공식 정보
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帰家穏座
2023.10.
帰家穏座/茶禅華
南麻布にあるミシュラン***の中国料理店「茶禅華」に再訪。閑静な住宅街の中にひっそりと佇み、かつて北欧や東欧国の大使館公邸として使われていたという洋風の一軒家を改装した店内は「静」、そして耳を澄ませば聞こえる鍋振りの音や厨師たちの声がする厨房は「動」。そんな「静」と「動」が混ざり合うひと時がたまらなく好き。
東方美人泡茶
今回もティーペアリング。スターターは勿論、この東方美人を使ったスパークリングティー。爽やかな香りが駆け抜けていきます。
香鉄観音♡
まずは香りを楽しむひと皿で、今回は鉄観音。蓋を開けると、ふわりと鼻を擽ぐる鉄観音茶の香りと鶏の出汁の旨味、そして超極細の素麺の食感が楽しめます。
紹興鮑蝦/翠峰♡♡
極太の牡丹海老と鮑の紹興酒漬け。
まずひと口目にいただく牡丹海老はプリッとした食感の後に極上のねっとり感があり、舌に絡みつくほどに甘く、最後にふわりと柚子が香ります。最後のひと口は、牡丹海老を叩いたものと鮑。牡丹海老の甘味の中で、柚子の代わりに鮑の香りが華やぎます。柚子と鮑の2種の香りで牡丹海老を楽しむひと皿。
酒醉泥鳅/金萱茶♡
大分県宇佐産泥鰌を紹興酒で酔わせて、おこげの衣を付けて揚げたもの。
「茶禅華」で初となる泥鰌のクセなどは微塵もなく、サクリとしたおこげの食感と甘味が泥鰌の旨味と合わさり、実に美味しい。「金萱茶」を追いかけるようにいただくと、更に旨味の累乗を感じられて至福。
蜜汁叉焼/薫香正山小種♡♡
来客の時間に合わせて焼き上げる叉焼なので、絶対に遅刻厳禁。
表面の蜜と豚の旨味が口の中でジュワッと合わさる美味しさは、まさに極上。この旨味が口に残っている内に「薫香正山小種」をいただくと、この料理にはない苦味や渋味が加わり、より味わいに奥行きが広がります。
北京鰻魚/30年凍頂烏龍茶♡♡
1.8キロの鰻を北京ダックのような仕立てでいただくひと皿。
カリッと焼き上げた鰻で胡瓜と甜麺醤を挟み、それをクレープ生地で巻いて、尾の方から先にいただきます。鰻の極上のバリバリ食感を感じられ、食べ進めると徐々に鰻の身は厚くなって旨味が増していきます。食感の変化を楽しませる仕立てと尾と身の焼き加減を変える技術力の高さを感じられます。
酸橙海蜇/黄山毛峰♡
綺麗にくり抜いたカボスの中には鶏肉と海月の葱和えが入れられており、小気味良い海月の食感と鶏肉の旨味が感じられます。そして、「黄山毛峰」をいただくと、口の中にある酸味は甘味へと変わって旨味がより広がります。
雉雲吞湯♡
雉を使ったスープは、「茶禅華」のスペシャリテ。どこまでも深く、そして透明でありつつも奥深い味わいは、スペシャリテの名に恥じぬ美味しさ。
姜葱烤魚/蜜香梨山茶♡♡
「神経締め」の天才を呼ばれる「大山鮮魚店」3代目・大山拓朗さんが手当てされた佐賀県唐津産の4キロ近いの九絵を大きなままで、表面を炭火でバリッと焼き上げて、ナンプラーソースで。
断面から溢れ出ている旨味がキラキラと輝いているのがとても印象的で、口に入れると添えてある葱と生姜の薬味に負けない九絵の旨味が凄すぎます。別皿で供されたXO醬をつけても、旨味のコクは跳ね上がりますが、九絵の旨味は確りと活きていて美味しい。
白果鸡翅/薫香正山小種♡
定番の手羽先の唐辛子炒め。今回の手羽先の中には、秋の食材の銀杏が詰められています。
口の中を爽やかな「麻」と「辣」が駆け抜ける中で、手羽先の旨味とモチモチとした銀杏の甘味が映えます。いつもながらにもう1本食べたい美味しさ。
丁香和梨
口直しはクローブ(丁香)を纏った和梨。
紅焼三宝/岩茶奇蘭♡
3つの宝を表現した料理で、今回はフカヒレ・鮑・毛蟹。プチプチとしたフカヒレの食感の中で、毛蟹の旨味と甘味が合わさり、更にそれをソースようにして鮑をいただくという罪深き料理。
全体的に甘味のある料理で、ペアリングする「岩茶奇蘭」をいただくと、その甘味は活かしたままで香りがより華やかになります。素晴らしい美味しさ。
今日時菜/阿波番茶♡
今回の季節の野菜は蕪。蒸した蕪に金華ハムを削りかけて、まずはひと口。その後に別皿で供された富乳ソースを絡めていただきます。
蕪本来の甘味、金華ハムの旨味と塩味、富乳ソースの酸味、そしてペアリングする「阿波番茶」の渋味が口の中で合わさると、まるで漬物を食べているかのような味わいになります。
花椒鴿子/白鶏冠♡♡
大好きな「茶禅華」の鳩。下には内臓を使った甜麺醤ソースがあり、これまた絶品。クセがなく、旨味の塊のような鳩は食べ終えても尚、まだ口の中に存在するかのような圧倒的な存在感があり、美味しさの余韻に浸れます。別皿で供される「彝族のズマグニ」というシビ辛のスパイスをかけると、そのスパイシーさで鳩のまた違う一面を感じられ、より美味しい。ペアリングする「白鶏冠」の香ばしさがより味わいの奥行きを与えてくれます。
葱姜蒜香九絵煲/古樹銀針♡♡
先程の九絵のカマの部位を揚げてからガッツリと生姜・葱・大蒜を効かせた餡で軽く煮込んだもの。
ムチムチとした九絵の身と皮の食感が口の中で跳ねるようで、濃い目の餡の中でさえもその旨味の濃さに驚きます。そして、この餡を炊き立ての白米の上にライドオン!ガッツリと効いた生姜と大蒜の風味がマズいわけがない!いつもながらに私の心を揺さぶる料理をありがとうございます。
茉莉花茶♡
ジャスミンの花をそのまま入れた美しく、香り高い茉莉花茶。
清湯麺 & 毛蟹のXO醬♡
勿論、通常の〆麺もあります。供された瞬間に器から立ち上る鶏の良い香りが食欲を掻き立て、プツンと歯切れの良い極細麺がとても小気味良い。別皿で供される毛蟹のXO醬を入れると、また違った味わいが楽しめ、どちらも美味しい。
茶禅華楊枝甘露♡
今回は佐賀県産ビオレソリエスと胡麻アイスで構成され、仕上げに上からタピオカ入りのビオレソリエスソースをかけて、全体的に混ぜ合わせていただきます。
意外にもビオレソリエスの甘味と胡麻のコクとの相性が絶妙で、フルーツパフェでも真似して欲しい美味しさ。
味醂杏仁♡
冷たい杏仁豆腐の上から「三河味醂」をかけた新作。味醂のアルコールは13%と高めで、まるでリキュールのような感じがあり、面白い仕立て。初めに味醂の甘味がきて、アルコールがふわりと香り、杏仁の甘味が広がります。「茶禅華」でしか食べられない杏仁豆腐だと思います。
栗湯圓♡
最後は団子の上から蒸し栗を削りかけたもの。仄かにある甘味は余韻長く楽しめます。
菊茶
最後は菊茶で爽やかに。
全ての料理が美味しいのは勿論ですが、中でも今回は九絵を使った料理が素晴らしかったです。日本の食材を日本の調理法と中国の味付けで仕上げた『姜葱烤魚』は、オーナーシェフ・川田 智也さんが掲げられる「和魂漢才」を感じ、そして『葱姜蒜香九絵煲』は大陸の熱風を感じる中国らしい大胆さがあり、そしてその両方の皿に九絵の旨味が活きていたことがまさに川田さんの真骨頂だと思いました。
次回は早くも年明け。今年は上海蟹を逃してしまったので、冬のあの食材をガッツリといただきたいです。
川田さん、大下さん。いつもいつも感動をありがとうございます!
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帰家穏座
2023.4.
帰家穏座/茶禅華
卯月菜譜
東方美人泡茶
今夜もティーペアリングにさせていただきましたので、スタートは東方美人泡茶。香りが華やかで、喉を刺激する炭酸が心地よい。
春香蛤蜊♡
蓋を開けると、広がるのは浅蜊の香り。今夜はいつもの素麺ではなく、浅蜊を使ったお粥。お粥の生姜の爽やかな辛味があり、味わいは深く美味しい。大粒の浅蜊はふくよかで、柔らかく美味しい。
紹興鳥蛤/松林大樹茶♡
鳥貝を活きたまま紹興酒に潜らせたもの。口に入れると、仄かな紹興酒の甘味や香りが広がり、咀嚼するとワタが確りついている鳥貝の磯の香りがふわりとします。ミネラル感のある生普洱茶『松林大樹茶』がより深い旨味を与えてくれます。
文蛤春捲/鉄観音♡
旬の蛤を使った春巻。ザクッと小気味良い皮の食感の後に蛤の旨味のインパクトが凄く、最後のひと口には蕗の薹のほろ苦さが隠されており、舌で存分に春を感じられます。
茶禅焼味/半天妖・安渓肉桂♡♡
今夜はデフォルトと花山椒乗せ。付け合わせは、香辛料で炊いた大豆とウドの木の芽和え。いつもながらに美味しすぎて困る。この時期ならではの花山椒乗せは豚の旨味と甘味に加えて爽やかもあり、実に完成度の高い味わい。ペアリングする『半天妖』を飲めば、より甘味と深みの世界に飲まれていきます。
2つ目は手羽先の焼物で、上から煎りたての胡麻をたっぷりとかけて。手羽先の旨味にも負けないほどの胡麻の豊かな香りと旨味があり、味わいの累乗が舌の上で完成します。
姫皮米粉/大雪山野生白茶♡
静岡藤枝産の筍とビーフンを葱油で和えた冷菜。筍は柔らかな穂先のみなので、ビーフンのプリプリとした食感とのコントラストが映え、葱油が爽やか。1番下には大きな筍そのものがあり、筍本来の甘味も確りと感じられます。そして『大雪山野生白茶』を飲むと、葱の甘味がふわっと広がり、美味しい。
雉雲呑湯♡
蓋を開けると、鼻を擽る良い香り。今夜は広東白菜入りで、いつもながらに余韻深い味わい。ここまで繊細且つ奥深いスープにはなかなか出逢えない。
清蒸北貝/鳳凰単欉 姜母香♡
ザクザクとした北寄貝の甘味の後にふわりと花山椒の香りが追いかけてきて、ペアリングする『鳳凰単欉 姜母香』のガランガルという生姜の一種の香辛料がこの料理にない更なる香りと甘味を与えてくれます。
筍山鸡翅/薫香正山小種♡
大量の唐辛子炒めとローストした筍の皮の中に埋もれる1本の手羽先の筍餡詰め。
供されると、目と鼻を刺激するような唐辛子の香りと筍の皮から立ち上る山の香りが素晴らしい。手羽先は旨味の塊のようで、食べ終えるとピリッとした唐辛子の辛味が活き、そして鮮烈な唐辛子の香りと筍の皮の香りに包まれるかのよう。
丁香草苺
香りの強い苺の芯の部分をクローブで香りつけたもの。
紅焼魚翅/岩茶黄観音♡
フカヒレの姿煮をフカヒレの餡…というか解したフカヒレでいただく贅沢の極みのようなひと皿。味に深みのある餡の中で、プツプツと弾けるような散翅とザクッとした排翅の異なる2つの食感が奏でるハーモニーが素晴らしく、そして美味しい。
食べ終えると供されるフカヒレ餡で炊いたリゾット。当然のごとく、コレも散翅の量が半端なく入れられていて贅沢。
今日時菜/大雪山普洱茶♡♡
今の旬の野菜を供する料理枠で、今夜は筍。「まずはひと口食べて下さい」と言われ、その通りにすると、後から金華ハムを削りかけられます。
そのままだと筍の瑞々しさと香りが映え、金華ハムをかけると旨味と塩味が加わり、深みが増します。筍に関しては日本料理が1番かと思っていましたが、中国料理いや川田シェフの料理の中で確りと活かされていると感じられるひと皿。この料理こそ、「和魂漢才」が成せる料理だと思います。
茶禅排骨/30年凍頂烏龍茶♡♡
マンガ肉のような外観の排骨ですが、実はコレ、重慶酢豚なのです。骨を持ってかぶりつくと、表面はバリッとした食感で、肉はほろほろと崩れるほどに柔らかくてジューシー。今夜は季節の花山椒を纏い、芽菜と泡辣醤の異なる3種の爽やかな辛味が心地よく走り抜けます。
雲白肉片/陳年老茶♡♡
久しぶりの『雲白肉片』。2人かけの席を半分くらい埋めるほどの大きな蒸篭ごと供される料理で、人気の料理の1つ。
豪快な料理っぽいですが、実に繊細な料理。薄切りの豚の三枚肉と同じ厚みの茄子が豚の脂や旨味を吸い込み、口の中での一体感が素晴らしい。味変にと供された「彝(イ)族のズマグニ」というシビ辛のスパイスがより豚の甘味や旨みを引き出すようで、最高の味わい。ペアリングの『陳年老茶』はヴィンテージ烏龍茶で、立ち上る甘い香りが余韻深い。
油菜花毛蟹炒面/凍頂烏龍茶♡
前回も作っていただいた「茶禅華」の焼きそば。今回は菜の花と毛蟹を使ったもの。菜の花のほろ苦さの中に毛蟹の旨味があり、何とも春らしいオトナな焼きそば。たっぷりな餡とカリカリプリプリとした麺の食感もいい。
清湯麺♡
今夜はXO醬などはなく、極々シンプルな清湯麺。丁寧に抽出された鶏の旨味が身体に沁みるように美味しい。
茶禅華東方美人♡
静岡県富士宮にある「大嵐茶園」で茶禅華のスタッフ全員で摘んだ茶葉から作った『東方美人』を淹れていただきました。ありがとうございます。
桂花香蕉
台湾・阿里山のバナナを金木犀のジュレで包んだもの。
バナナはとてももっちり感が強く、それでいて強い甘味がなくて、周りにある金木犀の香りが華やぎます。
温冷杏仁冰淇淋♡
目の前で杏仁アイスの上から白木耳入りの温かい杏仁ソースをかけて仕上げられます。冷たいと温かいが同時に味わえるレストランでしかできない甜点で、大好きな『温冷杏仁豆腐』の新バージョンとも思えます。
冷たい杏仁と温かい杏仁が口の中で出逢い、一気に香りと甘味が華やぎます。個人的には冷たい杏仁よりも温かい杏仁の方が好きなので、コレは嬉しい甜点。
紅豆湯圓
蜜柑の皮を乗せた小豆餡の餅を炒った小豆茶に浮かべて。
蜜柑の香りがアクセントになっており、仄かな甘味の小豆が美味しい。小豆茶も香りと甘味でホッとする味わい。
南麻布にあるミシュラン***の中国料理店「茶禅華」に再訪。何度も行かせていただいていますが、春真っ只中の季節は何気に初めて。一般的に春の食材で有名なのは、山菜・筍・菜の花・花山椒・貝・鯛・鰆などなどがありますが、あまり中国料理に直結するものがなくて、どんな料理を用意して下さるのだろうと思っていましたが…供される料理の数々は、まさしく日本の春そのもの。日本料理が1番活かせると思っていた「筍」や「蕗の薹」でさえも、食材本来の美味しさを殺さずに確りと中国料理に昇華していて何よりも美味しい。まさしく店主・川田 智也さんが掲げてらっしゃる「和魂漢才」を具現化した料理の数々だと感じました。
川田シェフ、大下さん。いつも素晴らしい料理と時間をありがとうございました。また是非、食べさせて下さい。
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帰家穏座
2022.11.
帰家穏座/茶禅華
東方美人泡茶
スターターはやはりこのお茶から。良い香りと共に今夜の料理に期待が高まります。
杏仁豆富
時期的に季節の変わり目。体調、特に喉を気遣っていただき、喉に良いという杏仁を鶏出汁で割ったものに豆腐を浮かべたもの。
ほんのりとした杏仁スープの甘味の中で、豆腐の甘味も確りと感じられます。
黄金皮蛋/凍頂烏龍茶(冷)♡
この時期ならではの黄金皮蛋。舌に絡むねっとり感があり、豆乳のクリーミーな味わいの中に確りと皮蛋の香りが映えます。
蟹黄春捲/鉄観音(冷)♡
上海蟹をたっぷりと詰め込んだ春巻。皮を噛むと、パリパリと小気味よい音を立て、口いっぱいに感じる半端ない上海蟹の量が凄い。そして「鉄観音」を飲むと、油や上海蟹の甘味をスパッと断ち切れて、また新たに美味しさを楽しめます。
酔大閘蟹/蒙頂甘露と京都甘露♡
今夜の主役の上海蟹が登場。まずは雌を使った酔っ払い蟹です。紹興酒と上海蟹の味噌と内子が織りなす極上の甘味があり、至福の味わい。ペアリングする「蒙頂甘露」の渋みがより甘味を際立たせます。
続いて、雄。内子がない分、身の甘味が強くて美味しい。どちらかというと、私は雄の方が好み。ペアリングするのは、上海蟹の旨味に爽やかさと甘味をプラスする「京都甘露」。
最後は爪の部位。右は雌、左は雄。やはり爪も雄の方が甘味が強くて美味しい。
白魚米粉/蒙頂甘露♡
茨城県霞ヶ浦産の白魚を葱油と和えて、ビーフンと共に。
白魚がビーフンの同じような食感でどこか一体感があって爽やか。ふた口で味わうようになっており、酢橘による酸味のグラデーションが面白い。ペアリングするのは、甘味の中に爽やかさがある四川の甘露の「蒙頂甘露」。
雉雲呑湯♡
今夜は爽やかな甘味のある蕪を浮かべて。雉を使った「茶禅華」のスペシャリテのスープで、季節によってプラスアルファの食材が組み合わせることで、また違った一面を見れます。
麻辣鸡翅/薫香正山小種♡
大量の唐辛子の中に埋めれた手羽先の四川炒め物で、この手羽先の中には上海蟹の餡が詰められています。
唐辛子の辛味と香りの中で、手羽先の旨味と上海蟹の甘味が非常に美味しい。毎度のことながらも、この唐辛子の中から引き抜く瞬間がとても好きで何本も抜きて食べたい。
口直し
クローブの香りと柑橘系の酸味がある洋梨。
鴛鴦蒸蟹/翠峯♡♡
ひとつの甲羅に上海蟹の雄と雌をぎっしりと詰めた蒸し上海蟹。まさに上海蟹の最高料理でしょう。雌の内子・雄の白子と身を混ぜ合わせて食べると、まさに至福のひと時。ペアリングする「翠峯」で、上海蟹の甘味をスパッと断ち切って一陣の風が吹くような爽やかが生まれます。
蟹皇魚翅/岩茶奇蘭♡
厚みのある青鮫のフカヒレの姿煮を上海蟹の餡で。
バリバリとしたフカヒレの食感の中、餡には上海蟹の身と内子と味噌がたっぷりと入っており、官能的な旨味と甘味が素晴らしい。食べ終えると、白トリュフと共に供されるのが先程の餡で作ったリゾット。白トリュフを削って混ぜていただきます。官能的な甘味に蠱惑的な香りが加わり、クラクラする美味しさ。
炸蘿蔔糕/徳島県泡番茶♡
今夜の野菜料理はこの時期ならばの大根餅。最後のひと口で、別皿にある柚子と大根の薬味(泡菜?)を乗せていただくと大根の甘味・薬味の酸味・泡番茶の渋味が合わさって、口の中でどこか漬物のような味わいになります。
葱爆羊肉/大紅袍♡♡
葱が美味しくなる時期なので、私の為に作って下さった料理。山盛りの葱と合わせているはラム肉で、羊好きの私としては嬉しいかぎり。
強火で炒めることで引き出された葱の甘味と仄かな苦味もあり、ジューシーな羊の旨味を倍加・累乗させるようで美味しい。別皿にある「彝(イ)族のズマグニ」をかけると、味わいの奥行きが増すかのようで更に美味しくなります。ペアリングする「大紅袍」の力強い味わいが更に美味しさを加速させます。
清湯麺♡
供された瞬間に香る鶏のいい香り。香港麺の独特な食感の中で感じるのは、このスープの主役級の美味しさ。
上海蟹炒面/古樹銀針♡
先程の香港麺をパリッと焼き上げて、上海蟹の餡をかけた焼きそば。
まさか焼きそばが供されるとは!ご飯とは違うパリパリの麺の食感が美味しい。
上海蟹燴飯♡♡
そして「まだ続きます!」と供されたのが、いつもの土鍋ご飯と定食トレー。そのままで美味しい炊き立ての白米と一緒にいただくのは…先程の上海蟹の餡掛けと上海蟹のXO醬。ご飯にXO醬を乗せて食べるのもあり、餡をかけて食べるのもあり、更には餡をかけて、その上にXO醬を乗せて食べるのもありで、色々と味変もできて、どれも美味しい。構成としては『蟹皇魚翅』と同じですが、こちらの方が米の食感をより楽しめて好き。
茶禅華楊枝甘露
構成は胡麻アイス・グレープフルーツ・無花果。別に供されるタピオカ入りの無花果ソースをかけて、混ぜ合わせていただきます。
胡麻アイスは単体でいただくと、確りと胡麻の味わいが強いですが、混ぜていただくと胡麻の味わいはコクに変わるようで無花果の甘味が際立ちます。
温冷杏仁豆腐♡
大好きな温と冷の杏仁豆腐の食べ比べ。特に「何故、他店は温かい杏仁豆腐を作らないのだろう?」と不思議に思うほどに温かい杏仁豆腐が美味しい。
椰香糯米糍/半天妖
ココナッツ団子に蒸籠から蒸し立ての栗を削りかけて。
削ることで生まれる栗の芳醇な香りがし、ほっこりとした甘味が秋を感じさせます。
毎年この時期に楽しみにしている上海蟹をいただきに今年も南麻布にある「茶禅華」へ。店内へと続く階段には先日発表されたミシュラン***を祝う胡蝶蘭で彩られ、店主・川田 智也さんが掲げる「和魂漢才」の料理を今夜も楽しませていただきます。
時期的に上海蟹のトップシーズンということもあって、全料理の殆どが上海蟹を使ったもので構成されており、上海蟹の鉄板料理である『酔大閘蟹』や『鴛鴦蒸蟹』は勿論のこと、初となる『炒面』や『燴飯』もとても美味しく、存分に堪能させていただきました。メインの肉料理はリクエストせずとも、毎回想像を遥かに超える美味しさと目新しさを心奪われ、いつも用意して下さる川田さんに感謝しかありません。
次回は初春。どんな食材と料理に出逢えるか楽しみです。
川田さん、大下さん。今回もありがとうございました!75010
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帰家穏座
2022.8.
帰家穏座/茶禅華
葉月菜譜
東方美人泡茶
今回もティーペアリングにしたので、スターターはコレ。香りが素晴らしく、夏の季節に映えます。
青山緑水
『青山緑水』というお茶を鶏出汁で割り、極細の素麺と合わせたもの。仕上げに目の前で一滴落とされる茶油が香りを一気に華やかせます。
紹興香魚/京都甘露♡
鮎の紹興酒漬け。串には肝も刺しており、特製の鮎の魚醤タレをたっぷりとつけていただきます。初めは魚醤タレの旨味がガツンときて紹興酒の甘味、そして鮎の旨味が確りと広がります。『京都甘露』の爽やかな甘味の後味も素晴らしい。
五粮香魚/蒙頂甘露♡
中国の白酒「五粮酵」に漬けた鮎を揚げたもの。躍動感のある姿の鮎はサクリとした食感にふわりと香る五粮酵、そして肝の旨味が心地よい苦味となって広がり、最後のひと口で西瓜を入れた蓼酢をつければ、3種の味わいが楽しめる鮎料理となります。
啤酒香魚/凍頂金萱茶♡
青島のスタウトビールで酔わせた鮎を揚げたもの。初めはスタウトビールの力強さを感じ、そしてこれも鮎の旨味がグッときます。最後に『凍頂金萱茶』で流し込めば、爽やかな旨味が一陣の風のように口の中に吹きます。
香港焼味/半天妖♡♡
久しぶりに味わう食べる時間を計算して仕上げた叉焼。飴色に輝く叉焼は、咀嚼の度に豚肉の旨味や脂の甘味が口いっぱいに広がる至福のひと時。『半天妖』を飲めば、残っていた脂を洗い流すと共に更に旨味が累乗します。
手羽先/30年凍頂烏龍茶♡♡
更に手羽先の焼物も出していただきました。上にかけられているのは、「金沙砂」というココナッツやニンニクや揚げ葱などのオリジナルスパイスを混ぜたパン粉。飴色の手羽先はそれだけでも美味しい中で、この旨味の塊のような「金沙砂」をかけるのはまさに悪魔的な仕立て。美味しすぎます!そしてペアリングする『30年凍頂烏龍茶』の美味しいこと。
雲丹米粉/2016年生普洱茶♡
「茶禅華」の新作料理で、冷たいビーフンを雲丹と葱油で和えたもの。思いの外、あっさりとした味わいで葱油の香りがふわりとします。1番下には揚げた葱を黒胡椒で和えたものがあり、キリッと味わいを〆てくれます。マリアージュする『生普洱茶』はミネラル感があり、とても心地よい。
清淡冬瓜♡
「茶禅華」のスペシャリテの雉のスープを冬瓜仕立てに。この時期ならではのトロトロな冬瓜の爽やかさで、いつものスープがガラリと変わります。途中から毛蟹と冬瓜を合わせたものを入れれば、酢橘の爽やかさもプラスされて、夏らしいスープになります。
芙蓉鱧魚/梨山♡
鱧の下には葱と生姜、仕上げに上からナンプラーの香りをつけたソースをかけて。ふわりとした鱧の旨味がナンプラーの香りに包み込まれるかのようで、どことなく「和」を感じつつも、味わいは確りも中国料理になっているところがさすがです。口にまだ鱧の味わいが残っているうちに『梨山』を飲めば、円い甘味が広がります。
麻辣亀鳳/薫香正山小種♡
定番の四川の唐辛子炒めで、今夜は手羽先の中にトロトロに煮込んだ鼈を詰めてあります。
「麻」と「辣」の爽やかな刺激の中で手羽先の旨味を更に超えるような鼈の旨味は、旨味×旨味が生み出す最高傑作。願わくば、もう1、2本食べたいところ。
口直し
トマトと八角。八角の香りがふわりとして、それを追いかけるかのようにトマトの甘味と酸味が広がります。
紅焼魚翅/岩茶奇丹♡
ギュッと詰まったようなフカヒレは勿論美味しいですが、それ以上にこのスープが美味しい。濃密な鶏白湯は旨味がこれでもかと凝縮しており、溜息が出るほどに美味しい。そして、フカヒレを食べ終えると供されるこの出汁を使ったリゾットが涙出るほどに嬉しい。
今日時菜/台湾凍頂烏龍茶♡
鹿児島県産のオクラを蒸したもの。まずは削った金華ハムと共にいただき、最後は生姜が効いた冷たいタレを絡めていただきます。
金華ハムの塩味が絶妙でオクラにない旨味を足し、生姜タレは実に爽やかでオクラ本来の甘味を引き出します。ペアリングする『台湾凍頂烏龍茶』が旨味の累乗を感じさせます。
茶禅鴿子/安渓肉桂(腿肉)&岩茶白冠(胸肉)♡♡
「茶禅華」のスペシャリテの1つの鳩。腿肉と胸肉、それぞれに仕立てを変えて供されます。まず供された腿肉は五香粉を塗り麦芽油をかけて火入れし、胸肉は台湾のスパイス「馬告」を効かせて、藁の薫香をつけて炭火焼きという仕立て。
腿肉はパリパリとした表皮を破るとジュワリと溢れる旨味が素晴らしく、鳩のクセなどは微塵も感じさせません。炭の香りを纏った胸肉は咀嚼の度に溢れる旨味が濃く、実に美味しい。
茶禅干焼龍蝦/鳳凰八仙単叢♡♡
今回は久しぶりということで、川田シェフがもう1つメインを用意して下さいました。フルーツトマトが美味しい時期のみに供されるというチリソースは「茶禅華」の夏のスペシャリテなのだそう。
皿には一瞬「衣かな?」と思うほどのチリソースを纏う半身のオマール海老があり、ピリッとした辛味の中でプリプリとしたオマール海老は甘味があり、実に美味しい。主役はオマール海老に思われがちですが、私的にはこのチリソースの主役感が素晴らしい。ひと口目は確かにピリッときますが、フルーツトマトの酸味と甘味とコクがそれ以上にグッときます。
茶禅毛蟹炒飯/古樹銀針♡♡
奥の厨房から激しく鍋を振るう音が聞こえると思っていたら、この炒飯だった模様。どこを掬っても毛蟹の味わいがするという炒飯で、そこにまさかの先程のチリソース登場!この毛蟹炒飯にチリソースをかけていただくというこれもまた悪魔的な仕立て。「茶禅華」らしくない!と言われればそれまでですが、心打つ美味しさと心遣いに感謝です。
清湯麺 特製毛蟹XO醬添え♡
デフォルトの〆物も勿論いただきます。この透明なスープの中に想像以上の旨味が凝縮されており、いつまでも飲んでいたくなるほどに美味しい。そして、毛蟹のXO醬を入れるとガラッと印象が変わり、旨味の爆流が押し寄せます。
茘枝
構成は…ライチのシャーベット・ライチのミルクティー・タピオカ・紅茶ゼリー・ライチのプリン。
上は爽やかで、下は濃厚なライチの味わいがする二層構造な甜品。ライチ好きにはたまらない味わい。
温冷杏仁豆腐♡
個人的に目から鱗の甜品で、温かい杏仁豆腐が実に新しくも美味しい。トロリとした中に杏仁の甘い香りがふわりとして、杏仁豆腐の概念を覆してくれます。
黒芝麻湯圓
今回は生姜を乗せた黒胡椒団子。
花茶
久しぶりにやってきたのは、南麻布にある中国料理の名店「茶禅華」。オーナーシェフの川田 智也さんが作り出す「和魂漢才」を具現化したような料理は「和」の侘び寂びを感じつつ、中国料理のダイナミックさもある唯一無二な感じ。デフォルトコースでも満足度は高めですが、通えば通うほどに+αの要素が素晴らしく心響きます。今夜は「鮎食べたいとリクエストしてたっけ?」と思うほどにスタートから3種の鮎料理で心打たれ、〆のチリソースで昇天させられました。いつも1人で申し訳ないですが、この贅沢極まりないこのひと時が人生において至福の時間です。いつもありがとうございます!
川田さん、大下さん。今夜も素晴らしかったです!また次回の訪問が楽しみでなりません。宜しくお願い致します。58080
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帰家穏座
2022.1.
better half
中国料理の冬の代名詞である『上海蟹』もそろそろ終わり。そんな名残りの『上海蟹』を食べにやってきたのは、日本国内の中国料理店で唯一ミシュラン***に輝く「茶禅華」です。「和魂漢才」をモットーに掲げる川田 智也さんが創り出す料理の数々は、「動」の中国料理と「静」の日本料理が融合したような繊細且つダイナミックなものばかり。今夜も約束された幸福なひと時を堪能させていただきます。
睦月菜譜
香七宝粥♡
蓋を開けると、ふわりと香る正月の七草粥的なお粥。味わいも確りとしていて、こんなお粥ならば毎日でも食べたい。
東方美人泡茶
今夜もティーペアリングをお願いして、まずはいつもの東方美人を使ったスパークリングティーからスタートです。
黄金皮蛋♡
皮蛋の概念がガラリと変わるこの時期のスペシャリテ。構成は下から濃厚な舌に絡みつくようなネットリ感のある黄身、豆乳を合わせた白身の部分、黄金に輝くのはプルプル食感の紅茶ゼリー。食べ終えても尚、残るような余韻の長い旨味と香りが素晴らしい。
蟹黄麻球/果香肉桂♡♡
右にあるのは雌、左にあるのは雄の上海蟹の身を胡麻団子にした新作料理。同時に供された蒸篭にはそれぞれ雌雄の蟹味噌がスプーンに盛られており、胡麻団子の上をちょっと潰してから蟹味噌を乗せていただきます。身と蟹味噌は火の入り方が違う為、別々に火入れして口の中で合わせるというのがこの料理のコンセプトだそう。
蒸蟹にはないプチプチと弾ける沖縄県喜界島産の胡麻の香ばしさの中で、雌雄の異なる身の甘味と内子・白子が絡む蟹味噌の旨味がたまらない。ペアリングする金木犀の甘い花香とシナモンのようなスパイシーな味わいの『果香肉桂』が口の中を爽やかに洗い流してくれます。
酔大閘蟹(雌)/宮廷金毫普洱茶♡
上海蟹の雌を紹興酒に漬け込んだ酔っ払い蟹。紹興酒のコクの中でオレンジ色の蟹味噌と黒い卵の甘味がネットリとして非常に堪能的。蟹の濃厚さに負けない『宮廷金毫普洱茶』の強い旨味も美味しい。
酔大閘蟹(雄)/生姜入り宮廷金毫普洱茶♡♡
続いて供されたのは、雄の酔っ払い蟹。雄には白子がたっぷりと付いており、舌に絡みつくような旨味が凄い。蟹は身体を冷やすことから、この『宮廷金毫普洱茶』には生姜が入れられており、ポカポカと温まります。
酔大閘蟹(雌雄の爪)
最後にはスプーンに盛られた雌雄の爪の身が供され、上海蟹の全てを味わうことが出来ます。やはり筋肉質な雄の身の方が好み。
香檸海蜇/京都甘露♡
愛媛県産のレアな品種「姫レモン」をくり抜いた中に入れられているのは、葱油で和えられたクラゲ。たっぷり果汁の強い酸味の中で、ザクザクコリコリとした部位の異なる食感が心地よい。『京都甘露』のマリアージュで、この料理にはない甘味と旨味を与えており、一緒に飲むことで完全なマリアージュが完成します。
雉雲呑湯♡
「茶禅華」のスペシャリテのスープ。ひと口飲むだけで身体の細胞に沁み渡るような凝縮された旨味が素晴らしい。雉の雲呑と共に入れられているのは、百合根と生姜。身体を冷やす上海蟹を食べているので、生姜を食べて身体を温めて欲しいという心遣いも嬉しい。
清蒸河豚/梨山♡♡
手前には身の部位、奥には珍しい唇の部位を使った河豚の清蒸で、仕上げに甘味のあるタレ(ナンプラー?)をかけられます。河豚の身はたっぷりの葱の中でも旨味がギュッと凝縮しているのがよく分かり、ゼラチン質の唇はプルプルとしていて美味しい。『梨山』のフルーティーな香りもまた爽やかに鼻から抜けます。
麻辣河豚/正山小種♡
山盛りの真っ赤な唐辛子の中に埋もれているのは、河豚の唐揚げ。しかも尾の部位と「うぐいす」と呼ばれる血合いの部位の2種があり、大胆に手掴みでいただきます。爽やかな辛味の中で、河豚の旨味がジュワッと溢れて実に美味しい。特に「うぐいす」の部位は辛味の中でも確り感じられるほどに旨味と甘味が強く、心に響く美味しさ。
箸休め
酸味のある赤い部分を取り除き、酢橘をかけて酸味を与えた苺と話梅。
鴛鴦蒸蟹/参賽祥華鉄観音♡♡
上海蟹の雌雄を1つの甲羅に纏め、蟹味噌だけでなく雄の白子と雌の卵を同時に味わえる究極の上海蟹。濃密な蟹味噌の中で、ホロホロした赤い卵の旨味とネットリとした白子の甘味が身と絡み合い、いつもながら脳を揺らすほどに美味しい。そして、驚くのはマリアージュする『参賽祥華鉄観音』。爽やかな香りの中で、少しクセのあるような力強い旨味があり、上海蟹との旨味の連鎖が素晴らしい。
蟹皇魚翅/巌茶奇丹♡♡
厚みのある(おそらくは)青鮫のフカヒレの姿煮。この時期は上海蟹の味噌や内子を入れた餡を纏います。バリバリとした心地よい食感の中で旨味と甘味が映え、マリアージュする『巌茶奇丹』を飲むと爽やかな香りも楽しめます。
そして、フカヒレを食べ終えて供されたのは年明けに届いたという特大の白トリュフ。先程の餡を使ったリゾットの上から目の前で削られます。蠱惑的な香りがもう脳を震わせ、口にするとこれ以上のない幸せな味わい。皿まで舐めたいというのは、こういう美味しさ。
炸蘿蔔糕/阿波番茶♡
前回もいただいた『大根もち』ですが、今回はバージョンアップしており、大根は川田シェフのご実家から送られてきた無農薬の大根を使用してらっしゃるとのこと。
箸で切れば、大根の甘い香りがふわりとして、そのままいただくと大根本来の甘味が広がります。別皿にある泡菜おろしと一緒にいただくと、大根の甘味と乳酸発酵の酸味が合わさることでガラリと印象が変わります。そこに『阿波番茶』を飲むことで苦味が加わり、まるで漬物ような味わいになります。ティーペアリングだからこそ成り立つ完成度です。
宮保河豚/凍頂烏龍茶30年♡
今夜のメインは、四川の伝統料理の「宮保鶏丁」の河豚バージョン。真っ黒な唐辛子とカシューナッツの中に埋もれているのは、河豚の頭の部位の唐揚げ。コレも大胆に手掴みでいただきます。「酒醸」のコクのある酸味と唐辛子の辛味の中でも河豚の旨味と甘味が確りと感じられ、夢中でしゃぶりついてしまいました。「茶禅華」の冬は上海蟹だけでなく、この河豚もお勧めです。
茶禅炒飯/白茶♡
何気に初めていただく川田シェフの炒飯。コシヒカリとジャスミンライスの2種を使っているそうで、感じたことのないくらいのパラパラ加減。具材の豪華な炒飯もいいですが、ジャスミンライスの香りとコシヒカリの旨味が同時に味わえる「米」が主役の炒飯もいい。
清湯麺♡
鶏の旨味がこれでもかとねじ込められたスープは、どこまでも透明ながらもグッとくる旨味が強い。プツンと歯切れ良い麺も心地よく、心響く美味しさ。別皿にある『上海蟹XO醬』を加えると、透明なスープが黄金スープへと変わり、また違った味わいの一面が見られます。
茶禅華楊枝甘露
1984年に「香港利苑酒家」で発案されたという『楊枝甘露』のアレンジバージョン。今夜は晩白柚と生姜のアイス。
爽やかな甘味と酸味、そして苦味も感じられる晩白柚とピリリとする生姜のアイスで口の中がクリアになります。
鳳凰単欉
蓋を取ると広がる甘く清楚な香り。癒されます。
温冷杏仁豆腐♡
右にあるのは冷たい杏仁豆腐で、左にあるのは珍しい温かい杏仁豆腐。杏仁の香りが強いのはいつも感じることですが、今回強く感じたのは薬膳的な味わい。コレが薬膳デザートの『杏仁豆腐』の本来の味わいなのでしょう。目から鱗の温かい杏仁豆腐は、言わずもがなの美味しさ。
棗湯圓
普洱茶の中で浮かぶのは、棗餡の団子。針生姜の爽やかな辛味の中で、棗餡の甘味が際立ちます。
今夜、特筆すべきは何と言っても「上海蟹」と「河豚」を同時に味わえたことでしょう。「茶禅華」は昨シーズンから「上海蟹」の他に「河豚」にも力を入れており、この2つの食材が冬の二大看板と思っています。幸せなことに『清蒸河豚』『麻辣河豚』『宮保河豚』で、半身くらいの河豚を食べさせていただきました。そして、上海蟹は新作の『蟹黄麻球』が実に心に刺さる美味しさ。昨シーズンには『脆皮響鈴』という揚げ雲呑だったのですが、今シーズンは沖縄県喜界島産の胡麻を使った胡麻団子にバージョンアップしており、『鴛鴦蒸蟹』とは違うアプローチで雌雄の上海蟹を楽しめました。
「茶禅華」の料理は勿論、それ一つで完成されていて美味しい。けれども甘味だったり、酸味だったり、あるいは苦味などが入るスペースがちゃんとあって、そこにお茶をペアリングすることで100%以上の美味しさが顕現すると思っています。勿論、ワインなどのお酒でもそうかもしれませんが、身近でありつつも未だに底知れぬお茶の魅力に「茶禅華」へ来るたびに取り憑かれてしまうのです。
今夜も素晴らしい時間をありがとうございました。次回は去年食べられなかった『鮎』を食べさせて下さい。
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帰家穏座
2021.9.
触れる心
台風の予報の中、時折強く降る雨と風に負けないよう南部坂を上がってやってきたのは「茶禅華」です。「和魂漢才」をモットーに創り上げる川田 智也さんの料理はダイナミックな中国料理でありながらも、実に繊細。誰もが必ず最初に供されるであろう素麺を浮かべたお茶と鶏出汁のひと品は、この「茶禅華」でしか食べられない料理であり、川田シェフの矜持のような印象を受けます。
長月菜譜
東方美人泡茶
いつものようにティーペアリングにしたので、スターターはいつもの東方美人茶に炭酸を入れた泡茶。
古樹銀針
新しい抹茶椀の中にあるのは、『古樹銀針』という白茶に鶏の出汁を合わせたスープに極細の三輪素麺を浮かべたもの。ふわりとしたお茶の香りをも楽しむ料理で、これから供される料理に期待が膨らみます。
酒酔大蝦/翠峰♡
北海道噴火湾産の牡丹海老を使った紹興酒漬け。極太の牡丹海老の身とミソはトロリと舌に絡まるようにとろけ、紹興酒の香りと甘味とコクが口の中に残ります。
炸蘿蔔糕/白牡丹♡
四字熟語のようなメニュー表記の中でも全く読めない!コレは新作料理の『大根もち』だそうで、ジワリとくる美味しさ。箸で切るとふわりと干しエビの香りがし、口にすると優しい大根の甘味が広がります。別皿にある泡菜を擦りおろしものと一緒に食べれば、甘味と乳酸発酵の酸味でがらりと味わいが変わります。ペアリングする『白牡丹』が爽やかな甘味を与えてくれます。
秋香春捲/鉄観音茶♡
秋を代表する食材の秋刀魚を使った春巻。中に大葉と梅肉を入れており、パリパリ食感の中に一陣の風が吹き抜けるような清涼感もあり、『鉄観音茶』を飲むことで更に甘味も感じられます。確りと秋刀魚を食べているという存在感もあって、秋の訪れを教えてくれます。
香港焼味/蜜香高山茶&安渓肉桂♡
付け合わせは千葉県産の落花生『おおまさり』と蕪の甘酢漬け。いつもの焼豚ですが、やっぱり実に美味しい♡咀嚼の度に旨味と甘味が口いっぱいに広がり、『蜜香高山茶』を飲むと爽やかな甘味が加わることで後味もすっきりとします。
更に今回は『香港焼味』と称して、『手羽先』も用意してくださいました。ペアリングにはシナモンやニッキのような香りのする『安渓肉桂』。飴かけした手羽先は表面がパリパリとしており、肉はふわりと下味のナンプラーの香りがしてとてもジューシー。焼物は大好きなので、とても嬉しい心遣い。
酸橙海蜇/廬山雲霧♡
今回の柑橘はカボスで、中にはいつものクラゲと鶏肉。とても清涼感があり、バリバリとしたクラゲとしっとりとした鶏肉のコントラストも心地よい。初めていただく『廬山雲霧』の旨味と渋味ががっちりとハマります。
雉雲呑湯♡
いつもの雉を使ったスープですが、今回は仕立てが変わっており、杏仁と白キクラゲを入れたもの。杏仁も白キクラゲも喉にいいそうで、この季節の変わり目での体調を気遣っていただきました。色々な顔を見せてくれるスペシャリテです。
酸菜紅喉/凍頂金萱茶♡
酸白菜という白菜漬物をソースに仕立てて。喉黒の皮目におこげを乗せて、カリッとした食感を与えているので、トロリと身がとける喉黒が更に際立ちます。手前から食べ進めて、最後のひと口は柑橘と山椒で鮮烈な爽やかさの味変を与えてくれます。脂の甘味と旨味が強い喉黒に酸白菜の酸味が実によく合い、『凍頂金萱茶』を飲むと香ばしさも加わり、口の中で料理の完成度が増します。
北京烤鰻/正山小種♡♡
去年もいただいた鰻の尾の部位を使った北京ダック風。今回は青森県産の1.5キロの鰻だそう。去年よりもさらにブラッシュアップしており、鰻はダブルにすることで旨味と皮目のパリパリ感が格段に増して、挟んである胡瓜のシャキシャキ感とモッチリとした餅皮とか織りなす食感のハーモニーがたまりません。
炒紅莧菜/伝統式凍頂烏龍茶
千葉県にある「中台菜園」の紅莧菜(あかひゆな)の炒めもの。初めていただく中国野菜ですが、ほうれん草のような感じでサッと炒めているにも関わらずコクのある旨味が強く、美味しい。
脆皮鹌鶉/岩茶金牡丹♡♡
オーブンと油かけを併用して仕上げた鶉。なんと、丸々一羽w皮目のパリパリ感と肉のしっとりジューシー感が実に素晴らしく、無心で肉を解体してかぶりつきます。幸せなひと時をありがとうございます♡
乾焼大鰻/30年凍頂烏龍茶♡♡
「今夜は目の前で仕上げます」という大下さんの言葉と共に供されたのは、土鍋ご飯。そこにグツグツと沸き立つ麻辣餡を入れ、パリッと焼き上げた鰻を乗せて、更に甜醬油をかけて出来上がり。自分で混ぜ込みながらいただきます。
内容からしてマズいわけがなく、旨味たっぷりの麻辣餡に皮目のパリッとした肉厚な鰻がゴロゴロと入っており、ご飯が止まらない美味しさ。そして、一緒に添えられた玉子スープも尋常じゃない美味しさ。ベースに鰻の骨を加えているそうで、旨味のインパクトが凄い。コレだけでもご飯がイケます!
清湯麺 自家製XO醬添え♡
この透明なスープにどれだけの旨味がねじ込んであるのだろうと考えてしまう美味しさ。プツンと切れる麺の歯切れも心地よい。別皿の毛蟹の自家製XO醬を入れると、またガラリと旨味が変わります。ひと口ずつ入れて食べるのがオススメです。
桂花葡萄
大きな黒葡萄(ナガノパープル?)に金木犀のゼリーを付けたもの。葡萄の甘味と金木犀の香りが爽やか。
鬼灯杏仁
上にから杏仁アイス・グレープフルーツ・鬼灯。ひと口アイスを食べてから、別皿にある鬼灯ソースをかけて混ぜていただきます。杏仁の甘味・グレープフルーツの酸味・鬼灯のほろ苦さが一体となるデザート。
芝麻球/鳳凰単欉
沖縄県喜界島産の胡麻を使った胡麻団子。初め少しかじって胡麻の香りを楽しみ、最後はひと口で。とても柔らかい餡は円やかで、プチプチとする胡麻の香ばしさが濃厚。食べ終えても尚、まだあるかのような香りがたまらない。
今夜の主役は何と言っても『鶉』と『鰻』でしょう。以前は食材リクエストをしていた時もあったのですが、最近は全くしていません。何故ならば、リクエストしなくても想像の斜め上の料理を用意して下さるからです。今回も想像以上の料理で、何よりも美味しかった。いつもありがとうございます!
今回の料理の中で印象的だったのは、『炸蘿蔔糕』や『酸菜紅喉』に合わせていた漬物などの発酵食品の酸味の使い方が実に巧みだったこと。ペアリングするお茶を合わせれば、口の中で五味を感じられる瞬間が素晴らしかったです。
次回は楽しみな上海蟹のシーズン。素晴らしい時間をありがとうございました!48980
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帰家穏座
2021.5.
名残りと期待の河豚
「あとどのくらい」
「50秒です!」
そんな声が奥から響く。
茶室のような「静」の店内とガコンガコンと鍋を振るう音が響く「動」の厨房。「静」と「動」を同時に肌で感じられる瞬間に、私は「生」を感じます。
やってきたのは、日本だけでなくアジアを代表する中国料理の名店「茶禅華」。今夜もシェフである川田 智也さんが掲げてらっしゃる「和魂漢才」の料理に触れさせていただきます。
皐月菜譜
春天茶花/東方美人泡茶
雲南省の樹齢100年の茶の花のお茶と清湯を合わせたスープに極細の三輪素麺を入れ、お茶の香りと確りとした旨味を楽しむ料理。極細なれど確りとした三輪素麺の食感と出汁の旨味がグッときます。
酒酔青蟹/京都甘露♡
5日間ほど紹興酒に漬け込んだはしりの渡蟹を使った酔っ払い蟹。仕上げに青柚子をかけられています。
キラキラと輝くような蟹味噌はねっとりと甘く、身はそれ以上に舌に絡まるような旨味が素晴らしい。ペアリングする『京都甘露』の甘味が爽やかに駆け抜けます。
桜蝦春捲/獅峰龍井茶♡
車海老をベースにして旬の桜海老を入れた春巻。パリッとした心地よい音を立ててる皮と香ばしい桜海老の香りがふわりとして、車海老の甘味が広がります。ふた口で食べてしまいましたが、食べ進める毎に口の中でより海老の味わいが濃くなるようで実に美味しい。ペアリングする『獅峰龍井茶』は、杭州名物の『龍井蝦仁』という料理かあるほどに好相性。
蜜汁叉焼/岩茶半天妖♡♡
付け合わせは香辛料で炊いた大豆と木の芽で和えたウド。
いつもの絶品な叉焼の他に「うぐいす」と呼ばれる河豚の部位を叉焼のタレで仕込んだ特別料理。コレは凄い!豚肉の叉焼は言わずのもがの美味しさですが、比較的に淡白な河豚ではどうなのかなと思いはひと口食べて吹っ飛びました。血合いのある部位なので旨味が確りとあり、叉焼のタレにも負けない力強さがあります。プリプリとした食感がたまらなく、まさに骨までしゃぶりつく美味しさ。
山葵海蜇/古樹銀針♡
山葵の葉で隠れているのは、叩いた山葵と葉わさびを纏ったクラゲの頭の部位。バリバリとした小気味良いクラゲの食感の中で、柑橘とは違ったふんわりとした山葵の爽やかさがあって美味しい。ペアリングする『古樹銀針』で、後味はほんのりと甘く感じられます。
雉雲呑湯
定番の雉のスープと雲呑。今回はクレソンを添えてあります。添えるものでこんなにも味わいが変化するのか!と驚くほど。クレソンの苦味が旨味の輪郭をはっきりとさせているよう。
香煎魚翅/岩茶肉桂♡
青鮫のフカヒレを炒り焼いたものをたっぷりのフカヒレと共に。バリバリとした青鮫のフカヒレを焼くことで表面はよりパリッとして、そこに食感のコントラストが生まれます。フカヒレも厚みがあり、食べ応えも抜群。ミネラル感の強い『岩茶肉桂』が確りとこの味わいを受け止めています。
魚翅御飯/岩茶奇蘭♡
定番のおじやですが、今回は甘味のある醤油と辣油を周りにかけてあります。辣油の使い方が実に素晴らしく、旨味をより際立たせていて、ペアリングする『岩茶奇蘭』がこの料理に香りを与えています。
一品香葱/大雪山野生茶
新玉葱を使った清湯。新玉葱の甘い香りがふわりとして、トロトロの新玉葱の甘味に酔いしれます。ペアリングする『大雪山野生茶』を飲むと、香りが膨よかになり旨味が増します。
清蒸河豚/梨茶♡
蒸しあげた河豚に温かいナンプラーのタレをかけて。プリプリとした河豚の身はいつもの白身魚とは一味違った美味しさがあり、骨周りの肉が特に旨味がギュッとしていて実に美味しい。ペアリングする『梨茶』はフルーティな味わいがあり、甘味を更に強くして後味も心地よい。
麻辣河豚/正山小種♡
黒い手袋をして大量の唐辛子の中を探します。いつもは詰め物をした手羽先ですが、今回隠れているのは河豚。豪快に手掴みでかぶり付きます。かぶりついた瞬間に河豚の旨味が迸り、爽やかな「麻」と「辣」の刺激の中で甘味すらも感じられる河豚が実に美味しい。今季から始められ、今週が最後というこの河豚料理を食べることができて、幸せです。
回鍋肉片/30年凍頂烏龍茶♡♡
大下さんが「茶禅華でこの料理が出てくるのは意外だと思います」という菜譜には書いていないナイショの料理。今回は…なんと『回鍋肉片』!シャキシャキとした春キャベツの甘味とピーマンの苦味、ねっとりとした豚肉の旨味がピリッとした味付けの中で三位一体となって、炊き立ての土鍋ご飯が止まりません。茶禅華らしからぬ料理かもしれませんが、非常に嬉しい。ペアリングするお茶も『30年凍頂烏龍茶』!贅沢すぎる!
清湯麺 自家製XO醬添え♡
どこまでも美しく、名前の通り清々しい味わい。この透明さの中にグッとくる旨味があり、プツンと歯切れのよい麺が心地よい。別皿で供される自家製XO醬を一緒に食べれば、また違った味わいを見せてくれます。
椰子猕猴桃/鳳凰単欉
構成はココナッツアイス・ピンクグレープフルーツ・キウイ。後からタピオカが入ったキウイソースをかけていただきます。濃密なココナッツアイスにピンクグレープフルーツとキウイの爽やかな酸味と甘味がスッキリとさせてくれます。
温冷杏仁豆腐♡
定番の温かい杏仁豆腐と冷たい杏仁豆腐の食べ比べ。驚くべきは、この温かい杏仁豆腐。杏仁の香りと味がよりはっきりとして、杏仁豆腐の可能性を感じさせてくれます。
蓬湯圓
蓬の香りが鼻から抜け、ほっこりとします。
今夜は何と言っても、河豚でしょう。私の訪問日で今季最後だったそうで、貴重な瞬間に食べさせていただき、ありがとうございました。料理としては『蜜汁叉焼』『清蒸河豚』『麻辣河豚』の3品で、どれも骨周りの肉を確りと食べさせる仕立てがしており、河豚の旨味を堪能できました。本番の中国ではあまり食べないという食材の河豚ですが、川田シェフならばきっと中国料理ならではの河豚料理を見せてくれるはずと大いに期待しています。河豚には白子という魅力的な部位もありますし、上海蟹と並んで今冬の「茶禅華」が楽しみです。52000
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帰家穏座
2020.12.
冬の訪れ、蟹、香り
広尾駅から有栖川公園方面に向かい、南部坂を上る。なかなか急斜面ですが、私のいつも足取りは軽いのは約束された美味が待っているからです。やってきたのは、「茶禅華」。先日発表されたミシュランで、日本の中国料理店で初のミシュラン***に輝いたお店で、シェフは「和魂漢才」を掲げてらっしゃる川田 智也さん。出汁や炭火焼きなどの和の技法を歴史ある中国料理に融合させた料理は、繊細な美しさを放つ力強い料理になり、多くのゲストを魅了しています。
今回は旬を迎えている『上海蟹』を使ったコースをお願いしました。
師走 菜譜
香決明子
まずは香りを楽しむ料理から。台湾の『決明子』というお茶に鶏出汁を合わせ、極細の三輪素麺を浮かべたもの。極細ながらもプツンという歯切れの良さを感じられ、お茶の味わいの後に鶏出汁の旨味がグッときます。
東方美人スパークリング
今回もティーペアリングにしたので、まずは定番スターターの台湾茶『東方美人』を使ったオリジナルスパークリングティーです。弾ける清涼感の中で香りが立ち上ります。
黄金皮蛋♡
四川では定番という鶏の卵を使った皮蛋。日本には冬の時期しか入荷して来ないそうで、「茶禅華」ではこの時期の定番料理。
構成は下から濃厚な黄身部分、豆乳と合わせた白身、金色に煌めくゼリー状の部分は紅茶と合わせてあります。舌に絡みつくようなねっとりとした黄身の濃厚な味わいが、食べ終えても尚、続くような余韻の長い味わい。
脆皮響鈴/京都甘露♡♡
「茶禅華」の新作の上海蟹料理は、なんと揚げ雲呑。右と左の揚げ雲呑にはそれぞれ雌と雄の上海蟹の身がたっぷりと入っており、その上に蒸し立てのそれぞれ雌と雄の蟹味噌を乗せていただきます。
超絶に美味しい♡個人的に上海蟹は蒸したものが一番かな?と思っていましたが、想像を超える美味しさ。蒸蟹にはないパリッとした食感の中で、火を通すことで香りや旨味が増した蟹のインパクトが素晴らしい!更にペアリングする『京都甘露』の甘味を上乗せして、爽やかに流し込めます。
酔大閘蟹/宮廷金毫普洱茶♡
上海蟹の雌を紹興酒に漬け込んだ酔っ払い蟹。内子と卵の濃厚・濃密な味わいととろけるような身のが実に美味しい。濃縮したような『宮廷金毫普洱茶』の旨味が蟹の旨味に負けることなく映えます。
酔大閘蟹/生姜入り宮廷金毫普洱茶♡
続いては、まさかの雄を使った酔っ払い蟹。雌雄の食べ比べができるとは想像していませんでした。蟹味噌自体は雌よりかは淡白な味わいですが、雄はこの時期ならではの楽しみの白子があります。この白子が舌に絡みつくようで、ねっとり感は雌以上。この白子があるならば、身も美味しい雄の方が好みかも。
酔大閘蟹(爪)
まだまだ続く上海蟹の味わい。次に供されたのは、爪の部位。左が雌、右が雄になります。やはり身は雄の方が好み。食べた瞬間のアタックが素晴らしい。
橘子海蜇/大雪山野生茶
くり抜いた蜜柑の中にあるのは、食感の異なる部位を入れたクラゲ。心地よいコリコリ食感の中で、蜜柑の柔らかな酸味が映えます。そこに『大雪山野生茶』を合わせることで、この料理にはない甘味や香りが加わり、完璧な味わいが口の中で完成します。
雉子呑湯
「茶禅華」のスペシャリテである雉のスープ。今回は百合根と朝鮮人参を入れてありました。繊細ながらも奥行きのある味わいで、身体に染み込んでいく感覚を覚えます。
四川鶏翅/薫香正山小種♡
茶室のようなダイニングに響く鍋を振る音。おそらくはこの料理を作ってらっしゃるのでしょう。壺の蓋を取ると、いっぱいに入れられた唐辛子と山椒の刺激を目と鼻で感じ、その2種の唐辛子に埋もれているのは、上海蟹の餡を詰めた手羽先。突き抜けるような「麻」と「辣」の刺激の中で、手羽先と上海蟹の餡の旨味が実に素晴らしい。ペアリングする『薫香正山小種』で、確りと辛味を洗い流せるのも○
紅玉と話梅
口直し。紅玉には酢橘をかけて酸味を与えており、より爽やかな仕立てになっています。以前からこの口直しの料理を食べると、「ああ、やはりヘンタイなのだな」と思ってしまいます。勿論、ヘンタイは褒め言葉ですがw
鴛鴦蒸蟹/翠峰♡♡
本命とも言える蒸した上海蟹。上には雌の蟹味噌、身は雄で下には雄の白子を入れてある、まさに究極の上海蟹と言っても過言ではない料理です。別に供される生姜を入れた黒酢と共に食べると、より味の輪郭がハッキリとして美味しい。
爽やかな『翠峰』の味わいでスッと口の中をリセットでき、無限ループとも思える味わいが楽しめます。
蟹黄魚翅/岩茶奇蘭♡♡
贅沢に青鮫の真ん中の部位を使ったフカヒレの姿煮。餡はこの時期ならではの上海蟹をたっぷりと使っています。バリバリとした青鮫の食感に旨味が詰まった餡が素晴らしく、決して上海蟹の旨味に飲まれることないスープの美味しさを確りと感じられます。
『岩茶奇蘭』の華やかな香りがこの料理に更なる完璧を与えてくれます。
そして!食べ終えると、中央に供されるのは白トリュフ。今年はヨーロッパから実にいい品が届くそうで、蠱惑的な香りに魅了されます。先程の上海蟹が入った餡で作ったおじやの上から白トリュフを削っていただきます。香りの反芻をするかのような白トリュフの香りが素晴らしく、贅の極みと言った料理。
翠玉白菜/阿波番茶
豪華な食材のオンパレードの後で、野菜を使ったシンプルな料理を供するという落とし所が面白い。今回は、広東白菜の腐乳炒め。ザクッとした白菜の甘味が腐乳の酸味で際立ち、ペアリングの『阿波番茶』を飲むと爽やかに消えるというまるで漬物のような味わい。
茶禅小鴨/特貢祁門紅茶♡♡
今夜は小鴨(サルセル)を使ったメイン。初めに「まるで眠っているようでしょう」と油をかけて皮目を固めた調理途中の小鴨を見せていただき、そこから更に炭火で仕上げたものを半羽で供されました。一皿で胸肉・手羽・腿肉を楽しめ、薄いながらも皮目はパリッとしており、咀嚼すると肉の旨味がグッときて一体感を感じられます。素晴らしい美味しさ。
香り高い『特貢祁門紅茶』がこの料理に華やかさをプラスしており、一見ワイルドな料理を見事に昇華させています。
清湯麺 上海蟹のXO醬添え♡
定番の〆麺料理は、麺だけなのですが…このスープが無限に飲み続けられるほどに美味しい!上海蟹のXO醬を入れることで、ガラリと味わいが変化し、二度美味しい仕立てになっています。
白子入り麻婆豆腐♡♡
「今夜はいい白子があるので、麻婆豆腐はいかがですか?」という問いかけに頷く以外の答えがあるでしょうか、いや、ありません。
土鍋には川田シェフのご親戚が作られているコシヒカリが艶々に輝き、ご飯だけでも十分に美味しい。そこに旨辛の『麻婆豆腐』というマリアージュは、たまりません。非常にコクのある旨味の中で、白子の驚くほどのクリーミーさがこの辛味や痺れを忘れさせるほど。最高でした!
椰子草苺
構成は上からココナッツアイス・グレープフルーツ・フィンガーライム・イチゴ。まずはココナッツアイスを少し味わってから、別に供されるタピオカ入りイチゴソースをかけていただきます。
濃密なイチゴソースで、ココナッツのコクとグレープフルーツ・フィンガーライムの酸味とイチゴの甘味の一体感が増し、デザートとして最上の味わいです。
温冷杏仁豆腐♡
「温かい杏仁豆腐がまた食べたい」という気持ちが伝わったの?と思うほどのタイミングで供されました。右には冷たい杏仁豆腐、左に温かい杏仁豆腐があり、冷たいのは所謂よく見るものなのですが…温かいのは衝撃が走る美味しさ。「何故、温かい杏仁豆腐はないのだろう?」といつもコレをいただく度に思います。
胡麻湯圓
冬の新作デザートは、白茶の『野生白芽』に浮かぶ白胡麻団子。まず驚くのが咀嚼するとふわっととろけるような団子の食感、そして白胡麻餡のジャリとした食感の中で甘味が広がり、花の香りを纏う『野生白芽』で流し込むという一体感を感じられる味わい。
去年も『上海蟹コース』をいただいているのですが…今回は想像を超える素晴らしさがありました。雌だけでなく、雄も美味しい時期になったということもあるでしょうが、『酔大閘蟹』での食べ比べや究極とも言える『鴛鴦蒸蟹』は最高の味わいでした。そして、『脆皮響鈴』は包むことで香りが口の中で爆発するように広がり、雌雄の味わいの違いも分かるような仕立てであり、さすがのセンスを感じました。
力強いダイナミックな料理もあり、儚い美しさのある料理もある「茶禅華」の料理を食べることができたという幸せがまた帰りの南部坂の足取りを軽くするのです。
川田シェフ、大下さん。今回も素晴らしいひと時をありがとうございました!来年もまた感動を楽しみにしています。60500
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帰家穏座
2020.10.
その料理にあるのは香り。そして、心。
雨の匂いがまだ残る南部坂を上がってやってきたのは、「茶禅華」。「和魂漢才」を掲げる川田 智也さんが腕を振い、店内はまるで茶室のような雰囲気がありながらも、奥の厨房で奏でられる料理が生まれる中華鍋の心地よい音が響く素敵なお店です。いつもこのお店に来て思うのは、家に帰ってホッとすると言った意味のある「帰家穏坐」。料理・サービス、全てが心地よく染み入ります。
今夜の献立
東方美人のスパークリングティー
ティーペアリングのスターターは、やはりコレ。華やぐ香りがたまりません。
香鉄観音
何という素晴らしい香り。焙煎を抑えている「清香」の茶葉だそうで、繊細且つ力強い香りの中で鶏出汁の旨味が映えます。極細の素麺のプチプチとした食感も楽しい。
酒酔大蝦/翠峰♡
北海道噴火湾産の特大の牡丹海老を紹興酒漬けにしたもの。濃密な海老の旨味と甘味が脳を揺さぶるほどに美味しい。ペアリングするのは台湾の『翠峰』。口の中をリセットするような爽やかさが駆け抜けていきます。
秋香春捲/京都甘露
秋刀魚とその肝を使った春巻。非常に美味しい♡パリッと小気味よく音を立てる皮に秋刀魚の身の旨味がグッときて、肝のほろ苦さが追いかけるように広がり、ペアリングする『京都甘露』を飲むと甘味がふわっと広がります。春巻の最後のひと口目には梅肉が忍ばしてあり、味変もさすが。
陰陽大鰻/2種の鉄観音♡
秋田産の天然鰻を白焼きとタレ焼きの2種の仕立てで。薬味も2種あって、白焼きには葱・胡瓜・木の芽の薬味を、タレ焼きには四川風のピリ辛な薬味です。
左の白焼きには山椒、右のタレ焼きには香菜で香りをプラスしており、皮目と身は別々な火入れを施しているそうで、どちらも皮目はパリッと音を立てて、身は柔らかいを通り越してとろけるよう。
松茸叉焼/正山小種♡♡
定番の出来立ての叉焼の上には、岩手県産の天然松茸。松茸には切り込みを入れており、溢れ出すジュースを確りと逃さない仕立てになっています。上には正山小種の茶葉を混ぜた塩がかけられていて、モキュモキュと音を立て、叉焼と交互に食べることで溜息が出るほどに美味しい♡ペアリングする『正山小種』が更にこの料理にはない華やかな香りを与えていて、より完成度を高めています。
酸橙海蜇/古樹銀針
和歌山県産のこぶみかん。中には部位の違う2種のクラゲが入っており、極上の食感の違いを楽しめます。ペアリングする『古樹銀針』で、この料理にコクのある旨味を与えていて、口の中で完成する逸品。
雉雲呑湯
朝鮮人参と白木耳と百合根も入れられたスペシャリテの雉スープ。繊細且つ旨味のあり、五感で感じられる美味しさ。
松茸鮮魚/太平猴魁(特貢2019年)
松茸を鱧で巻いて揚げた料理で、仕上げに松茸を入れた鱧の上湯を目の前でかけられます。ナイフで切ると松茸の香りが蘇るように香り立ち、ソースと相まって香りの渦に飲まれるかのよう。ペアリングする『太平猴魁』のほろ苦さがこの料理にない要素を与えています。
食べ終わると先程の鱧の上湯で炊いた雑炊が供され、これがまた香りが素晴らしく、実に美味しい。ペアリングするのは華やかな『岩茶奇蘭』で、更なる香りの上書きをしています。
白果鶏翅/成山緑水
真っ赤な唐辛子の中に埋まっているのは、手羽先。その中には旬の食材である銀杏が詰められています。突き抜けるような唐辛子の爽やかな辛味の中で、手羽先の旨味が映えます。そして、ペアリングする『成山緑水』には驚きます。甘味→苦味→旨味へと味わいが徐々に変わり、唐辛子の辛味がスッと消えていくかのよう。
柿と話梅
口直し。丸くくり抜いた柿は上から酢橘を搾っており、爽やかな仕立て。
茶禅烤鰻/岩茶肉桂♡
菜譜には書かれていない私だけの鰻料理。先程の鰻料理は腹の部位だったので、この料理では尾の部位を使い、北京ダックのように餅皮に包んでいただきます。口の中で奏でるのは、皮のモチモチ・鰻のパリパリ・胡瓜のシャキシャキの三重奏。味わいも鰻の旨味や皮の甘味を感じられて、ペアリングする『岩茶肉桂』を飲めば、更に甘味と香りが広がります。
清蒸蕪菁/徳島県の阿波番茶
クールダウンするようなシンプルな料理の主役は、蕪。蒸した蕪を腐乳ソースに付けていただきます。まずはそのまま食べると、蕪のほろ苦さが際立ち、腐乳ソースをつけると塩味でほろ苦さは甘味へと変わります。ペアリングする『阿波番茶』を飲むと、甘味が消えて爽やかさが残るというまるで蕪の漬物のような不思議な組み合わせ。
麻辣牛尾/30年モノの凍頂烏龍茶♡♡
メインは、まさかの牛テール!トロトロの牛テールの上からピリ辛の麻辣肉味噌の餡をかけてあり、土鍋の中でグツグツとした状態で供されます。牛テールも凄いボリュームがあり、この餡だけでもご飯がすすむ美味しさ。最近は炊き立てのご飯がセットになった定食仕立てがメインとなっていて、川田シェフの心遣いに感謝しかありません。
清湯麺
具はありませんが、素晴らしい美味しさ。小気味よく歯切れる食感の麺が最早、具です。
杏仁豆腐
牛乳やクリームを使わない伝統的な杏仁豆腐。後味にふわりと杏仁の香りが名残惜しそうに残ります。
椰子無花果
構成は無花果・ミントで和えたグレープフルーツ・ココナッツアイス。ココナッツアイスを少し食べてから、タピオカ入りの無花果ソースを追いがけしていただきます。甘酸っぱさとココナッツのコク、タピオカのモチモチ感を楽しめます。
密蘭香
マスカットや梨のような甘い香りがして、その余韻も長く感じられます。美味しい♡
栗湯圓
この時期はやはり栗。蒸し栗を目の前でたっぷりと削られます。ほのかな栗の甘味が優しい。
お店側としてはお茶のペアリングを強く勧めてはいませんが、やはりペアリングすることによって甘味・酸味・塩味・苦味・旨味の五味を体感できるので、お勧めです。更に今回は最初から実に香りが素晴らしかった。爽やかなお茶の香り、日本の秋らしい食材の香り、そして食欲を掻き立てる中華料理の香り。中華料理でここまで香りを意識することはあまりなく、素晴らしい体験ができたことを感謝します。
川田シェフ、大下さんをはじめスタッフの方々。素晴らしい時間をありがとうございました!次回もまた宜しくお願いします。46585
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帰家穏座
2020.5.
コロナ禍の影響で営業自粛であった南麻布にある「茶禅華」もついに営業を再開させ、一度は白紙になった私の予約も復活して、無事こうして再訪できました。
川田 智也さんが「和魂漢才」を掲げて作られる料理の数々は中華料理の旨さがあり、日本料理の繊細さがあります。店内の雰囲気も茶室のような「静」の部分もありつつ、時折響く中華鍋を振る厨房の「動」の部分もあり、中華と和の素晴らしい融合を感じられる大好きな空間です。
皐月 菜譜
蒓菜銀針
清湯と白茶の『古樹銀針』を合わせた出汁に秋田産のじゅん菜を合わせた前菜。中には髪毛くらいの細さの三輪素麺も入っており、清湯とお茶が織りなすコクがこれからの料理を期待させます。
明蝦餃子/新昌龍井茶♡
最初のひと口目はそのまま、ふた口目は赤酢をたっぷりとつけて、最後は黄韮が入っているのでそのままを勧められる新作料理の海老餃子。
想像していた海老餃子とは全く違い、確りと練ってある車海老の餡が入った焼餃子。この餡には桜海老も入っており、車海老の甘味だけでなくて桜海老の香ばしさも感じられて、まさに海老!と訴えかけてくるよう。最後のひと口を黄韮と共に食べることで、更に餃子らしさを演出するという仕立てもいい。
酒酔青蟹/宮廷金毫普洱茶♡
紹興酒に4日間漬け込んだ渡蟹、いわゆる酔っ払い蟹。輝くようなオレンジ色の内子は濃密で、トロリとした身は濃厚な甘味があります。後から別皿で供された爪の部位は、更にギュッと旨味を濃縮したような味わい。ペアリングする『宮廷金毫普洱茶』は飲みやすいながらも、この濃厚な味わいをさらりと洗い流してくれます。
脆皮鴿子/凍頂烏龍茶30年♡♡
メインで供されるスペシャリテの鳩の元になった料理。スパイスに漬け込んでオーブンで焼き上げて、仕上げに油をかけて表面をパリパリにします。これがメインではなく、「焼物」として供される時がやってくるとは。大胆にも手掴みでいただきます。
凄い!何という火入れ!内側を見ているかのような神が宿った火入れです。腿の部位はプリッとしており、胸肉は柔らかくジューシーで、血の鉄臭さなどは微塵もありません。そして、ペアリングする『凍頂烏龍茶30年』の旨味の素晴らしいこと。
平貝海蜇/蒙頂甘露
極上食感のロンド。上には芹などで和えたクラゲ、酢橘のスライスを挟んで分厚い平貝があります。バリバリとしたクラゲの食感は想像通りですが、これだけ厚いと平貝も未知なる食感が心地よく響きます。ペアリングする『蒙頂甘露』がこの料理に甘味を与えてくれて、より完成度が高まる感じです。
雉雲呑湯
スペシャリテの雉子のスープ。元々透明な中にも底が見えないほどの奥行きを感じるスープでしたが、今回はクレソンが入っていることで、野生味溢れる味わいに。
清蒸北貝/梨山茶♡
特大の北寄貝を使った蒸し物。上には葱や生姜などの旨味をたっぷりと吸った春雨が盛られ、左側には自家製XO醬が入っているそうで、まずは右側から食べることを促されます。
軽やかな生姜の香りがついた春雨と共に食べる北寄貝はザクザクとした食感があり、甘味もジュワリと溢れてきます。ペアリングする『梨山茶』が上品な甘味とフルーツのような香りで料理を更に演出しています。
辣子鶏块/正山小種
鶏が真っ赤な服でドレスアップしたような四川を代表する料理の1つ。爽やかな辛味の朝天唐辛子と豆板醤の元になる唐辛子の二荊条からなる辛味の重厚感が味に奥行きを持たせており、食べていて辛みと痺れが心地よく、実に後を引く美味しさ。欲を言えば、もっと食べたいっ。
羅漢果茶
口直し。優しい甘さが辛味を洗い流してくれます。
紅焼三宝/祁門紅茶♡
宮城県気仙沼産の青鮫・千葉県大原産の黒鮑・北海道産の毛蟹を三宝に見立てた贅沢な料理。下には鮑の肝で和えたご飯が入っており、フカヒレと毛蟹の餡掛けご飯となっています。私にとっては三宝ではなく、四宝ですね。
バリバリと響くような青鮫の食感と毛蟹の甘味と大ぶりなムチムチとした黒鮑の香りが素晴らしく映えます。ペアリングするのは世界三大紅茶の1つ『祁門紅茶』で、全体的に甘味な味わいに芳潤な香りを与えています。
香白露筍/野生白芽
ホワイトアスパラガスをキヌガサダケで包んで蒸し上げたシンプルな野菜料理。ジューシーなホワイトアスパラガスにザクッとしたキヌガサダケの食感が心地よい。喉を通る瞬間に強烈なハーブのような香りのする『野生白芽』を流し込めば、軽やかな苦味と香りが広がって、口の中で素晴らしいペアリングが成立します。
雲白肉片♡♡♡
周りの視線を集めるような巨大な皿で供されたのは、今回のメイン料理の『雲白肉片』。四川の伝統料理の1つで、確か前菜料理だ思ったのですが、今回は温かい仕立てにしてメインに押し上げたもの。薄切りの豚バラと同じ厚さの茄子と一緒に蒸し上げて、上にかけられている甘味のあるタレでいただきます。
最高に美味しいっ!豚バラから出た甘味のある脂を茄子が確りと受け止めて、口に入れるとそれがジュワッと溢れて出します。そして、炊き立ての銀シャリにオンザライスすれば、至福の味わい。
最近、魚を豪快に使った料理を出して下さるので、たまには肉もいいかも?と思っていた中で供された料理だったので、非常に嬉しかったです。中華料理にはご飯がすすむものがまだまだあると思うので、期待を超える料理を楽しみにしています。
清湯麺
ご飯は食べても、やはりこの麺は食べたい。極細の麺はプツンと心地よく歯切れ、旨味を捻じ込んだようなスープは実に美味しい。そして、別皿の毛蟹XO醬を少量でも入れると、ガラリと味変します。なので、レンゲを使ってゆっくりと味わいます。
温冷杏仁豆富
温かいと冷たいを味わう新しいスタイルの杏仁豆富。左には冷たい杏仁アイスと白キクラゲが入った温かい杏仁茶が入っており、アイスにお茶をかけていただきます。温と冷を同時に味わうことのできるのは、レストランならではの味わい。
嶺頭単欉
マスカットのような味わいのあるお茶。これからの季節にピッタリ。
翠峰茶梅
台湾の『翠峰』で漬け込んだ青梅。
赤紫蘇とミントのスパークリング
これから訪れる梅雨と夏の暑さに想いを馳せて。
焼物として供された『脆皮鴿子』やメインの『雲白肉片』も素晴らしく美味しかったですが、今回のコース料理の中で琴線に触れたのは『明蝦餃子』でしょうか。蒸し餃子や水餃子ではなく、日本らしい焼餃子という選択と餡はまるで和食でいう海老真薯のようで「和魂漢才」を具現化した料理に感じられました。更にこの1つで起・承・結のように3段階に味変させるのも素晴らしい。
今回も素晴らしいひと時をありがとうございました。次回も宜しくお願いします。40535
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帰家穏座
2020.2.
洗練された空間に伝わるのは、料理人の情熱。
広尾駅から麻布南部坂を上り、高級住宅地の中にある中華料理店「茶禅華」。オーナーシェフの川田 智也さんは「麻布長江」「日本料理龍吟」で研鑽を積み、「和魂漢才」をモットーとして2017年にオープンしました。確りとした中華の技法と中華料理でありながらも、日本料理のような侘び寂びが感じられる。まさにここでしか食べられない中華料理と言えます。
如月 菜譜
杏仁豆富
蓋を開ければ、甘い杏仁の甘い香りがふわりと鼻を擽ります。中に浮かぶ豆富もほんのりと甘く美味しい。甘味を味覚と嗅覚で感じられるセンス溢れる料理。
黄金皮蛋/京都玉露
下から黄身・豆乳で整えた白い部分・金色のゼリー状の白身には紅茶を混ぜています。旨味が非常に強く、特有のクセは最後に少しする程度。京都玉露の確りとした甘味が、この皮蛋の旨味を底上げしています。
松葉春捲/参賽安渓鉄観音♡
揚げたての春捲には松葉蟹がぎっしりと詰められており、心地よくパリッと音を立てれば、口に広がるのは蟹の甘味。食べ進めるにつれて、蟹味噌の濃厚な旨味で味わいが変化していきます。そして、驚くのはこのお茶。春捲の脂や蟹の甘味を全てリセットするようで、ふくよかな旨味が余韻長く続きます。
酒酔大蝦/岩茶奇蘭
大きな牡丹海老の紹興酒漬け。紹興酒はふわりと香る程度で、本来の旨味を残した牡丹海老の舌に絡みつくような甘味が映えます。マリアージュする岩茶奇蘭を飲めば、一気に香りが華やぎます。
蜜汁叉焼/正山小種(薫香なし)♡
七輪と共に供され、炭の香りを纏う焼き立ての叉焼は炭に脂が落ちると、ジュッと煙を上げる音すらも美味しい。甘味のある豚肉の旨味が素晴らしい。薫香が付いていないので、より正山小種の甘味を感じられて、叉焼とはまた違う甘味で魅了されます。
柚子海蜇/古樹銀針♡
黄柚子の中には、極上食感のクラゲと鶏肉を葱で和えたものが詰められています。マリアージュするお茶は、強めに淹れられた古樹銀針。このマリアージュが最高に素晴らしい。料理としてある甘味・辛味・酸味にお茶の苦味(渋み)が加わることで、口の中で完全な一体感が生まれます。
雉雲呑湯
「茶禅華」のスペシャリテのスープは春らしく、菜の花を浮かべて。儚く繊細でありながらも力強い旨味のスープは、飲む度に細胞の一つ一つへと染み渡っていくかのよう。
紅油烤魚/鳳凰単叢♡
白甘鯛の皮目をパリッと焼き上げて、辣油と甘味のある醤油でいただく「茶禅華」の新作料理。豚肉料理の「烤酥方」の焼き方を応用した料理だそうで、パリパリとした皮目と、それとは逆に身はしっとりと旨味が溢れています。白甘鯛の甘味とミルキーな甘味のある鳳凰単叢がお互いに寄り添うよう。
羅漢果のお茶
口直しの茶外茶。強い甘味がありますが、自然のものだそうで、飲むと喉にスーッと流れていきます。
紅焼魚翅/凍頂烏龍茶(30年)♡
フカヒレ料理ですが、今回は趣向が違っていて煮込まれておらず、フカヒレをカリッと焼き上げており、目の前で白湯をかけて仕上げます。フカヒレの繊維の食感とはまた違う焼くことで生まれるバリっした食感も加わり、実に心地よい。味の決め手となる白湯は極濃厚であり、旨味の力強さにノックアウトです。マリアージュするお茶は、前回に『酸辣肉圓』という一口酢豚で出していただいた30年ものの凍頂烏龍茶。この極濃厚な白湯にも負けない旨味があり、お茶単体でも素晴らしい味わい。
そして「この餡でご飯食べたいなぁ」と心の声が届いたのか、小さな椀でおじやが供されました。実に最後まで美味しい。
大雪山野生茶
生のプーアル茶。実はこちらの方が歴史が古いそうで、よく飲まれているらしい。フルーティで、グッとくるミネラル感が私には新しい。
干貝蘿蔔
全く漢字が読めないので、どんな料理かと思ったら‥干し貝柱と鶏の出汁で焚いた大根。この大根もトロトロではなく芯を残しているので、大根の香りやほろ苦さも感じられ、まさに川田シェフの「和魂」の精神が確りと表現されている料理だと思います。
茶禅焼鴨/オリジナルスパイスティー♡
なんとメインの肉料理は、小鴨(サルセル)。軽く藁で燻した後、炭火でじっくりと焼き上げています。噛み締めると、野生味溢れる血の味わいが力強く、何という旨味の強さ。一つの皿で、胸肉・手羽・腿肉を同時にいただける贅沢さ。マリアージュするのは、メインに定番の金芽紅茶をベースにシナモン・レモングラス・ローリエ・馬告にバラの香りをつけたオリジナルスパイスティー。
清蒸鮮魚♡♡
そして、なんと今夜はダブルメイン。土鍋で炊きたてのご飯と一緒に供されたのは、「清蒸魚」。相模湾の長谷川さんという漁師の方から届いたそうで、丸々一匹を調理して下さいました。
魚好きならばたまらない「煮魚とご飯」という日本には昔ながらのご馳走があります。魚単体は勿論なこと、煮汁をご飯にかけても実に美味しい。そう、この「清蒸魚」も同じです。合わないわけがない!甘味のあるムチムチとした身に葱・香菜の風味が食欲を掻き立てます。お茶やお酒と合わせるのではなく、絶対にここはご飯。蒸し汁をご飯にかけて食べるのが実に美味しい。
清湯麺♡
〆の麺も勿論、いただきます。今回は温かい担々麺も用意できるとのことだったのですが、実はあまり好きではなく…シンプルな清湯麺です。添えられるのは、毛蟹のXO醬。透き通るスープに溢れる旨味が身体に染みるような実感が湧いてきます。実に美味しい。
東方美人
合間で出していただいた東方美人。
愛玉子
爽やさ駆け抜ける柚子の味わい。一口というのが逆に新しい。
杏仁豆富
いつもならば温度の違ったものですが、新作の杏仁豆富はプルプル感が凄い。皿を揺らすのでは勿論、スプーンで口に持っていく度に揺れます。
棗湯圓
プーアル茶の中に浮かぶのは、針生姜を乗せられた棗の団子。棗の甘味が生姜の辛味で際立ち、濃い目のプーアル茶で流し込むという〆に相応しい味わい。撮り忘れた!
茶屋のような「静」の空間に料理が供される度、厨房の熱気や料理人の情熱のようなものがひしひしと感じられる瞬間がたまらなく好き。ペアリングするお茶も料理にはない香りや甘味・苦味などの味わいをプラスして、口の中で完成させる素晴らしいセンスを感じられます。「リクエストはございますか?」と聞かれますが、食材をリクエストするよりも川田シェフに任せて、未知なる料理に出逢う方が断然に楽しい。料理との出逢いは偶然だとしても、その美味しさは必然。今夜も素晴らしい出逢いをありがとうございました。40535
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帰家穏座
2019.10.
茶室のような雰囲気の中に伝わるのは、厨房から響く料理が生まれる音。
そこには中華料理の持つ熱がある。
春は桜を愛で、夏は蝉の合唱を聞き、秋は鈴虫の音に癒される。そんな麻布南部坂を上り、やってきたのは2017年にオープンして2018年からミシュラン**に輝き続ける「茶禅華」。「和魂漢才」を掲げ、日本人にしか作れない中華料理を世に送り出してらっしゃる川田 智也さんのお店です。
今回は旬の食材である『上海蟹』を組み込んだ『上海蟹コース』を予めお願いしており、堪能させていただきます。
神無月 菜譜
東方美人スパークリング
今回もティーペアリングをお願いしたので、まずは『東方美人』にガスを入れたスパークリングティー。
岩茶奇蘭
『岩茶奇蘭』という福建省の力強いお茶と鶏出汁を合わせたスープに極細の三輪素麺を合わせた香りを楽しむ料理。鼻を近づけるだけでお茶のいい香りがし、出汁も美味しく素晴らしく上品。「茶禅華」を訪れる際には、風邪などは絶対に引いちゃダメです。
酔大閘蟹/宮廷金毫普洱茶♡♡
雌の上海蟹を5日間漬け込んだ酔っ払い蟹。
最初は紹興酒の芳醇な香りと旨味がきますが、すぐにトロリとしたそれ以上の上海蟹の味噌と内子の旨味や甘味が押し寄せてきます。実に官能的な味わい。後から供される上海蟹の爪の身は、より濃密な味わいを楽しめます。
ペアリングする『宮廷金毫普洱茶』も上海蟹に負けないくらいにかなり濃厚な味わいで、お茶としても実に美味しい。
蟹黄春捲/台湾文山包種茶
上海蟹とフカヒレを使った春巻。心地よい衣のパリッとした食感、想像よりも具だけが濃厚ではなく、衣の味わいも分かる繊細さ。ペアリングする川田シェフがお好きだという緑茶に似た台湾烏龍茶『台湾文山包種茶』を飲むと、口の中の油を洗い流すと同時にお茶の旨味の余韻が後に残ります。
このお茶の飲み比べとして日本の玉露も出していただきましたが、旨味の感じ方がまるで違います。玉露は最初にグッとくるのに対して、台湾烏龍茶は爽やかの後から余韻として旨味を楽しめる感じです。
紫蘇海蜇/古樹銀針
紫蘇と葱を纏ったクラゲ。極上のバリバリとした食感は、噛むことが楽しくなるほどに爽やか。ペアリングする『古樹銀針』で、この料理にはない苦味や渋味をプラスしてくれ、口の中で更なる料理へと昇華します。
雉雲呑湯♡
「茶禅華」スペシャリテの雉子のスープ。スープの中には白木耳と朝鮮人参を、雲呑の中には雉子の他に上海蟹も入れられています。輝くような澄み切ったスープのアタックは薄く感じながらも、後味はドッシリとくるスペシャリテに相応しい素晴らしく繊細なスープ。
蝦子鯧魚/安慶鉄観音茶♡♡
素晴らしく美味しいマナガツオ。箸を入れるとふわりとし、口に入れればその身は溶けるよう。この料理こそ川田シェフのモットーである「和魂漢才」を表現した料理だと感じました。天然の旨味調味料の蝦子が濃密なので、普通の中華料理ならばこの旨味だけを全面に押し出した料理で終わるところでしょうが、後味には確りとマナガツオの旨味が残り、和食を食べ終えたような余韻を感じられます。素晴らしい!
酸辣肉圓/30年物の凍頂烏龍茶
なんと一口サイズの酢豚。薄切りの豚肉を丸くして、中に甘辛い唐辛子を入れています。一口で濃厚な豚肉の味わいとまるでパイナップルのような甘酸っぱさも感じられる新感覚の酢豚です。勿論コレも素晴らしいですが、驚くべきのはペアリングする『30年物の凍頂烏龍茶』。30年という歳月はこれほどの旨味を生むのかと驚くべき味わい。酢豚も十分に強い味わいですが、それを凌駕します。
柿と話梅
口直し。柿には酢橘を香らせており、話梅と同じような感じにしているのが面白い。
鴛鴦蒸蟹/翠峰♡♡
蒸し上海蟹。上には雄と雌の味噌を合わせたもの、その下には力強い雄の身と白子を詰めています。レンゲに入った特製の黒酢タレを入れると、その酸味で全体の甘味がグッと引き締まって、より際立ちます。素晴らしい味わい!
蟹皇魚翅/岩茶奇蘭♡♡
贅沢の極み。繊維の太い青鮫のフカヒレはとても厚みがあり、上海蟹の味噌を入れた餡をたっぷりとかけられています。更に隠し味で毛蟹も使っているそうです。青鮫は海水の生き物に対して、上海蟹は川の生き物なので香りの方向性が違うとの川田シェフの考えがあり、その橋渡しを毛蟹が担っているそうです。蟹の餡は少し炒り焼いているそうで、ペアリングする『岩茶奇蘭』の力強さと蘭のような香りと合わさり、極上のフカヒレの姿煮となっています。
そして姿煮を食べ終えると、大下さんが「メニューには載っていないのですが」と持って来てくださったのが、アルバ産の白トリュフと先程の餡で作ったおじや。目の前で白トリュフを削っていただきます。むせ返るような白トリュフの蠱惑的な香りが身を包ます。美味しい♡
腐乳白菜/栗香白牡丹
広東白菜の腐乳炒め。茎の方から食べるように勧められます。それは茎の食感を楽しむ為、そして葉についている腐乳の味わいを最後に楽しむ為かな。クセのある料理とほのかに栗の香りが漂うクリアな渋味のある白茶が合わさると、更に素晴らしい味わいになります。白菜のほろ苦さも活きていて、シンプルながらも美味しい。
干焼鬼魚/正山小種♡♡
メインですが、いつもと違うようです。ペアリングするお茶は、オリジナルスパイスティーではなく、癖のある非常に強い燻香が特徴の『正山小種』。
まず供されたのは、大きなお皿に鎮座する260°Cで揚げられたヒメオコゼ。そして土鍋に入った挽肉をベースにして豆板醤・酒醸(ちゅーにゃん)などで作った熱々の餡をかけられます。この料理の名前は、四川料理の伝統的な『干焼魚』(ガンシャオユイ)。元々は海の魚が獲れない土地で、クセのある川魚を美味しく食べる為の料理だそう。
ヒメオコゼの身は極上のプリプリ感が楽しめ、この餡が凄い!何だ、コレ!ピリ辛な味わいで、ご飯がご飯が止まらない!これこそワインではなく、お茶ではなく、ご飯を片手に楽しむ私が好きな中華料理です。ヒメオコゼでは勿論、この餡だけでご飯を軽く一杯はいただけます。素晴らしい料理をありがとうございます!
冷担々麺♡
大下さんから〆の麺類は2種を少量でもできますと提案されたので、欲張りな私は2種です。
まず供されたのは、『冷担々麺』。実はあまり好きではない担々麺。しかしながら、嫌いな私でも唸るほどの美味しさ。胡麻っぽくなく、豆乳を使っているそうで濃厚ながらも〆らしくスッキリとした味わいです。
清湯麺♡
やはり素晴らしい味わい。澄み切ったスープの中には、旨味が捻じ込まれているかのようです。添えられた『上海蟹のXO醬』を入れると、爆発的に旨味が倍加します。具なんて全くいらない。麺の喉越しとスープの旨味だけで十分に素晴らしい。
桂花無花果/蜜香高山茶
トロリとした無花果にかけられているのは、この料理にはない香りを加えるジャスミンのジュレ。しかもこの香りは、「茶禅華」の庭に一本だけある金木犀から作られているそうです。
甲子柿杏仁♡
大下さんがデザートに使うものですと持ってきて下さったのは、トマト?いえいえ、実はコレは『甲子柿』という柿だそうです。岩手県の94歳のお爺さんが作る柿で、柿室という所に入れて燻して作られているものらしい。干し柿よりも爽やかな甘味があり、フレッシュの柿らしさも残っている素晴らしい未知なる味わいの柿。今回はそのままと杏仁豆腐と共にいただきました。貴重な食材との出逢いをありがとうございます。
栗湯圓
ココナッツを纏った団子の上から目の前で蒸し栗をたっぷりと削られてからいただく〆の甘味。
貴重な『上海蟹』の時期に「茶禅華」へ再訪できたことを幸せに感じられる料理の数々をありがとうございました。ダイレクトに『上海蟹』を味わえる『酔大閘蟹』『鴛鴦蒸蟹』に心奪われ、贅の極みとも言える『蟹皇魚翅』では幸せの溜息がこぼれます。そして、『干焼鬼魚』。ピリ辛な餡が食べれば食べるほどに後を引き、ご飯と一緒に食べられる実に私好みの中華料理でした。
大下さんをはじめとするスタッフの方々のサービスやホスピタリティも素晴らしく、供される料理は中華の熱が確りと込められているのに和食を食べ終えたような清々しさがあります。同じ国、同じ時代に生まれたならば、是非とも料理・雰囲気をも味わっていただきたいお店です。
感動の料理の数々をありがとうございました。また次回も宜しくお願いします。51425
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帰家穏座
2019.6.
茶屋のような洗練された空間に
今、聞こえる
鍋を振るう料理が生まれる産声
心、高鳴る瞬間
ここは広尾にある「茶禅華」。料理は勿論ですが、店内の造り・雰囲気・スタッフのサービスなどなど、さすがはミシュラン**と思える素晴らしいお店。でも私がこのお店で好きなところは、まだあります。それはこの洗練された空間で聞こえる、料理が生まれる産声のような鍋を振るう音。勿論、店内に響くような音ではなく、会話に夢中ならば聞こえないような微かなものですが、私はそれが好きなのです。
あぁ、今夜も聞こえる。川田 智也さんが炎を御して振るっているであろう鍋の声が。特に今夜は特別に用意して下さった料理もあり、心も高鳴ります。
水無月 菜譜
東方美人スパークリング
これから供される料理への高鳴りを静めるかのように、香り高いスパークリングティー。今夜もティーペアリングでスタートです。
蒓菜銀針
中国・雲南省の白茶である『古樹銀針』と出汁を使った前菜。中には髪よりも細い素麺があり、じゅん菜(蒓菜)が泳ぐ爽やかな逸品。
酒酔青蟹/宮廷金毫普熟茶♡
大分県産の渡蟹を紹興酒に5日間ほど漬けたもの。渡蟹の水分が抜けたところに紹興酒の香りと旨味が入り込み、実に美味しい。身と卵ののねっとり感が蠱惑的な味わい。ペアリングは『宮廷金毫普熟茶』。この渡蟹にも負けないどっしりとした旨味があります。
五粮香魚/京都甘露♡♡
長野県産の鮎を活きたまま五粮酒に入れることで、鮎を酔わせてから薄衣をつけて揚げたもの。日本料理の鮎とは一味違い、頭からは五粮酒が香り、腹は鮎らしい苦味、尻尾の部位は特製の赤蓼酢(赤酢・西瓜・泡辣椒)をつけてるので、1匹の鮎で3種類の味わいを楽しめます。ペアリングする『京都甘露』で、この料理に甘味を与えて、料理の完成度を高めています。
蜜汁叉焼/蜜香高山茶♡♡
菜譜を見た瞬間、「やった!」と思った料理。香辛料で焚いた大豆と甘酢に潜らせた苦瓜が別皿で添えられ、供されたのは叉焼。この叉焼は来店時間に合わせて仕込みをして焼き上げているそうで、まさに焼き立てが味わえます。噛み締めると同時に溢れる肉汁、表面の蜜の甘味、炭の香りが五感を刺激し、美味しさが見た目から滲み出しています。ペアリングする『蜜香高山茶』は、また違った甘味を与えてくれて、更に脂を洗い流してくれます。
柚子海蜇/鉄観音茶
くり抜いた青柚子の中には、クラゲの冷菜。細いながらも、極上の食感を楽しめます。そして、ペアリングする『鉄観音茶』を飲めば、口の中に一陣の風が吹いたかのように爽やかな香りが駆け抜けていきます。
香佛跳牆♡♡
本来ならば、ここで「茶禅華」のスペシャリテである『雉のスープ』を供されるとこですが…今回、川田シェフにお願いして作っていただいたのが『香佛跳牆』です。漢字から何となく察していただけるかと思いますが、その香りや味わいから僧侶も垣根を超えて食べに来るという意味を持つ乾物を主体とした福建省の伝統的なスープです。
手渡されたのは、「茶禅華的佛跳牆」と書かれたレシピ。乾物と言っても具体的なレシピはないそうで、川田シェフが考える『佛跳牆』がこのレシピだそうです。山の獣や山の恵、海の生物など全18種がこの小さな壺にぎっしりと詰められており、味付けは香りつけの紹興酒のみという。さて、味わいは…もっと如何にも中華っぽい独特で濃厚な味わいなのかと思っていましたが、意外とクリアなもので、何かが特出しているわけでもなく、和食でいうと吸い地のようなイメージ。
芙蓉鱧魚/岩茶奇蘭♡
想像以上のボリュームがある大きな鱧の下には、賀茂茄子と山椒の香りをつけた葱。上から鱧の骨から取った出汁にナンプラーを加えたものをかけていただきます。鱧が持つ繊細な甘味と脂を確りと味わえ、確りと中華料理ですが、どこか「和」を感じられる料理。ペアリングするのは、蘭のような香りのする『岩茶奇蘭』。爽やかな風味が、夏の食材の鱧とよく合います。
毛豆鶏翅/薫香正山小種
真っ赤な唐辛子と山椒の海に沈んでいるのは、鶏の手羽先。骨を抜いて、手羽先餃子のような感じで中に詰められているのは、今が旬の枝豆。強烈な辛味と痺れの中で、枝豆の甘味が映えます。ペアリングする『薫香正山小種』はスモーキーな紅茶なので、この料理に負けることなく、口の中を洗い流してくれます。
口直し
今回は烏龍茶の香りを纏わせた青梅。そして、この青梅の仄かな甘味さえも消し去る赤紫蘇とミントのモヒート。
紅焼三宝/翠峰♡
鮑の肝を使ったご飯の上には分厚い鮑が盛られ、フカヒレと毛蟹の餡がかけられた名前の通りフカヒレ・毛蟹・黒鮑の3つの宝を使った贅沢な逸品。この餡は少々甘めですが、どこを掬ってもフカヒレと毛蟹という贅沢さ。ペアリングする台湾烏龍茶の『翠峰』は清々しく、この濃厚な味わいでさえもスッと消し去ります。
一品香葱
4月に収穫した新玉葱を熟成させて、シンプルに清湯で蒸し揚げたもの。贅沢な食材の料理を食べた後に、この超シンプルな料理という落とし所も面白い。グッと凝縮した新玉葱の甘味の強烈さ、清湯の優しさがホッとさせる料理です。
脆皮鴿子/オリジナルスパイスティー♡
メインは、川田シェフのスペシャリテの『鳩』。腿肉は五香粉を塗り、麦芽油をかけての火入れ、胸肉は台湾のスパイス『馬告』を効かせて、藁で燻した後に炭火焼きという2種の火入れで供されます、そして、今回は頭も出して下さいました。
まずは腿肉。パリパリの表皮の中にはジューシーな身、鳩のクセなどは微塵も感じずに旨味だけが溢れます。胸肉は炭の香りを纏って、噛み締める度に溢れる濃い旨味に酔いしれます。ペアリングは、目の前でサイフォンを使って淹れられる『金芽紅茶』をベースにシナモン・レモングラス・ローリエ・馬告にバラの香りをつけたオリジナルスパイスティー。『鳩』の濃い味わいに負けないスパイシーな風味と香りがあり、美味しい。
酸辣湯麺♡
いつもの『清湯麺』かと思っていたら、今回の〆の麺はコレでした。川田シェフの心遣いに感謝です。
パクチーの香りが麺を啜る度に香り、極細麺の心地よい歯切れと酸っぱ辛いスープが後引く美味しさ。非常に美味しい。
桂花南高梅
確りとした酸っぱさの南高梅のコンポートに、上から蜜をジュレ状にしてかけたもの。甘味よりも酸っぱさが強いので、この時期らしい爽やかさがあります。
楊枝甘露
底からマンゴー・ピンクグレープフルーツ・ココナッツアイスが盛られ、上からマンゴー・タピオカ・甘夏の濃密なソースをかけていただきます。甘味・酸味・苦味が一体となった香港デザート。
温冷杏仁豆腐♡
温かい杏仁豆腐と冷たい杏仁豆腐の食べ比べ。元々大好きですが、温かいものはかなり驚愕の美味しさ。
黒胡麻湯圓
酢橘と針生姜でアクセントをつけた黒胡麻餡の団子。
菊茶
またお会計の合間に出していただきました。
中華料理は香辛料や旨味を重ね合わせて、複雑な味わいを作り出す料理という概念がぶち壊される「茶禅華」の料理。日本の夏を代表する食材の『鮎』や『鱧』に対する調理技法は間違いなく中華ですが、仕上がりはどことなく「和」を感じられます。川田シェフがモットーとされている「和魂漢才」を確りと体現しており、ただ美味しいだけでなく、侘び寂びといった日本の独特の美しさを感じられる料理の数々でした。
川田シェフ、スタッフの方々。今回も素晴らしい時間を過ごさせていただき、ありがとうございました。次回も宜しくお願いします。54054
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帰家穏座
2019.3.
広尾駅から有栖川宮記念公園方面へ桜が舞う中を歩きながら、「前に来たのは寒い日だったっけ」と思い起こして、季節毎にこの坂道を登って、ここへ通うできる幸せを感じながらやってきた「茶禅華」。2018年ミシュラン**に輝き、更には先日マカオで行われた「ASIA’S50BESTRESTAURANTS」にて、初エントリーながらも日本人最年少で23位となった川田 智也さんのお店。
「和魂漢才」をモットーとして作り出される中華料理は、素材の味をそのものを活かす日本料理のように繊細で美しく、何よりも美味しい。そして、料理と共に楽しみなのがティーペアリング。青茶・白茶・黄茶・緑茶・紅茶・黒茶の6種類に分類される中国茶を巧みに使い分け、口の中を洗い流すだけでなく、時には香りや甘味などを料理に与えるようなペアリングもあり、そのセンスは素晴らしい。
「帰家穏座」
自分の家に帰って身も心も落ち着くという意味の言葉ですが、まるで中国茶屋のようなこのお店に入ると、まさにそんな感じがします。席に案内されると、手渡される封筒には四文字の漢字で表された料理のメニュー。約束された美味なる時間の始まりです。
弥生菜譜
蓬のお茶
まず供されたのは、徳島県産の蓬を使った春を感じるお茶。口に含むと、ふわりと春風が吹き抜けるよう。
春香豆豊
最初の料理は、香りを大切にしたもの。小さなサイズのスナップエンドウの豆だけを使い、豆腐と合わせた春を感じる料理です。蓋を開けると、ぶわりと広がるエンドウ豆の香り。口にすると、プチプチとしたエンドウ豆の食感が楽しく、豆腐の甘味が際立ちます。
文蛤春捲/東方美人スパークリングティー
今が旬の蛤を春巻きにしたもの。切り口側から食べることで、端に入れられた蕗の薹のほろ苦さを感じることが出来ます。
マリアージュするのは、『東方美人のスパークリングティー』。油を洗い流すだけでなく、甘味と香りを楽しむことができます。
紹興蚌片/太平猴魁♡
本海松貝を使った一品。紹興酒に軽く漬けた本海松貝は食感が秀逸で、更に上にかけられた酢橘の酸味が本海松貝の甘味を際立たせます。そして、もう一品。今度はワタを残したものを焼いて、軽く一味を振った料理。やはり貝はワタが美味しい。このワタの甘味がとても素晴らしく、後から供されるヒモの部位は食感が嬉しい。
マリアージュするのは、安徽省で作られる『太平猴魁』という緑茶。細長いグラスの中で揺らめく茶葉は「鳳凰の舞」と呼ばれるそうで、この一つ一つが押し花のように作られるそうです。上の方は芳醇な香りを楽しめ、下に行くにつれてまったりとした味わいを楽しめるお茶です。
蜜汁叉焼/蜜香高山茶♡
来店の予約時間毎に漬け込み時間を管理しているそうで、焼きたての叉焼をいただくことができます。これは、絶品!表面はパリッとして、噛めば噛むほどに旨味が溢れてきます。付け合わせのウドの甘酢漬けと香辛料で焚きあげた大豆を食べることで、また味わいが変わります。ウドは口の中をリセット、大豆は更なる甘さを与えてくれます。
マリアージュするのは、台湾茶の『蜜香高山茶』。ウンカというイネの害虫に攻撃されて、ファイトアレキシンという物質が生まれることで出来る茶葉だそう。まるで蜜の中にいるかのような甘味があり、この叉焼にまた違う甘味を与えています。
銀耳海蜇/嶺頭単欉♡
雲南省の白木耳と大連の海月、つまりは山と海のクラゲの食べ比べ。山中塗のお盆にそのままと香りのあるオイルを数滴かけたものが並びます。木耳がコリコリとした食感とするならば、海月はより一層のバリバリとしており、極上の食感が楽しめる饗宴です。
マリアージュする『嶺頭単欉』のマスカットのような爽やかな香りが、この料理にはない香りを後付けしています。
開水菜花♡
「茶禅華」のスペシャリテの雉子を使ったスープ。どこまでもクリアで、深い奥行きのある味わい。菜の花の春らしいほろ苦さも、このスープにはよく合います。
清蒸鮑魚/鉄観音♡
黄ニラ・生姜・パクチーの香りを纏った春雨を上に盛られた蝦夷鮑の蒸しもの。鮑は横に切られていて、手前には鮑の肝を使ったソースと奥には自家製XO醬を塗ってあります。香りも残る鮑はプルプルとした柔らかさがあり、絶品としか言いようがないです。
四川亀鳳/薫香正山小種♡
大きな壺の中には2種の唐辛子(頂天唐辛子・鷹の爪)、2種の山椒(赤山椒・青山椒)で炒めた手羽先が埋められています。蓋を取るだけで広がる心地よい突き抜けるような「麻」と「辣」の刺激の中で、その手羽先には鼈を詰めてあり、皮はパリパリとして鼈の濃厚さが素晴らしく美味しい。マリアージュする『薫香正山小種』の松を燻したスモーキーな香りは、決してこの料理に負けません。
口直し
林檎・話梅
丸くくり抜いた林檎に酢橘をかけて、話梅と共に。林檎が甘味、酢橘が酸味。うーん、やっぱり変態だw
紅焼魚翅/高山金萱烏龍茶♡
唇に膜を張るような鶏と豚の濃厚白湯で焚いた極厚のフカヒレの姿煮。一口食べれば、一気に幸せになれます。そしてフカヒレを食べ終えると、更なる幸せがやってきます。このフカヒレを焚いたスープを使ったおじやです。素晴らしく美味しい。
この料理を下から底上げするようなお茶は、ココナッツのような甘味が特徴の『高山金萱烏龍茶』。お茶としても概念もガラリと変わり、単体としても非常に美味しい。
香四季豆/古樹銀針
シンプルにいんげんを生姜で炒めたもの。でもこの生姜が意外と濃厚で、よくいんげんと絡みます。
マリアージュする『古樹銀針』を飲むと、全てが洗い流されるようで非常に爽やか。
脆皮鴿子/オリジナルスパイスティー♡♡
出来ればとリクエストしていた「茶禅華」のスペシャリテの『鳩』。私の思いを叶えて下さった川田シェフに感謝です。異なる火の通し方を施した2種の部位、腿肉と胸肉が順に供されます。
まずは腿肉。驚愕の美味しさ!油で揚げてあるので皮のパリパリ感は勿論のこと、ナイフで切ると肉汁が飛び出してくるほどにジューシー。続いて供される炭火で炙られた胸肉もかなりジューシーで、味わいも濃くて旨味も確りと感じられます。想像以上の美味しさ。
マリアージュするお茶は、中国紅茶『金芽紅茶』にシナモン・レモングラス・ローリエ・台湾の馬告(マーガオ)にバラの香りをつけたオリジナルスパイスティー。鳩の味わいをリセットすると共に香りを楽しむことができます。
麻婆豆腐&炊きたてのご飯(追加)♡♡
「宜しければ、麻婆豆腐のご用意もあります」と勧められたので追加。土鍋で炊いた川田シェフのご親戚が作られているという新潟県魚沼産のコシヒカリと共に供されます。
蓋を取ればご飯の甘い香りが立ち上り、食欲を刺激して、裏メニュー?の『麻婆豆腐』の登場。食べる度に辛味→痺れ→旨味が繰り返し、辛味よりも旨味がグッとくるような美味しさ。ご飯をかき込めば、麻婆豆腐⇄ご飯という美味しさの無限ループを楽しめます。3780
清湯麺♡
具はありません。あえて言うならば、このスープそのものが具です。そのくらいこのスープが美味しい。一緒に供される『毛蟹のXO醬和え』を一緒に食べれば、更に美味しさを加速させます。
桂花柑橘
柑橘の晩白柚にジャスミンの香りをつけたゼリーを纏わせたもの。
温冷杏仁豆腐♡
冷たい杏仁豆腐と温かい杏仁豆腐。特にトロトロとした暖かいものは、今までの杏仁豆腐の概念がぶち壊すほど。私は温かいものの方が好みです。
桜花湯圓
器に小さなこし餡の桜の葉を巻いた餅。そこへ桜の香りをつけたお茶を注がれます。コースの最初と最後は春の香りを楽しむ料理という素晴らしい演出。
菊茶
お会計と次回の予約の際の合間に出していただきました。
付かず離れずの絶妙なサービスと心地よいホスピタリティ、また洗練された空間に響く鍋を振るう料理が生まれるダイナミックな音も個人的に好き。可能な限り、通わせていただきたいお店です。
川田シェフ、奥様、スタッフの方々ありがとうございました。次回の予約も取らせていただいたので、また宜しくお願いします。39798
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帰家穏坐
2018.12.
肌を刺すような冷たい空気を受けて、広尾駅から坂を登る。大使館や豪邸を抜けて見える細い路地に光る3つの文字。
「茶禅華」
2017年2月にオープンしたミシュラン**に輝く東京を代表するヌーベルシノワ。シェフは「麻布長江」「日本料理龍吟」を経て、「和魂漢才」をモットーに掲げる川田智也さん。食材の持ち味を活かす繊細な和の技法を取り入れた中華料理は、本場の味を凌駕するかは別にして、日本人にしか出来ない料理だと思います。兼ねてより色々な方から勧められており、どうせ行くならば『上海蟹』のシーズンにと思って、今回やってきました。
元大使館員の住まいを改装したという店内はシックなグレーで統一されて、中華料理店というよりは中国茶店のような感じ。料理も話題を呼んでいますが、ティーペアリングも実に素晴らしいとのことで、今夜は『上海蟹コース』に『ティーペアリング』をお願いしました。
今夜の献立
「今夜のメニューです」と、まずは封筒が目の前に置かれます。素材を漢字4文字で表したというそのメニューは、何となくわかるものの想像するのが楽しい。
東方美人のスパークリングティー
まず供されたのは、台湾茶の『東方美人』を使った「茶禅華」オリジナルのスパークリングティー。弾ける炭酸の中で、上品な香りが映えます。
青山緑水
奈良県産の極細の三輪素麺が泳ぐのは、清湯スープ。中国の苦丁茶『青山緑水』の爽やかな香りをつけた脂が表面に浮かぶ非常に見た目も味も繊細な料理で、素麺を啜るとふわりと緑茶の香りがします。ひとひらの茶葉と緑茶脂の雫も綺麗。
黄金皮蛋♡
金色に輝く宝石のような皮蛋は鶏の卵で作ったものだそうで、作り方はこのお店も知らない企業秘密らしい。この皮蛋を使った前菜は、下から黄身・豆乳ソース・白身の部分・宮廷金毫普熟茶のゼリー。舌に絡まるようなねっとり感の中、濃厚な黄身と鼻から抜ける宮廷金毫普熟茶の香りが印象的。
酔大閘蟹/宮廷金毫普洱茶2013年♡
紹興酒に漬け込んだ雌の上海蟹、つまりは『酔っ払い蟹』。この上海蟹の蟹爪だけを集めた贅沢なワンスプーンが別皿で供されましたが、やはり蟹爪の方が身が甘くてより美味。
ペアリングする『宮廷金毫普洱茶2013年』はかなり濃い色合いですが、渋味や苦味などはなくて、身体に染み込むような濃い味わい。
酢橘海蜇/京都甘露
それぞれ切り方も変えたクラゲの胴体と足を酢橘の中に入れて、葱油で仕上げた冷菜。蓋となっている部分には酢橘の果肉を残していて、途中で絞って味の変化を楽しめます。
ペアリングする『京都甘露』が、この料理にはない甘みを与えて、より完璧な味わいになっています。
雉雲呑湯♡
「茶禅華」の定番料理らしい雉を使った雲呑スープ。これは実に美味しい。一口飲めば、全身に染み渡るような味わいです。優しくもあり、鶏とは違う力強い風味があります。
四川排骨/薫香正山小種♡
スタッフが持って来られた大きな壺の中には、頂天唐辛子・鷹の爪・赤山椒・青山椒に埋もれたやまと豚の排骨。麻と辣の爽やかな刺激の中、表面をカリッと揚げたトロトロの排骨がとても美味しい。
ペアリングするのは、世界初の紅茶と言われる『薫香正山小種』(ラプサンスーチョン)。松を燻したスモーキーさが、豚の脂や唐辛子にも負けない味わいです。
口直し
苺・話梅。
「ああ、ここのシェフも変態なんだな」と思った一品。勿論、変態は誉め言葉です。苺をくり抜いて、酸味の少ない中心部のみだけにして、酢橘を絞って酸味を与えています。
鴛鴦蒸蟹/翠峰♡♡
上海蟹の雄の身と白子、雌の内子と外子、両方の味噌を詰めた2杯分の蒸し上海蟹。別に供される生姜醤油で味を変化させれば、無限に食べれます。
ペアリングする台湾烏龍茶の『翠峰』がとても美味しい。濃厚な上海蟹の味わいもスッと洗い流されます。
蟹黄魚翅/高山金萱烏龍茶♡
気仙沼の青鮫のバリバリと音がするような歯応えのフカヒレを上海蟹と毛蟹の餡で煮込んだ姿煮。餡で見えないですが、フカヒレはかなりのボリュームで確りとしています。
ペアリングする台湾烏龍茶の『高山金萱烏龍茶』は香りがココナッツ、味わいがミルクティーのようなお茶。このペアリングに凄いセンスを感じました。元々甘みのある料理ですが、このお茶を飲むことで更に一段上の甘みへと進化します。
おじや
このフカヒレの餡で作ったおじや。一緒に供されるのは、凄い香りが身を包むアルバ産の白トリュフ。目の前で削って下さり、また香りが映えます。
翠玉白菜/古樹銀針
中国野菜の『青梗菜』を腐乳とニンニクの香りを纏わせた瞬間炒め。シャキシャキとした白菜の歯ごたえを楽しんだら、甘みが広がります。
ペアリングする『古樹銀針』は、雲南省臨滄にある樹齢数百年のお茶の木から作られた白茶。非常に濃いコクで、少しの渋味がこの料理にない味わいをプラスします。
茶禅羊肉/金芽紅茶
メインはクミン香るラム肉の炭火焼き。付け合わせには、香菜に青唐辛子の千切りを混ぜた冷菜の『老虎菜』。
ペアリングは目の前でサイフォン方式で淹れられるオリジナルのスパイスティー。中国紅茶の『金芽紅茶』をベースにして、シナモン・レモングラス・ローリエ・台湾スパイスの馬告(マーガオ)・バラの香りを付けられます。最後のペアリングは、ラム肉に付けたクミンに負けない香りの上書き。これまでのペアリングするお茶は料理にない甘味や苦味をプラスするもの、口直し的なものだったのに対して、これは香り。素晴らしいセンスです。
清湯麺♡
〆の麺類はシンプルな清湯麺に、上海蟹の自家製XO醬。プツプツとした歯切れの良い麺もいいですが、このスープはヤバい。ずっと飲んでいたくなる味わいです。
桂花林檎/嶺頭単欉
甘酸っぱい紅玉が金木犀の香りを纏います。
ペアリングはマスカットの香りのする『嶺頭単欉』。
温冷杏仁豆富
白磁の器には冷たい杏仁豆腐と温かい杏仁豆腐。温かい杏仁豆腐がトロトロとして、杏仁豆腐の未知なる世界。
菊花茶
清らかな味わいで、まるで草原にいるかのような香りが広がります。最後のお茶も素晴らしいセレクト。
栗湯圓
渋皮の餡、周りにはココナッツ、上から蒸した栗を削って。
約2時間弱、かなりのハイペースで提供していただきました。1つ1つの料理は研ぎ澄ませれていながらも、確りと中華料理と感じられるもので、和と中華のフュージョン的な料理では決してありません。ホールのスタッフの方々も提供時の説明だけでなく、料理について熟知していており、付かず離れずのサービスも素晴らしい。あえて言うならば、スペシャリテと謳っている『鳩の炭火焼き』を食べてみたかったです。何気に次回の予約も受けて下さったので、その時に出逢えればいいなと思っています。
さすがはミシュラン**、他の中華料理店とは一線を画す料理・雰囲気・サービスでした。次回もまた宜しくお願いします。46213
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점포명 |
Sazenka(Sazenka)
|
---|---|
장르 | 중화 요리 |
예약・문의하기 |
050-3188-8819 |
예약 가능 여부 |
예약 가능
営業中、店休日などお電話に出れない場合がございます。 |
주소 |
東京都港区南麻布4-7-5 |
교통수단 |
히비야선 히로오역에서 도보 12분 오에도선 아자부주반역에서 도보 14분 히로오 역에서 615 미터 |
영업시간 |
|
예산 |
¥50,000~¥59,999 |
예산(리뷰 집계) |
¥100,000~¥20,000~¥29,999
|
지불 방법 |
카드 가능 (VISA、Master、JCB、AMEX、Diners) 전자 화폐 불가 QR코드 결제 불가 |
서비스료 / 차치 |
サービス料10%(個室の場合15%) |
좌석 수 |
28 Seats ( 메인 다이닝 14석 개인실 2층 2실 10석 개인실 1층 4석) |
---|---|
개별룸 |
가능 4인 가능、6인 가능 개인실 2층 4명, 6명의 2실 개인실 1층 4명의 2실 |
카시키리(기간을 정하여 빌려줌) |
불가 |
금연・흡연 |
완전 금연 식사중의 흡연은, 전자담배도 닦아서 일절 삼가해 주시고 있습니다. 이해해주십시오. |
주차장 |
불가 |
공간 및 설비 |
세련된 공간,차분한 공간 |
음료 |
일본 청주(사케) 있음,외인이 있음,엄선된 와인 |
---|---|
요리 |
영어 메뉴 있음 |
이럴 때 추천 |
|
---|---|
위치 |
숨겨진 레스토랑,독채 레스토랑 |
서비스 |
축하・서프라이즈 가능,소믈리에가 있음 |
드레스코드 |
남성의 반바지, 샌들은 삼가 해주십시오. 또, 요리의 향기를 최대한 즐겨 주셨으면 하는 이유로부터, 향수나 오데콜론등을 붙여의 내점도 삼가해 주시고 있습니다. |
홈페이지 | |
오픈일 |
2017.2.10 |
비고 |
예약은, 매월 1일에 다음 달의 예약을 개시하고 있습니다. |
2024.2.
帰家穏坐/茶禅華
広尾駅から南部坂を上り、住宅地の中にひっそりと佇むのは日本が誇る中国料理店「茶禅華」。「和魂漢才」を掲げるオーナーシェフの川田 智也さんが作り出すのは、香辛料や調味料を重ねる力強い中国料理と食材の旨味を引き出す日本料理の融合、いや最早、今では進化といえる料理。今夜は特別に「虎河豚」をメインに使っていただき、オートクチュールのようなコース仕立てを楽しみます。
弥生菜譜
東方美人泡茶
今夜もいつものティーペアリング。スターターはいつもの東方美人を使ったオリジナルのティースパークリング。香りが活きており、爽やか。
杏仁越光♡
炊き立ての越光(コシヒカリ)に温かい杏仁をかけていただく初めての料理。米と杏仁の異なる二種が奏でる甘味が素晴らしい。
酒醉大蝦/梅家塢龍井♡
紹興酒の香りを纏わせた極太の牡丹海老。ねっとりと舌に絡みつくような食感の中で、柚子の鮮烈さもある牡丹海老の甘味が広がります。合わせるお茶は、「龍井蝦仁」という杭州の名物料理もあるほどに相性の良い梅家塢龍井という龍井茶。追いかけるようにやってくる涼やかな花香が心地良い。
文蛤春捲/翠峰♡
蛤をたっぷりと使った春巻で、手前から食べるように勧められます。手前には蕗の薹で苦味がつけられており、奥は塩麹で蛤の旨味を凝縮させています。翠峰を飲むと、一陣の風が吹くかのように爽やか。春の息吹を感じられるひと品。
蜜汁叉焼/岩茶黄観音♡♡
今夜は特別にいつもの叉焼と河豚のウグイスという部位を使った焼物。
叉焼は噛み締める度に旨味がジュワッと溢れ出し、最後は甘味でいっぱいになります。そして、河豚。河豚1匹につき1本しか取れない希少部位のウグイスは尻ビレを動かす筋肉なので、甘いタレにも負けない強い旨味があります。本当に美味しい。
香醋肉圓/岩茶奇蘭♡
ひと口サイズの黒酢の酢豚。しかしながら、ただの酢豚ではなく、アクセントに沖縄県産の島胡椒「ピパーチ」を入れて、なんと苺を豚バラで包んでからりと揚げてあります。
言われなければ、苺とはきっと分からないほどで、柔らかな酸味がより豚バラの甘味を引き出しているかのよう。凄いセンスです。
遠江海蜇(写真なし)/福建鉄観音♡
河豚の身と皮の間にあるゼラチン質を多く含んだ皮膜である「遠江」と海月を重ねたもの。
底には、沖縄特産の泡盛や紅麹に漬け、長時間かけて発酵させて作る「豆腐餻」が忍ばせており、異なる二種の食感の後にチーズのような豆腐餻の濃厚な旨味がグッときます。意表を突かれる美味しさ。
雉雲呑湯♡
「茶禅華」のスペシャリテがこの雉のスープ。今夜は広東白菜を入れて、爽やかに。底が見えないほどに奥深く、どこまでも沈んでいけるような余韻長い味わいもさることながら、心打つのは温度。スープは勿論ですが、使うレンゲも仄かに温かくて流石のひと言。
清蒸虎福/天池梨山茶♡
リクエストさせていただいた虎河豚の料理。まずは、尾の部位を炭火焼きにしてナンプラーベースの醤油タレで。確りと動かす部位なので、身が締まっており、その分旨味が強くて実に美味しい。ナンプラーもふわりと香る程度で、クセもありません。
葱焼虎福/陳年老茶 2001♡♡
次は虎河豚の唇の部位をこっくりとした葱餡でいただきます。見た目は味が濃そうですが、全くそんなことはなく、あっさりとしていて旨味が極濃厚。プルプルとした虎河豚の唇が舌に絡みつくようで、食べ終えてもずっと旨味の余韻が長く続きます。陳年老茶を飲むと、苦味が広がってより旨味が引き出されます。
香辣虎福/薫香正山小種♡♡
最後は虎河豚の頭の部位を半分に割って、そのまま唐揚げにしたものを大量の唐辛子炒めと共に。
山盛りの唐辛子の中から引き抜くと…フライドチキンか?と疑うほどの大きさ。大胆に手掴みでいただけば、爽やかな辛味が後を引き、河豚から溢れる旨味がたまりません。味変で「彝族のズマグニ」というシビ辛のスパイスをかけるとまた旨味が倍増します。
丁香草苺
香りの強い苺の芯の部分をクローブで香りつけたもの。
紅焼魚翅/水出し京都甘露♡♡
今回のフカヒレはいつもと違い、炒り焼きした青鮫のフカヒレを同じ青鮫のフカヒレ餡でいただくという贅の極みのような料理。
表面のバリバリとした食感、中心部のプツンと弾けるような食感、餡のとろりとした食感。三種三様のフカヒレの表情が楽しめ、また水出し京都甘露をいただくことで爽やかな甘味がプラスされます。これぞまさにペアリングの妙。
魚翅撈飯♡♡
フカヒレを食べ終えると供されるのは、餡で炊いたリゾット。しかしコレも新しい仕立てだそうで、餡で炊くだけでなく、あの『雲白肉』にも使っている甜醤油と四川山椒を加えてあります。
蓋を開けると、熱で温められた四川山椒の香りがぶわっとして、鼻を擽ります。フカヒレ餡と甜醬油の異なる甘味の累乗、香りのブースト、全てが美味しい。コレは今までいただいた中で、一番の美味しさ。
炸籮蔔糕/大雪山野生白茶♡
川田さんの御父様が作られた大根を使った大根餅に生姜とよく似た沖縄県産の月桃を塗して。
月桃がついてない所は大根の本来の香りと甘味を、月桃がかけられた所は甘味の奥行きが生まれ、最後のひと口は月桃の薬味を乗せていただくと月桃の香りがぶわっと広がり、更に濃厚な甘味が広がります。追いかけるように野生白茶をいただくと、甘味で包み込まれるような感じになります。
魚香鹿肉/鉄羅漢♡♡
北海道・白糠町の猟師である松野さんが仕留めた蝦夷鹿の内腿が今夜のメイン。あえて薄く切りつけて、炭火がガッと焼いて、鹿のアキレス腱入りの魚香ソースでいただきます。
素材の味を殺さないような濃さの魚香ソースですが、それを差し引いてもこの鹿の旨味が凄すぎます。口の中で広がる旨味と香りが異次元で、ひと口で官能的な旨味に酔えます。その後に鉄羅漢をいただけば、旨味×旨味の倍加・累乗を実感できる至福の美味しさ。
清湯麺♡
今夜はただの清湯麺ではなく、虎河豚のヒレを入れたヒレ酒ならぬヒレスープでいただきます。
まずはデフォルトの美味しさをひと口楽しみ、炙ったヒレを麺で覆い被せることで、香ばしさと旨味がスープに溶け込んで、更に美味しさが加速します。河豚の季節に新たなスペシャリテが生まれた感じ。
冷担々麺♡
実はあまり好きではない担々麺。しかしながら、コレは別。スープ豆乳を使っているそうで、コクがある中で甘味・辛味・旨味のバランスが素晴らしい。
麻婆虎福/安渓肉桂♡♡
やはり今夜も用意して下さった炊き立ての土鍋ご飯と共にいただく定食は、虎河豚の皮・身の唐揚げ・白子を入れた麻婆豆腐。
四川料理らしい確りとした「麻」と「辣」の刺激の中で、輝くような虎河豚が美味しい。特に豆腐よりも多く入れられている白子がいい仕事をしており、濃密な甘味を感じられます。炊き立てのご飯も美味しく、これ以上の麻婆豆腐定食にはまず出逢えないでしょう。
茶禅華楊枝甘露♡
今回の構成は…晩白柚、生姜のアイス、タピオカ入り晩白柚ソース。
爽やかな甘味の生姜アイスに仄かな苦味が爽やかな晩白柚が絶妙です。
白菊茶
温冷杏仁豆富♡
お馴染みの温かい杏仁と冷たい杏仁。やはり温かい杏仁が甘味と香りが素晴らしく、とても好み。
白胡麻湯圓♡
白茶の中に白胡麻団子を浮かべて。
黒胡麻よりも苦味がなく、ナッツのような甘味の白胡麻が爽やかな白茶とよく合います。
白芽奇蘭
中国料理の冬の醍醐味と言えば、上海蟹が筆頭かもしれませんが、はっきり言ってどこでも食べられる食材。この「茶禅華」でいただくならば、この虎河豚が一番ではないでしょうか。中国料理ではまず使わないであろう虎河豚という食材を日本と中国の両方のアプローチで調理されており、これらは川田さんにしか出来ない料理であり、何より素晴らしく美味しい。今夜は甜醤油を入れる『魚翅撈飯』の新たな一面も味わえ、悶絶級の鹿肉の美味しさにも触れられ、いつも食べ終えて思うことですが、ここは想像を超える美味しさに出逢えるお店です。
今夜も感動をありがとうございました!秋に宜しくお願い致します。