赤身にこだわる紹介制の焼肉屋さん!!
友人からの紹介で訪問することができたお店である。ここのお店は名古屋に引っ越してきてから約半年、その前は4年間一宮で焼肉店を経営されていたようだ。
場所は名古屋城にほど近い閑静な住宅地の中のビルの2階にある。ウェスティンナゴヤキャッスルまでは徒歩1~2分の場所だ。
20時ごろに訪問したのだが店の前の通りはとても暗く女性が一人で歩くのは危険なぐらいである。また看板等も一切ないので初めての人にはとても分かり辛いと思う。ビルの2階に上がると扉に小さく「HIRO」とだけ書かれてある。
店内はそう広くもないが6人用のテーブルが3つあり、そのうち一つは個室になっている。私たちが訪問した時はちょうど先客と入れ違いぐらいで他にはお客さんがいなかった。
ここではワンコースのみ。もちろん焼肉主体だ。最初に飲み物をオーダー。ワインはオーナーが長くロサンゼルスに住んでいたこともありカリフォルニアワインに拘っている。白ワインはほとんどシャルドネのようだ。
オーナーの東裕章(あずまひろあき)氏は現在若干31歳、カリフォルニア州立大学を卒業後、ハリウッドスターなど有名人が通う日系人の友人の焼き肉屋を手伝うようになり、そこで焼肉について勉強したとのことである。アメリカに長くおられたせいか特に赤身肉へのこだわりが強いようだ。アメリカ牛の良さもとても詳しく、同じくアメリカ牛大好きな私ととても話が合った。しかしながらお店で提供しているのはすべて地元の知多牛である。その理由はシェフははっきりとは言われなかったが、残念ながら日本ではUSビーフを和牛よりグレードが下と見る人が多いことと関係しているようだ。
アメリカで極上のUSビーフのプライムを食べればそんなこと全くの間違いということが分かるのに未だに和牛至上主義の人が多いから、なかなかUSビーフは使えないのだろう。和牛とUSビーフは同じ牛肉でも全くの別物である。どちらが上でどちらが下ということはない。私はどちらも好きだ。
さて、ドリンクの後、最初に出てきたのは肉をレアで焼き、その真ん中だけ切ってユッケ風にした前菜からだった。肉の旨味が凝縮してとても美味しい。あっという間に完食。
そして次は50日熟成したタンの根元。タンは先に行くほど固くなり食感が悪くなるので美味しいのは根元の方だ。そこを贅沢に切っての提供である。
歯応えがありしっかりと味がある。普通のタンとは全く違う。
ちなみにこの店での熟成とはドライエイジドでなくウェットエイジドである。肉を真空状態にしてそのまま寝かせる方法だ。ドライエイジドは熟成庫に住んでいる菌によって味がかなり変わってくるため自分ではやらないし、それが食べたくなったら他の店に食べに行くとのことであった。
実に賢明な選択だ。下手に自分でドライエイジドビーフをやると腐敗させる可能性があるからね。
シェフはとても話好きで肉を持ってきてくれるたびにしっかりと説明してくれる。その熱い話を聞いているとこの人ホントに焼肉が好きなんだなあ~と思えてくるのだ。恥ずかしながら私は肉は切って出すだけ、と思っていたが肉の味を決めるのは肉自体と包丁さばきだそうだ。考えてみたら全くその通りだろうと思うのだが言われるまで気づかなかった。大きな塊の肉を生かすも殺すもシェフ腕次第なのである。フィレの部分の中に細くひものような肉が通っていてそれをそのままの形で出すのは難しいとおっしゃっていた。それが写真で出した「ひも」である。
これはちょっとウェルダン的に焼くと抜群に美味しい。また「シャトーブリアン」と言っても先と真ん中、そしてしっぽの部分では脂の乗りが違うと説明してくれ、同じ形の肉で食べ比べさせてくれた。
ほぼすべて牛だったが、一つだけオーストラリア産のラムが出てきた。私は羊の臭みは嫌いではないのだが、ほとんど臭みのない上品な柔らかさのラムであった。ここでは間違ってもカルビの様な脂っこい肉は出てこない。
そういう肉が好きな人は他の店に行く方が良いだろう。
ここは赤身Loverのためのお店なのである。
店名 |
HIRO NAGOYA(HIRO NAGOYA)
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類型 | 燒肉 |
預約・查詢 |
052-938-3062 |
可供預訂 |
僅限預約 |
地址 |
愛知県名古屋市西区樋の口町2-17 シャトー西の丸 2F |
交通方式 |
距离淺間町 471 米 |
營業時間 |
營業時間和假日可能會發生變化,因此請在用餐前諮詢餐廳。 |
預算 |
¥80,000~¥99,999 |
預算(評價匯總) |
¥60,000~¥79,999
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付款方式 |
可使用卡 (JCB、AMEX、Diners) 无使用電子錢 |
個人包廂 |
可能的 |
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包場 |
可能的 |
禁煙・吸煙 |
嚴禁吸煙 |
停車場 |
不可能 |
空間、設備 |
平靜的空間,座位寬敞 |
酒水 |
有葡萄酒,對葡萄酒講究 |
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此時建議 |
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位置 |
神秘不為人知的餐廳 |
備註 |
介紹制 |
半年ぶりぐらいの訪問である。昨年の同じ頃は翌日でも簡単に予約が取れたのに、最近ではかなり込み合っているようで約1か月前に予約しておいた。またいつからかは分からないが最低4人からしか予約ができないようになってしまった。
メンバーを集めないとなかなか気軽には行けなくなってしまったようである。
私たちはいつも友人3人組で食べ歩いているのだが、4人からしか予約できなくなったけどどうしようか??と友人に相談したら、
「3人で4人分食べればいいだろ~」
という目からうろこの答えが返ってきた(笑)なるほど~と思い予約した。
今回は私以外の他の2人は初訪問であった。「現地集合」でとのことにしたのだが集合時間少し前に友人Tから電話がかかってきて
「そばにいると思うのだけれど・・店が分からない」
とのこと。近くに行くと店のあるビルの前で立っていた。
以前はあった看板がなくなっていた・・・店に入ってオーナーさんに聞いてみると、場所がナゴヤキャッスルのそばのため紹介制のお店にも関わらずたまに飛び込みの客が来るため断るのが面倒で看板を外したとのことであった。そして予定のお客さんが店に入ると外から見えないように外の灯りを落としてしまうらしい。
また最近ではお客さんも多くなってきて、常連さんを相当先送りにしないといけない状況にするのは嫌なので、新規の客はもう受け付けないとのことをおっしゃっていた。
さてここからがコースの始まりである。手持無沙汰解消のためか最初に大根、セロリ、ニンジンの野菜スティックが用意された。これをヒロさん特製の味噌で頂くのだがまたこれが美味しいのだ。
そして前菜1品目がキャビアからスタートであった。軽くてキャビアの味をストレートに楽しめるシェルスプーンで頂いた。軽い塩気が食欲をそそる。これは完璧な前菜であった。
そしてここからさらに前菜が・・・
表面を火であぶったユッケが出てきた。ミョウガが入った少し変わり種のユッケであったがこの季節にピッタリ!!とても美味しいユッケであった。
そしてオーストラリア産ラムの登場である。こちらのラムは店主が吟味して仕入れているのでとにかく良い香りがするのである。味が美味しいのは言うまでもない。ラムが苦手な人でもこちらのラムは好きになるだろう。
そしてついにUSビーフが登場した。今回はハラミとタンであった。日本にはまだまだアメリカ牛に対して和牛よりも格下と思っている人が多いのでなかなか出せないようであったが、最近では出すようにした、と言っていた。そうじゃなきゃHIRO名古屋のコンセプトを曲げることになるからね。極上のUSビーフプライムは方向性が違うだけで決して神戸牛や松阪牛に負けてはいないのだ。脂の少ない赤身の味がしっかりする肉であった。
木曽川の鴨を頂いたのち、イチボを最初に食べた後どデカい厚切りの肉が何枚も出てきた。シャトーブリアンである。しかも店主が厳選して仕入れた極上の部分なのだ。焼き肉というのは「肉」と「包丁の入れ方」で味が決まるらしいのだが、いくら腕が良くても肝心要の肉が良くないと美味しい焼き肉を食べることができないのは自明の理である。この極上のシャトーブリアンを手に入れるためどれほど苦労したかいろいろと教えてもらった。
焼きはもちろんヒロさんにお任せである。時々ミスターマリックのように網の上に手をかざして温度のムラをチェックしている。網にシャトーブリアンを乗せ、表面を炙ってほとんどレアの状態で食べさせてくれるのだ。食べたらもう天国行であった。
それを3枚も食べたのだから大満足であった。
最後は焼肉屋のカレーである。一目で焼肉屋のカレーということが分かるように、ココでも厚切りの赤身肉を焼いてからカレーに投入。ここでもう腹パン、最高の焼き肉であった。これほど徹底的に赤身にこだわり、赤身を食べさせてくれるお店は他には知らない。もう完全に焼肉屋の分野を超えているのだ。名古屋で美味しい赤身の焼肉を食べるならここを置いて他にはあるまい。