真摯に素材と向き合い虚心坦懐にお料理に臨む 郡司大将の心意気に感銘を覚える : Ajihiro

Ajihiro

(味ひろ)
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4.7

¥30,000~¥39,9991명
  • 요리・맛4.8
  • 서비스4.5
  • 분위기4.5
  • 가성비4.5
  • 술・음료4.5
2023/08방문16번째

4.7

  • 요리・맛4.8
  • 서비스4.5
  • 분위기4.5
  • 가성비4.5
  • 술・음료4.5
JPY 30,000~JPY 39,9991명

真摯に素材と向き合い虚心坦懐にお料理に臨む 郡司大将の心意気に感銘を覚える

◆2023.8.31(木)18時〜20時30分

◆お料理 お酒含むお会計¥35,200税込

■郡司大将と金森さんコンビの阿吽の呼吸で
引き継ぐ京味系譜のお料理は次元が異なる
味覚を作り出している様でした。
枯淡の境地で素材をあしらい幽玄の味へと
導くお料理に到達しているのではないかと
感じ入って仕舞うのです。
移転先も決まったとの郡司さんのお話にて
リニューアルに向けて益々楽しみが増える
味ひろに期待が高まっちゃいました。

何ともう来年のお席はいっぱいとの事にて
お席を取り難いのが悩ましい所です。

①前菜

○鯛の昆布締めの海鼠腸和え
○甘く炊いた丸十と焼いた枝豆
○蒸し鮑と木の芽
○梭子魚の炙り

この前菜たちでお酒モードのスイッチが
一気にONになる所が悩ましいご用意。
いきなり鯛の旨味に海鼠腸と言う珍味を
合わせて来ちゃうのはルール違反ですよ
と、叫びたくなるのも納得するくらいに
日本酒を求めて仕舞いますね。
クイッと天禄拝領で喉を潤しスッキリと
吟醸を嗜みつつ海鼠腸と合わせて口福を
満喫する旅路にお出かけが嬉しくなる。

お喉を吟醸で潤滑させた後に相性の良い
梭子魚をグッと噛んで脂が乗ってる所を
舌で確かめ旨味が豊富に口内で燥ぐのを
堪能して大満足します。

更には蒸し鮑のシコシコする弾力感から
膨よかなもてなしを頂いた後でサラリと
丸十の甘美な味わいでのお口直しとなり
洒落込む舌が満足げに喜んでおりました。

何時も乍ら旬の味覚の七変化に寄り添う
酒肴で幸せのひと時のスタートを堪能。
郡司大将に今日も宜しくお願いしますと
心の中で呟いておりました。

◉天領 純米大吟醸

②お凌ぎ

○鱧皮きゅうり
○胡麻
○土佐酢

こう言う味わい深さを調理で素材から
引き出して仕舞う技有りのお料理かと
思わせてしまうのに何も特別に手間も
掛けてないあしらいですよ、との味が
実に丹念で丁寧なお仕事振りを感じる。
そう言う素振りを見せずにさり気無く
引き出す奥行き深いお料理をサラッと
やってのけちゃう所が凄いと感じます。
其れも極自然体で持って来るのです。
そんな郡司料理に魅了されてる多くの
方々が日参されてますがカウンターで
時に初顔合わせの御仁と弾む会話等も
また楽しからずやなのです。

お料理は鱧を焼き台に掛け焼き上げて
鱧から皮のみをパリッと仕上げてから
酢でキュッと締められております。
その鱧の皮をカラッと仕上げた一品と
酢締めでサッパリと仕立てた胡瓜との
合作が相性も良くて齧ると胡瓜からは
シャキッと食感潔く気持ち良いし鱧は
少しくコリッとしてしなやかに僅かに
鱧の肉感も感じるものとなって両方の
味わいが微妙にマッチするのである。
其処に胡麻の香りがフ〜ンと香るのも
また美味しさ芳しさを伸ばして楽しい。
お口の中をリセットしてくれる感じで
スッキリ気分良くさせて頂きました。

③穴子の湯葉巻き:木の芽

湯葉を素焼きで火を入れただけのものに
中に穴子を射込みクルリと巻いています。

外回りを囲ってます焼き湯葉から香りが
甘く漂ってとても品の良い空気感が佇む
単純な素材の質感をスッと昇華させてて
其処に一味違えたものを合わせて一味を
創意工夫しつつ味わいを深めている技に
ほとほと感嘆してしまう。

その湯葉をザクッと齧ったらフニャッと
歪んで柔らかく解けた中に穴子が顔出し
プトッと言う不思議な食感が伸びて来て
穴子の粉質感が口内に散らされて湯葉の
甘味と穴子の甘味が重なり合って絶妙な
味わいへと舌を誘なう。

穴子と湯葉のいい所取りにて味覚が交差
湯葉が自身の持ち味を活かしつつ穴子が
フワッと躍動して活躍の場を得ていた。
焼き湯葉が仄かに硬くなった繊維質との
触れ合いを初めて体験してとても印象的
素敵な味覚を知る機会を頂きました。

④海胆ゼリー

○由良の赤海胆
○鯛の出汁ゼリー

この時期だけの絶品珍味で舌が唸る赤海胆は
淡路島の由良からの逸品をご用意頂いてます。
赤海胆を纏う物たちには冷製のお出汁ゼリー
芳醇な味と共にたっぷりと浸されています。

赤海胆を纏うゼリーの冷感は舌に居心地良く
ゼリーが赤海胆を活性化した儘に味を整える

鯛から中骨で取ったお出汁のゼリーからは
地味深さ整う旨味がたっぷりと滲み出して
冷んやりとお出汁のゼリーが赤海胆を包み
冷製のゼリーが冷んやりとし赤海胆鮮度を
傷めず活きさせて赤海胆の冷感を維持して
故に赤海胆珍味が冷えた儘の状態で美味を
こよなく発揮して絶品珍味が鳴き続ける。

夏らしい涼感と珍味で舌を魅了して
同居する旨味ゼリーからのお出汁の
味が舌に馴染み赤海胆を深く染めて
滋味深い旨味がゼリーからジワリと
舌を浸し赤海胆にプヨンと絡み乍ら
ゆっくり舌を円やかな食感で包んで
赤海胆の極上珍味を労わりつつ味を
巧みに整えて海胆の持ち味が膨らみ
陶酔感に耽るひと時を頂きました。

⑤揚げ物

○玉蜀黍の天麩羅
○熊本新銀杏の素揚げ

天麩羅は天麩羅粉のサクサク感が素直に
歯に響いたかと思うと直ぐにも玉蜀黍の
粒が弾けてジュ〜シィで甘美なエキスが
口内にプチンと弾けて飛散してパチンと
響く食感の潔ぎ良さも心地良いが其れに
増して粒が破砕された時の鮮烈な甘味が
プチュンと飛び出す瞬間の糖度が高くて
その甘味が耽美な味覚を口内に充満させ
実にホクホクの玉蜀黍の醍醐味を感じる

咀嚼を進めて行くと楽しくなり堪らない
美味しさと食感のハーモニーが唸り続け
其の儘終わるのかと思っていたら僅かに
玉蜀黍のエキスに混じって底味が浮上し
穏やかな甘味と塩味の演舞が始まり俄に
浮き上がる塩気が更に甘味を引き立てて
極上の天麩羅に施された振り塩の効能が
活き活きと活躍して玉蜀黍の甘味たちが
突き抜けておりました。
更に良かったのはお付き合いしてる銀杏
此方からも素揚げに施された振り塩から
塩気が手助けして銀杏を齧ってから再び
玉蜀黍に戻ると亦これが甘味をもてなす。
んん、唸りっぱなしの天麩羅三昧でした。

◉AGEO

⑥お造里

□鯛の松皮造り
□虎魚
□花胡瓜

○魯山人醤油
○自家製ポン酢
○大葉

お造里は郡司さん定番の鯛の松皮造りに
虎魚のお刺身の中に鴨頭葱を射込まれて
クルッと巻いてのご用意です。

鯛の松皮は皮と身の間の脂質に豊かな
味わいが潜ませて有り其れを見事な程
きちんと表現し鯛の力強さを引き出す。

鯛の身も腹側と背側の両方を用意頂き
鯛の身の醍醐味の全部を味わえる様に
ご配慮頂く郡司さんの心意気に感謝。
皮の面が柔らかい腹側の切り身は少し
厚めにスライスされてて咀嚼が揺れる
一方で背側は少し幅を狭目にカットし
旨味の厚さを感じるもので味の違いを
舌で確かめ乍ら食感の落差が交錯して
楽しめるのが嬉しくなります。
明石の激流に鍛えられている鯛の身質
そのしなやかさが何とも言い難く舌に
迫力有る弾力感で挑んで来ています。
其れ等全部を合わせて温かく鯛が舌を
迎え入れてくれ舌を喜ばせてくれます。
この松皮造りには店主の思いが詰まり
鯛らしい味覚を完成させておりました。

所で虎魚は鴨頭葱を抱えて中に射込み
左手に用意されてる自家製のポン酢で
頂きます。
夏の河豚と言われるほど逞しい身質の
虎魚の身はグイッと噛んでグニュッと
歯に挑んで来て清々しい弾力感で舌を
弄びつつ鴨頭葱から意外とシャキッと
繊維感がくっきり浮上して虎魚の淡い
旨味と妙に上手く絡み合い乍ら絶妙な
美味しさで酒を進めて仕舞うのです。

このお造里セットも夏の鬱陶しさを
元気に跳ね返してくれる一品でした。
郡司大将に感謝。

⑦お椀

□鱧の葛叩き
□冬瓜
□蓴菜

○酢橘
○梅肉

吸い地は淡く昆布が香ると共に
そのうま味が地に良く馴染んで
実に味わい深い嗜みに舌が酔う

吸い地を一口だけ嗜んでみると
ジワ〜ンと酢橘の酸味が届いて
地の表情に俄かに変化が見えて
昆布のうま味の余韻と交差して
酸味が少しずつ膨らんで愉快な
味わいに広がって行くのに驚く
而して
鱧からは脂汗が浮かびだしつつ
昆布の淡白さを手伝うこの様に
少し力強さを添えてやって奥が
深まりますね。

地を味わう内に鱧がハラリ滑り
崩れた所を箸先で捌いてお口に
深むとシルキーな程スベスベな
肌触りに圧倒されて仕舞います。
鱧の迫力ある肉感が大人しげに
口内に留まり奥行き感じる旨さ
其処にお供するのは穏やかなる
地に馴染んだ冬瓜から柔らかく
歯触りも優しく舌を包み込んで
ホクッとする淡い甘味が佇んで
舌を迎え入れてくれます。

更に僅かに浮かばせた蓴菜から
ヌル感が走り出しヌルッとする
ぬめり味が地に親しみ丸い味を
浮き上がらせて舌を歓喜させて
おりました。

其れ等の味覚要素たちが最後には
纏まりを持って整えられて一つの
奥深い味わいに収斂して行く事に
お椀としての美味の素晴らしさを
感じ取っておりました。

◉天神囃子

⑧焼物

□宮川の鮎の塩焼き

○蓼酢

鮎の塩焼きを全力で味わう

三重県宮川の鮎はほぼ成魚に近いサイズ

この鮎を2尾と言う贅沢な塩焼きの用意
焼き台での焼き加減が絶妙な塩梅で流石
京味時代に焼き場を任されてました大将
本領発揮とばかり中の芯や腑まで火入れ
大きいサイズは中の身まで火が通り難く
また強く通り過ぎると全身がパサパサし
美味しく無くなるものですがその中間を
行くくらいの火入れの通り方で鮎の身が
ふっくらとして皮目は程良くこんがりと
焼けてこれぞ鮎の塩焼きの見本!となる
焼き加減に感嘆して仕舞います。

身は蒸発せずたくさん詰まった状態保ち
バリバリッと頭から齧ると破砕感が伸び
身はふっくらとしてて而も腑のワタとか
ちっともエグく無いほろ苦さがふんわり
飛んで来ており齧り甲斐有る絶妙な旨さ!
カリカリに焼き上がってるのではなくて
少〜しレア感を身質に残してる所が有り
それが絶妙に美味しなのです。
もう、脱帽でしたね。
流石は郡司大将の手腕にはお手上げする
絶品の美味しさでした。

⑨煮物

□蓮根饅頭
□銀餡
○山葵

真っ白い蓮根のお饅頭は繋ぎは無しで
シンプルに裏漉しだけした蓮根の饅頭
蓮根気質がしっくりとする食感が舌に
届いてモチッとする粘性が品良く伸び
柔らか味が溢れ食感の居心地の良さに
参りましたたですね。
蓮根だけを濾して纏めただけの一品で
フワッとする粉質感と良質な粘性とが
同居して仕舞う絶品の作品に仕立てる

葛で溶かれた銀餡を纏って優しい味に
染まる蓮根饅頭はほっこりする味わい
歯に触れた瞬間からその感動は始まり
舌触りのサラサラ感も饅頭を纏う餡も
穏やかな温感で舌を和めて優しく包み
蓮根の材質をこれ程純粋に引き出して
お饅頭を美味しくしちゃうとは凄すぎ
なので頬っぺたは落ちまくりなのです。

更に

蓮根饅頭をパカッと箸先で割ると中に
馬糞海胆が射込められ色鮮やかに展開
お饅頭をサクッと齧ると蓮根の甘味と
同時に嬉しい珍味に遭遇すると仕掛け
此れは舌が喜んじまい咀嚼を進めます。
蓮根の優しい甘味と海胆珍味の共演に
感謝感激して旬の蓮根味を堪能でした。

⑩鮎の炊き込みご飯

□一膳目

旬の味覚が満載な鮎ご飯に舌鼓を打つ
至福のひと時を満喫するご飯タイムに
舌が喜び勇んでガツガツと貪ります。
鮎は一旦干してから臭みが抜けた物を
ご飯と一緒に炊かれており鮎の旨味と
ワタのほろ苦さも含めてしっかり鮎が
白ご飯に乗り移って旨味倍増ご飯です。
その鮎の炊き込みご飯をホクホクな儘
ハフハフして咀嚼を進めると無茶苦茶
美味しい〜となり感激ものなのです。
一膳を一気に掻き込み満喫しお代わり
すると、郡司さんより粋な味変を用意
嬉しいご飯の登場に喜びが溢れました。

□二膳目

淡路の赤海胆を上乗せした鮎ご飯が
お代わりにご用意されてました。
これはチョット吃驚です。
鮎ご飯等の季節の炊き込みご飯でも
或いは白ご飯の時でもお代わりする
二膳目からは何か味変となる味覚の
用意が有りそれが結構楽しみになり
郡司料理の締めを満喫させて頂いて
口福感をしっかり確かめてます。
海胆珍味と鮎の旨味のハーモナイズ
素晴らしい鮎ご飯の味比べに感動し
心よりご馳走様と言いつつ満足度が
MAXとなる至福の食事を頂きました。

⑫甘味

□蕨餅
□ゲイシャアイスコーヒー

2023/03방문15번째

4.7

  • 요리・맛4.8
  • 서비스4.5
  • 분위기4.5
  • 가성비4.5
  • 술・음료4.5
JPY 30,000~JPY 39,9991명

日常に佇む素材を駆使し非日常の味覚へと昇華させる孤高の料理

◆訪問日 2023.3.15(水)夕餉

◆ご予約 前回訪問時に予約

◆お料理 お酒含むお会計¥34,100税込

◆滞在時間 18時〜21時

本日のお品書きにて感じた事

郡司料理とは何なのかを改めて
真摯に自分の舌に問い詰めたい
と感じた本日のお料理でした。

この方ほどお料理の朴訥さを感じ
甘味旨味とか言う次元を飛び越え
素材の持つ味を最大限に引き出し
かつ
味と言う化学反応だけでは無くて
人の舌を縦横無尽に操りながらも
さり気無く旬の味覚が舌に訪れる

お店の風格が何処までも嫋やかな
風味を寄せて
お料理には料理人郡司氏の人格が
寄り添う
そんなお料理を頂ける稀有のお店
なのである

寡黙に自分のお料理に打ち込んで
余分なお話はせずご自分の料理を
どうぞ召し上がれと優しい眼差し
微笑みを絶やさずお声を傾ければ
温かみを持って受け答え頂きます。
微に入り細に入り接客へ気を配り
付かず離れずの心地良い距離感が
素直に咀嚼を進める

日常に佇む素材を駆使し非日常の
味覚へと昇華させる孤高の料理人

味ひろ料理の深さを理解するには
未だ未だ勉強不足な自分の未熟な
舌を実感した一日でも有りました。

[前菜]〜[氷魚]〜[碓井豆]

前菜は空豆
独活を炊いたもの
姫大根に海鼠腸
自家製唐墨に
卵真薯と

この3月と言う食材の薄い時期に
大人の味覚をご用意して頂きます。
全ての摘みが飛び切りに繋がって
さり気無く春の装いで楽しませて
頂きます。

空豆は優しく炊いており独活から
力強い繊維感でサポートされます。
唐墨から物足りなさを巧みに補い
姫大根がシャリッと座り心地良く
海鼠腸の珍味がパンチを連打する

春の季節食材達を愛でると同時に
物足りなさを完璧に補う土手鍋の
濃厚な味噌味が舌を満足させます。
山利の赤白合わせたまったり味噌
この甘味と鹹味の絶妙な塩梅には
舌が唸り続けプックリと頭が覗く
牡蠣の艶かしい妙味に舌が震える
此奴はヤバヤバの甘味が浮き出し
味噌の甘味に絡んだ牡蠣の旨味が
さり気無く春を装い乍ら鍋に佇む

素材の鮮度も大事ですが持ち味を
とことん活かす郡司大将の技アリ
これぞ大人の味覚の作り方の手本
何でこう言う芸当が出来らのかは
聞くだけ野暮なのでしょうね。

この一品でグッと郡司ワールドに
惹き込まれてしまいました。

その後に続く琵琶湖氷魚におろし
土佐酢での和え物にお口リセット

春らしい香りと雅な甘さを讃える
碓井豆の温かいお浸しが舌を癒す

[春香る天麩羅]

そして若筍の葛粉揚げに芹の天麩羅と
軽快なサクサク感を呼ぶサラサラ葛粉
肌理細やかな粉を纏わせて温度管理が
行き届く太白での揚げが素材を活かす

若筍をキュッと齧れば芳しさに唆され
歯がキュンと唸りながら筍エキスから
ジューシィな甘味を受け取り味わいに
舌がうっとりと耽けてしまう。

お供をする芹がほろ苦く春を感じさせ
天麩羅粉の破砕感を静かに感じつつも
芹のシャクッとする繊維が爽快に走る

何方も春を軽妙に装う揚げ物にて舌の
満足度高しな一品料理なのです。

[お造り]

定番の鯛の松皮作りに瑞々しい赤貝の
活きの良い歯触りに惚れ惚れしちゃう
ご一緒するお薬味の紅蓼や山葵に酢橘
実に鮮やかな香りと刺激をお造り達に
お付き添いし花穂紫蘇が彩り華やかに
美観を楽しませてくれ欲を唆ります。

松皮の鯛に施された霜皮造りの厚手の
歯触りと膨よかな肉感から浮き上がる
旨味が舌に響いて来る美味しさに脱帽

更に赤貝からプリプリな肉感と一緒に
生ずる貝の甘さが口内にジュッと零れ
咀嚼がナチュラルに進んでしまいます。
その楽しさたるや答えられませんね。

[お椀]

椀種の鮎魚女の葛叩きに筍を椀づまに
口に添えてますのは春の匂ひが漂う蕨
何とも奥床しさとダイナミックな味を
上手く調和させて鮎魚女の旨味に地の
うま味を穏やかに纏わせている共演に
舌が震えてしまいました。

椀種の鮎魚女はツルンと唇に触れると
舌を掻い潜る様に抜けつつ悩ましくも
その迫力の姿態をフワリ口内で解ける
優しく舌に落として来る甘美な味わい
鮎魚女の滋味が次第に吸い地に溶けて
膨らむ旨味が咀嚼を唆り陶酔感が舞う

[焼物]

若狭ぐじの鱗焼きに付き合わせは
きんぴら牛蒡と京菊菜のお浸しに
はじかみ生姜合わせ酢橘を添えて

この焼物料理も郡司さんらしさが
垣間見える火入れに拘りを感じる
ぐじの鱗は剥がして別に火を入れ
まるで独立した鱗だけの焼物料理
そのカリカリの鱗だけをぐじ上に
フワッと添えて傘の様に被せてる

松笠焼きみたいに鱗を屹立せずに
素直に鱗を定着させる焼き方です。

皮は鱗が綺麗に寝ておりパリパリ
一方、ぐじの身はしっとり柔らか
仕上がりのふっくらとした肉感と
食感がコントラストを呼んでおり
絶妙な美味しさが舌に訪れます。

皮目の美味そうな色合いの部分を
パリッと齧り付きますとパリンと
気持ち良い程鱗が砕ける破砕感が
爽快に食感が広がり歯を喜ばせる

歯触り舌触り鮮烈な食感の出会い
目まぐるしく鱗とぐじの身質とが
交錯し口内を駆け巡り乍ら妙味を
振り撒いて行き感動する味わいが
どんどん広がって舌は陶酔の渦に
溺れてしまいました。

[焚き合わせ]

筍の甘味を滋味深く佇ませ炊き汁に合わせ
湯葉の甘美な味わいがとても穏やかに伸び
其処に付き添うは蕨の天麩羅の春香る旨味
まるでお互いの持ち味を慰め合う様にして
ホロホロと佇んでいる甘美な味わいが舌を
染めて馴染んで来ております。

筍を齧るとザクッと筍の細やかな繊維質に
歯がスゥッと吸い込まれて行くのが嬉しい
繊維質から感じる抵抗感のシャクッとした
食感が伸びて筍の甘味を快く広げてくれる。

更に湯葉がしっぽりと浸し地に絡みながら
ゆっくりと甘美な旨味を舌に運んでくれる

そして蕨が地のうま味に良く馴染んでおり
揚げ衣がトロ〜ンと蕩けて蕨の繊維に絡み
桜が舞い散る様に春の香りを届けてました。

[お食事]

味ひろ名物の昆布トロご飯
時期によりご用意出来る時
出来ない時が有り幸運にも
本日は当たりでした。

所謂魯山人ご飯とも呼ばれる
利尻昆布の瀞みと魯山人醤油
だけで和えた昆布のうま味と
ぶくぶく泡を白ご飯に注いで
素朴なうま味を味わう一品
昆布のトロトロ感もたっぷり
シャカシャカと箸を回し乍ら
郡司大将が昆布の瀞みを作る
この昆布の泡が大事との事で
この泡立ちが無いと美味しく
無いそうです。
泡を立てる為に何度も何度も
昆布を大きなボールの中では
掻き回されております。

ズルズルッ、ズルズル〜ッとお口に
昆布トロご飯を掻き込んで頂きます。
口内に充満する昆布トロのうま味と
ヌメリ瀞みがご飯をぬるぬる〜ッと
円やかなくらいに口内を徘徊しつつ
ネバネバ感が舌に纏わりつき絶妙な
美味さで絡み付いてきます。
此のうま味たっぷりご飯はお代わり
自然に進んで仕舞い飽きが来ずにて
結構中毒性の高いうま旨ご飯となり
舌が完全に奪われてしまいました。

[蕨餅][アイスコーヒー]

〆は黄粉たっぷりの蕨餅に
水出しのアイスコーヒーを
頂いて終了

2023/01방문14번째

4.7

  • 요리・맛4.8
  • 서비스4.5
  • 분위기4.5
  • 가성비4.5
  • 술・음료4.5
JPY 30,000~JPY 39,9991명

何処までも真摯に素材の味を高め自然体で臨む至高のお料理

◆2023.1.11(水)夕餉

◆ご予約 前回訪問時に予約

◆お料理 お酒含むお会計¥38,500

旬の素材をさり気無く気取らずに
ごく普通のお料理として用意する
簡単な様で難しく技術の裏付けが
無ければ中々出来ない巧みの調理
其れをスムーズに料理する郡司氏
奥床しく佇むお料理に舌が頷いて
西大将の薫陶を真摯に受け継いで
気取らずに極自然体でのお料理に
満足して通う方々も多いのではと
思える日本料理なのです。

①お雑煮

○山利の白味噌
○京人参
○淀大根
○うぐいす菜
○お餅
○海老芋
○糸がき

山利の京白味噌の滋味深く舌にジンワリと
染み入る美味さにはとても抗えないものが
有ります。
一口啜った時の滋味とまったりする舌触り
円やかに舌を撫でて行くサラサラな滑りに
舌が首ったけとなってしまいます。
この奥深き滋味に漂う底味の浮かせ方にも
ほとほと感じ入っててしまい唸りっぱなし
何とも言え無い美味なるお雑煮の振る舞い
品も良くてこってりとした甘さに惚れ惚れ
とてもコクと旨味が佇む白味噌の味わいは
最高級のポタージュスープを頂いてる様な
クリーミィな舌触りと瀞みに感動を覚える

海老芋のこってりとした甘味が舌に優しく
微笑みかけ淀大根の瑞々しい食感も味噌に
寄り添いながら舌を穏やかに癒してくれる
お餅を噛むとビヨ〜ンとまったり伸び乍ら
お口の中で白味噌と戯れ合い乍らモチッと
絡みクチャクチャ噛んでぷよんと弾力して
もっちり感と一緒に訪れる白味噌のコクを
とても堪らなく愛おしく感じてしまいます。
新年に相応しい最高の気分のお雑煮でした。

②お節の前菜

○田作り
○蕗の薹
○自家製唐墨
○黒豆
○数の子

もう、早春の足音が聞こえて来て
春の香りが身近に感じられますね。
お節の一角にも蕗の薹がお目見え
お砂糖と薄口で味を整えて素揚げ
コトコト炊いて蕗の薹らしく纏め
ほろ苦さを醸し出しております。
ほろ苦さも良いし穏やかな苦味と
言うのでしょうか
苦味が口の中でハラリ解けて行き
フワッと消えて甘味に変わります。
何と無垢な春の苦さを引っ張って
蕗の薹が本来持つ味以上のものに
仕上げられてるのは流石なのです。

唐墨の仕上がり加減が秀逸で素敵
唐墨の端っこを少しだけ齧ります
少しモチッとする粘性がいい感じ
歯をしっとりと招き入れてくれて
柔らかな珍味が舌を迎え入れます。
其の儘歯に少し力を入れ込めると
フッと静かに優しく沈み乍ら歯に
絡み付いてジワッと珍味が広がる
塊から千切れた一片を舐めてると
塩味もジンワリ浮き上がって来て
堪らずお酒に走ってしまいます。

数の子をポリポリと齧り心地良く
食感を楽しみながら黒豆がフワリ
優しい糖度を口内に散らしてます。
口福を感じたひと時を頂きました。

③茹で蟹

○津居山 浜茹でズワイ蟹
○爪
○脚
○蟹味噌添え解し身
○大葉

津居山で浜茹でした蟹を直送して貰い
爪と脚の身と蟹味噌を添えて盛り付け
郡司大将曰く
「浜茹でには敵わない」とのお言葉に
期待値を膨らませながら蟹の身を頂く
甘味たっぷりに身もぎっしり詰まって
脚の殻からスルスル〜ッ身を剥がして
解された蟹の身をツルツルゥッと啜り
口の奥の方まで吸い込んで行きます。
吸ってる瞬間から蟹の甘味が滲み出し
ジュンと唸りつつ蟹の身から浜茹での
旨味がたっぷりと口内はと零れ出して
とてもうぅんまぁい!となる訳けです。
身の詰まってる部分が濃厚な蟹独特の
甘美な味わいに舌が浸り切って美味い!
ムシャムシャと喰らいつく
どんどん甘味が口内に溢れ
爪も脚も最後の一切れまで
食い切ったぁと言う満足感

爪から解した身を蟹酢にチョンと浸すと
酸っぱぁい味覚が解し身に馴染んで来て
mogmogした時には甘塩っぱい味わいに

身のプリプリ感も心地良く弾んで楽しい
秀逸だったのは蟹味噌を添えたほぐし身
蟹味噌独特のほろ苦くて甘い味わいにて
蟹のほぐし身と蟹味噌のコク深い味覚に
舌が歓喜する程の旨味が訪れてとっても
楽しいひと時を迎える事が出来ました。

お口の中で進む蟹味噌との口内調理で
蟹味噌和えが完成して蟹の甘味珍味が
陶酔する味わいを舌に齎していました。

④根芋の吉野煮

定番の一品
何時も安堵感を感じる優しい味覚が佇み
気持ちを落ち着かせてほっこり出来ます。
根芋がとてもお優しい食感を保ちながら
シャキッとした繊維感が健やかに伸びる
この歯触りと繊維質との触れ合う喜びに
トロ〜ンと注がれる炒子出汁が滲む葛餡
心地良い食感と淡い旨味がお口を満たし
舌を悩まし気に弄んでくれます。
其処に絶妙のタイミングで爽快な刺激を
ツーンと走らせて根芋と絡み合うのです。
この生姜の刺激が根芋と巧みに絡み合い
吉野煮の名品が視覚触覚嗅覚味覚上にも
完成して素朴な味わいと満足感が訪れる。

⑤焼物

○虎河豚の焼き白子
○浜防風
○酢橘

郡司大将の指から柵の串に連なる白子へ
パラパラと振り塩が散らされて行きます。
柵の串に連なる白子がじっくり焼かれて
焦げ目がほんのりと付いて表面が狐色に
変色して行きます。
焼き立ての白子が2つ皿に盛り付けられ
ぷよんと揺れながら目の前にご登場です。
一口を齧ってみると皮がプッチプチンに
厚手の皮で噛み答え十分に面の皮も厚く
ビヨンと伸びて引き千切られるのが旨し
この皮の厚みを舌に感じつつ白子の身が
トロ〜ンと舌に蕩け出して流れて来ると
皮の厚さと白子の蕩ける食感が産みだす
コントラストから生じる絶妙なる美味が
舌を悶絶しっ放しとなり恍惚となります。
皮の焼き加減がとても美味さを膨らます
薄くても厚すぎても美味しさが半減する
焼き白子は皮身が一心同体の逸品なのだ
其処にこそ極上の珍味が潜み白子珍味が
曝け出され口内に充満する絶品の味わい

皮にへばりついた白子の名残が口内襞に
粘着して来てトロトロ感たっぷりの白子
舌をその珍味で温和な侵食を重ねてます。
厚めの皮が白子の身の中でグチャとなり
舌にピタピタと絡みつくんですよ。
んん、何て可愛い白子ちゃんなのかなぁ
と思えるほどの珍味が口内を行き交って
とても愛おしくなって来るんです。
絶品なること疑い無しの郡司大将の焼物
巧みな火入れが白子の美味さを引き出す
蕩ける白子を舐めれば舐めるほど奥から
底味がジワリジワリ舌に忍び入って来て
食感と味覚が交錯する口内調理進む味の
グラデーションが見事に開花してました。

⑥天麩羅

○鹿児島の筍のぐじの挟み揚げ
○芹の天麩羅
○木の芽

早くも鹿児島から早筍がお料理に登場
これは嬉しい。
未だ1月と言うのに九州の土の中では
春の温感が広がってるんでしょうね。
ぐじを挟んだ筍の欠片を端から齧ると
天に添えられた木の芽が芳しく鼻腔を
突いて香り高く筍の美味さをフワンと
オブラートして優しい肌触りが纏う。

早筍と若狭ぐじは個別に唐揚げにして
揚げたてのぐじを筍の間で上下に挟み
サクッと衣も軽やかに揚げてあります。

此の挟み揚げが絶妙な美味で舌に挑む
衣をサクッと齧ると破砕感が呼ばれる
筍をザクッと千切り繊細に唄う繊維質
ぐじは咀嚼するとフワァッと歯を沈め
食感のグラデーションが展開して行き
筍の甘味とぐじの嫋やかな旨味が伸び
美味しさを引き上げて来ております。

更に咀嚼を進めて筍をザクザク齧ると
歯触り優しく筍がやや野性味を帯びて

食感が元気に弾むと同時にジュワ〜ッ
筍エキスが口内に飛び散りうっとりと
する味覚に首ったけとなります。
筍とぐじのハーモニーが実に美味しく

豊満な若狭ぐじの姿態が身を曝け出し
その美味さを誘い出して身から旨味の
エキスが溢れ出して筍の甘い汁と共に
ぐじも程良い解け方で姿態を捩らせて
極上の味わいを見せてくれました。

そして筍の挟み揚げを食べる間に芹の
天麩羅から芽生える食感の心地良さが
舌を進めて下味に振られた塩味が芹に
ジワッと馴染んで来て天麩羅に輪郭を
添えて美味しさを膨らませていました。

⑦お造り

○明石の鯛の松皮作り
○赤貝
○芽甘草
○紅蓼
○たまり醤油
○山葵

赤貝から届くコリコリ感が優れて潔く
歯を弾ませて楽しい味わいを広げます。
また、
明石からの鯛は松皮作りでのご用意で
頬っぺたがニンマリほくそ笑んでます。

松皮造りは鯛のしなやかな身質の旨味
湯引きした鯛の皮がゼラチン質と共に
コリっとした身質の潔い食感をを放ち
直後に浴びせてるだろう冷水の施しで
キュッと引き締まった透明な筋肉質が
程良く柔らかみを含んだしなる肉質の
姿態が曝け出されて頗る美味を感じる

鯛の身質の膨よかさと仄かにシコシコ
食感とが交錯して楽しめるのが嬉しい
明石の海流に鍛えられた身質のキレの
良さが舌に押し寄せて来て淡白な味が
鯛の持つポテンシャルを伸ばして来て
心ゆく迄鯛の醍醐味を味わえるもので
この松皮造りには郡司大将の心意気が
込められているお造りと感じました。

⑧お椀

○伊勢海老の葛たたき
○玉子豆腐
○へぎ柚子
○菜の花
○大根と人参の相生結び

何とも滋味深き昆布のうま味佇む吸い地
椀種の伊勢海老が昆布の旨味を纏いつつ
プリップリの食感を豊かに膨らませ乍ら
無垢な甘味を振り撒く味わいで感動もの
そして更に秀逸だったのが玉子豆腐です。

なんとピュアな甘味と旨味を出すのかと
卵黄自体も濃厚な品種のものでしょうが
玉子豆腐は黄身だけで無く卵白も含んで
作られてる様で全卵の旨味がハッキリと
玉子豆腐へ反映されてる一品となります。
その玉子豆腐のぷよぷよ食感が堪んなく
優しくてフワァンと舌の上で揺れながら
プルンと甘味を発散する舌妙な味わいに
唸ってしまいましたね。

吸い地の滋味深さ
椀種と椀づまのバランス
昆布の香り
どの味覚要素もお互いに干渉する事なく
香りを楽しみながら素材の美味さを頂く
正に口福感がいっぱいに漂う幸せの味を
堪能させて頂きました。

⑨焼物

○琵琶湖本諸子山椒焼き
○木の芽酢

焼き台の上で山椒ダレを何度も上塗り
丁寧に諸子の様子を見極め乍ら火入れ
山椒ダレが本諸子全身にジンワリ染み
甘辛が程良く全身に満遍なく行き渡る

焼き本諸子を頭からザクッと齧り付く
何気無く鰻の蒲焼っぽい甘味と辛味が
舌にストレートに伝達され爽快な旨さ
山椒のツンとする刺激とタレの甘味が
仲良くお付き合いし不思議とお似合い
お互いに干渉しなくて刺激し合う感じ
この甘辛加減が諸子の旨味をグィッと
伸ばして歯触りも居心地良い美味しさ

其処に木の芽酢の酸味が上手く絡んで
此れまた格別な味わいに変化して来る

ムシャムシャ食べてると本諸子が頷いた
琵琶湖固有の水のなかで育った諸子の味
雑味の無い無垢な旨味が全身から溢れる
澄んだ身質故に山椒ダレが素直に馴染む
火入れが産むパリパリな食感
本諸子の素直な身質の美味さ
山椒ダレの刺激的な甘辛加減
何れも舌を絶妙に悩まして止まない旨さ
本諸子の醍醐味を満喫したひと時でした。

⑩炊き合わせ

○淀大根
○蛤の肌煮
○京菊菜

蛤の肌煮料理は
蛤を剥き身にして粉を打った蛤をバターで
ソテーし八方出汁で煮てウスターソースを
隠し味として含ませてから餡をかけたもの
元来は故西音松大将のお料理だそうですが
そのお料理に淀大根を付き添わせることで
郡司さんらしさを加えてお料理の表情にも
冬の季節に和みを添える味覚に整えてます。

和の炊きものに洋風の味付けが特徴な料理
何時もとは違った和洋型折衷の味わいには
ウスターソースの甘味が絶妙な塩梅で染め
和風の佇まいを保ちながら洋のコクを出し
全体が温和な和みの一品に仕上がってます。
こんな風に蛤の滋味を浮き立たせてるとは
不覚にも舌が喜び勇み燥いでしまいました。

何せこのお料理、裸煮とも言われてる通り
蛤のポテンシャルを丸裸の剥き出しにして
ウスターの洋の躾に和を佇ませた味付けと
付け合わせになる淀大根がホロホロに解け
肌煮の甘味に染まりつつ繊維感シャキッと
したしなり加減の京菊菜がいい味を出して
美味しさのバランスが絶妙な塩梅の一品で
舌を困惑させる炊き合わせとなってました。

⑪お食事

○筍ご飯
○香の物

鹿児島からの早筍での炊き込みご飯
外気はまだまだ冷たく春を感じない
然し乍ら
鹿児島の土の中ではポカポカ陽気を
筍さんたちがか感じてるのでしょう。
この早筍で炊き込みご飯を頂きます。

お米は魚沼産の一日市米を使われて
粒感がしっかりしてお米お米してる
炊き上がって来たお米はしっかりの
粒感がストレートに歯応えするもの
噛み心地良く甘みを発散してきます。
ほかほかのご飯に筍の香りが鼻から
抜けて行き口内にフゥワァンと良い
匂ひが到達し芳しく甘味を満たす。

常々思うのですが
やはりご飯は香り甘味が共鳴し合い
美味しさを倍増させる物なのだなぁ
とつくづく感じてしまいます。
この味覚要素たちが互いに絡み合い
美味を口内調理により醸成しながら
お口の中へ拡散して美味しい思いを
昇華させて行くのだと筍ご飯を頂き
満足感に充足致しました。

⑫甘味

○蕨餅
○煎茶

2022/04방문13번째

4.7

  • 요리・맛4.8
  • 서비스4.5
  • 분위기4.5
  • 가성비4.5
  • 술・음료4.5
JPY 30,000~JPY 39,9991명

飾らず驕らず真摯に謙虚に佇み素材の持ち味をピュアに引き出すお料理

◆2022.4.7(木)夕餉

◆ご予約 6ヶ月前にお店予約

◆お料理 お酒含むお会計¥32,450

旬の素材をさり気無く気取らずに
ごく普通のお料理として用意する
簡単な様で難しい
技術の裏付けが無ければ中々出来ない芸当
其れをサラリとやって退ける郡司さんの
奥床しく佇むお料理
西大将の薫陶も有るかとは思いますが
郡司さん故に秀でた事もたくさん見受けられて
気取らずに極自然体での構え方に納得される方も
多いのではと思える日本料理です。

①前菜

独活と空豆
車海老の手毬鮨
若狭笹鰈と唐墨

味覚のバリエーションが何処となく
落ち着いて旬の味を散らばせてあり
楽しい前菜なのです。
其れでいてお皿としての纏まりもある。
矢張り味覚の整え方が上手です。

独活を優しく炊いたものに
空豆の繊維食感が涼しく伸びる
笹鰈がしなやかに佇み
唐墨でお酒を煽りたくなる
空きっ腹に答える手毬鮨が
欲望をほんのりと満たしてくれて嬉しい

誠に味覚が嫋やかに佇み
味わいが自然体で進む前菜なのです。

②筍素焼き 木の芽 京都塚原産

春の旬をドンとストレートに惜し気もなく
ご用意です。
こう言うの嬉しくなりますよね。

ホイール焼きの中で良く蒸された白子筍
掘り立ての筍の半身を丸ごと蒸し焼き
半身ごと蒸される為
甘味が良く筍の身の中から浮き出て居ります。
此れをスライスして焼いたりとかしちゃうと
甘味が散って美味しく無くなるらしいです。

シンプルにお醤油を少し馴染ませて
筍の持ち味をお醤油が素朴に引き上げてます。
ザクッと咀嚼してフワッと甘い香りが放たれる
ジュッと筍の甘味が口内に噴き出て
快感が溢れ出します。
んん、これぞ春の味覚の醍醐味
大大満足な春筍の香りと味覚を頂きました。

③根芋と岩茸のお浸し

根芋は温かい吉野煮ではなく
お浸しと言うのも乙なもんですね。
飛切りをお燗にして頂いたので
根芋と岩茸の優しい繊維質の食感と
浸し地に染まった根芋のうま味が
燗酒と相性良くグイッと進んでしまいました。

④うすい豆を甘く炊いたもの

穏やかな甘味が佇むうすい豆
春の素材が春の味覚を素直に引き出す
うすい豆を優しく炊いて
素朴な甘味が舌に訪れてる時
至福の味わいに喜びが芽生える

円やかな甘味
穏やかに温かい薄い豆
慎ましくも味わい深いお出汁

薄い豆を齧ると一緒にお出汁の味わいが
謙虚に手を繋いできて
ホント、薄い豆にピタリと寄り添う感じ
とっても春の味覚をお出汁と共に
小波の如く寄せてくるのです。
この静けさが伴いホッと落ち着く味覚の
素晴らしい事
薄い豆の甘味としっとり来る繊維感を
自然に引き出している
こう言う素材の味を引き出す巧さが
郡司大将は抜きん出ていると感じます。

⑤揚げ物

ぐじと筍の挟み揚げ
芹の天ぷら

筍とぐじを別々に唐揚げにして
ぐじを挟み込んであります。
此奴が絶品な美味さで
衣をサクッ
筍をザクッ
ぐじをフワッと咀嚼して行く時の
食感のグラデーションが展開して
美味しさを引き上げております。

咀嚼を始めると衣のサラサラ感が先行して
とても軽やかな食感が訪れる
筍をサクッと齧ると
歯触り優しく筍がやや野性味を帯びた感じで
食感を伸ばすと同時にジュワ〜ッと
筍の温和な甘味が
お口の中に弾け飛んで来てうっとりする
その甘味と一緒に
ぐじが結構出しゃばって来ます。
此の筍とぐじのハーモニーが実に美味しい。
筍の甘い香りに釣られてムシャムシャと
筍ぐじを共に貪ると
豊満なぐじの肢体が身を曝け出し
ホックホクのホロリで身から旨味エキスが
溢れ出して来る感じで解けて行き
極上の味わいを見せてくれます。

衣の中でギュッと蒸されたぐじから
振り塩された塩味が淡く浮き上がって
ぐじの旨味を深掘りして行く
此れが筍の甘味と一緒になって
重なり合うものだから
堪らないほど旨旨なのです。

そしてお付き合い頂く芹の天麩羅
芹の香ばしさとほろ苦さが
衣のサクサク感の中からほんのりと
漂って来て美しい仕上がり
味覚のパーフォーマンスが
強く印象付けられた作品でした。

⑥お造り

明石の鯛の松皮作り
赤貝

お醤油
山葵
酢橘
紅蓼
花穂紫蘇

たっぷりと用意された鯛の切り身に
頬っぺたがニンマリとほくそ笑んでしまいます。
松皮作りでの贅沢なご用意です。

松皮造りの美味しさは
湯引きした皮目がゼラチン質と共に
コリっとした硬さを保ちつつ
直後に浴びせてるだろう冷水が
身質をキュッと引き締めて
程良く柔らかみを含みつつも
引き締まった肢体に仕上がって
皮目と身のコントラストが発する旨味を
味わえて幸せ気分が高揚します。

鯛の身質の膨よかさと仄かにシコシコする
食感とが交錯して楽しめるのが嬉しい
明石の海流に鍛えられたその身質のキレの
しなやかさが舌に押し寄せて来て
鯛と言う素材の持つポテンシャルを
心ゆく迄味わって貰おうと言う投げかけが有り
この松皮造りには郡司大将の心意気が
込められているお造りと感じました。

赤貝

咀嚼する度にシユッと潔い甘味が
その弾力する赤貝の身から弾けて来る
噛み応え感が素晴らしく歯触りの快適な
食感が健やかに伸びていました。

飛切りの熱燗が進んじゃいましたね。

⑦お椀

鮎魚女の葛叩き


梅肉
木の芽

鮎魚女は蛇腹の一番美しく頂ける部位を
葛で叩いて白身の円やかさを整えての
椀種のご用意です。
とてもヌメリが円やかな仕上がりで
肉肌の艶やかな肌触りが舌を
蠱惑の渦に惹き込みます。
吸い地は利尻昆布で引かれており
昆布のうま味がホッと安堵を生む
優しい滋味深い味わいです。
其処に
鮎魚女の脂からの旨味が写り
惚れ惚れするほどの慈の味わいに唸る
また
鮎魚女の純白な肢体の天に
紅が美しい梅肉が鮎魚女を慈しむかの如く
涼しく酸味を寄せて来て
鮎魚女の清らかな旨味をグッと引き立てる

そして

ヌメリ味と肌理の細やかでまろ味の伴った
鮎魚女からの脂が吸い地の面に浮きでて
地のうま味にコクを添えております。

そのヌメリ味と旨味とが交錯して
至福の味わいを作り出してます。
そして鮎魚女の肌が露わになり
一枚一枚とハラリと解けて行き
儚く消えてい行く虚しさが
とても美しく感じられました。

⑧焼物

若狭ぐじの鱗焼き
きんぴら牛蒡
はじかみ生姜
酢橘

鱗は剥がして別に焼いてあり
皮目だけをぐじの上にフワッと添えてます。

皮は鱗が綺麗に寝ており皮目パリパリ
一方、身はしっとり柔らかく仕上がり
食感のコントラストが素晴らしいです。

皮目の鱗が整然と均一に並んで
皮目からフワッと浮き上がっており
松笠焼きみたいに鱗が屹立してるのでは無く
素直に鱗を定着させた焼き方です。

皮目の美味そうな誘惑に勝てずに
パリッと齧り付くと
皮目の硬さに弾ける歯触り感
パリンと気持ち良く皮が砕けて
サクッと裂ける食感が快感を呼びます。
この清々しいほどの食感に
先ずやられちゃいますね
歯触り舌触りの鮮烈な食感が目まぐるしく
口内を駆け巡り
肌理細やかなパリパリ感の食感の
面一な音色が心地良く響く

全くどの箇所を齧ってもサクサク感が変わらない
その焦げ目にへばりついてる脂質の
ゼラチン質にも
良く火が通り甘くて美味しい。
皮目と一緒にゼラチン質が引っ付いて来るから
同時に味わいが進んで
もう皮目がパリッのザクッと突っ込まれ
ゼラチンがジュッと浮き出し
ダブルで珍味が舌を攻めて来るんです。
堪んなく美味ぁ〜い
そして皮目を堪能した後にやって来る
豊満な肢体のナチュラルなぐじの旨味が
感動する味わいでどんどん広がって行く
もううっとりして陶酔感の中に
溺れてしまいました。

⑨炊き合わせ

鯛の子
筍の直炊き

花山椒

淡いお出汁に良く馴染んだ鯛の子の
静かに佇む淡味がジワッと沈む感じの
甘味が舌に染み込んで来て
とても淑やかな味わいを頂きます。
この鯛の子だけで十分酒肴を楽しめます。

皮を剥いで身軽になった感の
剥き出しの筍を
直に炊いてやる事で
筍の甘味が穏やかな味わいで
お口の中にジュワ〜ッと
溢れ出して来てます。

筍からは無駄な水分が適度に脱水されていて
甘味の糖度がグイッと深まってる感じです。
とぉっても甘くなってて
然もサクッと歯が筍の芯の中に
吸い寄せられちゃう
この食感も堪んなくて
春は筍だなぁと口福を満喫するひと時を
頂きました。

こう言うお味は中々巡り会えないもの

筍と
鯛の子が
舌を甘やかせていると
蕗に釣られて
木の芽が
そっと寄り添いほろ苦さを添えて
キュッと甘味を引き締めて来ます。
この塩梅も素敵に筍さんたちの味覚を
美味しく刺激して爽やかな風味を
運んで来てフッと良い気分に浸ってしまいます。
こう言う流れる様に進む味覚のグラデーションに
心底うっとりしちゃいます。

⑩お食事

筍とうすい豆の炊き込みご飯
香の物
煎茶

筍が香りますね〜。
お茶碗が手元に配膳されて
湯気立ちがフワァんと登り始めた瞬間から
筍の芳しい匂ひがフワフワ浮いて来ます。
筍の甘味がご飯に透き通るように
染み込んできてます。
ご飯粒を咀嚼すると
筍の甘味が良く馴染んでて
モチッとした食感の隙間から漏れる様に
穏やかな甘味がジンワリ舌に訪れて
筍ご飯の甘美な佇まいに陶酔してしまいますね。
更に
うすい豆との相性も良くて
丸い甘味がジワッと浮き出て来て
米粒の周りに寄り添いつつ
高貴な香りが舞い散る雰囲気に
飲み込まれてしまいます。

ホクホクの米粒の食感
ふわふわ浮き上がる筍の香り
玉蜀黍の様な長閑なうすい豆の甘味
これらが一心同体となって
ご飯を盛り立ててます。
大変、美味しゅうございました。

⑪甘味

蕨餅
水出しのゲイシャコーヒー

2021/12방문12번째

4.7

  • 요리・맛4.8
  • 서비스4.5
  • 분위기4.5
  • 가성비4.5
  • 술・음료4.5
JPY 30,000~JPY 39,9991명

西氏のDNAを最も忠実に受け継いで京味の味覚を再現してると言われる郡司さんの冬料理を嗜む

◆2021.12.11(土)夕餉

◆お料理 お酒含むお会計¥37,400

①前菜

鯛の昆布締め菊花和え
蟹のふくさ焼き
自家製唐墨
百合根の胡麻和え
銀杏素揚げ

ふくさ焼きは卵と山芋で蟹のほぐし身を
焼き固めたものです。
また、お酒が断然欲しくなるものの
唐墨はお店の外で網籠に入れて
白味噌の味噌どこに漬け込んで干してあります。
不用心だなぁ、盗まれたりしないのかしら?
と思いつつ
味わい深い珍味がほんのりと
唐墨が肌理細やかにネットリとした食感を
広げつつ
この珍味をじっくりと齧りながら
お燗が来るのをお待ちしました。

百合根を胡麻和えしちゃうなんてのは
ヤバすぎませんか
こんなん百合根の優しい食感と甘味に
胡麻の香りがして美味しすぎです。

鯛の昆布締めなんぞは
チョット寝かせた感じの鯛の白身が
膨よかな食感と共に
淡白な甘味に昆布のうま味が写る美味さが
冴え渡りますね。
その味の写し方も淡くて鯛を邪魔しないの
こう言う味覚は中々作り出せないのに
さり気無く小鉢でサラッと出してくる
流石だなと思います。

味覚のバリエーションが何処となく
散らばっていて楽しい前菜。
其れでいてお皿としての纏まりもある。
矢張り味覚の整え方が上手ですよね。

②津居山 茹でズワイ蟹

ほぐし身の蟹味噌和え
爪の身
脚の身
香箱蟹
蟹酢

ズワイ蟹は津居山港で浜茹でしたものを
雄雌のセットで直送されてます。
なので蟹の身は脚も爪も
殻にぎっしり詰まって
空気の入る隙間が生じてません。

香箱蟹は下処理の施しが上手く
内子の甘味の穏やかさ
外子のつぶつぶ感の歯切れの良さ
此処まで下処理が丁寧に仕上がってるものは
珍しい
蟹味噌の濃度も抜群に良いです。

脚と爪と香箱の贅沢品
蟹味噌に風格を感じる
身も蟹味噌も浜茹でしたものを
そのままで仕入れてるからこその旨味が
其処に有る
土佐酢が蟹の白身を爽やかにサポートして
いいお仕事してますね。
特に蟹味噌のなんと言うのか甘味と蟹味噌の独特の味がこよなく融合してしっぽりとする旨味の奥深さだけは浜茹でしたものと
送られたものを後から茹でるのとでは
鮮度が落ちて来て全く異なる味わいとなってしまう

香箱蟹を食べ干した後、

香箱蟹の殻を利用して
燗酒を注いで甲羅酒を楽しませて頂く

甲羅が寂しそうに見えたので
飛切りの御燗をチビッとばかし継ぎ足して
やりました。
すると
飛切りの御燗が滅茶苦茶蟹風味を帯びた
ほんのり加減の濁酒みたいに蟹味噌が淀む
いい燗酒となりました。

③根芋の吉野煮

根芋
炒子出汁
吉野葛
生姜

定番中の定番
京味系のDNAを受け継ぐ代表作とも言える一品
根芋のアクを丁寧に抜いた後に
煮干しのお出汁に含めて
吉野葛でゆるりと炊いて
天には生姜が添えてある
こな何とも慎ましやかな滋味深い味わいに
生姜が香り高く根芋のトロリとする隙間から
ピリッとピュアな刺激を走らせる

この穏やかな蕩ける食感と
根芋の舌を慰めてくれる優しい繊維感
ツンと来る生姜風味の刺激的な囁きに
舌がうっとりして頷き
ほっこりするうま味に癒されてしまう
素朴ながらも逸品の極みなのである

④虎河豚の白子焼き

白子
酢橘
浜防風

熱々焼き立ての白子さんです。

お箸でチョコンと突いてみます
面白い様に
ぷよぷよん
ぽよよ〜んと
白子の表皮が弾んでおります。
もう一回グッとお箸に力を入れて突く
プチン、薄皮が破けます。
トロ〜ン
白子の身が
タラ〜ッと流れ出します。
湯気立ちの香りが甘く漂います。
スプーンで白子の白身を掬い上げて
ふわふわぁ〜んと揺ら揺らしてる白子さんを
徐に舌が受け止めて白子の身を捧げます。
薄皮の真鱈模様の焦げ目が美味しい
皮目からジンワリと浮き上がる塩味
焦げ目から滲むほろ苦さ
薄皮に付着してるゼラチン質の甘美な佇まい
三味一体の味覚が創り出す耽美なる旋律

じっくりと味わっていると
味蕾が起きてくる
おはよぉ〜みたいな感じで味蕾が
覚醒してくるのである
白子の甘味が奥行きを広げて
味蕾一面に伸びて行く
味蕾が陶酔にどんどん惹き込まれて行く
この至福の美味にうっとりして
満足感が広がり
透き通るような耽美な味覚に口福感で
いっぱいになりました。

⑤海老芋の唐揚げ 富田林

薄衣の軽さ
サクッと
軽やかに
揚げたての状態も素晴らしくて
程良い脱水感あり
ネチッとしつこく無いのも素敵

大振りの海老芋を鍋のお出汁で炊いて
お出汁のうま味が海老芋に写ってから
軽く油を通して唐揚げにしてます。
衣は薄く纏わせてます。
この丁寧な仕込み故の繊細な甘さが
海老芋の唐揚げから浮き出るんですね。

サクッと噛んでフワッと粉質感が浮き上がる
品の良い上質なお芋の蠱惑的な食感に舌が
翻弄されっ放しでした。

⑥お造り

明石の鯛の松皮作り
背と腹
皮剥の肝ポン酢
醤油

たっぷりと用意された鯛の切り身に
つい、ニンマリほくそ笑んでしまいます。
松皮作りを背側と腹側の両方という
贅沢なご用意です。

松皮造りの美味しさは
湯引きした皮目がゼラチン質と共に
コリっとした硬さを保ちつつ
直後に浴びせてるだろう冷水が
身質をキュッと引き締めて
程良く柔らかみを含みつつも
引き締まった肢体に仕上がって
皮目と身のコントラストが発する旨味を
味わえて幸せ気分が高揚します。

皮が柔らか目の腹側は少し厚めにスライスされ
背側は幅狭く切られて
身質の膨よかさの違いや
食感の落差が交錯して楽しめるのが嬉しい
淡路の海流に鍛えられたその身質のキレの
しなやかさが何とも言い難く舌に寄せて来て
鯛と言う素材の持つポテンシャルを
心ゆく迄味わって貰おうと言う投げかけが有り
この松皮造りには郡司さんの
さり気無い思いやりが込められているお造りと
感じました。

⑦お椀

赤甘鯛の霙仕立て
焼き椎茸
鴬菜
檸檬の皮の短冊

近江蕪の霙の舌触り感がとても
サラサラとする食感で
霙がサラサラと舌の上を流れて行く
舌が霙を追いかける様に霙の甘味に触れて
その温感で心までポカポカ温めてくれてます。
とっても穏やかに甘味を訴えて来る霙餡です。

その霙餡の中に赤甘鯛がポッカリと浮かぶ
甘鯛を包む穏やかなる蕪の霙からは
お出汁の優しいうま味が感じられて
甘鯛の身から流れ込む甘味とも重なり合い
とても滋味深い味わいに舌が癒されます。

そして程良く火入れされた赤甘鯛は
しっとりとした身質が際立ち
霙の中でハラリと解けて
甘鯛らしい淡白な旨味を舌に放ち
そのヌメリ味が舌を艶めかしく撫でて
官能的な味わいで舌に抱きついて来ます。
温かい霙が絡んだ甘鯛には
こっくりとする旨味が広がり
つい、舌を甘い味覚に委ねたくなりますね。

⑧琵琶湖の本諸子の山椒焼き

琵琶湖の固有種である本諸子を味淋とお酒と魯山人醤油を合わせた甘タレを掛け焼きにしたもの
5尾で盛り付け

はじかみ
木の芽酢

本諸子をタレで軽く掛け焼きに施し
頭から齧るとフワフワな食感に加えて
仄かに山椒が香り甘味がフッと浮き上がる
甘タレに少し飽きたら
木の芽酢でスッキリさせて
味覚のグラデーションを楽しめるのも
巧みな仕掛けと思える
照り焼きか木の芽酢かの択一ではなくて
何方でもお好みに合わせて味覚の変遷を
堪能して欲しいと言う店主の囁きが
聞こえて来る逸品なのです。

⑨ 炊き合わせ

淀大根
蛤の肌煮
ほうれん草

大振りの蛤に小麦粉とバターで薄く衣揚げ
八方だしで伸ばしたウスターソースを
餡掛けの様に瀞みを付けて蛤に纏わせてます。
元々は音松氏の料理です。

お大根が優しくお口の中で解けて行く
その経過が滅茶美味しく感じられる
たっぷりとお出汁が淀大根に注がれてて
ホロホロとお大根の繊維質が溶けて消えて行く
旨味がたっぷりお大根からジュゥ〜って
流れ落ちて来る
蛤の肌煮からのソース味がお出汁の中に
混流して混ぜ混ぜとなり
ウスターの甘味とお出汁のうま味のダブルスで
舌に寄せて来る
余韻が気持ちよく残ります。

⑩お食事

イクラご飯
お海苔
香の物
煎茶

ホクホク白ご飯の上にイクラ絨毯が
ギッシリ敷き詰められております。
うっとり見惚れちゃまいすね〜。
スプーンでイクラちゃんと白ご飯を
掬ってお口にソロリと放り込んでみます。

プチュンプチュンとイクラちゃんの
小粒たちが
口内で潰されて行き
イクラから放たれるジューシィエキスが
白ご飯の米粒に浸透してジュルンとなり
リゾット化して抜群の美味しさで満たされる

少しイクラご飯を食べ進んだところで
残りのイクラをグチョッと掻き混ぜて
ご飯をイクラジュースで染めてみました。
するとイケラの薄皮がプチプチと裂けて
イクラがどんどん溶けて来て
ご飯が黄色っぽく染まる
まるでTKGと同じ感じになり
其れをザクザクッと掻き込むと
卵黄の甘味が浮き上がって来ておりめした。
イクラの鮮度が良いと卵黄に酷似した甘味が
放たれるんですね。
卵黄の黄身が滲んだご飯みたいに
とても耽美な味わいを楽しめて
絶品イクラ掛けご飯を味わえて
舌が口福感でいっぱいとなりました。

⑪昆布トロご飯

別名魯山人ご飯
白ご飯
利尻昆布
鰹節のお出汁
魯山人醤油

シンプルなお料理だけど
利尻昆布のうま味を全力で引き出す料理

利尻昆布を短冊上に細かくカットしたものを
鰹のお出汁に只管浸して一番出汁を引く
ボールの中には昆布を入れたままのお出汁が
佇んでいます。
そのお出汁を只管お箸でシャカシャカ
泡立ちが出来るまで脇目も振らず
かき混ぜ続けます。
郡司大将曰く
この時が勝負で昆布の状態を見ながら
泡が立つか立たないかで昆布トロご飯の運命が
決まるそうです。
稀に泡立ちが少ないと今日はダメだとなり
昆布トロご飯とならずで
終えてしまう場合もあるそうです。

今炊き上がったばかりの湯気立ちする白ご飯に
昆布トロをお玉で掬ってご飯の上に掛けます。
ザクザクッとお茶碗をかき混ぜ
ズルズル〜ッと啜ります。
お口の中に昆布のうま味が
濃厚なまでに入って来てご飯をネットリ包んで
昆布のうま味芳醇に香り立ち
昆布トロご飯の醍醐味を頂きました。

⑫甘味
お汁粉
焼き餅
珍しく蕨餅では無く
寒い季節に温かい甘味がお口に優しい。

⑬水出しのゲイシャコーヒー

2021/10방문11번째

4.7

  • 요리・맛4.8
  • 서비스4.5
  • 분위기4.5
  • 가성비4.5
  • 술・음료4.5
JPY 30,000~JPY 39,9991명

秋の素材をどこまでも突き詰めて 秋味をシンプルに淡く佇ませる郡司料理

◆2021.10.9(土)夕餉

◆お料理 お酒含むお会計¥37,950

①松茸煮麺

鯛のお出汁で煮麺
岡山の松茸
酢橘

先付は
秋味一番を嗜ませてくれる心意気に
感謝したくなる一品
少し底冷えする体にほっこりと暖を取って
舌を癒してくれる蓋物
鯛の骨から取ったお出汁が
上品なうま味を醸し出している
煮麺の温かみがツルツル〜ッと喉を
軽快に走り抜けて行き温感が微笑む
煮麺に纏う松茸の芳しき香り
香ばしさに誘われるままに煮麺に
松茸を絡ませながら名残の吸い地を楽しむ
はぁ、ほっこりする暖かさに癒されますね。

②前菜

柿なます胡麻和え
子持ち鮎の甘露煮
半生ばちこ
和栗
銀杏
零余子

他の季節の時と違って
秋の前菜はより八寸に近い品数で
中身も秋の布陣が充実のものばかり

この季節の零余子がいいですね。
大粒の零余子に特有の甘みが潜んでおり
齧ると豆が潰れる時に発散する甘みが
ソワソワしながら舌に忍び寄ってくる感じが
楽しくなる
こう言う一品を頂くと酒が恋しくなる

和栗の蒸し加減が絶妙な食感を呼び起こして
柔らかいでも無く硬いでも無く
その真ん中ほどの硬さで
コリッと噛むとポロッと崩れて
穏やかに和栗らしい品の良い甘みが
口内に放たれます。
噛んだ後にはお口の中でサクッと
実が崩れ落ちて来て
ポロポロとなって落ちていく食感が
また楽しくなります。

残しておいた鮎の甘露煮をソロリと
舌に乗せてやる
鮎のお子様たちが粒々感をいっぱいに
発散させて来て
その甘露煮のこってりとした甘味を
お口に充満させて
食感の楽しさと甘露煮の甘味が染み付いた
鮎の妙味を頂き嬉しくなります。

最後まで取り置きしておいた
秋の味覚代表とも言える
銀杏の素揚げを噛み砕いて銀杏のほろ苦さ漂う
甘味を舌で感じ取りながら秋味を満喫致しました。

③焼き松茸

岡山の松茸
コロが極太で蕾のものを焼き台で素焼き
お醤油
酢橘

岡山産の松茸の蕾が開きかけてる所と言った
感じの一品を素朴な焼き物でのご用意です。
コロが極太なのです。
その太い松茸のコロをギュッと噛み切って
グニョグニョと惜しげもなくmogmogします
中身がとぉっても瑞々しく
松茸のエキスがジュワンと滲み出します。
更に
松茸のコロをザクッと歯で食い千切ると
松茸の気高き匂ひ薫るエキスが浮き上がり
そのうま味でお口の中を満たしていきます。
お口の中は瞬く間に松茸の香りと妙味が
渦巻いて舌は大満足の中、
喜びを隠しきれません。
その松茸さんが丸ごと一本頂けちゃって
至福の時を迎えております。

④雲子の塩焼き

雲子
浜防風

トロンと蕩ける
雲子の美味さは食感と瀞ける白子の甘み

うふふ、とほくそ笑んでしまうのは
私だけでしょうか
お久し振りで御座います。
この日をどれほどお待ちした事か
大好きな雲子ちゃん
先ずはジワッと焼き上がって
雲子の本体から水分が蒸発中
湯気立ちしている雲子さんの
美しい艶かしく皺が寄せてる
立派なお姿をマジマジと見て
鑑賞に耽ってしまいますよ。

さぁ、箸先でチョンと突いて
ぷよよ〜んと揺れております。
もう、めっちゃ可愛いではありませんか。
んん、崩したくなぁい
でも、食べたぁい、と矛盾する思いを
試行錯誤しつつ
思い切って端っこをチョコンと摘んで
お口の中にポン!
んん、うふふで御座いますな
此れはホント久しぶりだと
これ程迄に舌も蕩ける魅惑の瀞みの中に
迷い込んでしまう物かと戸惑う
この蠱惑的な舌触りには
熱烈大歓迎する甘美な味わいがうまれてる
こんなにも鮮烈なる珍味だったかと
今更ながらこの一年振りの珍味に出会えた事に
歓喜乱舞してしまいますよ。
もう、嬉しい味覚の渦に巻き込まれて
堪りませんね。
その雲子の柔らか味と温度感が舌をこっくりと
迎えてくれて
プヨンと揺れて薄皮が破れる
プチュんと白身が弾け飛んできて
とろっとする
そして
しっぽりと舌に抱きついて来て
フワッと塩味が浮かび上がる
このヤバイやばい味覚の演技に
舌は溺れてしまいますね。

⑤海胆茄子

淡路島 由良の赤海胆
賀茂茄子

絶品である
赤海胆と賀茂茄子のデュエットが
奏でる不思議な妙味溢れる味覚に
舌がそのまま陶酔の世界に
入り込んでしまいそう

食感
温感
視覚
味覚
知覚
嗅覚
のどのセンスもフル回転して覚束ない
滋味深さが佇む味わいに目が眩んでしまう

赤海胆をおんぶしてる茄子を丸ごと
一口で一気に頂く

途端に迸る温感冷感のコントラスト
赤海胆と焼き茄子の珍味妙味のマリアージュ
訪れる至福の味わい
信じ難い美しさを携えた美味なる舞
まさに美味が円舞している

何と言っても素揚げした焼き茄子特有の
お焦げ面の香ばしさに加えて
海胆の珍味が溶け込んで来る味覚の
マリアージュに衝撃を覚えてしまう
茄子に油が入ってるからこその生き生きしてる
繊維質の食感が雲丹の冷感と茄子の温感との
素晴らしい味のコントラストを育み
美味を昇華させて味覚の領域を突き抜けて行く
一口目で完全にノックアウト
2個目でやや正気に戻り
自分の舌の不甲斐なさを素直に感じ取り
勉強不足と痛感致しました。

⑥お造り

伊勢海老
鯛の松皮作り
酢橘
山葵
醤油

何時もは鯛が主人公で
松皮作りの傍らにお友達がお付き合いと言う
お造りなのですが
本日は伊勢海老が主役でした。
この躍動感溢れるプリプリ感の新鮮な
踊り子の舞にはダイナミズムを感じ
その身質の小気味よい弾力感に
舌が狼狽えてしまいました。
山葵醤油が伊勢海老の甘味を際立たせて来て
味わいに奥行きの深みを与えておりました。

また、松皮造りの美味しさは
湯引きした皮目がゼラチン質と共に
コリっとした硬さを保ちつつ
直後に浴びせてるだろう冷水が
身質をキュッと引き締めて
程良く柔らかみを含みつつも
引き締まった肢体に仕上がって
皮目と身のコントラストが発する旨味を
味わえて幸せ気分が高揚します。

⑦鱧松鍋

淡路の鱧
岡山の松茸
ポン酢

お出汁に浸されて鱧松がグツグツ煮立ちながら
お手前に届いて香り高い湯気がフワワァ〜ンと
立ち昇って松茸の湯船に浸かってる様な良い気分に陥って行きます。
その香りに囲まれながら
煮立つ鱧松をジッと見つめてますと
欲が沸々と沸き起こり舌が疼いて来ました。
取り皿にお出汁を少し注いで
一口飲みます。
んん、うま味の滋味深さに参ってしまいますね。
ベースは昆布出汁に
鱧の中骨を焼いてお出しを取ってます。
そのお出汁に鱧の煮立つ旨味も
松茸の香りも写って
コク深さを感じるもちっとも嫌らしくない
爽やかなうま味を演じています。
鱧の脂質の爽やかさ
松茸のうま味の品格と香り
これらが遺憾なくポテンシャルを発揮して
お出汁に写り込んで美味さを浄化してる如く
味わい深さがジンジンと舌に伝わって来ます。
ゴクリと飲み干してもう一杯
ヤバ、止まらなくなりそう
飲み進んでるうちにお出汁にどんどん鱧の旨味が
移るのでしょう。
吸い地のうま味がどんどん変わって行くのが
分かります。
そしてその浸し地に鱧が馴染んで
鱧自身に妙味を深掘りして行くのです。

味が滲みてる鱧には
そのまま素直に浸し地の味で頂くのも良し
ポン酢をチョンと漬けてでも良し
酢橘で酸味を効かせても良し
三拍子揃えて味わうも良し
鱧は全部の味付け楽しめる様に
たっぷりとご用意頂いてます

そして秀逸なのは松茸です
傘の大きな松茸がうま地にどっぷりと浸り
味わいも染み込んで
地のうま味が滲み出し
適度に繊維質が解けて
舌にズッポリと抱きついて来ちゃう
厚みのある松茸の襞に触れると
しっぽり襞と傘の肉の部分が折り重なる様に
絡みつき松茸のうま味がジュウッと
滴り落ちて来る
一枚食べてもう一枚もグッと咀嚼してやる
ん、此れは凄いぞ
うま味が凝縮されてるのか
コク深さが一枚目より濃厚に感じる
松茸の濃度が強い
松茸から派生したお出汁のうま味で
松茸自身を浸してる為か
松茸が自分自身の美味さを昇華させている
その雫だけでお酒いけちゃうな
フゥ、食べ切ってお出しも全部飲み干して
満足満足の鍋紀行でした。

⑧松茸フライ

酢橘

イカリソース

鱧松を堪能したので
ご飯かなと思ってましたら
わ〜い、
松茸の追い討ちに出会してしまいました。
此処でフライを持って来るとは
用意周到の郡司料理に拍手したい。
然もですよ
傘とコロと両方共に揚げてご用意の贅沢さ
傘もでかいやつです。
コロも極太の奴です。
両方食べれるなんて嬉しすぎる
傘は広く手を広げたままフライに
フライをザクッと齧ると
胞子がお口の中でフワフワァンと
拡散する感じで松茸の芳醇な香りが充満する
方やコロのフライは
とぉ〜ってもジュゥシィなエキスが滴る良い男前の松茸君です。
此方も齧って松茸エキスがジュワ〜なのです。

とてもお口の中で瑞々しく松茸が弾けます。
この松茸の美味さにピッタリ寄り添う
イカリソースの風味が松茸をより一層
味わい深く引き立てて舌を夢心地に誘って
行きました。

⑨炊き合わせ

蕪の吹寄せ煮
松茸
銀杏
車海老
三つ葉
伊勢海老の味噌をお出汁で伸ばした餡

蕪の柔らか味
穏やかな蕪の甘味が舌に優しく
寄せてくる吹き寄せ

蕪はお出汁の薄味が淡くジワッと染み込んで
淡味が蕪の繊維からフッと浮き出ている
咀嚼するとホロホロと解けてきて
淡いうま味が舌にジュゥ〜って言う感じで
零れて来ます。
蕪から流れ出るお出汁のうま味と
伊勢海老の甲殻風味漂う銀餡が
松茸の角切りや銀杏のコリッとした食感に
絡みながらトロンとした旨味が伸びて来ていた。
ほんのり浮き上がる海老味噌の風味と甲殻の香り
蕪の解ける淡味と対照的なうま味の深い味覚が
重なり合い妙味の変化を楽しめる一品と
なってました。

⑩お食事

松茸ご飯
香の物

ご飯はお出汁で炊いて
醤油で少しお味を整えて
松茸わんさか放り込んで
ジッと蒸し上げて
松茸の香りをいっぱい米粒に写して
極上の松茸ご飯が仕上がっております。

炊き上がったホクホクの松茸ご飯は
土鍋の鍋蓋を取った瞬間にフワフワァンと
カウンタ越しにまで
気高く香るわ匂ひが散るわでうっとりです。
お腹いっぱいの筈ですが
食欲が湧いて来ちゃうのが不思議ですね。

その松茸ご飯に一目散にお箸を突っ込み
松茸薫る口福ご飯を噛み締めます。
ご飯の旨味が何とも穏やかな味わいにて
mogmogすると松茸の美味さが
ジワリジワリと舌に染み込んで
松茸ご飯の妙味に舌が震えちゃいます。

本日の松茸三昧のお祭りに出会えて
口福気分の極みを頂くことが出来ました。
郡司大将に感謝感謝で御座います。

⑪甘味

蕨餅
アイスコーヒー

2021/07방문10번째

4.7

  • 요리・맛4.8
  • 서비스4.5
  • 분위기4.5
  • 가성비4.5
  • 술・음료4.5
JPY 30,000~JPY 39,9991명

郡司さんの焼き鮎は絶妙な火入れによる舌妙な味わいを作り出していた。

◆2021.7.11(日)夕餉

◆お料理 お酒含むお会計¥36,300

①前菜3品

白瓜の柴漬け射込み
お茄子のガクを素揚げにして黒胡麻と炊いたもの
茗荷を巻いた鯛鮨
ばちこ
カマスの炙り
焼き雲丹

何時も思うのですが前菜3品の
味覚のバランスが良い事に感心してしまいます。
白瓜を噛むとシャリシャリして来て
涼しくも瑞々しい食感が広がりながら
芝付が心地良い酸味を振り撒く

茄子のガクまで黒胡麻で一品にしちゃうのには
チョット驚き
素揚げしてから黒胡麻で和えてるのですが
此れがまた、憎らしい程に旨い
ほんのり香る胡麻風味に
僅かに舌で感じる塩味と
茄子の甘味が微妙なバランスで忍び寄る
緻密に計算されてるかのような繊細な味覚
この黒胡麻和えのガクをアテに
天領をチビチビやってると
時間が経つのを忘れそうです。

更にばちこもお供に添えられてますので
クイックイと煽りたくなりますね。

変わり種が焼き雲丹です。
焼き雲丹を頂く前にカマスを味わっており
カマスの炙りがしっとりと脂を
身質に纏う艶かしい甘味が滲む美味さに比して
対峙するかのような焼き雲丹一品の
寄り添わせ方で
程良い温感が雲丹珍味を甘美な旨味へと
昇華させていて
この一品がお酒を呼び込む雲丹の甘苦さを
讃えている様な品位を感じる美味しさでした。

②鱧の皮と胡瓜の酢の物

鱧を余す所なく全部を使い切り
大海の恵みを活かし切るお料理
後ほど身の部分を使われての一品も
出されますが
お口の中をサッパリと食材に馴染ませて
鱧の皮を焼いたものと
胡瓜の酢の物とを和えてます。
とてもシンプルな素材感で
涼しい味覚を作り出している一品
こう言う何でもない素材を美味しいものに
作り替えてしまう事にかけては
郡司さんの面目躍如と言う所でしょうか
茄子のガクや鱧の皮が
こんなに美味しいものに化けるとは
嬉しくなりますね。

③芋茎の吉野煮

滋賀県産の芋茎を使用しての定番の一品
鰹昆布に炒子を合わせた出汁で炊いて
芋茎と言う何の変哲も無い根菜にうま味を
付けて味わい深き一品に仕上げる
皮剥きも大変な作業ですが
これ程ピュアな繊維質を感じるお料理も
珍しいかと思います。
その芋茎の妙味に生姜が程よく絡む
刺激的なアクセントを加えて来ます。
お出汁のうま味が芋茎をシャキッと
噛むとジュウ〜ッと口の中に零れ落ちる
と同時に生姜が痺れをほんのり感じさせて
寄り添う
この合わせ技が素敵な味覚を誘って
とても良い妙味を舌に運んでくれてました。
ほっこりありがとうと言いたくなる作品。

④無花果の田楽味噌

無花果をシンプルに蒸して
田楽味噌を添えて

ご家庭でも蒸し器で簡単に作れますよ
とのお話を郡司さんよりお伺い
ご自宅でこんなに甘美な思いが
お試しできるならばとチャレンジしたくなります
そうは言っても
此処まで無花果を
瑞々しくジューシィに甘味を膨らませて
冷製の冷感も整えて仕上げるには
相当な熟練度が必要なのは分かります。
やはりプロの作りだす無花果の優しさや
繊維感がソフトに維持された上で
無花果の持つジューシィさをナチュラルに
蒸し出す技と言うものには
驚かざるを得ませんね。
舌がウルウルしてしまうほど
ジューシィさが溢れる耽美な味わいに
田楽味噌の長閑な甘酸っぱさが柔らかく
無花果を包み込んで麗しいほどの美味を
作り出しておりました。

⑤揚げ物

鱧あられ
穂紫蘇の唐揚げ

鱧切りした後の鱧の身を葛打ちしてから
揚げてます。
そうするとコロコロする鱧のあられ揚げが
出来上がるそうです。
鱧があられ煎餅のとなって一山にして
盛り付けられてます。
穂紫蘇も唐揚げとなって可愛く添えられてます。
一個ずつお口にポンポン放り込んでいきます。
カリカリッとした食感が走りながら衣が破られて
中の鱧がサクサクッと心地良く響いちゃいます。
歯に触れてカリッと裂ける食感が爽快
そしてほんのりと浮かんでくる程良い塩味
更 最初はカリッサクッの食感だけの鱧かと
思いましたが
何個か食べ進むうちに
ザクッと食い込むと鱧の白身が小さいながらも
フワッとしてぼんやり淡白な甘味が少しだけ
感じられて来ました。
この順番にカリッサクッと来てザクッと流れる
味覚の巡り合わせに食が止まらなくなり
舌も歯も鱧あられの虜となっちゃいました。

⑥お造り

鯛の松皮造り
アコウの湯洗い
花付き胡瓜

ポン酢
醤油
山葵
バクダイ

松皮は郡司さんの定番ですが
鯛の皮と身の間に隠されているゼラチン質に
豊かな味わいが潜んでます。
たっぷりと用意された鯛の切り身に
つい、ニンマリほくそ笑んでしまうのです。
皮が柔らかい腹側は少し厚めにスライスされ
背側は幅狭く切られて
身質の豊かさの違いや
食感の落差が交錯して楽しめるのが嬉しい
淡路の海流に鍛えられたその身質のしなやかさが何とも言い難く舌に挑んでくる
其れ等全部を合わせて温かく
鯛が舌を迎え入れてくれる
この松皮造りには郡司さんの
さり気無い思いやりが込められています。

そしてこの一皿には
松皮の相方を旬のお魚に変えて
季節感を出されています。

アコウが実に良いです。
お造りの素材としては夏に旬を迎えるお魚
舌触りがサラサラした身質で
涼しげな装いを感じるお刺身
引き締まってる身質のしなやかさが優しくて
噛むと自然な弾力感で飛び跳ねるのてくる
其れでいてサラサラなのである。
力強くて品が良いアコウ
優れものですね。

⑦お椀

鱧松
蓴菜
酢橘

吸い地は鰹昆布の一番出汁
此処までは定番ですし順当
しかし、まさかの松茸?
鱧松って秋でしょって思ってましたら
今月今夜、お出ましになるとは
うふふで御座います。
長野の早松茸とのこと
勿論、コロは小さいですが
立派に香りますぅ〜。
あぁ、この匂ひを薄らとですが
この時期に味わえるなんて
ラッキー以外何者でも有りません。
鱧はまったりと葛打ちされてて
円やかなヌメリ味も満喫
蓴菜のヌルが楽しそうにプルプルするし
松茸のコロを齧ると小さいながらも
吸い地のうま味に浸された
コロがジューシィな繊維質を口内に
溢れ返します。
お椀の吸い地を飲み干して
ほっこりと舌が癒されました。

⑧鮎の塩焼き

上桂川の鮎
蓼酢
はじかみ

郡司さんらしく
じっくり焼き上げるのではなく
グッと強火で焼き上げて
ややレア感を残したままの鮎焼き加減
故にお好みにより中骨は外しますのでと言う
お申し出があります。

この焼き方ですと
鮎の身を素直に感じられて
鮎のふっくらとした旨味が
口内に広がり沢山味わえます。
小骨感が少しその分引っかかる感じがしますが
ポリポリ咀嚼してやると
其れも身の中に隠れてしまい
心地良い歯触りとなります。
何と言ってもフワッとしてふかふかの鮎の身と
ワタの部分もほろ苦さが生きていて共鳴し合い
程良い温感と共に訪れる甘苦さが
答えられませんね。
ムシャムシャと尻尾まで一気に食い千切り
お酒も忘れて一心不乱に鮎の醍醐味を
堪能致しました。

⑨煮物

アコウの兜煮
牛蒡

味覚もポーションも食感も最高な煮付けです。
煮汁はお酒とお醤油とお砂糖だけなのですが
煮汁のアコウへの染み込ませ方が素晴らしい
もう、完璧な煮付けで御座いますよ。
本日の郡司スペシャルです。
こう言うガツンと来る奴
郡司さんのお料理では
中々出会さないですが
良く聞きましたら本日だけの
気まぐれ料理だそうです。
おぉ、なんと言う幸運なのかなと
嬉しくなりました。
アコウは目ん玉がコリコリっとして
周りのゼラチン質もぷよんぷよんです。
アコウの煮汁の染み込んだ白身は
気怠く耽美な甘味がジワジワと
舌に滲み出してコク深き甘味が
舌の味蕾まで浸食する感じです。
濃度の奥行き広がる旨味と甘味が交錯する
味覚の連続で舌がぶち切れそうでした。
堪りませんね、こりゃ
艶々ホクホクの白米さんが欲しくなります。
頭の骨にこびり付いてる僅かな肉片まで
全部舐め回してしっぽりとした甘味を
頂いて舌は大満足しておりました。

⑩お食事

鮎の炊き込みご飯
大葉を刻んだもの
黒胡椒
香の物

炊き込みご飯には刻み大葉が満遍なく散らされて

【一膳目】
鮎ご飯を其の儘で
黒胡椒が良いアクセントの刺激的な風味を添えて
刻まれた大葉もご飯に爽やかな香りを
呼び込んでます。
mogmogするのがメッチャ楽しくなるご飯です。
お出汁の効いた米粒のうま味
ホクホクする米粒の隙間から
鮎の身がポロポロと零れ落ちて
鮎の味が馴染んだご飯がとても奥深き味わいを
見せてくれます。
んん、うんめぇ〜。
一気に一膳目を食べ切り勢いで
其の儘立て続けにお代わりを所望。

【二膳目】
鮎ご飯に淡路の赤雲丹乗せ

お代わりをしましたら
ご飯をお色直し頂き何と
鮎ご飯に雲丹様乗せと来ちゃいました。
この辺の味変のご用意も素敵な対応なのが
郡司料理の魅力の一つでも有ります。
お変わりしてみないと分からないのが
良い感じなのです。

赤雲丹が鮎と混ざって珍味振り撒き放題で
鮎と雲丹って意外と合うじゃん、と感激。
美味三昧にほっぺ緩みっぱなしです。

【三膳目】
鮎ご飯に昆布トロ

雲丹鮎ご飯を食べていたら
何やらカシャカシャ昆布を掻き混ぜる
あの何時もの音色が聞こえて来るでは
有りませんか。
おぉ、本日は昆布トロの用意もあるぅ!
俄然お腹が張り切っちゃいますね。
然も白ご飯では無く
鮎ご飯に昆布トロと言う贅沢品での
お出ましです。
んん、此奴は早々に何度も出逢える代物ではない
鮎のこの季節だけだなと覚悟して食べねば。
寄って2杯もお代わりしてしまいました。
ズルズルズル〜ッと昆布トロ塗れの鮎ご飯を
お口に吸い込みます。
うほぉ〜、色んな味変が重なり合って来るぅ。
昆布トロのトロンとした瀞み
鮎ご飯の甘味とうま味
昆布のうま味
昆布トロ塗れの米粒のザクザク感
昆布が鮎に絡んで鮎の身も一緒に蕩けて行く
そんなのが全部一緒に絡み合って
混沌とした妙味が口腔内をグルグル駆け巡る
ウンマ、此奴は激ヤバですよ。
ふぅ、お腹がいっぱいとなり
もう無理って言うくらい
久し振りにご飯を食べたぁ。

⑪甘味

蕨餅
アイスコーヒー

2021/04방문9번째

4.7

  • 요리・맛4.8
  • 서비스4.5
  • 분위기4.5
  • 가성비4.5
  • 술・음료4.5
JPY 30,000~JPY 39,9991명

白子筍を炊いたり焼いたりして炊き込みご飯まで満喫する贅沢な郡司さんの春料理

◆2021.4.5(月)夕餉

◆お料理 お酒含むお会計¥31,350

◆ご予約 9ヶ月前にお店で予約

①前菜盛り合わせ

海老の手毬寿司
蕨の胡麻和え
空豆

唐墨

お皿の上には
中央から赤く染まった手毬寿司が可愛く
左隣には胡麻の香りが甘く漂う蕨に
永遠にビールのお供、空豆さんが配置され
右隣には柔らかく炊いた鮑と自家製唐墨が
両脇を固めていらっしゃいます。

定番となってます此方の盛り合わせは
どれもお酒を勧めてしまうアテの名品シリーズ
甘辛をグッと控えめな味付けにして
素材の自然の味わいを上手に引き出しています。

空豆がシャキッとした食感を運んだら
鮑がコリッとした弾力感で舌を迎えて
舌をもてなしてくれます。
唐墨がややしっとりめに塩味伴う珍味を
振り撒けば
蕨が胡麻の甘い香りで和める味わいを運んで
食感と味覚を変幻自在に感じさせて
楽しく舌と遊んでくれるアテばかりです。
そして〆に手毬をお腹に入れて酢飯が
少しばかりお腹を満たして空腹の苛立ちを
宥めてくれます。
誠にバランスの良い前菜なのです。

②根芋と岩茸のお浸し

サッパリと根芋をお浸しにしてます。
岩茸がコリッとした食感を絡ませての
大人しい味の組み合わせ
根芋は吉野煮とばかり思ってましたので
偶に冷製のもので根芋の繊維質をシャキッと
味わうのも新鮮な感じがして楽しめます。
と言うことは本日は吉野煮は無し?かなぁと
友人と呟いてましたら
後で吉野煮も追加して頂けました。
郡司さんお優しいのです。

◉天領

③薄い豆煮浸し

紀州の薄い豆をお出汁で炊いてます。
お優しい〜
ホント、癒される優しい味わいにうっとり
この繊細な味
舌に届いた時のほっこり感
何とも言えない穏やかな甘味
淡くお出汁の吸い地が漂う中
薄い豆の甘味が品良くお出汁にも移って
お互いを抱きしめ合っていました。

④白子筍の焼物

丸ごと輪切りにした白子の筍
身圧な所をドスンと言う感じで
ご用意頂きました。
一口目でガッツリ頂こうと思い
大齧りしてみると
サクサクッと歯が筍の中に沈むんですよ
んん、心地良い〜
この歯触りに痺れちゃぃますね。
良く火が筍の芯まで通っていて
ジンワリと焼かれてるので
噛んだ途端に
ザクッと筍の繊維質が歯を包み込み
香りがパァ〜ッと広がり
ジュッと筍のエキスが滲み出て来て
甘く甘く舌を誘ってくるのです。
その甘美な事
堪りませんね〜。
また、この品の良い筍に
魯山人醤油がいい塩梅に甘味を
膨らませてくるんですよ。
もう答えられんわ。
筍から麗しき甘味が口内に充満する時
至福の味わいにウルウルしちゃいました。

⑤天麩羅

小柱
鱈の目

揚げ衣のサクサク感
どうしてるんだろう
コーンスターチでも含ませてるのかな?
或いは濾したりしてるのかもしれませんが
衣が兎に角サラサラでサクサクなの。
こう言う感じは中々天麩羅屋さんでも
巡り合わないもの。

小柱は塩味が淡く振られていて
ジワリ塩気が伸びて美味しい
其処に
小柱の甘味がサクサクの衣と一緒に
舌に馴染んで来て更に天麩羅の妙味を
膨らませて来ちゃう

一方、鱈の目は可愛く揚げられたお姿其の儘で
揚げてから土佐酢を通してます。
鱈の目に薄く纏った酸味が
いい塩梅で舌を刺激して来て
天麩羅の中で程良く蒸された鱈の目が
シャキッとしつつもジュワンと旨味を
浮き出させてます。

何方の天麩羅からも秀逸なる美味を頂きました。

⑥お造り


鯛の松風

魯山人醤油
山葵
紅蓼
花穂紫蘇
酢橘

鱵の鮮度が良くて
噛み心地も抜群に
最初に噛んだ時にコリコリッと弾んで
mogmogすると
シコシコとしなってくるのが良い
この食感が堪らなく美味しく感じる
更に透明感が綺麗に感じられる淡白な甘味が
ピュアな旨味を滲ませてくる
魯山人がピタッと合いますね〜。
此奴はお酒誘います。

定番の松風
少しモチッとして艶かしくも
元気に反発して来る食感に
何時もやられてしまう
山葵醤油が輪をかけて鯛の旨味を広げちゃう
鯛の身をmogmogしてる時の弾力感が素敵
鯛の活きの良い身質を満喫する一品でした。

⑦お椀

鮎魚女の葛叩き
梅肉


木の芽

お椀に張られた吸い地を静かに啜ると
淡く素直な澄んだ味わい
磨かれてると言った方が良いかもしれない
飲むほどにしみじみと旨味が積もって行く
そして丸ぁるい余韻を残していく所が舌に
愉悦を齎してくれた。

葛がいい仕事してるのでしょうね。
鮎魚女は見事なまでの大きさで
優しい甘味を舌に落として
滑らかなヌメリ味と共にお口の中で
ホロホロに解けて行き
儚くも消えていってしまう。
その滋味深い旨味が椀の中に写っていき
次第に吸い地の味わいを深めて舌が歓喜する
心踊るままに吸い地の最後の一滴を飲み干すと
クライマックスが訪れて
陶然と酔い痴れてしまうのである。

⑧根芋吉野煮

郡司さんの優しいお気遣いにありがとうと
心の中で呟いちゃいました。
お浸しも頂きながら
吉野煮まで即興で作って頂きました。
やっぱりね
吉野煮のほっこりする味わいは
欠かせないなぁ、と思ってしまいます。
この葛の瀞みと一緒にズルズルゥッと
食感を楽しみながら生姜の刺激が
嬉しくなります。
感謝。

⑨焼物

若狭ぐじ
皮は身とは別々に焼いてお煎餅にしてあります。

酢橘を身の方にかけてサッパリ味と
ぐじの膨よかな旨味とをピッタリ合わせて
ぐじの美味がお口いっぱいに広がって行きます。
んん、うんまい。

ぐじの純白の身質に
深く歯を入れるとハラリと舌の上で
解け崩れる白身
その崩れた身質から淡く寄せる塩味が
ジーンと舌の全面に染み渡ってゆっくりと
広がって行きます。

方や皮目の香ばしさにワクワクして来ます。
もう、パリッパリな食感が口腔内に
響き渡りますよ
こんなにカリカリ煎餅みたいなものが
ぐじのふっくらした旨味とこ一緒頂けるなんて
口福感の味わいそのもので御座います。
美味で満足する充実したひと時が
訪れてました。

⑩炊き合わせ

筍を直炊きしたもの
鯛の子

花山椒
木の芽

直炊きと来ました。
筍の甘い水分がお出汁で割られて
滋味深き浸し地に鯛子がジンワリ
浸される方も浸す方もお互いの
役割を認識しててきちんとお仕事されてます。
筍の甘味が
淡いうま味を引き出しているお出汁の地に
引き継がれていてとても良い長閑な味わい
舌にジ〜ンと染み入るのです。
一切の妥協を許さない丹念で繊細な仕込みの賜物
郡司さんらしい直炊きだなぁと
つくづく頭が下がります。
こう言うお味は中々巡り会えないですね。
鯛子の甘味もとっても穏やかな落ち着く味わい
この甘さ加減も温感と浸し地のうま味とが
きちんとハーモナイズしてるからこその
こっくり来る和やかな妙味
ずっとこのまま鯛子を舌に佇ませて
置きたくなります。
少しずつ少しずつ鯛子に歯を当てて削り出して
舐めまわします。
鯛子が小さくなっても美味しさは延々と続いて
嬉しい気持ちが広がる

筍と
鯛子が
舌を甘やかせていると
蕗が
木の芽が
そっと寄り添いほろ苦さを添えて
キュッと甘味を引き締めて来ます。
この塩梅も素敵に筍さんたちの味覚を
美味しく刺激して鮮やかな風味を
運んで来てフッと良い気分に浸ってしまいます。
こう言う流れる様な味覚の舞に
ホトホトうっとりしちゃうのです。ん

⑪お食事

薄い豆と筍の炊き込みご飯
香の物
焙じ茶

薄い豆を前半でお淑やかに大人しい味わいで
頂いた後に
ご飯物でも異なる薄い豆の味を引き出してる
ご飯に薄い豆の甘味がほんのりと写し出されて
温和な甘味にご飯を染めて
主役の筍ご飯を優しく包み込む様に
味方していた。

筍に薄い豆を絡ませるなんて郡司さんらしい
優しさを感じるご飯なのです。
蒸されて萎んだ様なカタチになった薄い豆を
齧るとふっくら柔らかく豆の甘味がプチッと
浮き出て来て
筍の甘味と手を繋いでくる
其れがとっても気品のある甘味なの
ご飯の糖度とも良く合うし
こんなに穏やかで健やかな甘味の含んだ
ご飯なんて嬉しくなります。
お腹いっぱいでしたが
何とかお代わりして大満足の筍ご飯でした。

⑫甘味

蕨餅
水出し珈琲

2021/01방문8번째

4.7

  • 요리・맛4.8
  • 서비스4.5
  • 분위기4.5
  • 가성비4.5
  • 술・음료4.5
JPY 30,000~JPY 39,9991명

新春の郡司料理

■新旬のお喜びは慎みと雅が同居する御料理

◆2021.1.16(土)夕餉

◆お料理 お酒含むお会計¥37,950

①お雑煮

お餅
京人参
海老芋
鶯菜
淀大根

山利の京白味噌の滋味深さに参ってしまう
この奥深き甘味に漂う底味の浮かせ方に
ほとほと感じ行ってしまうのである
何とも言えないまったり感が出づるお雑煮
品の良いうっすらした甘さに
とてもコクと旨味が佇む白味噌の慈の味わい
舌をそっと優しく撫でてくれる滑らかな食感
最高級のポタージュスープを頂いてるような
クリーミィな舌触り
感動を覚えます。

海老芋のこってりとした甘味が舌に優しい
淀大根の瑞々しさが白味噌を和める
メインのお餅がまったり伸び伸びして
お口の中で白味噌を絡ませながら
クチャクチャするとぷよんと弾力する
このもっちり感と一緒に訪れる白味噌の甘味が
とても堪らなく愛おしくなる。
あぁ最高の気分。

②前菜

カタクチイワシ稚魚の田作り
黒豆金箔
蕗の薹
唐墨

蕗の薹が秀逸
お砂糖と薄口でお味を整えて
素揚げしてから炊いてます。
ほろ苦さが良いの
穏やかな苦味と言うのか
苦味が口の中でハラリと解けて行き
フワッと消えて甘味に変わる
何と無垢なほろ苦さを引き出し切って
蕗の薹が本来持てる味以上のものに
仕上げられてると感じます。

唐墨の仕上がりが素敵
唐墨の端っこを齧る
少しモチッと歯を返す
直ぐに歯を受け入れて
柔らか味で迎え入れる
歯に少し力を込めると
フッと静かに沈む
塊から千切れた一片を
お口の中で遊ぶ
唐墨の珍味が舌に浸透
塩味も底の方から
ジンワリと浮き上がる
堪らずお酒に走ってしまう。

③浜茹での蟹 津居山


ハサミ
蟹味噌和え
蟹酢

津居山で浜茹でした蟹を運んで貰ってます。
郡司さんに
「浜茹でには敵わない」と言わせしめる蟹さん
甘味たっぷり身もぎっしり詰まってる脚の殻から
スルスル〜ッと剥がして解します。
解された蟹の身をツルツルゥ〜っと啜って
お口の奥の方まで吸い込みます。
吸ってる瞬間から蟹の甘味が滲み出してくるぅ
うぅんまぁい!
身の詰まってる部分が濃厚な蟹独特の甘美な
甘みを放つ
ムシャムシャと食う
どんどん甘味が増す
ふぅ、食い切ったぁ
今度はハサミ
蟹酢を付けてみた
ハサミから解した身を蟹酢にチョンと浸すと
酸っぱぁい味覚がほぐし身に馴染んで来て
mogmogした時には甘塩っぱくなって来て
身質のプリプリ感も心地良く弾む楽しさに
嬉しくなりました。
秀逸だったのは
さり気無く温和な蟹味噌和え
蟹味噌独特のほろ苦くて甘い味わいと
蟹のほぐし身の合いの子のコク深い味わいに
舌が歓喜するほどの旨味が訪れて
とっても楽しいひと時を迎えちゃう。
温感が伴うとこんなに蟹味噌って美味しくなるんだと言う口福再発見の旅となる。
郡司さん、ありがとう。

④根芋の吉野煮

此れがないと舌が寂しくなる名品
此れだけは何時来ても出会いたいと思う逸品

いつも通り根芋と吉野葛の相性と生姜の
刺激がお口の中で舞い踊る妙味が冴えて
吉野葛と根芋と生姜のアンサンブルが奏でます。
一口頂くとトロリと葛が舌を撫でる
ねっとり感
ほっこり感
そして何となく安堵感が寄って来る
舌がまったりしてる所に
静寂を破る様に生姜のピリリッととした刺激が
走り抜ける
この爽快感と生姜の走った吉野煮の妙味が
途轍もなく根芋の美味しさを膨らませて来る
シンプルな素材の根芋を吉野葛と一緒に
炊いただけなのに
甘味と言い
瀞みと言い
辛味と言い
味覚のハーモニーが完全に同調律を一致させる
この完成度の高さに舌がやられちまうのですね。
地中に埋まっている単一素材の料理としては
当代随一かと思うのです。

そしてご一緒頂く飛切りの御燗が
この吉野煮と誠に合うのですよ。

⑤虎河豚 焼き白子 山口 浜防風

久し振りに天然ものの白子さん

郡司さんの指から
パラパラと振り塩が生白子に振られる
串刺しでじっくり焼いて行く
皮がプッチプチに厚手の焼き加減
この皮の厚みを舌に感じる時と
白子の身がトロンと舌に流れてくる時が
一緒になってのコントラストから生じる旨さと言うのが舌を悶絶させてしまう
皮の焼き加減がとても大事
薄くても厚すぎても美味しさが半減する
皮と一心同体なのだ
其処にこそ極上の珍味が潜む
皮をプチって弾かせて引き千切る
引き千切った少し厚めの皮に白子のトロリを
絡ませてお口に運
皮側にへばりついた白子の名残が
口内の襞に粘着する
トロトロたっぷりの白子が
舌をその珍味で侵食する
厚めの皮が白子の身の中でグチャとなり
舌にピタピタと絡みつく
んん、何て可愛いやつと思えるほどの珍味が
行き交い愛おしくなって来る
少し食べては飛切りを煽る
飛切りを煽っては再び白子を摘む
丸一個を食べ終わって浜防風を齧る
ほろ苦さがお口をリセット
また、食べ始める
仄かに振られた塩味が淡く忍ぶ
此れもまた良し
絶品なること疑い無しの郡司さんの
焼きなのである。

⑥海老芋唐揚げ 富田林

海老芋がサクサクって囁いてくる
正確には揚げ衣、とても薄いの
粉をほんのり塗してるだけみたい
それが良いのかな
サラサラしてる
故にサクサク音が軽くて
moderatoに奏でる揚げ衣
そのふんわり感がとても優しく海老芋を包む
一口サクッと咀嚼するとネチッとしながら
お芋が裂けて身質からのしっとり甘い味覚が
お口の中を満たして行く
気品溢れる甘味が舌に届き
喜びの歌声が聞こえてくるようだ。

⑦お造り

鯛の松皮造り
メジマグロ

酢橘
山葵
花穂紫蘇
紅蓼

松皮は郡司さんの定番
松皮の相方を旬のお魚に変えて季節感を
出されてる
本日はメジマグロだ
クロマグロになる前の3歳児くらいのお子様鮪
この時期の希少品?
年中希少品ですね。

まるでその肉付きとはおよそ想像を超える
ジューシーな味わい
なのに身質はちっとも水っぽくなく
大らかな脂がしっとり乗ってます。
然も私の年齢をメジマグロが心得てるのか
脂がスぅッと身体中に吸いこまれていく様で
静かに血中に溶けて行ってくれそうです。
とても心地良さを感じる脂質で
優しい甘味が漂う赤身
しっとり淑やかな甘味に満たされて舌は大満足

⑧お椀

伊勢海老の葛たたき
玉子豆腐
菜の花
紅白あいおい結び

昆布のうま味
鰹の風味
こよなく吸い地を愛でる慈の味わいが佇む
香りを楽しみながら頂く幸せというものの
口福感こそ至福の味わいとなる
今此処に舌が感じてるこのひと時こそ至福

椀種の伊勢海老の粋の良さよ
感動するプリプリ感が渦を巻く

玉子豆腐から無垢な黄身の匂ひがした
ぷよぷよさが官能を呼び起こす
黄身だけかと思いきや
きちんと白身も入れてあるとの事
優しく揺れて甘味も穏やかに溶けていく

椀づまが瑞々しく舌を癒しつつ
うま味を落ち着かせる一役を買って出る
調和する和みを頂ける逸品

⑨本諸子の山椒焼き

本諸子
菜の花
はじかみ
土佐酢

焼いてる時に甘ダレを何度も掛けながら
火を入れてます
タレが本諸子全身に浴びせかけられ甘味が
全身に満遍なく行き渡ります。
振られた山椒の鹹味との相性も良く
山椒のツ〜ンとした刺激と甘ダレが良くお似合い
不思議とお互いに干渉しないの
寧ろ山椒が甘味を助けて本諸子の身質の膨よかさをクリアに際立たせて来る
頭からポリポリ行けちゃう素敵な火入れ
ムシャムシャ食べてると本諸子が頷いた
琵琶湖固有の水のなかで育った諸子の味
雑味の無い無垢な旨味が全身から溢れる
澄んだ身質故に甘ダレ味が素直に馴染む
本諸子の身質
山椒の刺激
タレの甘味
三位一体化する蠱惑的な旨味が
絶妙な火入れから浮き上がる芸術品

⑩炊き合わせ

淀大根
蛤肌煮
京菊菜

蛤の肌煮、この料理は
蛤を剥き身にして粉を打った蛤をバターでソテー八方出汁で煮てウスターソースを隠し味にした
餡をかけたものだ。
元来は西音松氏のお料理
そのお料理に淀大根を遊ばせて
郡司さんらしさを加えてお料理の表情に
変化を齎している
洋風の味付けが特徴で
何時もとは違った和洋型のお料理
ウスターソースの甘味が絶妙に具材を染める
和風の佇まいを保ちながら洋の風味でコクを出し
かつ、全体的に和める一品に仕上がってます。
こんな蛤の滋味の浮き立たせ方が有ろうとは
不覚にも舌が喜び勇んではしゃいで居りまする
何せこのお料理、裸煮とも言われてる通り
蛤のポテンシャルを剥き出しにして
ウスターの洋の躾に和を佇ませた味付け
付け合わせとも言うべき淀大根のホロホロ踊り
肌煮の甘味に染まりつつも繊維質がシャキッと
したしなり加減の京菊菜がいい味を出してて
バランスの良い炊き合わせとなってます。

⑪お食事

筍の炊き込みご飯
木の芽
香の物
煎茶

鹿児島からの早筍での炊き込みご飯
お外はまだ寒いよ〜、冬だもん。
鹿児島の土の中ではポカポカ陽気を
筍さんたちがか感じてるのだろうか。
お米は魚沼産の一日市米
粒感がしっかりしててお米お米してる
しっかり米が歯応えストレートに感じる
噛み心地良く甘みを発散してきます。
ほかほかご飯に筍の香りが鼻腔を突っついて
鼻に抜けて行きます。
フゥワァンと良い匂ひだ。
この香りがお口の中に充満するんですよね〜。
常々思うのですが
やっぱりお食事って香りと旨味が共鳴し合って
美味しさ倍増するもんだと感じます。
この味覚の二大要素がお互いに絡み合う事で
美味を醸成しお口の中で拡散して美味しさを
昇華させて行くのだと
筍ご飯を食べてて確信に至りました。
ふぅ、香りも妙味も完璧でした。

⑫昆布とろご飯

鰹出汁
利尻昆布
魯山人醤油

郡司さんのところに来て真っ先に食べたいなぁと
思うのがこの魯山人ご飯
今日はご用意してるのか分かりませんでしたが
何気に昆布トロって頂けますか?とお問い合わせ
糸も簡単に、出来ますよ〜ですって。
やった〜!と密かに北叟笑むんでしまいます。

シャカシャカと利尻昆布を掻き混ぜて
泡立ててます。
泡立ちの最中に例の魯山人醤油を注いで
また、シャカシャカ。
頃合い良しと見て
ホクホクご飯にかけて頂きます。
一口お箸で掬おうとするも
トロトロとなったご飯は箸の隙間から
溢れて纏まりません。
此処は勢いよくズルズルゥ〜ッとお茶碗を
傾けて掻き込みます。
お口の中はグチョグチョのジュルルル状態で
昆布のグルタミン酸効果覿面でうま味が
どんどん舌に侵略して来ます。
んんんまぁい!
昆布とご飯だけの素朴な美味しさ
堪らないですね。
このご飯だけは満腹係数の桁を外しておこう。

⑬蕨餅

蕨粉打ち立ての蕨餅
黄粉

⑭水出し珈琲

本日のお豆はグアテマラ
コクが滲み出る品の良いアイスコーヒー


2020/10방문7번째

4.7

  • 요리・맛4.8
  • 서비스4.5
  • 분위기4.5
  • 가성비4.5
  • 술・음료4.5
JPY 40,000~JPY 49,9991명

中秋に映える秋味の郡司料理

◆2020.10.23(金)夕餉

◆お料理 お酒含むお会計¥45,500

①先付

松茸
鯛煮麺

松茸の蕾は長野産です。
コロが太いものをご用意されてて
コロがとってもしなやかに感じられる繊維質を
持っており鯛で炊いたお出汁のうま味が
コロの芯まで染み渡ってとても貴重な味わいを
醸し出してます。
此れは鯛のお出汁と松茸のうま味とを
掛け合わせて多重なうま味を作り出してます。
其処に煮麺が絡んで鯛の白身からの旨味も
おつゆの方へ流れ込んできており
煮麺がツルツルと喉を潤している間にも
お出汁の表情が変わりゆくのです。
松茸成分の勢いが増して
全般的に松茸の色合いが濃い椀ものとなり
此れはこれで嬉しい感じ。
煮麺も鯛の身も松茸も食べ切って
お出汁も飲み干すと味覚の満足感と
心身共に暖かめて頂いた安堵感で
とてもほっこりします。
あぁ、落ち着くわ。

②前菜3品

柿なます胡麻和え
子持ち鮎の甘露煮
ばちこ
表面を少し焼いて蒸した和栗
銀杏
零余子

何時も大好きな郡司さんの前菜
今日も素敵な秋味特集に舌鼓となります。
小鉢の中から柿なますがしっぽりと舌を
包み込む味覚で撫でてくる
このしっとり感にはやられちゃう
此処でもう堪らず燗酒を所望

ついこの間まで秋風が爽やかに感じられたもの
今日は少し寒風を感じて肌寒い
酔って身体を温めたいなぁと思ってるところに
この前菜たちである
こりゃ堪らなくなると言う酒呑みの言い訳を
呟きつつ飛切りを温めて貰います。

御燗が来るまでビールで喉を潤す
意外とビールに合うのがばちこ
然も郡司さんのは分厚い
グイッと歯に力を込めて噛んでやると
中々反発してくる技ものです。
こんなに肉肉しいばちこも珍しい。

そして揚げ銀杏で秋の味覚を堪能する
此れもビールに合う

更には零余子である
この大粒の瞳にも特有の甘みが有り
噛んで豆が潰れる時に発散する甘みが
ソワソワしながら舌に忍び寄ってくる感じが
愉快な美味しさで嬉しい

和栗の蒸し加減が絶妙な食感を呼び起こす
柔らかいでも無く硬くもなく
ほんのりと穏やかに栗らしい甘みが
コリっと噛んだ時に放たれる
噛んだ後にはお口の中でサクッと
実が崩れ落ちて来て
ポロポロとなって落ちていく食感が
また楽しからずや

なんて感じてる時に待ってました燗酒が届いて
残しておいた鮎の甘露煮を貪って
鮎の卵の粒々感をいっぱいに頬張って
お口に充満させて
食感の楽しさと甘露煮の甘味が染み付いた
鮎の妙味を頂いて
グイッと飲み干す飛切りで身体を温めました。

③銀鱈の焼き白子

銀鱈の白子
浜防風

酢橘

焼き白子の塊がお皿の上に堂々のお姿で
佇んでおります。
焼かれた跡も麗しく
こんがりと狐色に肌合いが変化した
焦げ目が斑ら模様に染まっており
見るからに舌を誘って来てます。
一口頂きます。
ぷよん、僅かに舌に跳ねて
直ぐにプチュンと弾けて薄皮がポロリと
剥がれてトロ〜リ白子の中身がお口の中に
流れ込んで来ます。
先ずはこの時の瀞み感もうんまいし
此れぞ白子の醍醐味とも言える食感と
珍味のデュエットに舌がはしゃぎまくる
瞬間です。
そして
振り塩された塩味が白子の中を泳いできて
ジワジワ舌を甘塩っぱさが染み込んで来て
珍味充満していきます。
このねっとり舌に絡んで
しっとり舌を包み込んで
温感が白子の甘味を抜群に引き出して来て
白子に歯も舌も抱き込まれる感じとなる
その時の
艶めいた色気が漂う白子の珍味に
暫し呆然となりそうになるのです。

其処に今度は酢橘塩を少し湿らせて
白子を頂きます。
またまたトロンと蕩けつつも
酸味と塩味が淡くほんのりと
浮き上がって来ます。
特に塩味が甘味を余計儚いものにして
その淡く纏う塩気が舌にジンワリと
響いて来る時に発揮する白子の珍味が際立ち
格別な美味しさを感じます。
そしてお口の中で舐め舐めしてると
白子の蕩け感も直ぐには消えず
そこそこ長く続くので結構この
ねっとりする甘味の余韻を利用して
飛切りをチビチビやりながら
白子さんを堪能出来ました。

④松茸炭火焼き

松茸
ほうれん草
檸檬

長野産の蕾の方を素朴に焼き物で
コロが極太です。
なので中身がとぉっても瑞々しく
松茸のエキスがジュワンと滲み出し
浮き上がるのです。
飲むほどではないけど
松茸のコロをザクッと歯で食い千切ると
松茸の匂ひ薫るエキスが浮き上がり
そのうま味でお口の中を満たしていきます。
お口の中は瞬く間に松茸の香りと妙味が
渦巻いて舌は大満足の中、
喜びを隠しきれません。
その松茸さんが丸ごと一本頂けちゃいます。
此れが至福の時と言うやつですね。

⑤小柱と穂紫蘇の天ぷら

葛粉で薄ゥ〜く張る衣が
何とも言えない優しさよ
衣自体が既に逸品の領域
唇に触れた時のサク感が
堪らず噛む事を躊躇する

勇気を出して咀嚼
フワフワ衣がサクサクと
心地良い音色を奏でている
薄い衣がパサッと剥がれていく
お口の中に広がる小柱の甘味がいい
天麩羅の温感が更に甘味を引き出して
とても穏やかな甘味に舌がほっこり喜んでいる

⑥お造り

鯛の松皮造り
伊勢海老
酢橘
穂紫蘇
生山葵
紅蓼

郡司さん定番の鯛のお造り
松皮造りの美味しさは
湯引きした皮目がゼラチン質と共に
コリっとした硬さを保ちつつ
直後の冷水が身質をキュッと引き締めて
程良い柔らかみのあるものに仕上がって
皮目と身のコントラストが発する旨味を
味わえるのが醍醐味
皮の食感と皮と身の間に潜む
コク深さ広がる旨みが最高なお造りを
創出してます。
其の松皮造りには酢橘を加えても
山葵醤油でも鯛のしなやかな身質が
淡く淡白な味わいに酢橘色にも山葵色にも
変幻自在に染まり美味を舌に
呼び込んで来ます。

対する伊勢海老はその身がプリンプリンに
鮮度良く反発する弾力を放ち
vividな生身の味わいを生み出してます。
此方は山葵醤油がピタッとハマります。

⑦鱧松の小鍋


松茸
水菜
ぽん酢

先付の蕾は長野産でしたが
鍋物に使う傘のものは岩手産で
大きく開いてます。

鱧の身も
松茸の傘も
味わい深く舌が喜びで溢れます。

特筆すべきはお出汁!
一番出しで引いたものに
鱧の骨を弱火で焼いて取ったお出汁のうま味が
鍋の中に淡く深く漂い
この鱧松のお出汁が美味しすぎて
舌が泣きそうとなり
全部飲み干してしまいました。
後で鱧の骨を焼いたお出汁の素となる骨を
見せていただきましたが
鱧のお出汁には焼かれた骨から薫る
焦がし風味が泳いでおり
其の香り高さが
堪らなく美味しさを膨らませる一品でした。

⑧蕪の吹き寄せ煮

銀杏
松茸
車海老
三つ葉
隠し味で伊勢海老の味噌を溶いた銀餡です。

蕪の柔らか味
穏やかな蕪の甘味が舌に優しく
寄せてくる吹き寄せなのです。
蕪はお出汁がじっくりと染み込んで
咀嚼するとホロホロと解けてきて
淡いうま味が舌にジュゥ〜って言う感じで
伝わって来ます。
蕪から流れて来るお出汁のうま味と
銀餡からほんのり浮いて来る
海老味噌の風味と甲殻の香りが
うま味の表情をコク深いものに
ジンワリと変えていきます。
其の妙味の変化がとても楽しくなります。

⑨松茸フライ

傘の大きな岩手産松茸
イカリソース

衣がサクサクと歯に当たり
ザクッと噛んでサックサクに
衣がポロポロこぼれ落ちるのが楽しくて
フライを齧った後のサク感に歯が喜んでます。
そして
松茸の傘の中にザクッと歯が
食い込んで行くのが、あぁ快感となり
傘からお口の中に松茸の香りを充満させる。
其処に
イカリソースのウスターの味が
サラッと舌に忍び込んで来て
松茸の甘味を生き生きと
膨らませて行くのである。
この伝統のおソースが
こんなにフライにピタリと適合するものとは
ヤバイヤバぁ〜い松茸フライさんとなります。

松茸アレルギーの郡司さんには
この味が分からないのに
凄いお料理を作るもんだと客人みんなで
感嘆してしまいました。

⑩お食事

松茸ご飯
香の物
焙じ茶

炊き込みご飯の湯気立ちからして
此処までぷ〜んと薫るわ
うぅ、芳ばしくてお腹が欲を
出してしまいます。
松茸は炊き始めの時から土鍋に
一緒に炊き込んであるので
米粒までホンワカと松茸風味が馴染んでいて
お茶碗に装われたご飯粒からも良い香りが
鼻腔を掠めて行く
ご飯の中に散らばってる松茸のコロの肉片を
噛むとキュッとした繊維質が残ってて
其の食感からの松茸味がジューシー気味に
歯に染みて来て楽し過ぎ。
この松茸炊き込みご飯は
香りとお米の甘味と松茸の旨味とが
折り混ざって至福のご飯が出来上がって
歓喜するお食事となります。
このご飯
延々と食べ続けたぁ〜いと思うのは
私だけではないかと。

⑪甘味

蕨餅
水出し珈琲

2020/06방문6번째

4.4

  • 요리・맛4.8
  • 서비스4.2
  • 분위기4.2
  • 가성비4.5
  • 술・음료4.5
JPY 30,000~JPY 39,9991명

吉野煮も昆布トロも改めて感じる絶品なる味わい

◆2020.06.05(金)夕餉

◆お料理 お酒含むお会計¥34,100

①前菜

手前右手より
蛸の柔らか煮
笹鰈に蕗味噌を挟んで炊いたもの

真ん中に
茗荷で巻いた鯛鮨
炙りのばちこ

左手に
鼈甲独活
茄子の額を素揚げしてから
黒胡麻で和えて炊いたもの

先ずは笹鰈に挟まれた蕗味噌の苦味が
春の名残りを感じさせるように
舌に響きわたります。
この一品でお酒モードのスイッチ
ONになります。

蛸の柔らか煮の噛む程にホロリと解ける
柔らか味に感激しまくり
どう言う温度管理で炊くとこうも
素敵なホロホロ加減に仕上がるのか
蛸の甘味や繊維質其の儘維持して
茹で上がってて
キュッと噛むと蛸の肉質の中にフワッと歯が
吸い寄せられてしまう。

お茄子の額の部分だけを
素揚げしてから黒ご 胡麻で和えてるのですが、
此れがまた、憎らしい程に旨い
ほんのり香る胡麻風味に
僅かに舌で感じる塩味と
茄子の甘味が微妙なバランスで忍び寄る
緻密に計算されてるかのような繊細な旨味

そして言わずもがなの炙りばちこを齧れば
お酒がクイクイッと進んでしまうのです。

②お凌ぎ

蓴菜と鮑を合わせて
酢橘醤油を施して
サッパリとお口を流してくれます。

前菜の多種多様な味わいから転じて
シンプルに蓴菜の清涼感が溢れる冷製の一品
この辺りの流し方もお口に優しく語りかける
季節感の出し方かと感じいって仕舞います。

酢橘醤油の酸味がスッキリ感を与えて
其処に蓴菜のぷよぷよ感が掛け合わせられて
食感がとても爽やかに楽しめる
蓴菜だけだとお口が寂しくなるが
鮑がコリッとして
その穴を埋めるようにして食感をより
豊かなものに仕上げて来るから
満足度の高い一品となります。

③芋茎の吉野煮

京味の系譜を実直に受け継いでいる名作
定番の吉野煮は時代を超えて受け継いで
孫の弟子さん達までも続いてほしい逸品

これを食べると何かホッとして
落ち着くんですよね〜
その穏やかな葛の瀞み感が堪らんです
芋茎の繊維質のザクッとする食感もいい
其こに生姜の香りと刺激が追いかけて来る
吉野煮を食べると
素材の素質を生かし切っているお料理だなと
つくづく思います。

◉天領 大吟醸

④赤雲丹ゼリー寄せ

淡路の赤雲丹
鯛の中骨のお出汁で取ったゼリー寄せ
旨味がたっぷり溢れるゼリー

淡路の赤雲丹の美味なることに驚き
癖や臭みが全然なくて
形も綺麗に整っていて
雲丹の甘味が静かに佇んでいる
雲丹と言うと余市とかの馬糞が美味しいと思ってましたが、眼から鱗です。
淡路の赤雲丹は馬糞を凌ぐ美味しさ
蕩け方に甘味も秀逸。
しっぽりと優しく蕩けて舌を悩まします。
赤雲丹がとても美味しい美味しいと
お話してましたら
木箱からポトリと生のままの赤雲丹を
郡司さんがサービスしてくれました。
ふふ、嬉しい。
舌が笑い転げちゃいます。

◉KAMOGATA

⑤揚物

鮑の天麩羅
花穂紫蘇の天麩羅

此れがまた優しく衣が絡んできて
サクサク感がサラサラに流れてくるのです。
衣がふわふわな感じを演じながら
鮑がしっかり蒸されてて
旨味が詰まってるのですよ。
どうしてこう言う天麩羅が出来上がっちゃうのでしょうか。
摩訶不思議な郡司さんの天麩羅
油の温度と揚げ時間との塩梅なんでしょうね。

⑥お造り

アコウの湯洗い
明石の鯛の松皮造り

橙ぽん酢
お醤油
酢橘
山葵

右手のぽん酢とアコウを合わせます。
幻のお魚とも言われるアコウさんですよ。
身が何と言っても引き締まってる上に
湯洗いの温感が絶妙にアコウを締めてる感じで
白身の何とも言えないしなやかさと
優しい肌触りが素晴らしすぎです。
白身の肉質の弾力感としなやかさのバランスが優れた仕上がりで
こう言うのを舌が唸ると言って
過言ではないと思います。
このアコウはちょっと驚きました。

◉天神囃子

⑦お椀

淡路の鱧
梅肉
冬瓜
蓴菜

吸い地のうま味が淡く舌に染み込んでくる
直ぐその後から蓴菜のぷよぷよ感が
透き通るような食感で追いかけてきた
鱧切されて牡丹状に開いてる鮮やかな白身を
浸し地が纏い
淡白な甘味が舌にストンと落ちて行く
そして冬瓜の瑞々しい優しさが舌を癒す
んん、何とも言えない美味さ
旨味がグッと寄せて来て
地がジ〜ンと染み渡る
目を瞑るとうっとり陶酔
参りますね〜。

⑧鮎の塩焼き

三重県宮川の鮎
成魚に近い鮎の塩焼き
焼き加減が絶妙
こんだけ大きいと中の身まで火が通りにくいものですが、
身がたくさん入ってて
ふっくらしてて
頭からガブっと齧り付き甲斐のあるサイズ
しかもワタとかエグくなくて
ほろ苦さがふんわり及んで来て
蓼酢との相性がドンピシャ
このほろ苦い旨味に降参です。
カリカリに焼き上がってるのではなくて
すこ〜しレア感を身質に残してる所があって
それが絶妙に美味い!
此奴はお酒を煽ってしまいます。

◉AGEO

⑨炊き合わせ

鰊茄子
絹さや千切り
木の芽
鰊茄子のニシンの甘味がとてつもなく
奥深くて後を引く
鰊のホロホロと解れる柔らかさが
答えられん
お供を頂く茄子も絶品の味覚を振り撒いて
もう舌が狂いたくなる鰊茄子です。

冷んやりと冷やされた茄子の
茄子紺が美しく甘味が清らかに漂う
茄子のしっとり感が半端無い
お茄子を咀嚼するとフニャッと緩やかに
歯が沈んでそのまま茄子からお出汁のうま味が
ジュッと舌に流れてうま味を泳がして来る
舌がジワァ〜っと浸されて行く時が堪んない
その傍で
鰊は真っ黒に日焼けしたままに
冷製に仕上げて
まるで京都のおばんざいそのものと言う
仕上がり。
んん、こんな炊き合わせ毎日食べたい!

⑩鮎の炊き込みご飯

来ましたァ〜
旬の味覚満載なご飯
鮎は一旦干して臭みが抜けた物を
ご飯と一緒に炊いてます。
なので鮎の旨味とワタのほろ苦さも含めて
全部、ご飯に乗り移って旨味倍増です。
その鮎ご飯をホクホクなまま
ハフハフしながら食べると
無茶苦茶美味しい〜。
感激ものです。
更に、此処で郡司さんが裏技を披露です。

⑪炊き込みに昆布トロを掛けて

この鮎の炊き込みご飯に昆布トロをかけて頂く
バージョンが初登場
此れが激ウマでした。
鮎ご飯に昆布トロのうま味とねっとり感が
これ程までに冴え渡るとは
素晴らしいアイデア
んん、これは舌が唸りましたね。
お腹いっぱいでも食べれます。
食感が凄く気持ちいい
鮎のカリッとした所と昆布トロの粘性が
素敵にマッチングして来る
お口の中でmgmgしてると
昆布トロのうま味に覆われた鮎ご飯の
妙味がどんどん膨らんじゃうw

⑫昆布トロご飯

ラストは正統派昆布トロご飯でしっかり
締めて満腹感を味わいます。
泡立ちが新鮮なので
ホクホクの白ごはんに
ズルズル〜ッとご飯を啜る時の食感と言い
お口の中に昆布トロが緩く粘着して来て
歯や舌にねっとり抱きついて来る利尻昆布の
うま味
そのうま味が澱みながらもホカホカの白ご飯が
グルグルお口の中を駆け巡る甘味
此奴らがぐちゃぐちゃになって渦巻状態となって生じる珍味の広がりに
うっとりしちゃいます。
ご飯の乳化の速度と昆布トロのねっとり感が
絶妙にて絡み合うのが堪んないですね。

⑬甘味

蕨餅
アイスコーヒー

2020/04방문5번째

4.5

  • 요리・맛4.8
  • 서비스4.6
  • 분위기4.3
  • 가성비4.2
  • 술・음료4.5
JPY 30,000~JPY 39,9991명

春爛漫を満喫する郡司料理

◆2020.04.19(日)夕餉

今月は星野さんも味享さんも川田さんも
休業の中
孤軍奮闘の感ありの郡司さん
お休みも考えられたそうですが
お一人でも来られたいお客様のご要望が
有れば営業されるとの事
此方も応援の意味でも通わせて頂きたいと
思います。

◆お料理 お任せ
お酒1合含むお会計¥34,000

①前菜

穴子鮨
鴨ロースト
フォアグラの赤酒煮
蕨の胡麻和え
蕗の薹

春の前菜は春風を呼び起こすような山菜に
本日は珍しくフォアグラもお目見得です。
赤酒煮のフォアグラのしっとり感が半端無い
慎ましい柔軟性を帯びた食感で
じっくりと蒸したものだそうです。
フレンチではなく和風の調理を加えてみると
こうなるみたいな
フレンチで食べるフォアグラとは
また角度が違った感じのする美味しさでした。

春を呼び起こすものたちには
蕨が胡麻の甘味と香りを乗せていい感じです。

更に定番ともなります蕗の薹を素揚げして
炊いたもの
この蕗の薹のお味は味ひろさんだからと言う
印象が根強く残る穏やかな苦味
春らしい苦味なのです。
この蕗の薹を食しますとやはり天領で
合わせたくなります。

②茄子と雲丹

てっぴ茄子

お茄子と雲丹をてっぴで合わせてのお料理
こんなに素敵な美味しさがあったのかと
郡司さんに改めて思い知らされたお料理

焼き茄子に河豚の鉄皮を巻いたものに
田楽味噌を挟んで雲丹乗せです。
見た目は雲丹の軍艦みたいに見えますが
この食材たちの雅な味覚の舞に
酔ってしまいます。

何と言っても焼き茄子の香ばしさに加えて
田楽味噌の甘味がお茄子の甘味をグイッと
引き出して来て
てっぴの存在感を忘れるくらいに美味い
更にお茄子の甘味から雲丹の甘味が
直ぐに蕩け出して来る
この蕩け感と茄子紺が美しく甘味が
清らかなる味覚の融合体に舌が魅了されちゃう

③筍

京都長岡京の白子筍を
炭火でホイールの蒸し焼き

ホイールの中で良く蒸されてる
掘り立ての筍の半身を丸ごと蒸してる
半身ごと蒸すからこそ
甘味が良く筍の身の中から浮き出るそうです。
此れをスライスして焼いたりとかしちゃうと
甘味が散って美味しく無いとの事。
こう言う筍の旨味は家庭では味わえないもの

シンプルにお醤油を少々馴染ませて
筍の甘味をお醤油味が素朴に引き出してます。
ザクッと咀嚼してフワッと甘い香りが蒸発
ジュッと筍の甘味が噴き出る
んん、これぞ春の味覚だ。
満足満足です。

④薄い豆

薄い豆の温かいお浸し

春らしい素材で春の味覚を素直に浮き立たせる
材のポテンシャルを単純に素朴に引き出す

円やかな甘味
穏やかに温かい薄い豆
慎ましくも味わい深いお出汁

薄い豆を齧ると一緒にお出汁の味わいが
慎ましく手を繋いできて
ホント、薄い豆にピタリ後ろから寄り添う感じ
とっても春の味覚をお出汁と共に
小波の如く寄せてくるのです。
この静けさが伴いホッと落ち着く味覚の
素晴らしい事
薄い豆の甘味としっとり来る粉質感を
とことん心ゆくまで引き出している
こう言う素材の味を引き出す素晴らしさが
郡司さんは抜きん出ていると感じる

⑤舞鶴のとり貝

丹後とり貝の山椒焼き

ビッグサイズに見えますが
とり貝の身を開かずに
丸ごとだとより大きく見えます。
尻尾までを全身焼いたものは珍しくて
中のワタまで甘くて美味しいです。
恐らく甘味を良く染み込ませてるからと
思いますが
特製のたれを焼いてる最中にも
何度も何度も追い掛けして
とり貝に染み込ませていて
コクの深さが感じられる甘だれと
山椒の時折ピリッと舌を刺激してくるのと
ほぼ同時に
グニャッととり貝を齧って滲み出す貝の甘味とのコンビネーションがとても美味しく感じらる
食べ応え感も柔らかいけどしっかり
歯応え感有りで
とり貝の美味さを全部味わった満足感で
いっぱいになります。

⑥お造り

真鯛は焼き霜風に
赤貝は身のままで

お醤油
酢橘
山葵
紅蓼
花穂紫蘇

真鯛は言うまでもなくしっかり弾力を感じる
身質のしなやかさを山葵醤油でも酢橘でも
しっとりと舌に感じて
飛切りを進めます

赤貝のコリっとした食感と
貝らしい磯の風味を靡かせて
山葵だけで赤貝の甘味をグッと
引っ張り出して来る
此奴は噛んでる時が一番美味い汁を出す
その汁がジュッと言って舌に染み込んで行く時
口福感が押し寄せて来ます。

⑦お椀

鯛の潮仕立て

昆布のお水に明石の真鯛の煮出し汁だけで
張った吸い地の澄んだうま味の深さよ
味付けは塩のみ
アクセントにほんのりと醤油風味を潜らせて
物凄く澄み切った慈の味わいが浮かび上がる

鯛は塩振っておいて湯通しするだけです。
鯛から染み渡るうま味と昆布のうま味が
とてつも無く

この吸い地の深さと言うか奥行きというか
滋の味わいがどんどん広がっていく
もう、堪んない

⑧揚げ物

虎魚の天麩羅
虎魚の肝
こしあぶら
天汁とおろし


虎魚の身質がしっかり肉にくしい
シーズンオフの虎魚が
こんなに逞しいとは思えず
普段はもっと優しい肉質と思いますが
しっかりと揚げてるからでしょうか
虎魚の優しい身質が
ふっくらと芳醇な味わいを伴いながら
筋肉質を感じる歯応え感が素敵です。
天汁で頂きます。
身質の逞しさと天汁の優しさが調和して
とても美味しい。

コシアブラはお塩で頂く
いい苦味だ
渋く淡い苦味が舌の上を走り抜ける
嬉しい悲鳴を上げてしまいそうになる

⑨炊き合わせ

筍の直炊き
鯛子

花山椒
木の芽

皮を剥いで生身になった筍を
直に炊いてやると筍の甘味が
溢れ出るようにお口の中で暴れる
無駄な水分が適度に蒸発して
甘味がグイッと増してくるのですね。
とぉっても甘くなってる
然もサクッと歯が筍の芯の中に入る
この食感も堪んない
春は筍だなぁと感じる一瞬
この一瞬が少しでも長続きしますように。

⑩お食事-1

筍ご飯
香の物
焙じ茶

香るわぁ
白子筍の甘味がご飯に透き通るように
染み込んできてる
薄い豆との相性も良くて
丸い甘味がふわふわする感じで
米粒の周りに漂う
このご飯はうまかったァ〜
何と言う美味しさか
食べ続けたくなるが
お腹が満杯で続かない

⑪お食事-2

京味系定番の
昆布トロご飯

郡司さんの昆布トロごはんは
ぶくぶく泡もしっかり
昆布のトロトロ感もたっぷり
シャカシャカと郡司さんが音を立てる
何回掻き混ぜるかは不明だけど
泡立ちの様子見から頃合いと思われる頃
ご飯に泡立ちした昆布を掛けます
お醤油は変わらずの魯山人です。

昆布によりヌメリが出てこない時も
全く泡が立たない時もあるみたいで
泡立つとホッとするそうです。
このご飯は飽きが来ないご飯です。

ズルズルッ、ズルズル〜ッとお口に掻き込んで
時折奈良漬けをガリって噛んで
またザクザクと頂きます。
此のうま味たっぷりご飯は
お代わり必須です。

⑫甘味

蕨餅
水出し珈琲

2019/12방문4번째

4.3

  • 요리・맛4.6
  • 서비스4.3
  • 분위기4.3
  • 가성비4.1
  • 술・음료4.3
JPY 30,000~JPY 39,9991명

蟹、海老芋、冬の味覚三昧

■2019.12.25(水)夕餉

■お料理 お任せお酒含む¥38,000ほど

①前菜

百合根の胡麻和え
零余子
慈姑チップス
海鼠の海鼠腸和え
蟹のふくさ焼き
唐墨

何時も季節の素材をコンパクトに纏めて
あぁ、この季節が始まったんだなと言う
実感をもたらしてくれる一皿

晩秋の名残の零余子を添えて
お正月に良く出回る百合根を胡麻の甘味で
和えて来るのも嬉しい味わい
冬の走りの蟹を交えたふくさ焼きをさり気なく
お皿に盛り込んで冬の到来を告げています。


②津居山のズワイ蟹雌雄セット

脚と爪と香箱の贅沢品
蟹味噌に風格を感じる
身も蟹味噌も浜茹でしたものを
そのままで仕入れてるからこその旨味が
其処に有る
土佐酢が蟹の白身を爽やかにサポートして
いいお仕事してますね。
特に蟹味噌のなんと言うのか甘味と蟹味噌の独特の味がこよなく融合してしっぽりとする旨味の奥深さだけは浜茹でしたものと
送られたものを後から茹でるのとでは
鮮度が落ちて来て全く異なる味わいとなってしまう

食べ干した後、
甲羅が寂しそうに見えたので
飛切りの御燗をチビッとばかし継ぎ足して
やりました。
すると
飛切りの御燗が滅茶苦茶蟹風味を帯びた
ほんのり加減の濁酒みたいに蟹味噌が淀む
いい燗酒となりました。

③根芋の吉野煮

いつもの事ながら恐らくは真夜中に
手を真っ黒にしながら炊いてるのだろうと
推察しますが
お料理人のそう言う裏方の苦労をちっとも
感じさせない郡司さんの吉野煮
誠に穏やかで優しい吉野煮なのです。
この温かみ
ほっこりする旨み
根芋の温感が舌に漂い
ねっとり舌に絡みついて来たときの妙味
根芋を咀嚼した時に感じる繊維質の嫋やかさ
どれをとっても良く仕込まれてて
葛餡と根芋と生姜だけのシンプルなお料理とは
思えない美味を伝えてくる名品なのです。

④河豚白子焼き

お箸で突く
ぷよぷよん
ぽよよ〜ん
表皮が弾む
更にグッと力を入れて突く
プチッ
ぴょん
トロ〜
白子の身が
タラ〜
湯気の香りに甘く包まれる
んん、ふわふわぁ〜な感じを
静かに受け止める
やおら舌に白子の身を捧げる
先ずは薄皮の焦げ目から
振り塩だけの施し
皮目から浮き出す塩味
焦げ目から滲む苦味
薄皮に付着してるゼラチン質の甘味
三味一体の味覚が創り出す新世界な旨味

真剣勝負に挑む
白身熱々で
少しふぅ〜して
お箸で白身を掬う
ポトリ舌の上に落とす
白身を撫でていく
白身から白子独特の甘味がジュわぁ〜
広がる広がる
舌の表面全部に甘味が伝わる

味蕾が起きてくる
おはよ
味蕾が甘味を捕える
甘味の奥行きが広がる
味蕾が陶酔する
んん〜、至福の美味しさにうっとり
あぁ、満足感で口福感いっぱい
素材の雑味皆無に
白子の下処理が優れてるからこその
澄み切った甘味と
透き通るような美味に心打たれる
今冬、一番嬉しい郡司さんの一品かも。

⑤牡蠣の土手鍋

赤味噌こってりとグツグツ
長葱
牡蠣

土手の甘味がとっても優しかで丸く纏まってるお味
くどくなくて奥ゆかしい感じの甘味なのに
牡蠣に土手を纏わせるときちんと牡蠣味を
持ち上げてくる土手の甘味が素敵

⑥海老芋唐揚げ

富田林の海老芋は素敵だ。
お芋としての粉質感
もっちり感
ねっとり感
お芋としての美味しい要素全て備えてる
天才児なのだ。
咀嚼してる時に感じるユラリとした
お芋が解けて口の中で粘性が豊かに
舌に絡んで来る質感は堪んない。
こんな海老芋なら食べ続けていたくります。

⑦お造り

九絵
佐島の鯛 湯引き
独活

ぽん酢
お造り醤油
山葵
酢橘
紅蓼

九絵はぽん酢で
鯛は山葵醤油で

冬のお魚代表格 九絵の身が美しくしなやかに
お淑やかに佇んでおります。
ぽん酢の酸味を少しだけ纏わせて頂きます。
んん、身質が締まって歯をしっくりと
その身で迎え入れて淡白な甘味をぽん酢が
引き立ててます。

⑧甘鯛の霙仕立て

佐島の甘鯛
姫蕪
椎茸
柚子

近江蕪の霙の舌触り感がとても気持ち良い
霙がサラサラと舌の上を流れて行く
舌が霙を追いかける様に霙の甘味に触れて
その温感で心までポカポカ温めてくれてます。
とっても穏やかに甘味を訴えて来る霙

その霙の中に甘鯛がポッカリと浮かぶ
甘鯛を包む穏やかなる蕪の霙からは
お出汁の優しい味が感じられて
甘鯛の身から流れ込む旨味も重なり合い
とても滋味深さを感じる。

こっくりとする旨味に舌が
甘えたくなりますね。

⑨鰆の柚庵焼き

あしらいは
菊花
菊菜
占地
はじかみ

味淋とお酒と醤油と柚子を合わせた柚庵焼き
柚庵焼きの旨味が染み染みと淡く感じらて
舌の奥底まで響いて来る
火入れの加減がとても絶妙なのです。
流石に郡司さんの焼き物は天下一品。
この柚庵焼きには舌がのめり込んで
没頭してしまいそうなほど
甘味と旨味が同居する極上の味わい。
一切れ一切れ咀嚼する度に
柚庵焼きの旨味がじわっと舌に訪れて来て
少し陶酔気味になります。

⑩炊き合わせ

淀大根と蛤の肌煮
菊菜
ウスターソース

肌煮は剥き身を柔らかく炊いて盛り付け
その上にお出汁をウスターソースで味付けし
葛とじしたものを
餡掛け的に纏わせてます。

お大根が優しくお口の中で解けて行く
その経過が滅茶美味しく感じられる
たっぷりとお出汁が淀大根に注がれてて
ホロホロとお大根の繊維質が溶けて消えて行く
旨味がたっぷりお大根からジュゥ〜って
流れ落ちて来る
蛤の肌煮からのソース味がお出汁の中に
混流して混ぜ混ぜとなり
ウスターの甘味とお出汁のうま味のダブルスで
舌に寄せて来る
余韻が気持ちよく残ります。

⑪蟹の甲羅焼きご飯

少しお酢を加えておじやっぽく炊いて
甲羅焼きしたご飯
京味の名産品とも言える一品を
郡司さんが再現
亡き西氏の味をほぼ忠実に再現出来るのも実力
甲羅焼きの表面は卵とじされてて
ほんのりと卵の甘味が薄く張られて
雑炊っぽいおじやから滲み出て来る甲殻の味に
蟹の風味が色濃く反映されており
とても美味しい妙味となってる。
このご飯はマジやばいごはんです。
昆布トロご飯も好きですが
此方の甲羅焼きご飯も気に
入ってしまいました。

⑫牡蠣の炊き込みご飯

ふぅ、お腹いっぱいで牡蠣の炊き込みご飯を
軽く頂きましたが
申し訳ない事に食べ切れず。
牡蠣味がよく米粒に浸透してる
炊き込みご飯でした。
初めてご飯を残しました。
郡司さん、ワンオペで頑張ってるのに
ごめんなさいです。

⑬甘味

蕨餅
水出し珈琲

2019/11방문3번째

4.2

  • 요리・맛4.5
  • 서비스4.2
  • 분위기4.0
  • 가성비4.0
  • 술・음료4.2
JPY 40,000~JPY 49,9991명

名残の秋味に合わせて冬の走りの味覚を和ませる郡司料理

■2019.11.09(土)夕餉

■お店

真紅の暖簾に味ひろの白文字が印象的
暖簾を潜って店内に足を踏み入れます。
先客2名
カウンター全7席でいっぱいの
こじんまりとした空間
厨房では郡司さんが丸顔で真剣に
お料理と向き合ってる最中でした。
お父様は洗い場で洗い物を
郡司さんは板場で包丁を握ってます。

■お料理 お任せ お酒税サ含む¥43,000

蟹料理のシーズンが始まり
お値段も普段より少しお高めですが
その分満足度は高い。

①海鼠腸の飯蒸し
鯛の昆布締め

海鼠腸と餅米の組み合わせの何と
珍味溢れる美味しさに
いきなり舌が惑わされて
その珍味妖艶なる味覚にほろ酔いして
しまう程です。
この海鼠腸の鮮度と言い不思議な味覚と言い
餅米のネチッとした食感が併せ持つ甘味の
持続性も重なり合う美味しさに驚嘆し
あっという間にこの一品の虜となりました。
然も海鼠腸を掘ると鯛が力強くコリっと弾力感を持って押し寄せてくるではありませんか。
んん、参ったですね。

②前菜

柿なます
子持ち鮎の甘露煮
唐墨

銀杏
慈姑のチップス
零余子

零余子も銀杏も秋を唆る素材にて
秋の風味をこよなく素直に醸し出していて
お酒をチビチビと誘って来ます。
こう言うのはとても良い感じが致します。
小物なりに味わいが出てます。
食感をリセットしてくれる慈姑チップも
舌を助けてくれます。
勿論京都の子持ち鮎の甘露煮も大人しい甘さが
滲み出てますし粒々感もやんわりと
表現されてます。
そしてお酒のベストフレドとも言えます
唐墨様には何時もお世話になり
感謝感謝でございます。
秀逸でしたのは和栗の剥き身
程良い甘さが歯で齧った時に
穏やかに流れて来て噛み心地の良さと
しっくりと歯に栗の実が食い込みながらも
ポロリと欠けていく食感の具合いが
また楽しくて仕方有りませんでした。
こう言うところの合わせ技は
郡司さんの持ち味かと感じ
季節を愛でる前菜に拍手したくなります。

お陰様にて何時も以上に今日は
美味しい大行進がテンポ良く進んで
お酒も飛切りで御燗を飛ばしちゃいます。

◉飛切りを御燗で

③蟹

津居山のズワイ蟹の雌雄合わせて
蟹味噌
香箱の外子も内子もたっぷり盛り付け
蟹酢が静かに佇んでおります。

此れには唸りましたね。
燗酒の余韻が舌に蟹の身を甘く包み込み
また、蟹の甘味がお酒を誘ってくると言う
好循環が回り始めて舌も身も良い気分に
なります。
解された白身に蟹味噌がどっぷりと
掛かっておりお箸でその塊を掬い上げて
お口に運びます。
ん〜、美味いわ〜。
蟹の身と蟹味噌がお口の中で
互いの持ち味を出し合って
舌がグルグルと蟹の甘味の渦に
巻き込まれて行きます。
外子のプチプチ食感が舌一面に撒き散らされ
快く触れる味覚に舌が踊らされてしまいます。
更に
外子の細かい粒子の粒々感を楽しみながら
コリコリっとした内子を舐めたり噛んだり
舌で転がしたりして香箱の様々な味わいを
楽しませて貰いました。

お酢をつけても
そのまんまでも美味しいズワイ蟹軍団に
白旗を上げてしまいました。

④根芋の吉野煮

根芋は千葉県でも営業してるところが
今年は二軒のみと言う事で
台風一過の影響もあり収穫量が
極端に少ないそうです。

生姜の刺激と葛の瀞みとまろ味の塩梅
生姜が映えるお料理と言っても過言では無い

秋口までの芋茎と殆ど食感の変わらない
この定番の名品も今冬は
ご用意が難しそう。
今回の味覚を大切に脳裏に入れて置きました。

⑤海老芋の唐揚げ

葛粉で揚げてるので薄皮一枚の
サクサク感がとても軽やかな衣
海老芋自身の持つ甘味のしっぽりとして
粘性の質感がサラサラとした
粉質の上品さがそのお芋のネトッとした
持ち味と重なり合い穏やかな甘味を
膨よかに感じて頬っぺたをポトンと
落としそうです。

秋は海老芋や根芋、和栗に銀杏など
根菜類も木の実類も豊富に実る季節
秋味の色々な味覚を楽しませてくれる
郡司料理に拍手したくなります。

⑥お造り

鯛の松皮作り
伊勢の伊勢海老

紅蓼
生姜
檸檬

郡司さんの松皮作りは天下一品。
この皮目の薄く火入れした焼き加減も
生々しく艶めいた白身とのコントラストも
舌を虜にしてしまいます。
またこの鯛のお造りに対等に釣り合う味覚を
楽しめる選択肢も少ない中
本ちゃんの伊勢海老を合わせて来てしまうとは
中々粋な計らいと感じてしまいます。
伊勢海老のプリプリ感とねっとり感が半端なく
舌に反発してvividな食感と
甘ったる〜く口溶け感がトロトロに充満する
伊勢海老に美味しさは衝撃的です。
此れは凄かった。
食べてる時、まるで踊りみたいに
ピンピン跳ねる感じのプリっとした身の
しなやかさなのです。
余韻をくっきりと残す伊勢海老でした。

⑦お椀

昆布舟の柚子占地
春菊

昆布からの出汁が徐々に濃くなる仕掛け
此れは吸い地を味わうお料理
昆布からのうま味成分のグルタミン酸が
ジワジワと吸い地へと流れて行きます。
吸い地のうま味の変化がはっきりとわかる
昆布舟です。
最初ほのかに淡白にアダージョな味を奏でる
少し間を置いて舟からグルタミン酸が
溶け込み出し
ピアニシモなモデラートさで馴染んでいく
名残の吸い地となる頃
漕ぎ手のフォルテシモを感じる程に
深く吸い地に浸透してうま味が満ち溢れる
全部飲み干して昆布も残らず食いちぎり
昆布舟のうま味を堪能致しました。

⑧諸子の山椒焼き

諸子
土佐酢

6尾も積んである諸子
ふっくらしてプリッと食感気持ち良く
サワサワ、サワサワと小さな食感が
幾重にも重なり合う
一尾に施してある甘いタレと山椒の辛味が
互いに諸子を刺激し合い美味しさを
加速させてくる
素材の持ち味が可愛くその身の中に旨味が
詰まってる
薄皮にほんのりと焦げ目がついて
パリッとした中にフワリと佇ませる苦味が
凝縮された身の旨味と対称を成す
齧るとその両方の美味しさがパチンと
お口の中に弾け飛んでくる
その瞬時の美味さが堪りません。
其れを6回味わえる喜びが諸子の味わいを
舌と分かち合えて満足感を高めます。

⑨蕪の吹き寄せ煮


車海老
銀杏
松茸

穏やかな醤油餡掛け
餡に伊勢海老の味噌を参加させて
コクを出して餡の味に深みを添えるものに
仕上がってます。

その餡が掛かった具材たちが
ポックリと空いた蕪の中央部の窪みに
射込まれてます。

蕪を一口咀嚼する
ジュッと言ってお出汁のうま味を
お口に泳がせる
蕪は長閑に嫋やかさを膨らませて
見事な迄のソフトタッチな舌触りで
ホロホロと瞬時に解けて行きます。
その解けて行く間に
醤油餡が絡んで車海老や銀杏たちが
舌を弄んで楽しく燥いじゃいます。
うま味と楽しさが同居する炊き合わせです。

⑩お食事

昆布トロご飯
奈良漬
沢庵

久し振りに魯山人ご飯を頂きました。
このご飯は郡司さんの瀞みのある
昆布トロが一番好きです。

郡司さんのお作りする昆布トロご飯は
利尻昆布のうま味と瀞みと
魯山人醤油の甘味とが
程良くかき混ぜかき混ぜされてて
その泡立ちしたばかりの昆布トロを
ホクホクのご飯に掛けて妙味を
引き出してます。
こればかりは
美味しすぎてお代わりしちゃいました。

⑪甘味

蕨餅
アイスコーヒー

2019/07방문2번째

4.2

  • 요리・맛4.5
  • 서비스4.2
  • 분위기4.2
  • 가성비4.0
  • 술・음료4.1
JPY 30,000~JPY 39,9991명

愛おしく思えるくらいに美味しい鮎ご飯

■2019.07.05(金)夕餉にて

■お料理 お酒税サ含む¥35,000ほど。

①前菜

茗荷のお寿司
ばちこ

魳の炙り
蛸の柔らか煮

三度豆の胡麻和え
茄子の額を素揚げして黒胡麻と煮込んだもの

何時も思うのですが
最初にお出し頂くこの前菜たち
チョコっとずつ一口サイズで
旨味とお楽しみが詰まってるお酒のアテ

酒飲みには堪らん前菜なのです。
この6品だけで相当飲めてしまいます。
然も空腹のお中も落ち着かせてくれる
握りもの付きです。

酸味豊かな茗荷で引き締めた握りが
舌を満たしてくれます。

お米の摘みにピタリと合わせるように
カマスの炙りがお手頃に
膨よかな旨味をお持ち頂いて
お酒を進めてしまいます。

やはり、ばちこはチビチビとお酒をやるのに
最適ですね〜。
此れだけは最後まで取り置きしておいて
前菜を食べきった後の一番最後まで
残しておきました。
このホンワカと温められたばちこの微妙な
温感と舌触りと鹹味が静かに舌に
染み込んでいく時に嗜むお酒がシンシンと
染み入る美味しさは堪らないものがあります。

そして茄子の額です。
額を揚げて黒胡麻で和えてるところに
不思議な味覚感を見出します。
額をこんなに素敵なお料理にしてしまう
郡司さんの力量にも感心してしまいます。

②酢の物

蓴菜

ぽん酢

夏を涼しくする名作
蓴菜はこの季節に涼風を運んでくれる
優れものと思いますが、
その蓴菜の持ち味をここまで引き出すことが
できてしまうのも味ひろさんならでは。
ぽん酢が蓴菜を酸味良く纏ってて清涼感を
誘ってます。
お供に鮑がそっと寄り添って
コリっとした食感を楽しみながら蓴菜の
玉のぷよぷよ感を交互に味わえて楽しいです。

③芋茎の吉野煮

定番ですよね〜。
芋茎をこんなに美味しく穏やかな味わいに
してしまう所がお料理の醍醐味と言いますか
料理人の腕なのかなと思ってしまいます。
芋茎の繊維質のシャキシャキ感が吉野葛に
優しくねっとり纏われて
芋茎に葛の甘味がたっぷり練り込まれるような
味を楽しめて
アクセントに生姜がピリリと舌を攻めてくる
この微妙な感覚に痺れてしまいます。
ゆっくり一口ずつ口に入れて味わう安堵感
心和むひと時です。

④雲丹ジュレ掛け

赤雲丹がたっぷりと山盛りに盛り付け
鯛のお出汁でゼリー寄せですよ。
まぉ、何とも涼しい食感の味わいです。
ゼリーがうまい!
ダシのうま味が奥深く潜んでいて
舌の上に運ぶとヒヤッとした感覚と共に
じんわりとゼリーが口溶けしてくる中から
鯛出汁のうま味がそこはかとなく
浮き出てくるのです。
その味覚が舌に淡く淡く伝わってきてとても
美味しく感じられる
その美味しいと感じるのと同時に赤雲丹の
蕩ける感覚と雲丹の甘味が舌を襲ってきて
この雲丹とゼリーのハーモナイズが
素晴らし過ぎて、舌をうっとりさせます。
このうま味たっぷりな冷製作品は
舌を覚醒させる逸品となります。

⑤揚げ物

千葉の鮑の唐揚げ
新銀杏

これ、チョット吃驚ものでした。
鮑の唐揚げと言いつつ唐揚げの蒸し加減によるのでしょうが、唐揚げっぽくなくて
レア感が生き生きとしてて鮑のコリコリ感が
損なわれずにホクホクと嫋やかに柔らか味が
生まれてる鮑の揚げ物なのです。
肉づきもふっくらとしてて
歯で噛んだ時にキュンと歯に吸い付くような
密着性を含んで鮑の旨味が
揚げたての肉質の中から
温和な感じで絞り出されてくる感じなのです。
この歯にまとわりついてくる肉布団的な食感が
誠に妖艶なのであります。
また、銀杏の素揚げに塩加減の塩梅が良くて
塩味が銀杏とピタリ寄せて来て調和する。
なので、この両者にお酒が進んでしまうので
ありました。

⑥お造り

鯛の松皮造り
アコウの湯洗い

お造り醤油
葱ぽん酢

松皮さんの方は素直に山葵醤油で
元々が鯛の皮を捨てちまうのが勿体ない
という事から始まった松皮造り
と言いましても単純にお湯を掛ければ良いと言う訳ではありませんで
煮えて仕舞っては意味がありませんので
新鮮味を残しつつお湯を掛けて皮を
柔らかく穏やかに火入れする感じに仕上げて行く技のレベルが要求されるお品です。
その松皮造り
鯛の皮もしなやかに筋肉質を残したままで
きちんと湯引きされてる感じに仕上がり
中の白身は無垢な甘味が鮮度を保ちお造りの
美味さが素朴に引き出されてます。
山葵が甘く刺身を覆いツーンと刺激する
心地よさを感じて嬉しい。

⑦お椀


蓴菜
ミニオクラ
牛蒡
柚子

昆布が淡く効いてるんでよね〜。
どう言う風に引いたらこんなにうま味成分が
淡く奥深い吸い地になるんだろうと、
何時も思ってしまいます。
もう舌にじ〜んと来ちゃって
ウルウルしそうです。
なんと言っても昆布と鰹の絶妙のバランスから
生まれる淡く深く寄せてくるうま味
そのうま味が後を引いて何処までも余韻を
残して行って最後に儚く段々薄くなって
消え行く時の満足感に浸り切ってしまいます。

この時期の鱧、活力有り獰猛で噛み付かれることもあると言う元気な鱧です。
故にパッと牡丹状に咲き誇り
艶やかなぬめり感の膨らんだ食感が
楽しめます。
また、天に添えた梅肉が程よく鱧の甘味に
酸味を加えて感じの良い刺激となってます。
鱧に合わせるオクラと牛蒡が面白い味覚を
運んで来て楽しいです。
香り付けの柚子もいいアクセント
このグッドフェローたち
いい味覚のコンビネーションを形成してます。
誠が篭った心休まる椀盛。

⑧焼物 鮎

京都府上桂川の鮎
伏見唐辛子
蓼の葉

因みに鮎は毎年時期により3箇所の漁師さんから
仕入れられてるとのこと。
長良川郡上鮎
静岡藁科川の鮎
京都の漁師さんからのものが
上桂川と三重県の宮川のものだそうです。
仕入先も凄いところばかりのお話に
グイッと引き込まれてしまいました。

さて、鮎です。
立派な成魚の鮎です。
然もしっかりと火が入ってて骨もバッチリ
サクサク行けちゃいます。
伏見唐辛子の煮物がお供に添えられて
お塩の塩梅が良くてこんがり焼かれた皮目に
じわっと塩気が染み込んでて
皮目をパリッと噛んでその直下から
フワッとはみ出してくるホクホクの
膨よかな白身が皮目から滲む薄味の塩味が
白身の美味しさを引っ張る
白身を堪能してるとワタのほろ苦さが
少しの間を置いてじわっと忍び寄ってくる
すると白身の淡白な甘味とワタの苦味が
上手いこと調和して苦甘さが混じり合いつつ
鮎の味覚の醍醐味に成長して行くのです。
火入れの妙がなせる技ものなのです。
この鮎料理にお腹もかなり膨らんで
満足感が広がります。

⑨炊き合わせ

車海老
冬瓜
小茄子
千石豆
石川小芋

嬉しくなるお献立の流れです。
鮎でチョット忙しかった舌を小休止して
優しいお出汁の味付けで
季節の小茄子や食感のいい千石豆に
舌をしっくりさせる小芋など
ふう〜っと落ち着き払って
一呼吸しながらも
炊き合わせの旨味溢れる食材たちに
舌が喜んでしまいます。

⑩鮎の炊き込みご飯

土鍋からふかふかと湯気立ち上るや否や
いい香りが鼻腔を突いてくるのですよ
何の匂ひかなぁ〜と郡司さんが蓋を取った
所を覗きますと、オォ!何?
鮎の炊き込みご飯ですよ〜。
此れにはかなり驚いたデスゥ。
塩焼きはある程度期待してましたが
ダブルで鮎料理に巡り会えるとは
心憎い演出です。
ご飯の湯気に混ざって鮎の香りの良い事。
早速お茶碗によそって頂き
鮎ご飯に身も心も預けてしまいます。
ご飯に混ざる鮎がまた上手い

鮎の白身
鮎のお焦げパリパリの皮だけを取り込んで
ワタは抜いて仕舞ってます。

甘いの苦いの硬いの柔らかいのが
ごちゃ混ぜとなってご飯中に散りばめられて
旨味倍増の混ぜご飯なのです。
此れは美味しくって旨くて
噛んでも噛んでもどんどん
美味しさが大行進する
忘れたくない味覚となりました。

⑪甘味

わらび餅

⑫水出しコーヒー


2019/03방문1번째

4.9

  • 요리・맛5.0
  • 서비스4.9
  • 분위기5.0
  • 가성비4.9
  • 술・음료5.0
JPY 30,000~JPY 39,9991명

謙虚と言う言葉がお料理に寄り添っている

■2019.03.08(金)19:00〜訪店

■謙虚に控えめなお料理

謙虚と言う言葉がお料理に寄り添っているかと
"本来の持ち味をこわさないことが料理の要"
魯山人の言葉を地で行く郡司さんのお料理

簡素な佇まいと静謐な空間に
何処迄も控え目に優しく舌を癒してくれます。

因みにお父様が復帰していらっしゃいました。
お元気な様子が窺えて微笑ましかったです。

■お料理 お任せ¥33,000

①前菜

❇︎ミニ大根の海鼠腸漬け
❇︎半生のばちこ
❇︎唐墨
❇︎虎魚の肝 たれ焼き
❇︎蕗の薹
❇︎蕨の胡麻和え

お大根の瑞々しいシャキシャキな歯応えと
海鼠腸の珍味を合わせた不思議珍味に
舌が唸ります。
この食感と珍味の組み合わせの良さは
大根のサイズが程よいのと
海鼠腸の配分の賜物であろうと推察しますが、
これだけで一品となり得る美味しさです。
其れをまるで何事もなかったかのように
前菜の一品として配置するところが
奥床しくて嬉しいのです。

ばちこと唐墨は後でチビチビやりたいので
お皿の隅っこに据え置きして
虎魚の肝のタレ焼きを頂きます。

お料理人泣かせの毒髭が危険な虎魚を
良くも扱うものです。
この勇気にも拍手したい。
しかも後ほど虎魚本体のお料理も頂けると
あっては喜び倍増です。
その肝がプリッとしてて艶めかしく
タレが良く効いてる旨味をお口に運びます。
これ、凄くお酒と合うわ、いい感じなのです。
ま、滅多な事では食べれませんが、
一味違う所を然りげ無くお出ししちゃう
郡司さんの力量が進歩してる証では
ないでしょうか。

さて、ふと、前菜を振り返りますと
甘辛の素材をいい塩梅で織り交ぜてある
前菜なのです。
虎魚とか唐墨とかばちこのちょっと珍味な鹹味がお酒を勧めますが、
舌が辛口に染まってきてますので
此処で一口、
甘く舌を撫でてやりたくなります。
そんな時に程よい根菜の甘いもんが
控えていらっしゃる所がいい気配り感のある
前菜なのです。
胡麻の風味と甘味を纏った蕨ちゃんの胡麻和え
春を甘く囁いてくれます。
蕨ちゃんと仲良く手を繋いでますのが、
蕗の薹を一度揚げて炊いたもの
火を入れて苦味のアクを飛ばしてる所為か
炊いたものとしましては蕗の薹からほんのりと
甘く香るものが漂いその甘味といっしょに
あの独特の苦味が走って来ます。
この甘辛具合が快く舌を刺激する
味わいなのです。
素敵な前菜に飛び切って乾杯!

②凌ぎ

❇︎氷魚
❇︎木の芽おろし

おろしのサッパリとした酸味が
氷魚に纏ってお口をスッキリさせます。
単純に素直な木の芽のおろし風味が
爽快感を呼んで氷魚の淡白な味に
お似合いの味覚を演じます。
この合わせ技、ちょっと心憎い演出です。

◉飛切りを燗酒で

③小鍋

❇︎牡蠣の土手鍋
❇︎長葱

三陸の牡蠣がプックリしてて可愛い

炭火が施してあり
食べ切るまでの間、
何時までも熱々がグツグツと続きます。
土手鍋の中で溶けたお味噌汁がコッテリと
旨味を膨よかに含んでいて
トロンと眠気を誘うような甘い味覚を
お口に流し込んできます。

この土鍋、旨味が膨らんで
ちょっと可愛げのある郡司なお料理です。

兎に角、お味噌の甘味が品良くて大人しい
合わせ味噌の塩梅と言うかバランスと言うか
味噌の甘味の濃度が素晴らしく品格がある
煮え立つお味噌汁の
蕩け具合もまったりとしてプクプクと煮立ち
煮詰まって来ても辛くならないのです。
最後の一滴までスプーンで掬い切りました。

④口替り

❇︎根芋と岩茸のお浸し

無味乾燥な根芋
何時もは吉野煮でおもてなしですが
本日は柔らかく炊いたものを
スッキリとシャープなほど清廉に
お口を清めるお浸し仕立てです。

此処まで濃い味と薄い味のものが
交互に合わせられて
奥床しく去り気なく主張しないのに
しっかりと味覚を感じるお献立の流れです。

お酒にぴったりハマってお酒を進めるものと
酔いを少し冷まして熱を和らげるものとが
良く計算された流れで
このまま舌も身も委ねたくなります。

◉天禄拝領

⑤唐墨

前菜で出して頂いた唐墨が忘れられず
お酒が進むので
口寂しくなり追加で唐墨を所望した所、
快く大振りにスライスしたものを
頂戴仕りました。
嬉しく、チビチビ回数が絶え間なく増えて
お酒をやってしまいます。

⑥揚物

❇︎筍の挟み揚げ
❇︎揚げ濾油

筍のシャキッとした繊維質をそのままで
やんわり穏やかな蒸し加減の素晴らしい事
揚げて蒸された筍を噛み進むと
芯を感じる繊維質の強さと
蒸して柔らかくなった身の質感が
穏やかに交わり
その繊維質の隙間から甘味が
優しく浮き上がり舌を包み込むのです。
その時に訪れる旨味は衣のサクサク感も重なり
心地良く旨味が膨らむ一品です。
然も挟み揚げの中に若狭のぐじを挟んでの
揚げ物ですので、ぐじの甘味も後から
追いかけて来て筍と合わさって
歯も舌もルンルンです。

感慨深くなるのは
ぐじが主張せず穏やかな旨味に施されて
油の中でじっくりと蒸されたのでしょう、
しっぽりとホクホクな仕上がりなのです。
誠にお淑やかで気品ある揚げ物
全くもたれないのです。

春の山菜
漉油も超絶品な美味しさ
パリパリに繊維質も残ってて油が乗ってて
独特のアクも甘さに変化して美味しい
此方は逆に蒸された感じはなくて
少し脂身っぽくて草食系の中の
肉肉しさが感じられて漉油自身の旨味の強さを
生かしてます。

郡司さんの新しい一面を見せて頂きました。

⑦お造り

❇︎鯛の松皮造り
❇︎初鰹

❇︎大蒜醤油
❇︎刺身醤油

❇︎山葵
❇︎莫大

初鰹が激ウマ
大蒜醤油と合わせて
山盛りの刻み葱と生姜が美味しい

お醤油が生き生きとしててコクがあるのです。

◉KAKEYA

⑧お椀

❇︎ぐじ
❇︎筍
❇︎白子豆腐
❇︎わらづかの擂り身
❇︎芽蕪
❇︎柚子

白子豆腐が驚きもののフワフワ食感
わらづかの擂り身と白子で練り上げた
超贅沢品なお豆腐の優しい事
この白子豆腐、尋常ならざる美味です。
椀種吹っ飛ぶくらいの美味しさに
引き込まれてしまいます。
此れは凄いわ!
感動ものです。

吸い地の鰹風味が良く張られてて
この慈の深さにも参ってしまいます。
その地に浸されたお豆腐の
伸びがあって腰が強く
サラサラな食感
まるで和菓子の淡雪みたいな擂り身に
驚いちまいました。

⑨揚物

❇︎虎魚の唐揚げ
❇︎獅子唐

❇︎天つゆ
❇︎おろし

天つゆ!
香りが良かったので
天つゆを啜ってみました。
おったまげたぁ〜。
これが激ウマの滅茶苦茶美味い!
このお汁でお酒飲めちゃう。
何だこの天つゆ!
うま味が奥深く舌が陶酔するくらい
旨味が炸裂する、
鰹の使い方が群を抜いてるのか
出汁の風味が新鮮なまま天つゆに乗り移り
うま味が全く澄み切ってる感じです。
此れは凄い、凄すぎです。
もう、舌泣かせと言うか
舌を悩ませる奥深さがある。
因みに天つゆは、

お出汁

薄口
追い鰹

だけだそうですが、煮立て具合や
匙加減が絶妙なのでしょう。
ご本人曰く、ま、普通に作ってますよ〜。
ホント、何気無い施しが奥深いのです。

虎魚を引き立たせる天つゆで
つい、虎魚の唐揚げが霞んじゃいそうです。
でもサクサク虎魚をこの天つゆに浸らせると
虎魚の無垢な甘味が俄然と
膨らんじゃうのです。
無邪気なほど外連味のない虎魚が
天つゆの甘味を纏い味覚を走らせるのです。
いやぁ、この揚げ物はビックリでした。

⑩煮物

❇︎鮴(メバル)の煮付け
❇︎筍
❇︎蕗

春のお魚尽くしに歓喜しちゃいます。
春を告げる魚の雅称を持つ眼張様のご登場。
また、この煮付けの汁がとても優しい煮汁で、
くどくなくさっぱりでもない
かと言って味気ないとかでは無く
何となく風情がが漂う控え目な甘味が忍ばせてある甘さ加減とコクを感じる煮汁なのです。
その少し一歩控えた煮汁にコトコト浸して
煮込んでるかと想像付きますが
眼張の質感も硬くなく柔らか過ぎず
辛くもなく甘過ぎずの
微妙なバランスを保つ仕上がりなのです。
その成分を分解したくなる衝動に駆られながら
ほんのりと煮汁の色合いに染まった眼張を
齧りますと中から薄茶色に汁が染み込んだ
白身が現れて、お口の中に放り込みますと
んんんまぁ〜い、唸るぅ、この優しい甘味と
トロっと解けて滑り落ちていく白身と
お肌との触れ合いが妖艶で
唇が奪われてしまいます。
瞬く間にその旨味の虜になってしまいます。
白米が滅茶苦茶欲しくなるゥ。

⑪炊き合わせ

フゥ、一息付きます。
お腹結構膨らんでます。

❇︎湯葉と揚げ蕨
❇︎木の芽

揚げ蕨は一度小麦粉をまぶしてあげてあり、
湯葉の甘味に良きお友達となってます。
湯葉の甘味もおとなしくも優しい。

揚げ蕨に纏わり付いてる天かすの
一つ一つが湯葉のお汁の甘さに浸されながら
溶かされてプヨプヨになっており面白い食感。
出汁と湯葉から滲み出るお淑やかな甘味加減に
舌がうっとり湯葉さんに甘えてます

⑫お食事

やっとご飯ものです。
本日はご飯2連発です。

❇︎牡蠣の炊き込みご飯
❇︎香の物

牡蠣はお出汁だけ取ってから
ちょっと炊き上がりの様子を見て
牡蠣を投入するそうです。
なので、牡蠣がプックリふっくらしてて縮んでません。
牡蠣を土鍋に入れるタイミングが難しいかなぁ
と思い聞いてみますと、
んん、意外と適当なんですよ〜、
と剽軽なお答えで笑いを誘います。
と言うもののお弟子さんから見ると
経験値が物を言うそうです。

❇︎昆布トロご飯

鰹出汁と利尻昆布でといたご飯

別名魯山人ご飯とも言われてます昆布のうま味だけで施されたTKGならぬ昆布トロの掛けご飯です。
その食感は卵かけ汁に浸されたご飯のような
風味付けがあり、
その甘味の奥から昆布のうま味が舌に及んで来ます。

大きなボールに細く短冊上に刻んだ利尻昆布を
出汁の中に入れて
更に魯山人醤油のみで味付けを整えて
シャカシャカ攪拌しとろみを出してます。
それを炊き立てのコシヒカリの上から
お茶碗にお玉でかけて出来上がり。
ぷっくり膨らんだ米粒が
昆布トロ汁の中で泡立つ粘りと昆布の旨み、
また、冷んやりとする昆布トロの冷感と
ホクホクのお米の温感が一緒に訪れて
その格差の味覚もうま味を増幅させます。
更に泡プクプクのご飯が喉越し過ぎる時
絶品のうま味が通り過ぎて
ご飯冥利につきます。

この昆布トロご飯はシンプルイズベストを
字で行く究極のうま味ご飯と思います。
昆布のうま味たっぷりに浸された白米を
サラサラとお口の中に掻き込む時の
舌を慈しむような味わい
正に慈の味わい極まる感があります。

⑬甘味

❇︎わらび餅
❇︎水出し珈琲

とにかく材の味が出しゃばらないのである。
どこまでも慎ましく素材の持ち味を立てる
味覚の施し。
そっと素材に寄り添う味付け。
とにかく謙虚で控えめなのである。
どこまでもおしとやかに淡く広がる底味。
底味が静かに浮き出るうま味。
うま味を合わせて素材の持ち味を引き立たせて
呼び起こす旨味。
季節を忘れずにお伺いしたい名店と思います。

레스토랑 정보

세부

점포명
移転Ajihiro(Ajihiro)
이전 전 음식점 정보입니다.
장르 일본 요리
주소

東京都中央区湊3-13-15

교통수단

신토미초역에서 도보 5분. 츠키지역에서 도보 7분.

신토미초 역에서 543 미터

영업시간
  • ■ 営業時間
    18:00~

영업시간과 휴무일은 변경될 수 있으니, 방문하기 전에 식당에 확인하시기 바랍니다.

예산(리뷰 집계)
¥40,000~¥49,999

이용금액 분포 확인

지불 방법

카드 가능

(JCB、AMEX、Diners、VISA、Master)

전자 화폐 불가

좌석 / 설비

좌석 수

7 Seats

( 카운터만 7석)

개별룸

불가

카시키리(기간을 정하여 빌려줌)

가능

20인 이하 가능

금연・흡연

완전 금연

주차장

불가

공간 및 설비

차분한 공간,카운터석 있음

메뉴

음료

일본 청주(사케) 있음,일본 청주(사케)에 고집

특징 - 관련 정보

이럴 때 추천

위치

숨겨진 레스토랑,독채 레스토랑