店名 |
Ba Ru Ve Ru
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類型 | 酒吧 |
預約・查詢 |
018-874-7888 |
可供預訂 |
可以預訂 |
地址 |
秋田県秋田市大町4-1-5 |
交通方式 |
JR各線「秋田駅」西口より徒歩16分 距离秋田 1,078 米 |
營業時間 |
營業時間和假日可能會發生變化,因此請在用餐前諮詢餐廳。 |
預算 |
¥4,000~¥4,999 |
預算(評價匯總) |
¥5,000~¥5,999
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付款方式 |
可使用卡 (JCB、AMEX、Diners、VISA、Master) 无使用電子錢 |
服務費收費 |
T/C 1,000円 |
座位數 |
9 Seats ( カウンター9席(4名様までご利用いただける個室のご用意もございます)) |
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個人包廂 |
可能的 可容納4人 |
包場 |
不可能 |
禁煙・吸煙 |
可全面吸煙 有關被動吸煙對策的法律(修訂健康促進法)自 2020 年 4 月 1 日起施行,可能與最新資訊有所不同,請在光臨餐廳前確認。 |
停車場 |
不可能 |
空間、設備 |
時尚的空間,平靜的空間,有吧檯座位,提供免費無線網路連接 |
酒水 |
有葡萄酒,有雞尾酒飲料,對葡萄酒講究,對調酒講究 |
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此時建議 |
許多人推薦的用途。 |
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位置 |
神秘不為人知的餐廳 |
服裝規定 |
ラフな服装、また事務服や作業服もお断りしております。 |
網站 | |
備註 |
東大卒芸人・グルメタレントのTATERU(25)は、以前も共に東北を旅した綱の手引き坂46・カゲ(21)に首ったけであった。そのカゲは先日、グループからの卒業を発表。卒業記念に2人は再び東北旅に出ることにした。盛岡・秋田の至極の名店を巡るグルメツーリズム。その中で、カゲのアイドルとして輝く最後の姿を堪能する。
純粋にレビューを楽しみたい方は【】で囲まれた部分を飛ばしてお読みください。
これまでのあゆみ
1.焼肉せがわ
https://tabelog.com/rvwr/014810282/rvwdtl/B462675771/?cid=tw_u_rstrvwdtl_app_i_rnk
2.盛楼閣
https://tabelog.com/rvwr/014810282/rvwdtl/B462793492/?cid=tw_u_rstrvwdtl_app_i_rnk
3.giueme
https://tabelog.com/rvwr/014810282/rvwdtl/B462889877/?cid=tw_u_rstrvwdtl_app_i_rnk
4.鳥好
https://tabelog.com/rvwr/014810282/rvwdtl/B462979905/?cid=tw_u_rstrvwdtl_app_i_rnk
川反エリアは駅から1km強離れているが、名店の数多集まる繁華街である。カゲは未だ駅前のホテルポリトロメタンの部屋に籠城しているはずなのに、自分から呼び寄せておいて離れた場所に来てしまった。カゲが来るはずなんてない、そう思った。
県を牛耳る何かが行われていそうな料亭(これも百名店である)の向かいに、ドレスコードの注意書きを掲げる重い扉があった。BAR ル・ヴェールである。中には白いスーツを着た、若めのマスターがいた。「予約席」という札はあったものの、入店から退店まで、一切他の客は来なかった。
メニューは存在しない。そう言われると一瞬戸惑うが、自分の知っているお気に入りのカクテルを頼んでもいいし、分からなければ1つ材料を指定してお任せしてもらえばいい。アヤとのLOVE AFFAIRの経験から、タテルはオレンジジュースを使った軽めのカクテルをリクエストした。
ボヘミアンドリーム。アプリコットブランデーをベースにグレナデンシロップとオレンジジュース・レモンジュースを混ぜ、炭酸水で割る。トロピカルな味わいでグラス傾けては傾ける。
【「地元の方ですか?」マスターが問う。
「いえ、東京から来ました」
「おひとりでですか?」
「いえ、本当はもう1人いるんですけど、ちょっと怒らせてしまって。今ホテルに籠っています」
「それはお気の毒に…ちなみになぜ秋田に?」
「秋田には美味しいものがいっぱいあると聞きまして、昼は大曲でイタリアンいただきました」
「ジュエーメさんですね」
「ご存じで。さっき焼鳥食べてきまして、明日は天ぷら行って、それから日本酒の聖地に行きます」
「鳥好さん、みかわさんと永楽さんですね」
「やはりご存じなんですね」
「秋田は狭い世界ですから」
これだけ狭い秋田にいるというのに、タテルとカゲの心の距離はあまりにも離れすぎていた。LINEには未だに既読がつかない。】
「バーというとウイスキーのイメージが強いんですけど、カクテルと単体の酒ってどれくらいの割合で出るんですか?」くだらない質問をするタテル。
「半々ですかね。ウイスキーも良いんですけど、最近ブランデー頼む人がいないのが寂しいです」
「ブランデーか…じゃあ次、ブランデーベースのカクテルをお願いします」
スティンガー。ブランデーとホワイトペパーミントリキュールを2:1で混ぜたベーシックなカクテル。ベーシックとは言いつつも、大半の人は多分知らない。ミントだから清涼感を真っ先にイメージするが、実際は甘さもあって飲みやすい。この晩5杯目の酒ともなると、儚さに包まれ切なさに酔いしれたタテルは少しずつ感情を剥き出しにし始める。
【「ああ、出てこいカゲ!」
「カゲ?ホテルに籠っておられる方ですか?」
「そうです。人気アイドルグループのメンバーです」
「アイドルと…ですか」
「もうすぐ卒業するんですけど、触れてはいけないこと喋ってしまって」
「あらまあ…」
「この国って、不条理多すぎますよね」主語を大きくし突如泣き出すタテル。マスターはタテルの愚痴を、頷きながら黙って聞くことにした。
カゲはものすごく頭が良くてサッカーの知識もずば抜けている。一方で持病の聴覚過敏により、グループとしての活動には参加が制限された。ライヴに出られない代わりに自分の知識を活かして個人仕事に勤しみ、グループの認知度を上げようとしてきたがそれは叶わずカゲだけ売れた。結果カゲは「ろくに主戦場で活躍もせずグループを踏み台にして勝ち逃げたやつ」扱いされ批判が渦巻いている。
いったいカゲのどこが裏切り者なんだ!カゲはグループ思いで気配りのできる人なんだ!なのになぜ酷い言われようなんだ!だいいちこの国の住民は能ある人に冷たいよな!はちゃめちゃな論理で叩く薄情な凡人の意見が強すぎる!
配慮なしに表面上の論理だけで人を貶める奴らよ、カゲは説明のできない行為をするやつじゃないことは、誰よりもメンバー、そして俺が理解しているから!
「なら、その想いをそのまま伝えればいいんじゃないですか?心動くと思いますよその熱さなら」
「鉄は熱いうちに打つ!マスター、カゲにLINE送るので、その間に無邪気な女の子をイメージしたカクテルをお願いします」
「無茶振りですね…じゃあ日本酒をベースにしたカクテルを作ります」
何で才能ある人が文句しか言えない無能無慈悲な自己中に殺されなきゃならないんだ⁈こんな不条理が罷り通ったら世界はダメになる!俺らは負けちゃいけない!大きなトンボでこの国を均そうとする奴がいても、俺らは天才のままで闘い続ける!】
日本酒「高清水」をベースに、ライチリキュールとハーブリキュールを合わせた『あきたこまち』というカクテル。グラスの淵には塩を擦りつけて。あれだけ熱弁ふるっていたタテルも、このカクテルを飲むと大人しくなった。
【「カクテルって、結局はいかに思いを込めるかなんです」マスターが切り出す。
「ただ液体を混ぜるだけなら誰でもできます。でも思いを込めるためには鍛錬が必要」
「そうですよね…」
「本当にカゲさんのことを愛しているのなら、傷つけちゃったこと、ちゃんと謝りましょう。本当の愛があれば、許してくれると思いますよ」
「ありがとうございます…あ!既読がついた!」
「良かったじゃないですか!」
「やった…そして電話が来ました!」
タテルは外に飛び出した。
「もしもし、カゲ?さっきはごめんな変なこと言って…」
「こちらこそごめんなさい、何も言わず籠ってしまって…今どこにいますか」
「川反エリアのル・ヴェールってところにいる。もうすぐ出るところだけど」
「私、タテルさんの熱い想い見て思い直しました。やっぱり…タテルさんに逢いたい。逢いたくて、逢いたくて、逢いたくて…」
タテルの目に再び涙が溢れた。さっきとは違う、熱い涙が。
「じゃあホテルに急いで戻るね」
「いや、少しでも早く逢いたい。だからそっち行く」
「いいのか?…そしたら近くに『レディ』ってバーがあるからそっち来て」
「わかりました」
「俺はいつだってカゲの味方だから」
涙声のままタテルは電話を切った。】
「お会計は7000円です」
「クレカでお願いします。マスター、ありがとうございました。おかげで元気に生きれそうです」
「お役に立てたようで。この後もバーに行かれるんですか?」
「はい、『レディ』に行きます」
「あそこは懐かしさのあるバーですね。楽しんできてください」
「本当に、ありがとうございました」
タテルは矛盾の雨降る夜に体を預けカゲの到着を待った。
NEXT→レディ
https://tabelog.com/rvwr/014810282/rvwdtl/B463192219/?cid=tw_u_rstrvwdtl_app_i_rnk