中学から大学まで一緒の友人が、シンガポールに栄転するお祝いをしに伺わせていただきました。
郡司さんの料理は、外連味のない、素材の味をひたすら引き出す手間を惜しまないものばかり。
鮑は柔らかく、磯の香りと旨味に溢れ、
蛤真薯は、お出しの滋味と蛤の優しい味のレベルをピタッと合わせ、
牡蠣の炊き込みごはんは、牡蠣のぷっくりした食感が素晴らしく、またご飯に染みた牡蠣の旨味が、心に沁みました。
大将の父上の音松さんの、
「季節の食材が味を運んでくるのを助けるのが料理人の仕事」
という言葉通りの、まさに
他の追随を許さない孤高の料理人です。
有難うございました。
シンガポールにはこういうのは無いよ。
前の日に、京味さんが舞台になった、美味しんぼを読んだのですが、たまたま、漫画に出ていた品が出され感動的でした。いずれも、京味の大将の味です。
一つは、京蕪の蒸し物に、芝海老、銀杏などが載っているもの。京蕪がお出汁を吸って、止め処もなく美味しい。そして、芝海老、銀杏などは、一つ一つ別に味を含ませてから盛り合わせる、という非常に手間のかかる品です。彩りも美しく、初冬にふさわしい名品でした。因みに、ぽってりした器も大将から受け継いだものです。完璧ですね。
2つ目は、出汁の中に昆布の舟を浮かせ、舟には、椎茸、青物を載せて柚子を散らすもの。色合い、味の深さ、そして舟を崩して食べるときの楽しさ!!
こういった大将の味は、いつまでも護って欲しいです。
感涙ものでした。
今年一番の松茸
今月の郡司さんの料理はどうかな、と来たいしながら伺いました。
まずは、松茸のにゅうめん。つゆに松茸の旨味が載っていて、しみじみ美味しかったです。
八寸の後に、焼松茸。京味と全く同じにして出します。香りや食感が良いだけでなく、松茸自体が、噛むと、旨味が溢れてきて、本当に滅多にないほどの絶品の松茸でした。一緒に行った友と何十回も「うまい」を繰り返しました。郡司さんは、微笑み返ししかしてくれないけど、金森さんが「今日のが、今年一番です」。まさに、納得でした。
後も全部美味しかったのですが、とにかく、松茸がすごすぎて(京味の丹波松茸以上かも)、あとは夢見ごごちでした。
日本一の味です。
大将の料理を体現する
昨日の星野さんとは対照的な話しになりました(終わりに書きます)。
いつも通り、3人がかりで日本一の料理を極めています。
山芋のすり流しは、旨味よし、食感良しですね。
前菜3種。びっくししたのは、フォアグラが出たこと。思わず、同席した友人から「美味い」と言う言葉が漏れます。
炊いたずいき これは、大将の薫陶を受けたお弟子さんだけの作れる名品です。誰もが唸る味と食感。
小柱の天ぷら 酒が飲みたいです(涙)
最後の松茸ご飯まで完璧な品々。
真に、京味の味をひろげる名店です。
郡司さんに、「京味物語読みましたか?」と聞きましたら、「ええ、途中まで。。それ以上は読めませんでした。。」
我々呑気な客と、命をかけて味を守る職人さんは、まったく別なのだと教えられました。
夏の京の味
大学時代の親友が、とうとう銀行の役員を退任するので、慰労しました。
すっかり夏の味に変わりましたね。
今までとガラッと変わり、すべての皿が涼しげです。
大将の西さんから「京味の味はあんたが守れ」と言われた郡司さんですが、そこはそこで、郡司さんならではの工夫も光ります。
突き出しの、苦瓜に柴漬けを入れたものなどは、夏らしくて素晴らしい。鮑も、大将のそれにも勝る味わいです。最後の「焚き物」にしても、西さんほど甘く仕上げることなく、素材の持つ味だけで勝負しています。ただ、それぞれの味は素材の持ち味を出してあげつつ、食感は揃えると良いかもしれませんね。鮎の一夜干しで炊いた鮎飯も郡司さんのオリジナルで絶品です。
風鈴の音色が聴こえてきそうな味わいでした。
本当にすごい
今夜も、郡司さん、金森さん、南さんの3人羽織で迎えてくれます。毎月一番楽しみなお店です。
今日は、とりわけ「白子筍」が絶品でした。噛み締めると、筍の甘みと旨みが、口の中に、パッと拡がり、それを、花山椒の香りがシメてくれます。
白子の筍は、数百本に1本あるかどうかの名品。それを売りにしているお店や、農家さんもあるそうですが、そんなにいっぱい採れるはずはないと思います。本物に出会ったら、今年はラッキーだと思うべき食材ですね。
郡司さんに、春の食材で好きなものはなんですか、と伺うと、
「そうですね。。やはり、筍と山菜でしょうか」。
理由を伺うと、
「そうですね。。。 なんか、筍や山菜は、食べても、そして、見ているだけでも、春の活力をもらえるようで元気が出る気がします。」
確かに!
いつも控え目な郡司さんですが、その一言一言が重く、私が一番尊敬する職人さんです。
ご馳走様でした!!
妥協なき姿勢
今日も3人の優れた料理人トリオで、季節の味を作ってくれます。3人羽織の賑やかさで、本当に京味さんで食べているような気持ちになります(涙)。。
どの料理も文句のない素晴らしいものですが、出色なのは、紀州の「うすい豆」。別名、うすいえんどう豆です。
今からが旬で、クリーンピースよりも、青臭さがなく、皮もうすいので、春の「にがみ」を味わう最高の食材ですね。関東には、なかなか出回らないようです。
これをまず、茹でたものを食べ、そして最後に青豆ごはんにしていただきます。西さんは、ご飯にするときは、ちょっと豆を潰して食感をご飯に近づけて出していました。こういうものを外連味なしに出せる店は、本当に少ないですよね。
郡司さんは、仕込みに妥協をしません。仕込みがイマイチだと、それはホイて、作り直すほどの厳しさで、それが味に出ていると思います。
いつまでも、体に気をつけて頑張って欲しいです!
一生懸命なのが伝わります
今年最初の味ひろさん。今日も金森さんと2人で、一生懸命に作っています。
まずは、山利さんの白味噌のお椀。白味噌を何度も漉して超滑らかにすることで、抜群の食感になります。
そして前菜3種。おせちの余りかな。でも、ここの唐墨が、この冬一番美味しいし、見た目もオレンジ色でうっとりします。
さらに、香澄のズワイとめ芋。最高です。他でも書きましたが、今年はふくの白子の当たり年ですね。皮目が厚くて、本当に美味しいし、良い塩梅です。
白魚と油目の天麩羅にお刺身。メジマグロってこんなに美味しいんですね。魯山人醤油との相性もバッチリです。
海老のしんじょも、海老の旨味をたっぷり出していて秀逸です。
琵琶湖のモロコも、モロコの淡い苦味をよく出していて、惚れ惚れする味わいです。
海老芋の炊いたのも美味しいですが、僕は個人的には、海老芋は甘く炊いたのを素揚げしたのが一番好きです。
最後の筍ご飯も、鹿児島の筍と油揚げの具合が美味しくて思わずお代わりしました。
たまたま、大将のお嬢さんが差し入れを持って来られたので、西さんのお話に花が咲きました。家族のようなお弟子さんと付き合う姿に、感動しました。
ありがとうございます。
一年の締めくくりにふさわしい
今年最後の味ひろさん。大学時代の親友といきました。
郡司さんに加え、かなもりさん、うえださんも加わりベストメンバーです。
しかも、亡き大将のお嬢さんも偶然同席となり、店も心なしか緊張感が漂っています。
亡き大将のご家族も、ここの料理がとってもお好きで毎月来られているとか。
言うまでもなく、この季節にふさわしい
ふくの白子
せこ蟹(ベニズワイ、津居山港)
もろこ
海老芋
めいも
グジの白雪仕立てのお椀
と言う素材を、奇をてらうことなく、とにかく素材の味を最大限に引き出すために、手間暇を惜しまず味を閉じ込めて提供していただきます。
まさに、苦しかったこの一年を癒すのにふさわしい「引き算」の料理の極致でした。
1年間本当にありがとうございました!!
冬の味覚、最高です!
久しぶりに郡司さんに会いに行きました。
かなもりさんもいてラッキーです。さらに、井雪さんの大将のご子息も修行しています。ご子息は、なかなかの良い面構えをしていますね。男らしくて素晴らしいです。
さて、
最初は、お凌ぎの、このこの飯蒸し。京味のまんまの料理で、しかもより洗練されています。
そして八寸。むかごが2つ入っていて、栗とともに、甘みと苦みの2重奏に参りました。
そして松葉蟹。解禁されたメスの香箱蟹(正確には、金沢ではないので、香箱とは呼ばないのかもしれません)は、お酢に浮かせて、見た目も綺麗でした。蟹の甘いこと!
そして、めいも。これは何度も申しますが、いつまでも頑張って出して欲しい、本物の料理だと思います。
タラの白子。新物が出回って、1ヶ月以上たち何箇所かで食べましたが、郡司さんのが一番です。皮目の処理が、本当に上手です。
海老芋とお刺身。いちにち寝かせた伊勢海老も刺身は、自分が今まで食べた中で一番甘くて美味しかったです。魯山人醤油との相性もバッチリ。
舞茸のお吸い物。昆布の舟作り。これも京味の大将の料理。折しも先週から京味の取り壊しが始まってしまい、それを偲びながら味わいました。満点です。
大根の焚き物。見た目も綺麗だし、銀杏とえび、椎茸のトリオがダンスしています。
そして琵琶湖の本もろこ。美味しすぎます!これも大将のものよりも淡い味付けで、モロコの苦みがより美味しく感じられます。おかわり必須の名品です。
最後は、栗ご飯。栗の甘みとご飯の甘みを栗の苦みが盛り立ててくれます。おまけに新物のいくら飯。
今日も100点満点の出来でした。
井雪さんのご子息はやがて京都で修行するとのこと。料理に限って言えば、郡司さんに勝る親方はいないと思うのですが。
今日も有難うございました!
私的には、いまの和食の最高峰です!
今月は何を食べさせてくれるのだろう、と期待に胸を膨らませて伺いました。
今回も、かなもりさんと2大巨頭で、という夢のような展開です。
前置きはさておき、写真付きで料理のご説明をします。
最初は、3種の盛り合わせ。このわたの下に引いてある雲丹が手作りの塩梅が最高の味わいです。銀杏もちょうど一番大きくて、味わいが深く、正面のお凌ぎのお寿司も完璧な仕上がり。
次に出た、「房総」の鮑は、今年食べたどのアワビよりも美味でした。磯の香りが口いっぱいに暴走します。イチジクとの相性も文句のつけようのないものです。
そして、芋茎の焚物。灰汁の強い芋茎を寝ずの番で仕上がる手間を惜しまないのは、今となっては、大将の薫陶を受けた方々だけだと思います。
そして「ころ」(クジラ)のおでん風。この数日めっきり寒くなったので、この暖かい料理が、五臓六腑に染み渡ります。最近、ころを都内で出してくれるのって、ほとんとないのではないでしょうか?
貝柱の揚げ物。今日味で笠井さんが揚げていたときのことを思い出します。ほんのり塩が感じられて、日本酒を飲みたくなります。
そして、すっぽんの卵豆腐を入れたすっぽんの吸い物。ちょっと今日は、生姜を効かせて、寒い内臓を温めてくれるような心憎い配慮がありがたいです。もちろん、すっぽんを焚きすぎず、丁寧に手間暇かけて仕上げているのは脱帽します。これだけのものを出せるお店ってそんなにないように思います。
先日、「今年は、賀茂茄子田楽食べてないな。」とつぶやいたのを覚えていてくださって、出ました!
この料理は、ポピュラーですが、ちゃんと作ろうとすると、とめどもなく手間暇のかかるもの。2人かかりで、最後は、かなもりさんが汗をかきかき仕上げてくれました。無論、上に乗っている、赤雲丹、えび、アワビも色彩の妙味を感じです。本来夏の料理ですが、秋の風情に仕上げたのには感服しました。200点です。
ぐじの煮物。郡司さんの定番ですね。濃い味が2つ続いたので、甘鯛のあっさり感に、参りました。
そして、むかごの炊き込みご飯。むかごが、ちょうどよく炊いてあって、滋味深い味わいに敬礼です。
とにかく、2大巨頭が手間暇かけて出してくれるどの皿も、他のどこでも味わえない「引き算」の料理の見本のようなもの。
郡司さんが、苦しい時は、本当に血を吐きながら、死にそうなりながら(その頃は、寝落ちしないように、風呂の中で寝ていたそうです)頑張った努力の結晶の皿に、頭が下がります。
ここで修行できる人は、本当に幸せだと思います。
久しぶりに魂のこもった店で食事ができて、スッキリしました。
いつまでも体に気をつけて、頑張ってください。
大将の味を、頑なに守る正統派の料理人です!
今日はどんなものを出してくれるのだろう、とワクワクしながら訪れました。
京味に最後までいた金森さんが、手伝いに来てくれていました!
早く独立してね!
井雪の上田さんのご子息まで見習いに来ていました。
京味の大将の西さんは、「料理には、引き算と足し算がある」とおっしゃっていましたが、引き算の極地が西さんの味であり、それを最もよく引き継ぐのが、郡司さんです。
季節が味を呼んでくる、という感じですね。
仕事に妥協がなく、いっさい手を抜かないで寝ずに準備をする姿には、感動しますし、その上、器用で、段取りも上手です。
今日も、
うにのゼリー寄せ
あゆの塩焼き
鯛の刺身
随喜の炊いたもの
冬瓜の煮物、海老と銀杏寄せ
賀茂茄子の揚げ物
鱧の吸い物
鱧御飯
とごく普通の料理のように見えますが
それぞれの素材の味を最大限にまで出す努力を怠りません。
私は、うにのゼリー寄せ、という普通にある一品に、料理人の姿勢や腕が出ると思っております。
最後に出る、水出しのコーヒーも名物ですね。
私が、とにかく一番好きな、引き算の和食のお店です。
体調に気をつけてこれからも頑張ってください!
Restaurant name |
移転Ajihiro(Ajihiro)
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Categories | Japanese Cuisine |
Address |
東京都中央区湊3-13-15 |
Transportation |
5 minutes walk from Shintomicho Station. 7 minutes walk from Tsukiji Station. 543 meters from Shintomicho. |
Opening hours |
Business hours and holidays are subject to change, so please check with the restaurant before visiting. |
Budget(Aggregate of reviews) |
¥40,000~¥49,999
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Method of payment |
Credit Cards Accepted (JCB、AMEX、Diners、VISA、Master) Electronic money Not Accepted |
Number of seats |
7 Seats ( Counter only, 7 seats) |
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Private dining rooms |
not allowed |
Private use |
OK Up to 20 people |
Non-smoking/smoking |
No smoking at all tables |
Parking lot |
not allowed |
Space/facilities |
Comfortable space,Counter |
Drink |
Japanese sake (Nihonshu),Particular about Japanese sake (Nihonshu) |
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Occasion |
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Location |
Secluded restaurant,House restaurant |
移転前の最後の味ひろさん…
この店で、コロナやその他の幾多の苦難を耐えて、ワンオペのときは、連日睡眠2時間、血を履きながら頑張った想い出いっぱいのお店です。
今日出されたものは、大将の味そのもの!
唯一無二の京の味です。
私は日本一の料理人だと思ってます。尊敬してます。
本当にお疲れ様でした!