イタリアンより洋食寄り : Sumire

立会川駅改札口を出て右方向、第一京浜手前にある小さなお店に、とある飲食店の御主人から紹介されて訪問です。改札から左方向は第二の職場（大井競馬場）があるので目隠ししても歩けるオケラ街道（笑）なのですが、こちら側は車で通過するだけの未開の地でした。ドアを開けると1階は奥に厨房とカウンター2席、4人卓と2人卓がひとつずつ、若い御主人と常連さんによりアットホームな空気です。案内された2階はジャズのBGMが流れ、4人卓×3の殺風景と紙一重な、ゆったり落ち着いた感じの部屋であります。大きな窓からは第一京浜を疾走する車、テールランプのプチ夜景を楽しむ事も可能ですね。因みに2階にあるトイレはウォームレットタイプであります。

感じの良いバイト（かな）女性から手渡されたメニューを眺めます。つまみ・前菜類が11種（400円～800円）、メイン・パスタが11種（1000円～1600円）、ドリンクは日本酒・焼酎・ビール・ウイスキー・グラスワインは全て500円、ボトルワインは泡2種（2500円前後）・赤白はフランス中心に7種（3000円～4000円）。お手頃というか非常に良心的価格と言えるでしょう。当日の注文は以下の通りです。
・「サングリア」（500円）　△・・・フルーツの香りも味も薄くサッパリタイプ　カットオレンジで色合いは綺麗
・「燻製チーズ」（400円）　○・・・プロセスチーズですが燻しにより軽い味わいになり縁のサクサク感が良い
・「砂肝のコンフィ」（600円）　△・・・砂肝・イモ含め柔らかくて量も十分ですが揚げ玉ネギも多めでオイリー
・「和牛スジ肉のビール煮込み （自家製パン付き）」（1200円）　◎・・・後述
それらに合わせる今宵の1本は「モナステリオーロ・カヴァ」（2600円）にしました。尚、フードは燻製系が全体の2/3を占めておりますが、パスタが5種類あるところからイタリアンの色合いかと思いきや・・・。

印象的なのはビール煮込み。ビールの苦味は強めに感じられますが、大量に入っている炒め玉ネギの甘さがオニグラスープを思い起こさせます。肉は煮込みで細かくなり、サイズ的にもシメジと丁度良いバランス。御主人、イタリアンというよりもフレンチか洋食の経験があるのかな、そっち寄りの印象を受けました。んで、ナルホドと思ったのは後味に生姜が香った事です。苦さ、甘さと来て爽やかさ、味覚の覚醒を促す複雑な一品です。居酒屋の牛すじ煮込みにも通じるので、パンではなく白飯が合う筈なのですが無いとの事・・・残念っ！

燻製やパスタを押す割にはワインやウイスキーの品揃えが乏し過ぎるし、和のテイストが感じられる料理を供して白飯が無い辺りに注文つけたい（我儘おやじw）気もしますが、この地域に珍しい方向性の貴重な一軒、しかも安い。また、ホール女性のサービスは気が利かない面もあり素人っぽいですが、1階と2階を忙しく行き来して一生懸命な姿勢で好感が持てます、無論サービス料無し。はいっ、素直に良い店だと思います。
ごちそうさまでした♪