クリエイティビティ溢れるフレンチイノベーティブ : Amandier

昨年オープンの長谷川稔グループのフレンチの新店。
シェフの柏木氏は「broc長谷川稔Lab」はじめ浅草の「オマージュ」や北海道「ミッシェルブラス」にいらした方だそうで
楽しみにお伺い。

場所は天現寺交差点から住宅街に入り込んだ
「ここにレストランが！？」と思わせる隠れ家感ある一軒家のお店。

古民家をリノベーションしたという店内はダウンライトの落ち着いた空間です。


いただいたコースMenu Amandier

・Amuse bouche4品
縞鯵のタルタル　海苔のチップス
マンガリッツァ豚のパテドカンパーニュの春巻き
鮎のすり身　シュークリーム
トウモロコシの摺り流し
夏らしく団扇を添えたプレゼンテーション

・特産松阪牛
松坂牛をコリアンダーでマリネ　茗荷を添えて

・白甘鯛
きゅうり ア・ラ・ナージュ
白甘鯛の炭火焼　カツオ出汁にきゅうりの摺り流し

・蝦夷鹿
カツレツにし胡椒を効かせて
ジャガイモのソースと春キャベツを添えて

・ジントニック
酢橘 キャビアライムをジントニックに見立てたお口直し

・ガスパチョ
ゼリー仕立てのガスパチョ
きゅうりのぬか漬け　クランブルビーツ　野菜

・リゾット
すっぽん 白子 賀茂茄子

・青柚
冷製カッペリーニ　白鱒の卵 ロイロムを添えて

・和牛テール
テール肉の煮込みをクレピネットで包み焼き上げ
ソースヴァンルージュで

・お楽しみの一品
舞茸入りサフランライスを粽に見立てて
ガリを一緒に

Les Desserts デザート
・河内晩柑
晩柑にバジルのソルベ　後から八女の白折茶を注いで

・もも
さぬき市の白桃のコンポート
杏仁とクリームチーズのムースに梅と赤紫蘇のスープ

・お茶菓子
ワゴンからお好きなものを
遊び心ある可愛らしいワゴンデセール


柏木シェフ曰く「フレンチか和食かどっちかわかりませんよね」と。

確かにすっぽんや白子にぬか漬けと和の素材をたくさん取り入れたお料理も多くありましたが、自然な流れで美味しくいただけ、何より前菜～メインを二周するというコース構成が面白い。


そして華やかでいながら力強いクリエイティビティ溢れるお料理はどれも心に残りシェフの感性は本当に素晴らしいと驚嘆するばかり。

前菜からメイン前まではミッシェルブラスを彷彿とさせるような華やかで繊細なお料理も多くみられましたが、メインは見た目はシンプルでいながら、がっつりクラシカルなフレンチ。
ここは長谷川稔グループ譲りなのでしょうか。

ストレスがかからないように一発で仕留めた臭みなど一切なく且つジューシーな鹿肉のカツレツには胡椒を大胆に効かせて。
合わせたワインはサンジョセフ。シラーのスパイシーさ、そして荒々しいタンニンは鹿肉にぴったり。

それに後半のメインはフォークで崩れるぐらい煮込んだ川北牧場のテール肉をクレピネットで包んで焼き上げ、ソースはクラシカルなテクニックを使われたヴァンルージュ！
濁りなど一切なくクリア。丁寧な仕事をされているのがわかる
素晴らしいソース。パンで拭ってすべていただきました。
メインはどちらもパンチがあって印象的。

そして最後のお楽しみは横石パティシエによる遊び心もある華やかなデセール。
桃のコンポートの上には梅と紫蘇の香りを合わせたゼリーで可憐な仕上がり。
これもまた計算しつくされた一品。

スタッフの皆様の一体感も素晴らしく心地よく楽しい時間を過ごせました。
記念日にもぴったりのレストランかと！