |
Parking lot |
OK 約50台 |
Space/facilities |
Wide seat,Outdoor/terrace seating |
Drink |
Japanese sake (Nihonshu) |
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Food |
Particular about fish |
Occasion |
With family/children |With friends/colleagues This occasion is recommended by many people. |
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Location |
Beautiful scenery,Ocean view |
Service |
Pet friendly (Good for pets) |
With children |
Kids are welcome |
Website | |
The opening day |
2009.10.10 |
2020年ぶりに、静岡県「田子の浦漁協食堂」です
ここで「生しらす丼」を食べるのは、今回で3回目になりました
そして、こここそが、僕がこの世界で最も好きな「生しらす丼」を提供する食堂です
静岡県には、1月15日から3月20日の禁漁期間外に、「生しらす丼」を提供する漁港はたくさんあり、この「田子の浦漁協食堂」も4月1日から営業を開始しました
生しらすを提供する漁港食堂の中で、僕は、この「田子の浦漁協食堂」が一番好きです
まず、生しらすを超原理主義的に最も旨く食べる方法は
1.現地の朝穫れを午前中に食べること
2.その生しらすが穫れた海のオーシャンビューを伴いつつ食べること
のふたつです
これにもうひとつ加えるなら、「器がちゃんとしていること」ですね
静岡県内には、使い捨てカップみたいな器で「生しらす丼」を提供する漁港もあるのですが、僕はもう、そういうのはできるだけ避けたいんですね
なぜなら、「器も食材だから」です
この理由で、僕は、野外で行われるラーメンイベントには行きません
むろん、単に僕が行かないというだけで、イベントそのものはラーメン文化の普及や発展のためにどんどん行われるべきだとは思っています
少なくとも、明確な僕の主観として、使い捨ての器で供されるラーメンは「視覚的に不味い」です
かつて、明治時代から昭和時代を生きた魯山人っていう食通の芸術家がいたのですが、彼は「食器は料理の着物」といって、当時、適当な食器ばかり使う飲食店を忌み嫌い、自分で食器を焼くことを前提として料理屋を立ち上げました
魯山人は、「美味しんぼ」の海原雄山のモデルで
「料理に砂糖を使うやつはバカ」
「ビンナガマグロは味音痴が食べるマグロ」
「高知人は料理や贅沢を知らないのであり土佐のかつおはたいして旨くない」
「東京人はカツオ出汁しか使わず京都の昆布出汁の旨さを理解していないので品性がない(当時の時代情勢が分かる発言)」
みたいな、差別的で偏見に富んだことをガンガンいう本当におもしろい人です
でも、このような「子どもがそのまま大人になったような人」のいうことは、その分、純粋です
周囲にいた人はさんざん振り回されたエピソードが多数存在しつつも、魯山人の気持ちになってみれば、言わんとしていることも分かる
僕自身、10代の頃って、「食べものが旨けりゃ器なんて何でも良い」と思っていて、それこそ、本物のラーメンよりもカップ麺の方が旨かったんですけどね
いまとなっては、「食べものがどんなに旨くても、器が適当なものは食べたいどころか見たくもない」っていう嗜好が強くなっている
世の常として、「機能」と「美」はどちらかを選ばなければならないシーンが多く、その際、僕は迷わずに「美」を取ります
だからこそ、「機能」を捨てている僕の服装は、「一般的に見て変」なのです
また、たとえば、静岡産の本わさびを擦りおろすのは金属製の方が劣化無縁で機能的ですが、「風情も調味料」なので、僕は鮫皮を使います
鮫皮は、東アジアにおいて、古来より、ざらざらしてる特性を滑りどめとして生かし、刀剣の柄に巻いて使用されていますよね
また、江戸時代の宮大工が鮫皮をやすりにしていたことから、これがわさびの本おろしに転じ、庶民の生活に溶け込んだわけです
いまは、加工された化学製品などが自然製品を駆逐していますが、むかしの人がどのように本さわびをおろしていたのかをイマジネーションして、所作を重ねて食べものを味わうのが僕のポリシーです
ようするに、僕は、本わさびだけを食べたいんじゃくて、本わさびの歴史をも食べたいのですね
そういったことをすべて引っくるめて、この世で最も旨い「生しらす丼」は、やはり、この「田子の浦漁協食堂」の「生しらす丼」です