品川・大井町、すずらん通り「武蔵屋酒店」。【29th】
酒屋で飲むのは、「角打ち」などと言うが、酒屋の料金があってはじめてそう言える。
ような、気もするのである…。
地元・池袋の角打ちなど、小売価格そのままで飲める店も多くある中、この店の酒の料金は、正直なトコロ、やや高いと感じた。
しかし、ソレを以ってしても、良い、と感じたのは、店を切り盛りするお母さんの接客であり、雰囲気であり、客層である。
たまに、「勘違いディープ症候群」の呑み人も来ていたが、そんなのは、目に入れなけりゃイイだけの話である。
こういう店で、キチンと飲める人も多かったと思う。
どう呑もうが自由だと言い切る論理は、多客への影響を勘案しない部分で我儘だとも言える。
僕らの滞在中、万札で飲むようなヤカラもいたが、お母さんは、親切に対応していた。
でも、大井町というのは、そういう街なのかも知れない…。
4年ほど前に「晩杯屋」が、まだそんなにチェーン展開していなかった頃、この街の「晩杯屋」で飲んだり、「肉のまえかわ」、「臚雷亭」などで呑んだ。
僕は、その時、「異文化称賛シンドローム」だと書いたが、要は、ゲテモノ食いなどと似ていると直感的に感じたのだ。
僕らの世代は、誰だって、過ごしやすい空調のもとで、座って、ゆっくりと飲む方がイイと思うのだが、全くその逆に憧れ価値観を見い出す人々も多い。
どういうスタイルで呑もうが自由なのだが、僕自身は、寒い日に、わざわざ外気にあたる場所で、立ち飲みする意味が見い出せない人間でもあるのだ。
その分、看板商品がスゴく美味しいとか、料金がかなり安い、というのなら、少しは理解できるが、さして旨くもなく、さして安くもない店で、あえてそうするのは、やはり、理解に苦しむのである。
だから、僕は、どちらかと言えば、こういう店を穿った目で見てしまうし、普通に、養老乃瀧とか、駒忠とか、そういうチェーン店のほうが、居酒屋らしくて過ごしやすいと常々書いている。
客層を見れば、明らかだ。
若者も少ないし、カップルなんてなかなか見ないし、着飾って呑む人もいないし、ましてや、帽子をかぶったまま足組みし、斜に構えて飲む人など存在せず、まさに、普通の呑み屋であると感じるのである。
ひょっとして、今の人々は、酒に酔うために呑むのでなく、そういう場所で、そういう姿で飲んでいる自分に酔っているのではないか?と、そう思うときも多い。
過去にも書いたが、繰り返す。
「ゲテモノ食い」というコトバを聞く。
一風変わったモノを食べたという達成感や満足感を美味しいと錯覚する。
中には、味の構成的にホントにウマいモノもあるとは思うが、ほとんどのケースは、ギャップを楽しむコトに意義を見出す。味うんぬんよりも、食べたという事実により重きがおかれる。コレも「異文化称賛シンドローム」のカタチの一つだろう。
マイナスイメージから、食べるコトができた事実への振り幅が大きければ大きいほど、自然に「意外とウマい」などとコトバにする。
鶏肉より柔らかくて美味しかったと感想を述べた人が、その後食用ガエルを鶏肉に替えて食べ続けたという人を僕は知らない。
近年流行の「ジビエ料理」なども、ソレに通じる意識構成が感じられる場合がある。
「人類」と「食」の歴史など、太古まで思い切り遡ってみれば、いろいろ想うところはあるが、現代においては、飽食の民が考え出した「人と食との関わり」における知恵であり工夫の一つなのだと善意に理解したいと思っているのではあるが…。
マイレビさんと呑んだ。
同じモノと言って出てきた、「焼酎豆乳割り」。
ビニール袋に入れられた氷、焼酎、豆乳。480円だったと思う。
駄菓子をいくつかアテにする。
80円ぐらいから150円ぐらい。
その日、夕食がまだだったため、何だか駄菓子を食べ始めたら止まらなくなった。
酒は「梅酒」になった。
「自家製キムチ」と書かれたモノなども食べた。
なかなか楽しい時間だったが、スグに次の店に移動した。
ごちそうさまでした。
前述した文で、あえて一文を付け加えるなら、以前から書いている立ち飲みのスタンスである。
『初めて会った人と話をする。ソレが立ち飲み。
僕は、基本的に立ち飲みが好きではない。
何故、あえて立って飲まねばイケないのか?
その分安いだけなら、その分高くてもイイから座って飲みたい。
角打ちのように、10分、15分と次の店に流れる景気づけならわかる。30分以上はちょっとどうかとも思う。
しかし、腰を据えて飲む時と、立って飲む時では、自然とフットワークに変化が起きる。
まわりにいる初めて会ったいろんな人と自然なカタチで話をする。
ソレが、醍醐味なのであって、ソレが出来ないなら、座って飲む方がイイ。』
※価格は、タバコ代960円も入っている。(笑)
(文責:京夏終空、2019.12.19)
(28件/3.28)
店名 |
Musashiya Saketen(Musashiya Saketen)
|
---|---|
類型 | 無座小酒館 |
03-3471-1516 |
|
可供預訂 |
無法預約 |
地址 |
東京都品川区東大井5-4-16 FRIEND HILL SHINAGAWA 1F |
交通方式 |
JR大井町駅西口、東急大井町線大井町駅より徒歩5分 距离大井町 172 米 |
營業時間 | |
預算 |
~¥999 |
預算(評價匯總) |
~¥999
|
付款方式 |
无使用卡 无使用電子錢 |
服務費收費 |
無し |
座位數 |
( 全席立ち飲み) |
---|---|
個人包廂 |
不可能 |
包場 |
不可能 |
禁煙・吸煙 |
可全面吸煙 有關被動吸煙對策的法律(修訂健康促進法)自 2020 年 4 月 1 日起施行,可能與最新資訊有所不同,請在光臨餐廳前確認。 |
停車場 |
不可能 |
酒水 |
有日本清酒,有燒酒,有葡萄酒 |
---|
此時建議 |
許多人推薦的用途。 |
---|---|
服務 |
提供外帶服務 |
10日ほど前にも来たが、居心地が良かったので…、
再び、訪れた。
この店のお母さん、寡黙な雰囲気だが、よく見ている。
その感じが、何だか、スゴく良い。
マイレビさんとのハシゴ酒の3軒目だったと思う。
「梅酒・チョーヤプラQ」(330円)を手に取り、飲み始める。
つい、小一時間ほど前に「肉のまえかわ」でもお会いした、大井町の老練の常連さんたちとココでも鉢合わせる。
その中でも、一番のお歳の酋長さん的な方と、いろいろ話をした。
チョーヤのプラQは、梅が2コ入りという感じが盛り上がる。
お代わりして、4コ食べると、かなり梅だけで酔う感じ。
ただ、取り出すのが難しく、結局、早飲みしてしまう感じになる。
今回も、駄菓子を共に、かるくやった。
この店、その日が、年内最後の営業だったらしく、立ち代り入れ替わり、いろいろな常連さんが挨拶に訪れている。
こういう方々がつくったであろう、大井町の飲み文化の一端を垣間見れたような気がした。
僕たちも挨拶をして店を出た。
ごちそうさまでした。
ありがとうございました。
また、来年もよろしくお願いします。
(文責:京夏終空、2019.12.30)
(29件/3.28)