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心洗庵/会員№1467番の愚行録 : Shinsen An

Official information

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Enjoy local sake, soba, and seasonal Japanese-style meal in a luxurious space

Shinsen An

(心洗庵)
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3.4

JPY 1,000~JPY 1,999per head
  • Cuisine/Taste3.5
  • Service3.5
  • Atmosphere3.3
  • Cost performance2.7
  • Liquor/Drinks-
2023/06Visitation10th

3.4

  • Cuisine/Taste3.5
  • Service3.5
  • Atmosphere3.3
  • Cost performance2.7
  • Liquor/Drinks-
JPY 1,000~JPY 1,999per head

心洗庵/会員№1467番の愚行録

今朝のこと。コンビニエンスストアで先にお会計している男性の後ろ姿を、何の気なしに見つめてる。
それはお昼ご飯だろうか ? お弁当に完全栄養食とも謳われるバナナを一本添えて、家族の為に体調管理も万全 ! と仕事に望む一家の大黒柱の背中から何故か立ち上る悲哀に、もしや奥さんや子供たちからなおざりにされているのではなかろうか ? と勝手にstory付けつつ、ビニル袋に一本梱包されているバナナなど見たことがなかったぼくのこと、やけに興味を惹かれて仕方ない

―― 最近の子供たちはその大半、シャケが切り身のまま海を泳いでいると思っているらしいが、こ~ゆ~ものが出回って、同じようにバナナが一本ずつビニル袋に入って土から生えてくると思われたら、それも由々しき大問題 !

続いてきれいな人がぼくの前をすまし顔で通過し、セルフレジを巧みに操作して支払いを完結していく様に、やはり美人というものは何でも上手にこなすものだと感心する。
ぼくなんか昨日「吉池食堂」さんでお酒ご飯しようと思って、いくらやっても整理券が出せないまんま心で右往左往、そのうちおじさんたちに後ろに並ばれてしまったものだから、もうパニック状態に陥ってしまって !
「すみません」してその場を這う這うの体で逃げ出すことだけで精いっぱいの始末だったのに ……
(あまりにも悲しい実話)
大人の人数を1名とやって次へしたら、今度は子供何名かと機械に問われ、子供なんかいないのにと、そこから先へ進めなかったのは、臆病すぎたのかな ……

―― そこから先に進んだとしても、次は奥さん何名ですか ? とかセックスフレンド何名ですか ? とか、今殺してやりたいほど憎んでいる人はいますか ? とか出てくるだろうから、結局そこから先へは進めない、臆病すぎる会員№1467番のぼく

< そのお昼 R5.6.13>

「心洗庵」

久々の蒼空との再会。
なのに地下へと堕ちてみたことは、長引く坐骨神経痛に体質改善的ダイエットを目論んで、お昼はなるたけ素のおそばだけ、というここ最近設けた自分の中での不文律を、それでも多少gorgeousなものとしたかったから。
時刻は午前11時45分。
未だ空いている店内で二人掛けの卓に腰を据え、ふつうのせいろう大盛り一択と決めていたところ、最近おそば屋でポピュラーになりつつあるspecialmadeを同価格でやっていることが見えてしまって、それはやめておけ ! という真っ当な自分に、損得勘定ばかりの狡い自分が打ち勝ってしまって ……

“田舎大盛り (三段)” @1,100也。

田舎は<太打ちの黒いそば> とのこと。
太い、黒い、固い ! そのキーワードに心を打たれて注文。というのはウソで、本陣坊さんGrの田舎は大したものでもないということを(こらっ !)、ぼくはすでに知ってるもん。
なので冷静に、徳利を帽子のように蓋する猪口を返してつゆを注ぎつつ、その目方で徳利の中のつゆの自動的計量に移ったことは、幼いころ食い入っていた「目方でどん !」の倣い。
その当時同じく食い入っていた「ラブアタック !」に、その後何の因果かアタッカーとして出演し、奇跡的にかぐや姫を射止めてスイスの超高級腕時計RADOをゲットしたということは、もう何度も先述させていただいている

絞ってからしばらくエイジングさせたような薬味の大根おろしのお団子が、今日はいつになく固い。
三段重ねの蒸籠を二段までやっつけてlastの一枚に達したとき、満を持して、それはそば食いとしての奔流から外れた行為かも知れないが、つゆにとんがらしを耳かき二杯分降らせてから大根おろしを直接つゆに溶き、その垢ぬけぬ田舎を、つゆの中に完全に釈放するという愚行を正々堂々と犯すのだ !

白状すれば、ぼくと“田舎”との最初の出逢いは忘れもしない、十条「和久」にて。
その「和久」さんのfresh、でいてdynamicな田舎には少なからず衝撃を受けたものだが、こちら“本陣坊系”の田舎は、その繊細なコントロールをうどん粉に依存して纏めたような、言い方を変えて、そうすることに依りfreshを犠牲に安定を図ったものだと、ぼくの中では分析している

計量したつゆのたっぷりさに合わせるようにたっぷりと付けてくれた湯。その流行りの甘酒具合はちょっとハテナであるものの、かえし主体のつゆを思う存分に愛でてゆけば、大盛りとはいえ素のそばの千円札一枚overも、その杯を重ねるたびに辻褄が合ってこようというもの。
しかし満足気にふたたび地上へと這い出せば、とつとして「和久」さんの当時の賑わいが脳裏を過(よ)ぎり、そしてあの日あの頃の楽園の日々がどこでどう狂ってしまったのか !? そんな今さら考えたって仕方ないことをくよくよと掘り返し始めるのを、もうとめることが出来なかった ……

あのおいしかったつゆを醤油メーカ任せにしてしまったことが原因か、それとも親子の尋常じゃない不仲か(それ、おれん家もな !)。
いや、そんなことではないだろう。
きっとおそばのあと、界隈のスナックが軒並みママの世代交代に失敗し、ただ為す術なく朽ちていくのを止められなかったからだろうと思う。
おそばを啜ってからの、その先の希望をlostした。言わばそばを啜ったってその先は絶望 ! (笑) そのことが、いや、そのこと以外もすべて ! ぼくの中での東十条のすべてが過去形となった原因だと思う

  • Shinsen An - お店

    お店

  • Shinsen An - つゆを隠して

    つゆを隠して

  • Shinsen An - この重なりがオトコの欲望を刺激する !

    この重なりがオトコの欲望を刺激する !

  • Shinsen An - ガード下にて憂う

    ガード下にて憂う

2022/03Visitation9th

3.4

  • Cuisine/Taste3.5
  • Service3.5
  • Atmosphere3.3
  • Cost performance2.7
  • Liquor/Drinks-
JPY 1,000~JPY 1,999per head

心洗庵/ちょいfreshさを失ってるかな ? tower

<R4.3.1>

「心洗庵」

なにか日本蕎麦に対する欠乏感のような、異常に切羽詰まったものを感じていつもの階段を下りた。
ほんとうは本陣坊系としてはもっと職場から近いところがあるのだが(御徒町界隈に本陣坊系、またその系統出身のそば屋は、ざっと考えただけでも5店舗を構えるに至っているのだ !)、先日、まだ早い時間でがらがらな状態にもかかわらず、相席でよろしいでしょうか ? と端から詰め込まれそうになって踵を返してしまったことがあり、なんとなく気まずく、そこへは入り難いと思ってしまった為に国鉄高架をくぐってこちらまでやって来た次第。

例によって天ぷら、とりわけ大海老を避けるとすれば私にはもう素のそばのチョイスしかなく、その中でも庶民として単価に対して質より量をとってしまい、ごく普通の注文となってしまったが、それは私にとって、最低ながらも最高の注文とも言える

“せいろ大盛り/三段” @1,050也。

昼の部最初の客となってしまった為にお釜が沸いていなかったか、けっこうに待たされてそのtowerは舞い降りた。
最初に箸を入れるは大根おろし。
東京人に大根おろしという薬味は、うどんでもないのにちょっと違和感を覚える方も多いと思うが、東京のそばとして気持ちfatな、且つ褐色のこちらのおそばには、純白の大根おろしがvisual的にも味覚的にも良く似合う。

かえしが強いとか出汁が弱いとかどうとか、そこまでもぎりぎり至っていないつゆは、逆に良くとらまえればユーザフレンドリィとも言えるものなので、緊張を強いられることなく、のんびりと、且つstraightにこの重ねを順番に還していけば良いという安心感に、ただただ微睡んだ。
その今日のおそばは、茹で上げてからちょっと置かれちゃったのかな ? とも思えるほど、その肌の水っ気が最初から飛んでいたが、先日からの印象どおりに、手打ちの臨場感を増した素性の良さはキープされているなと思った

冒頭の、こちらとは別のお店の客捌きについてだが、これはエクスキューズではなく、やはり花番さんの(それはお店の、ということだが)対応が問題だと思う。
実はそのとき、店内で180°回頭しつつまったく同じことを前にやってしまったことがあるなと私は思い出し、そしてもしかしたらそれは、同じ花番さんから受けた“客捌き”に依るものなのかも知れない。
勿論花番さんはお店のマネージメントを受けて動くものなのでその人個人の問題ではないが、私が気付いた、というかもの申したい点は以下である

●相席で良いかどうかはあとから入った私ではなく、まず先に着いている御方に確認することではないのか
●パーソナルスペイスの確保というのは相対的問題なので、平均して客が入ったところで、次の段階として、その間に尻をねじ込むことはやぶさかではないが、がらがらな状態から知らない人とふたりだけで面と向かい合うことには抵抗を感じてしまう。このことは、がらがらの自由席の映画館で、もしもすぐ隣におじさんが座ってきたら、それってホモじゃない ? それが女性に対してだったら痴漢じゃない ? と警戒しなければならないことと同じだろう
●「それではまた来ます」と言ってお店を出ようとした段階で、「あっ、それならこちらへ。相席はいやなんですよね ?」と、先客の目の前であからさまに言われたって、向こうも嫌だろうし、こちらも気不味い

以上、要はプロじゃないってこと

  • Shinsen An - お店

    お店

  • Shinsen An - tower 消防士が確実に消化できるのは、7階までだ ! 覚えておけポール・ニューマン !

    tower 消防士が確実に消化できるのは、7階までだ ! 覚えておけポール・ニューマン !

  • Shinsen An - 薬味

    薬味

  • Shinsen An - 地階からのデイライト

    地階からのデイライト

2021/11Visitation8th

3.4

  • Cuisine/Taste3.5
  • Service3.5
  • Atmosphere3.3
  • Cost performance2.7
  • Liquor/Drinks-
JPY 1,000~JPY 1,999per head

心洗庵/大都会と大田舎の話

<R3.11.16>

「心洗庵」

今日はいつもより入念に品書きに目を通す。
その中の、“細打ち”の田舎蕎麦というのは何者か。それでは都会のそばに戻ってしまう気がするが(都会のネズミと田舎のネズミじゃないんだから ! 田舎そばの対義が都会そばでもなかろうに)、なんでも田舎をつければ商品性が上がるとでも思ったら大間違い(こらっ !)。
しかしそばの場合は田舎をつければふつうのものよりも特別な、素朴を纏いながらも自然な芳醇、specialに美味しいもの、という感じを受けてしまうが、一方人間に田舎をつけて田舎者といってしまうと、洗練されていない人という、真逆なイメイジとなってしまうのはいったい何故だろう ……

そしてまた親子代々のそば屋というのを世間は老舗とありがたがるが、世襲議員というと同じようにその真逆、親の七光りばかりで無能と反射的に短絡してしまうことも、大衆の浅はかさがいみじくも滲み出ているよなぁ、なんてね

“桜エビかき揚げ天ぷら蕎麦” @1,200也。

しかし細、太、の両田舎はやらず、しかもあたたかいそばと、今日は捻ってみることに。
品書きの隣には富山の白エビかき揚げも並んでいたが、まあ自分自身が白エビ煎餅専門家ということもあり、今さらその必要がなかったということもあるがその前に、値段が高かったので尻込みして注文出来ず。
舞い降りたそれの、そば殻織り込まれた褐色がどんぶりのつゆ一面に浮いているのを見たとき、大盛りにしなくて良かったと心底胸を撫で下ろし、そしてあたたかい天ぷら蕎麦なのにそばとかき揚げとが分解されていることは、そうゆ~ギミックでも用意しなきゃかけそば一杯に1,200円もとれないのだろうと、勝手に納得してみちゃったりして。

こちらのおそばは、前回つめたいのをやったときには随分と質(たち)が良くなったなぁと感心させられたが、今日のあたたかいのについては、東十条「富士そば」の“乱切りそば”にも似た面持ちで(怒られるよ !)、手作り感を纏うもののしかしこの“ぬめり”は、もしかして冷水で洗ってないのかなぁ ……?

もしかして、心洗ってそばを洗わずのお店なのかな ?(笑)。
田舎そばは注文していないのでこれが都会そばとなろうが、この新しくトライしている都会そばのアンダーコントロールに、未だ試行錯誤している段階なのかも知れないけれど ……

そして都会そばの大盛りこそが「大都会」 ! これほんと !
田舎そばの大盛りが大田舎(おおいなか)のようにね ♪

  • Shinsen An - 分解の画

    分解の画

  • Shinsen An - エビに貴賎なし ! とぼくは思います

    エビに貴賎なし ! とぼくは思います

2021/09Visitation7th

3.4

  • Cuisine/Taste3.5
  • Service3.5
  • Atmosphere3.3
  • Cost performance2.7
  • Liquor/Drinks-
JPY 1,000~JPY 1,999per head

心洗庵/600万ドルのぼく

雲の切れ間からのぞく蒼空が、ひどく愛おしく感じる。
政府は今月いっぱいできれいさっぱりの緊急事態宣言解除を決めたようだが、東京都では都が認証したお店のみの酒提供を、加えて時短営業でしか認めないという、その法的根拠がよく分からない。

いや私の訝りとは、そろそろ自由にお店屋さんで心ゆくまでお酒が飲みたい ! とかそ~ゆ~ことではなく、これまで一年以上もの間休み続けながら、仕事をしている以上に潤っていた人たちの、これからもしかしたら、万が一、働かなければいけなくなるのでは ! というナマケモノたちの恐怖がようやく垣間見えると期待していたのに、まだ引っ張るの ? ってこと

<R3.9.28>

「心洗庵」

ホールには女性3名。
私のバイオニック・アイ(その費用、600万ドル)がlock-onするのは、自動的にそのうちの若い女の子二人。その若いふたりはひとりが先輩でひとりが入りたてのようで、ドラクエの初期段階さながら二人パーティで後を付いてうろちょろする姿は、ユーモラスではあるが、そば屋がそれでいいの ? って気もする。

「この海老と野菜天丼ってゆ~の、せいろうで」
「せいろはつめたいおそばでよろしいですか ?」

今日はこの地階で、冒険してはいけない年頃と直感。
海老に不安要素を抱えるこちらグループだが、それを知りつつリスク分散できる揃いものを注文。と、先輩の女の子がせいろはつめたいおそばで良いか ? という謎の質問をくれ、つめたいおそばで、と、深く考えずにオウム返しにしてしまってから、あっ ! もしもせいろうをあたたかいのでと言ってみたらどんなふ~になるんだろう ! って、またまた後悔 ……

“海老と野菜天丼/せいろもり” @1,000也。

これは珍しい ! “つめたいせいろう”がやって来た !
(ぼくはとことん性格の悪いおとこです。こういうところこそ、NASAに改造してほしいのに ……)
と、なんだかおそばの調子がいつもより良い !
ぼくがすぐそこの、同じく本陣坊から派生した「ゆきぽよ」のほうがおそばが段違いにおいしいと散々宣ってしまったから、本気出したのだろうか ? でも、だったら最初っから本気出してくれよ ! って話でしょ ?(笑)

で、天ぷらも、海老の中身は変わってないと思うんだけれど、花揚げがいつもより明らかに(ほんと ?)美しく揚がっている。
畳み掛けるように、揃って千円札一枚ってことも、これって安くなってない ?

「せいろ、もり、と言われたらふつうはつめたいおそばのことだから黙っていてもそれでいいんですけど、でも私は、(間違えを起こさないように)確認するようにしてるんです ♪」

私のバイオニック耳が、向こうで先輩が後輩にレクチュアする言葉を一言一句正確に捉えてしまい、ああ、この娘のことを、せいろっつったらつめたいおそばに決まってるのに ! と浅はかにバカにしてしまったことをひどく恥じる結果に ……

―― おれのバイオニック心が軋むわよ ……

心が軋んだわりには徳利のつゆが尽きるまでそば湯をいくつも継ぎ足して、なくなったところで、脳からバイオニック足に電気信号を送って立ち上がる

―― とんだ600万ドルの男だよ、このおれは。バイオニック魂を叩き直さなきゃ、このままじゃとてもジェミー・ソマーズにプロポーズすることなんかできやしない ……

  • Shinsen An - 皿でのおそば提供を、アンダーコントロールし切っているそば屋は少数

    皿でのおそば提供を、アンダーコントロールし切っているそば屋は少数

  • Shinsen An - 小さい天丼は、これで及第点をあげなかったら嘘となろう

    小さい天丼は、これで及第点をあげなかったら嘘となろう

2021/05Visitation6th

3.4

  • Cuisine/Taste3.5
  • Service3.5
  • Atmosphere3.3
  • Cost performance2.7
  • Liquor/Drinks-
JPY 1,000~JPY 1,999per head

心洗庵/その地階のloadとは

曇天の中、国鉄のガード下をくぐる。
5月末までとされていた3度目の緊急事態措置もどうやら再々延長が決まりそうな気配濃厚。データ上、感染場所として既に完全に少数派であることが明白である飲食店に課せられている圧倒的暴力は依然として継続される見込みで、となればいよいよ追い詰められる店と、棚ぼたの臨時大型ボーナス支給が継続される店とで、致命的な明暗のコントラストが更に拡大されることとなろう。
(といってもその協力金の支給は遅れに遅れているようで、それはそれで非常に心配 !)

そんな中アメリカから、爆発的に感染拡大中の我が日本が4段階中最も厳しい渡航禁止勧告/レベル4に引き上げられてしまったならば、日本のこの特別深刻な状況が、もう海の向こうからもいみじくも証明される恰好となってしまった !
米国はこれまでケニア、ブラジル、アルゼンチン、ロシアなど34カ国をレベル4としていたが、そこへ新たに日本を含め130カ国を追加し、結果レベル4の国は164カ国 ……

―― というのは地上波でなくインターネットから拾ってきたものなんだけど、となると、えっ ? いま世界に国家って、200くらい ? つ~ことはその中で164カ国って、これで日本だけが要注意な国って言えるの !?

<R3.5.28>

インドカレーをやらなくなったこともあり、この階段を下りるのは久しぶりのこと。
緊急避難的にそのカレー屋さんでも良かったのだけれど、とりあえず手前にあった本陣房系のこちらの暖簾を割ったところ !

「ありがとうござっ ! いらっしゃいませ~ !」

入店したらいきなり「ありがとうございました」と、要は帰れと言われかけるも(笑)、無事着席。
そのバッシングが完全に完了していないテーブルを、そろそろお店の人に気付かれぬよう(嫌みにならないよう)拭きはじめようかと思ったところ、またおばちゃんがすっ飛んできてテーブルを拭き拭きしてくれるので、そのチャンスに注文を済ませてしまう。
そのときおそば大盛りで、ということも忘れはしない !

“桜海老かき揚げ天もり” @1,200
“おそば大盛り” @400
〆て1,600也。

料理が舞い降りて私が最も警戒したものは、もうお分かりであろう、天つゆとの共用となろう、蕎麦猪口とはかけ離れた形状のつゆの器(この場合、言うまでもなくつゆそのものから共用であるが)。
つめたいそばを啜るとき、利き手と逆の手はすべからく猪口を宙にサスペンドさせているべきはずだが、それをやろうとするとこの浅く広い皿は、見た目通りに非常にやりにくいものとなってしまう。

かき揚げは、これは神田「尾張屋本店」さんの桜海老のかき揚げがその代表者だと思うが、ご飯とかんましてやることが出来る老舗天ぷら屋のかき揚げ丼のそれではなく、かといってそれがそば屋の天ぷらの常套であるのかも私は知らないのだけれど、基本的にはサクサクのもの。
それはあったかいおそばの丼の中でつゆを吸わせながらやる分には良好かも知れないが、つめたく、且つ辛つゆ、且つ広けれど底浅きこの器の中でそれを成そうとするには、もう幾つもの無理が生じてきてしまう ……

大盛りとやって重ねられた蒸籠は三枚。
大盛りとやらなければ、蒸籠は二枚重ねであろうか。だとすると、かき揚げと蒸籠二枚でどちらも400円ずつと按分すれば、大盛り分も一枚400となってすっきりするなぁと自己完結を図ってみるのだが、その結果であるこの1,600円には些か納得しかねる(笑)。

そして本日最大の収穫、というか注目させられたポイントだが、私はこないだ、春日通りを挟んで同じく本陣坊系のNew Face、「ゆき庵」さんのおそばを本陣坊系としては最高 ! と評価してしまったわけだが、今回のこちらのおそばも、何故かいつものフラットに揃ったような感じは影を潜め、手打感が増し、そば粉のパーセンテージも変えたかなような印象を受けたのである。

このことが、新型コロナ過に依り負荷が減った、と言っては大変失礼ながら、経済的ではなく肉体的といったらよいのか、その余剰分を商品開発にふっていただいたのだとしたならば、これはお店屋さんとしてたいへん真っ当なことだと諸手を挙げて評価させていただきたい私である。
例え私の下町的スピーディーな蕎麦食いをもってしても、三枚目のおそばがくっついちゃったことを差し引かせていただいたとしても ……
(それは言わない約束よ !)

  • Shinsen An - とある地階の風景

    とある地階の風景

2021/03Visitation5th

3.4

  • Cuisine/Taste3.5
  • Service3.5
  • Atmosphere3.3
  • Cost performance2.7
  • Liquor/Drinks-
JPY 1,000~JPY 1,999per head

心洗庵/湯で洗ったその心は

3月7日で区切られていた緊急事態措置だが、これまで一貫して表向きは兎も角、心の中では、日本においては緊急事態措置は不要だと理解していたであろうはずの(これは安倍さんからの流れだが)菅首相がとうとうヤケクソとなったか、一都三県の知事の要請に先駆ける恰好で、その出鼻を挫くべく2週間程度の緊急事態宣言延長、という考えを示した。
どうしたって最後には世論に負けて押し切られつつ、しかも“やる気無し”のレッテル貼りというダブルパンチをここまで連続させられたなら、もう先手必勝ということだろう。

さて、その世論も昨今、菅総理の国民に対して申し訳ないという親の心子知らず、緊急事態宣言の延長には賛成多数とみえているのだが、その実態は、またも誰もが口を閉ざすものだから私が言ってしまうけど、これは新型コロナ終息の為の滅私の自粛、という崇高な精神に起因するものなんかじゃとてもなくって、禍々しい話だが、コロナ過のテレワークに味を占めての体の良い出社拒否、即ちサボタージュの正当化。また飲食店においては、一日6万円の補償金の2Wの延長 ! という、少なくとも私の身の周りにおいては皆それを期待してしまってウハウハの輩ばかりに見えてしまえば、もういい加減馬鹿馬鹿しくなって、憤りよりも、もはや呆れ果てたわ ……

―― 怠け者たちのカーニヴァルだよ、もはや ……

<R2.3.3>

「心洗庵」

いつものようにBGMはJAZZ。いつものように昼酒をやっている不倫カップル(またはそれ未満の仕事絡みカップル)の姿有り。
私がこちら“本陣坊グループ”において避け続けている対象は、“大エビ”のみ。それだけを守っていれば、こちらの料理はどんなものを注文したってまず破綻することはないだろう。
お刺身の類は知らないけどね。

今日も少々、奇を衒ってしまった。
が、こちらのおそばだってそれ単体で凄んでくるようなものでもないので、こういったどんぶりの中で総合力を発揮するようなおそばを注文したってとくに罰当たりということもなく、逆に言ってこのことは諸刃でもあるんだけど、好き勝手にやれば良いという自由度を持った嬉しいおそば屋さんである。
それを受ける花番さんはお二人。
その感度はそば屋のそれとして些か鈍いか、子供のサッカー感否めぬところを感じるが、ざっくり飲食業のそれととらまえれば、とりわけ問題のあるものでもないと思う

“小海老ぶっかけおろし蕎麦” @1,050也。
(小海老・サラダ・トマト・海苔・大根おろし)

珍しく、冷やしのぶっかけ系を。
蓮華と蕎麦猪口がわけわかめだったが、その謎はおいおい解いてゆくことにし、先ずはつゆ徳利のつゆをビッグボアのどんぶりに思う残分くれてやる !
そしてこれは水菜でしょうかね。品書きのサラダにあたる部分だと思うが、そのことがサラダの所以となろうが、ドレッシングがかかっており(笑)、部分的にせよそばをドレッシングでやるのは初めてかなと、でもこのことを何故だかそんなにnegativeとはとらまえていない私である。

そばはいつものこちらのおそば。
こういった冷たいぶっかけでやると、特徴である表面のぬめりがとりわけ強調されるがそばそのものが東京のそれとしてやや太打ちの為、急いでやらないとお団子になってしまうというものでもない

また大エビを避けていると言ったが、それは言わずもがな、こちらの大エビというものがこのクラスの値段で出てくる立派なエビにつきものの、蝋細工準拠を頑なに貫き続けるものであるから。
大してこの小エビは、これは冷凍なのだろうけど火の入ってちゃんと身を白くするもので、ただその一点においては好感の持てるものであるんだけど、正直、こういった千円札一枚程度のお昼ご飯に持ってくるエビは、桜エビでいいんですよね ……
ちゃんとエビの香りがして欲しいという意味で、それ以上のものの採用は、やっぱりコスト的に無理があるんじゃなかろうかと。と同時に、絶対値としての桜エビ最高 ! ということもある。

そしてこの蕎麦猪口は、これは蕎麦湯用ですかね。
こないだ藤原竜也さんがTVのヴァラエティ番組で、何でも自分はたいそうに蕎麦湯好きで、蕎麦湯の為に蕎麦を食べているくらい。ぜひ蕎麦湯の自動販売機を作って欲しいくらいだが、その時、誰がやったあとの蕎麦湯であるのかが非常に重要な問題となってくる、とおっしゃっていたが、それがまさにこの猪口の位置付けをどう見るかに関し、非常に重要なファクターとなってくると思う。
これは分かる人間にとってはすぐに分かるが、分からない人間には永久に分からない領域の話だ

皆まで言わないが、このことは、もしもスーパーやコンビニエンスストアに牛乳のように母乳が出回ったときに、それが牛乳のときにはどんな牛のおっぱいかはさほど問題とはならないが、それがこと母乳となったとき、このパックはいったい誰の母乳なのか ? もしかして石田ゆり子さんの母乳なのか !? そしてそんなとき、ちゃんと生産者の顔が見えるように表示してくれるのか ?
そういったことが非常に重要になってくるということと、まったく同じ領域の問題であろうかと思う。

いや、やっぱり不親切なので言ってしまうが、蕎麦湯というものが生のつゆを湯で割ってしまって良いものなのか、それともそばをやったあとの、猪口に馴染んだつゆを使わなければならないものなのか、その問題提起をさせていただいた次第である

  • Shinsen An - “小海老ぶっかけおろし蕎麦”

    “小海老ぶっかけおろし蕎麦”

  • Shinsen An - そば屋も難解になってくもんだよ ……

    そば屋も難解になってくもんだよ ……

  • Shinsen An - 誰にこの憤りをぶつけていいのか分かんないんだけど、これ以上演歌を殺さないで !

    誰にこの憤りをぶつけていいのか分かんないんだけど、これ以上演歌を殺さないで !

2020/07Visitation4th

3.4

  • Cuisine/Taste3.5
  • Service3.5
  • Atmosphere3.3
  • Cost performance2.7
  • Liquor/Drinks-
JPY 1,000~JPY 1,999per head

心洗庵/はたまたユーモアか、それとも何にも気にしてなかったか

流れる汗が気化出来ぬほどに、梅雨らしく蒸し蒸しとした雨の続く東京。
こんな天候だからか、自動的に蕎麦モードに入っている自分をなだめすかしながら国鉄の高架下まで引っ張って来たが、他にピンと来ているご飯処があるわけでもなく、特に積極的ではないながらもいつもの塹壕に沈下していった

<R2.7.6>

「心洗庵」

すると今日もやはり、男性3名ほどが私の後に続いて下りてくるよう。
こうやってお昼ご飯のときにはいつも、図らずも余所のお店の招き猫になってあげている私なのだが、しかし自分の仕事を助けてくれる人はいない。いや、それどころか足を引っ張ってくる奴らばかりだが、もしも自分に人間として幾ばくかの誇りが残されていたとしたならば、他者の足を引っ張るよりは、引っ張られるほうがまだマシかな、という気がしなくもない。
というかそう思わなければやってけない。

店内は午後一時を過ぎて尚盛況で、バッシングが追いついていないところにさらにぽつりぽつりと落ちてくるお客さんに、もうてんてこまいの花番さん。
向こうの四人組が真っ昼間っからお酒をやり始めたのもその一因となろうが、いずれにしても素のそばを注文している私に深刻な影響が及ぶとも思えず、ちょっとは後ろめたかったけど、でもその独りパニック状態を涼しげに眺めていた ……

“せいろと田舎/大盛り” @1,350也。

せいろと田舎でふつうに注文すると2段なのだろうか ?
大盛りだけ300円UPで4段と表記されていたのだが、その差額でいきなり倍の盛りになるとは思えず ……
いつものように裸で薬味と割り箸が供されたが、つゆ徳利が来て、けっこうにとばっ口近くまで注がれたつゆの意味を何気なく考えてみたりして。

最初はふつうのおそば二枚。おっかけ田舎の二枚が舞い下りた。
ちょうどおそば一枚やり終えたところで田舎が来たので、2枚目は田舎に手をつけて、ふつうのおそばがのびるリスクは承知の上で、交互に愉しむことにした。
最初の一枚、二枚はふつうに大根おろし、山葵をそばになすってやり、三枚目のふつうのそばにはそばの上からとんがらしを振った。そして四枚目の田舎は、大根おろしと山葵を、時間差をつけてつゆに溶いてしまうという反則技を、敢えて !

その田舎そばは割り箸のティップ(先)ほどもある太打ちだが、やはりコントロールが難しいのであろう、若干うどん粉に頼っている感否めず。ほんとうはテフロンダイスの肌が欲しいところだが、スムースになってしまっている。
そして、やはりふつうの蕎麦切りとこの田舎で同じつゆというのは無理があろうが[注]、元々この太さではどうしてもつゆとの一体感は望めないであろうから、ここは板わさでもやるかのようにやや多めにつゆに浸して噛みしめてく。

注) 実はそうやるそば屋を私は未だ見たことがないのだが、割り箸ほどの太さでスパルタンに仕上げられたそばであれば、逆に冷麦つゆのように、麺をぜんぶ猪口に落としてつゆと啜りながらそれをやれるくらいに調整したほうが良いのではと想像してしまう。ただそうすると蕎麦猪口ではなく、お茶碗のような器が欲しくなろうから、ふつうのそばと一緒に楽しもうとした場合はどんどん設備が複雑化していってしまって敵わないだろう(笑)

湯とうは正しく、スクエアのコーナー上部から斜め上方ににょきりと柄の生えたもの。
その柄を上から鷲掴んで蓋を親指で押さえ、ワンハンドでやるのがこのタイプの湯とうの真っ当な持ち方だが、蓋に親指を添えようとした時点で蓋の空気孔がちょうど塞がれるようにそこへもってこられているのは、これは東京の人間特有の質の悪い意地悪か、はたまたセンス良いユーモアか ……

賑わい止まぬ店内
小走りの止まらぬ花番さん
気付けば目の上の高さで、黙ってひたすらに客席の冷気を茹で場に搬送し続ける扇風機
観念して湯とうの蓋の空気孔を、注ぎ口の対角にさり気なくもっていくおれ ……

  • Shinsen An - “ふつうのせいろう”

    “ふつうのせいろう”

  • Shinsen An - “田舎”

    “田舎”

  • Shinsen An - 俺のガード下。いや、俺のじゃないわ。俺このガード下で飲んだことないもん

    俺のガード下。いや、俺のじゃないわ。俺このガード下で飲んだことないもん

2018/07Visitation3th

3.4

  • Cuisine/Taste3.5
  • Service3.5
  • Atmosphere3.3
  • Cost performance2.7
  • Liquor/Drinks-
JPY 1,000~JPY 1,999per head

心洗庵/地階に滲みて

雨がふったりやんだり。
なんだけど、ふると瞬間ザッとくるから少々質が悪い。戻り梅雨気味の関東、土日も雨マークがついていて今から憂鬱。まあ予報で今っからそんなこと言ってたって、どうせいつものように外すのだろうという仄かな期待も、明日にかけて発令された大雨警報によってあっさりと打ち砕かれたわよ ……

<H30.7.5>

「心洗庵」

人差し指を一本立てると、ちょっと落ち着かない、フロアの中央にサスペンドした卓へとなった。
食事をはじめてからとくに強く思ったことだが、このポジションは利き手側が花番さんたちの動線となる為、髪が跳ねているほうのお姉さんに後ろから通過されるときがとくに怖い (リアルだなぁ/笑)。

で、早速いつものように天丼との揃いものを注文しようとし、ああ、そういえばこちらの海老は大きいんだけど、でも蝋細工 (リーズナヴルなものによく採用されるリン酸水加水の、見た目立派なんだけど、火の入って尚透明感を残す例のやつ) のやつだったなと気がついて、思い出したように違うペナペナのやつにも目を通しはじめた

“桜海老かき揚げ/天ぷら蕎麦” @1,200也。
(桜海老・玉葱・三つ葉)

せいろうを注文したときのように、先ず薬味と、そしてこれは蕎麦猪口の替わりなのだろうけど、とばっ口の広い器が目の前に置かれる。
蕎麦食いとしてこれには些か違和感を覚えるが、でも掻き揚げをやる為の選定なのだろう。ほんとうは夜にお酒をやりながらだったら、これに天つゆを入れてもらって、蕎麦猪口を別にもってきてもらうことを検討するところだけど、千円札一枚プラスα程度でそれも傲慢かなと大人しく諦める。

結果案の定、そばをやるとき、ひどくやりにくいけど器を手にとるか、それともみっともないけど卓に置いたままでやるかのせめぎ合いとなって (笑)

洗練されていないエッジ[注]の立った辛さのつゆを中和する為、ふだんは絶対にしないことだが、薬味の大根おろしをつゆにとく。
掻き揚げはしっとりタイプに対し、からっとぱりぱりタイプのもの。老舗の蕎麦屋でも時折見かけるやつだが、こういうのって温かいそば (即ち天ぷら蕎麦) と冷たいそばとの適用について、果たして同じ考え方でいけるのだろうかと余計な心配をしているところへ、リタイヤした旦那さんを抱えたくらいの年代のお母さんとその娘さん、親子二人連れがやってきて、やおら真っ昼間っからビールを注文。

注) これはエッジの立ったうどん、そばという恥ずかしい表現への戒めとして、それをつゆに対して皮肉って用いたものです

潔く透明度の高い湯を、この手中にある油浮くとばっ口のやけに広い猪口に注ぎつつ、向こうのほのぼのとした親子の醸し出す風情をしっとりと堪能してゆけば、このつゆの浸透圧が心に滲みて滲みて ……

  • Shinsen An - “桜海老かき揚げ/天ぷら蕎麦”の蕎麦

    “桜海老かき揚げ/天ぷら蕎麦”の蕎麦

  • Shinsen An - “桜海老かき揚げ/天ぷら蕎麦”のかき揚げ

    “桜海老かき揚げ/天ぷら蕎麦”のかき揚げ

2018/04Visitation2th

3.4

  • Cuisine/Taste3.5
  • Service3.5
  • Atmosphere3.3
  • Cost performance2.7
  • Liquor/Drinks-
JPY 1,000~JPY 1,999per head

心洗庵/湯の続くかぎり

いつもの居酒屋。
人件費削減の為、これまでの四人体制を三人体制に改変してもう二週間ほどか。これは店長の、最近客入りが少ないので、結果三人で回せるという短絡的感覚を根拠としたものだが、その算段に客の満足度とそれに連動する客単価、またアルバイトたちの店への帰属意識の低下、且つチームワーク醸成の犠牲、他諸々のネガ要素に彼が気付いていない、もしくは気付いていたとしてもそれに目を背け、その日その日の短期的収支に追われている、といったことだとしたら、この問題はけっこう深刻なことかも ……
そんなこんな物思いに耽っていると、目の前で、最近私のことをバカにすることだけ覚えた女の子が(笑)、暑い暑いと汗を拭う姿がみえて ……

―― こないだまで凍えてたはずなんだけど、でも日本の季節の移り変わりって毎年、こんなもんだよね ……

「アイス買ってきてあげようか ?」
「ありがとうございます ♥」
「何アイスがいい ? 明太子アイスとか ?」
「不味そうじゃないですか、それ」
「じゃ~何がいいの !? キーマカレーアイスにする ?」
「売ってんですかそんなの ! じゃあ売ってんなら買ってきてくださいよ !!」

<H30.4.2 その昼間、御徒町>

東京は今日は初夏の陽気になるとのこと。
区切りの良いところまで仕事をやっつければ、時刻はもう午後二時過ぎとなっていた。最近エンゲル係数がスパークし過ぎており、さすがに腰が引けて小諸そばを覗いてみたんだけど、この時間にしてまだ盛況を続けているよう。途中の富士蕎麦は、皆まで言わないけどパーシャルスロットルで通過。
で、ガードを潜ってしまったが最後 ……

「心洗庵」

やはりゆったり座れそうな店を心が要求してしまった。
地階のフロアの天井を縦横無尽に駆けるトランペット。お蕎麦大盛り三百幾らかに激しく心を揺さぶられるが、手繰った記憶のアラートが、それをぎりぎり制してくれた

天丼とお蕎麦のセットメニュー
“海老天丼/せいろもり” @1,000也。

久々の本陣房グループ。
知ってたはずなんだけど、まず舞い降りた、お皿にけっこうに盛られた蕎麦をみた瞬間、ああ、間違って大盛りとやらなくて良かったなと。

薬味は葱のほか、大根おろし。
こちらの、東京規準からは逸脱した太めのお蕎麦には、意外に大根おろしもよく似合う。もっともつゆを穢したくないため、都度蕎麦の頭にマウントしながらやってくわけなんだけど、それは私にとって山葵も同じこと。

海老は“大海老”と謳われていた時点で予測していたことだが、例の火の入って身を透明に残す、典型的に私が蝋細工と分類しているものに他ならず。
しかし価格を考えると文句は言えない。たれの甘辛さは私にとってちょうど良く、これはバリエイションとして、海老じゃなくって野菜天丼をラインナップいただければいいんだけどなぁ、とは全く以て私の個人的わがままというものであろう

空いた器を向こうへ除けてつゆ徳利、薬味だけを手前に残しつつ、ぎんぎんに熱く、そしてさらりとした湯を猪口に注ぐ。
私はそれに常に否定的だが、しかし昨今多くの方々がもて囃す、私が“甘酒タイプ”と呼び、どなたかは“ポタージュタイプ”と呼ぶスタイルとは無縁の、正々堂々透明感を纏った湯がうれしい。

とっくりに残したつゆ、猪口三杯分、額に滲んだ汗を指で拭いながらやった。
つゆが続き、そして湯の続くかぎり、私はそれをやめるつもりはない。このことは蕎麦食いとしての自分の理想郷にたどりつく為でもあるが、同時に無論、血圧 185 をキープする為でもある

―― 人類の名言集/其の786 ――
「血圧が無いやつは死人かゾンビ。か、キョンシー」

  • Shinsen An - “海老天丼/せいろもり”のおそば

    “海老天丼/せいろもり”のおそば

  • Shinsen An - “海老天丼/せいろもり”の天丼

    “海老天丼/せいろもり”の天丼

2016/03Visitation1th

3.4

  • Cuisine/Taste3.5
  • Service3.5
  • Atmosphere3.3
  • Cost performance2.7
  • Liquor/Drinks-
JPY 1,000~JPY 1,999per head

手打ちそば 心洗庵/御徒町沈降、ふたたび

雨は良いが、風も強かった。
ズボンの裾がけっこう濡れて、その折り目の抜けるように、心の折り目もゆっくりと崩れてゆくのを実感した上野松坂屋前。ただでさえ狭っ苦しい歩道に傘が幾重にも咲き乱れる中、這々の体で縫って抜けたガード下。その向こうに私を待ってくれているものなど何もなかったが、今はただ、先へと進むことしか出来なかった

【 平成28年3月再訪録追記 】

お昼限定メニュー/おそばとセット
“桜海老かき揚げ天丼” @1,200也。

天丼よりかき揚げ丼のセットのほうが、200円高かった。
私は大人になるまで、いや、子供の頃から大人になった今でも、天ぷらというものを自分でお店屋さんで買ったことはなく、それは家庭でお母さんが揚げるものだと思っていた。その中でもとりわけ“掻き揚げ”というと、天ぷらの中でも衣でかさ増しすることが赦された唯一のたね、安価なことがその最大の特徴のものだと理解していたのだが、大人になって食べ歩きをするうちに、まさか天丼よりも高価な掻き揚げ丼というものが意外に多く見受けられる、ということに今になってようやく気付かされ、ちょっと面食らっている次第である。

―― 「冬の華」で、自分が獄中から支えた、自分の手で殺めてしまった兄弟分の娘の美しく成長してゆく姿にもうめろめろになって、そんな資格もない自分と十分に理解しつつも、「君にはいつまでも今のまま若く、そして綺麗であり続けてほしい」と願って仇にドスを抜いて突っ込んでいった高倉健のように、私はこの掻き揚げというものには常に、いつまでも玉葱が甘くしっとりとしていて、尖ったところなく優しく揚がったものであってほしいと願っている ……

そんなことで、お家の掻き揚げっていうのは玉葱がちゃんと熱を通されてしっとりと甘く、優しくふっくらと揚がったものが理想郷だと信じているが、お店屋さんの“からっと”揚がったというのがまた曲者だなと思ってしまうことがある。そんなこと突き詰めたらその最終形態って、カップラーメンのたぬきそばの、例の“後のせさくさく”みたいになっちゃうのではないかと。
畳み掛けて私は、パエリアの“おこげ”に対する世間の扱いにも、同様の匂いを感じとってしまうのだが ……

それでもなんだかんだ、お蕎麦の出来上がりとそのボリウムと総合的に考えたとき、いつも満足なところに落とし込んでくれるこちらのグループの悪く言って狡猾、ながら良く言って良心というものをまたしても見せつけられた午後となった

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【 平成27年11月 / 再訪録追記 】

<H27.4.11>

傘のいらないくらいの雨が降っていた。
土曜のこの時間の御徒町というのも、私にとってはフレッシュな光景である。
歩き回って適当なところを見つける自信が湧いてこなく、いつもの暗い階段を下りていっていつもの蕎麦屋の戸を引いた。そうすると、猥雑感を拭えぬロケイションを良い意味で裏切る、想像よりは広く、何より清潔感のある気配りの行き届いた空間が拡がるということを、私は知っていたからだ

「手打ちそば 心洗庵」

BGMは、仄かにJAZZ。午前十一時半。一番乗りの私。
土曜日であった為か、気がでかくなる自分を抑えてくれるいつものもう一人の自分が何故か今日は姿を見せず(そいつは生意気にも週休二日というのか)、欲望にまかせて二種のお蕎麦を選べる贅沢な揃いものを注文してしまった。

そうすると、ついさっき都バスに揺られていた時に催(もよお)していた本気の吐き気は蜃気楼のように姿を消して、直ちに食い気モードに切り替わるこの自分に備わった復元力の素晴らしさに、我ながら舌を巻いた

お昼限定・天丼とお蕎麦のセットメニュー
“かき揚げ天丼 (小海老・イカ・牛蒡・人参)”

「お蕎麦が桜切りと柚子切りと田舎そばと ……」
「柚子切り」
「と、もうひとつは如何いたしますか?」

お蕎麦を二種類とも選べるらしいが、よく聞いていなかったのでふつうの蕎麦でとやった。桜の花びらを織り込んでも(分かんないけど)美味くはなさそうな気がしたし、田舎蕎麦っつ~のも気分じゃなかったし ……

程なくして、こちらのお店特有のフレッシュでたっぷりな薬味と汁が到着。そしてかき揚げ丼着。最初、かき揚げのたねに漢字の読めないものがあって、愛機のちびっ子ワープロに、“ 牛に、くさかんむりに立つの下がわかんむりのやつに方角の方という漢字 ”なんてわけの分からないことを打ち込んでいたが、箸を突き立て一口頬張った時点でごぼう(牛蒡)だよごぼう ! と直ちに判明したので、マイコンでフリーハンド入力して漢字を検索する手間が省けた。
というか、単に私が無知だっただけだが ……

で、まずふつうの蕎麦、そして柚子切りが到着。
このグループ特有の、東京基準で見るとちょっと太めで褐色の臨場感のある蕎麦に、もう一方柚子切りのほうは、蕎麦殻を廃して御前蕎麦ベースに柚子を織り込みつつ、ふつうの蕎麦よりさらにもうちょっと太めの、とてもきれいなお蕎麦。
そして男前の掻き揚げ丼がやってきて、私内蔵ヴェリアのタコメータのシャープな針が、またしてもイエロウゾーンを超えて白い文字盤の上を跳ねた。

変わり蕎麦切りって大抵そうだけど、汁をつけずに何口かやれば柚子の香確かに立ちのぼるが、丼をやりながら、且つ汁につけてやっているとマスキングされてしまうような非常に繊細で華奢なやつを、溜まらなく守ってあげたくなるのは、これはまさか私の“父性”というものなのか。
しかしそんな香を楽しみたくって汁をつけずに蕎麦をやることなんか、とても勿体無くて出来るわけがない。

そんな葛藤そのものを暫し堪能し、おもむろに湯とうを傾ければ、猪口におちるはあの憎き甘酒のような湯 ……
豊潤な芳香を携えた汁の分子が今まさに、熱を与えられたことに拠ってその運動性を爆発的に高め、猪口という閉塞社会から何とか弾けようと全力を尽くしているはずなのだが、その動きを完全に封じてしまうこの“流行りの湯”を心底恨めしく思うと同時に、こういった紛い物を奔流とさせつつある昨今の風潮に真正面から立ち向かうことの出来ないこのとことん無力な自分を、堪らなく恥じた。

とはいえ、こちらのお店が至極真っ当なお蕎麦屋さんであるということを、何ら揺らがせるものではありませんが

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鬱陶しい雨。酒に疲れて咽び泣く胃……
何を与えてなだまるか、勝手知ったる手前の躯。蕎麦屋の看板視界に跳ねて、昭和通りを削がれて堕ちた

<H25.4.2 御徒町>
「心洗庵」
鉄筋コンクリートの胎内、そこはかとない猥雑感に不安を覚えながらも戸を引いて足を踏み入れてみれば、少々の居酒屋的雰囲気を織り込みつつも整理されて秩序だった空間が広がった。
もりそば大盛り、\1,000。割合強気の価格設定の中、もはや謙虚な値付けに映る日替わりランチなるものを、水を持ってきてくれたお姉さんに自動的に注文していた

本日の日替わりランチ
“メンチカツ丼と蕎麦のセット” @950也。

限定10食とあったが、本日のランチラッシュタイムをほぼ終了したと思しきこの時刻、まだ残っているようである。まあ、この“限定○○食”という販促手法の信頼性など、私は最初から求めていないが。
で、料理到着

メンチカツ丼というものは初体験だった。
玉子綴じとなっている姿を勝手に連想していたら、白いご飯の上に千切りキャベツを敷いて、その上に素のメンチを載せただけのもので、ソースもあらかじめまわされていた。
天麩羅定食に対する天丼のように、“丼”ならではの、定食との差別化が図られていないことは、店の精神の構えとして如何なものかとも思う一方、コストダウンに拠るロープライスに特化したものだと考えれば、殊更文句も云えまい

蕎麦は、強い粒状感を纏ったブロンズダイスの(東京基準に対しての)太打ち。
どちらかといえば辛口寄りの汁(つゆ)が突き立てる鰹はまだまだ荒削りで口中で暴れるが、資本力を伴うグループチェーン店で供す蕎麦と言われれば、ちょっと驚く領域に、品質的には到達していると思った。

大きなお世話だが、東京的に噛まずに啜るやり方はアンマッチかも知れない。噛んで華開く蕎麦なので、本当は汁はもっと甘く(辛さを控えるという意)してとっぷりと浸せるようにした方が、蕎麦とのマッチングは良くなると、素人考えでは思うのだが……

  • Shinsen An - “桜海老かき揚げ天丼”

    “桜海老かき揚げ天丼”

  • Shinsen An - “ふつうのお蕎麦”

    “ふつうのお蕎麦”

  • Shinsen An - “変わりそば切り / 柚子切り”

    “変わりそば切り / 柚子切り”

  • Shinsen An - “かき揚げ天丼 (小海老・イカ・牛蒡・人参)”

    “かき揚げ天丼 (小海老・イカ・牛蒡・人参)”

  • Shinsen An - メンチカツ丼と蕎麦のセット

    メンチカツ丼と蕎麦のセット

Restaurant information

Details

Restaurant name
Shinsen An(Shinsen An)
Categories Soba (Buckwheat noodles)、Japanese Cuisine、Izakaya (Tavern)
Phone number (for reservation and inquiry)

050-5890-5720

Reservation Availability

Reservations available

Address

東京都台東区上野6-1-6 上野シックスロードB1

Transportation

1 minute walk from JR Okachimachi Station 1 minute walk from Exit 4 of Naka-Okachimachi Station on the Subway Hibiya Line 1 minute walk from Exit A8 of Ueno Okachimachi Station on the Toei Oedo Line 1 minute walk from JR Ueno Station 5 minutes

150 meters from Okachimachi.

Opening hours
  • Mon

    • 11:30 - 14:30

      (L.O. 14:00)

    • 17:00 - 22:00

      (L.O. Food21:00 Drink21:30)

  • Tue

    • 11:30 - 14:30

      (L.O. 14:00)

    • 17:00 - 22:00

      (L.O. Food21:00 Drink21:30)

  • Wed

    • 11:30 - 14:30

      (L.O. 14:00)

    • 17:00 - 22:00

      (L.O. Food21:00 Drink21:30)

  • Thu

    • 11:30 - 14:30

      (L.O. 14:00)

    • 17:00 - 22:00

      (L.O. Food21:00 Drink21:30)

  • Fri

    • 11:30 - 14:30

      (L.O. 14:00)

    • 17:00 - 22:00

      (L.O. Food21:00 Drink21:30)

  • Sat

    • 11:30 - 15:00

      (L.O. 14:30)

    • 17:00 - 21:00

      (L.O. 20:00)

  • Sun

    • Closed
  • Public Holiday
    • 11:30 - 15:00

      (L.O. 14:30)

    • 17:00 - 21:00

      (L.O. 20:00)

Budget

¥5,000~¥5,999

¥1,000~¥1,999

Budget(Aggregate of reviews)
¥6,000~¥7,999¥1,000~¥1,999

Check the distribution of amounts spent

Method of payment

Credit Cards Accepted

(VISA、Master、JCB、AMEX、Diners)

Electronic money Not Accepted

QR code payment Not Accepted

receipt Invoice-compliant receipts can be issued
Registration NumberT6011601024050

*For the latest registration status, please check the IRS Invoice System Qualified Invoice Issuing Business Publication website or contact the restaurant.

Table money/charge

チャージ料なし

Seats/facilities

Number of seats

28 Seats

( 28 table seats)

Private dining rooms

not allowed

Private use

OK

For 20-50 people

Non-smoking/smoking

No smoking at all tables

Parking lot

not allowed

Space/facilities

Comfortable space,Wide seat,Sofa seats

Menu

Drink

Japanese sake (Nihonshu),Japanese spirits (Shochu),Wine,Particular about Japanese sake (Nihonshu),Particular about Japanese spirits (Shochu)

Food

Particular about vegetable,Particular about fish

Feature - Related information

Occasion

With family/children |With friends/colleagues

This occasion is recommended by many people.

Location

Secluded restaurant

Service

Extended party hours (more than 2.5 hours)

With children

Kids are welcome

Dress code

none

The opening day

2008.6.13

Phone Number

03-5688-9555

Remarks

We accept invoices. Regarding the use of credit cards, the fee starts from 5,000 yen during lunch hours.