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身も心も口福の2文字で満たしてくれる至高の和空間 : Akasaka Ogino

Akasaka Ogino

(赤坂おぎ乃)
预算:
定期休息日
星期日
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4.6

¥30,000~¥39,999每人
  • 菜式/风味4.8
  • 服务4.8
  • 气氛4.6
  • 成本效益4.5
  • 酒类/饮料4.5

4.3

JPY 20,000~JPY 29,999每人
  • 菜式/风味4.5
  • 服务4.5
  • 气氛4.2
  • 成本效益4.0
  • 酒类/饮料-
2023/06访问第 7 次

4.6

  • 菜式/风味4.8
  • 服务4.8
  • 气氛4.6
  • 成本效益4.5
  • 酒类/饮料4.5
JPY 30,000~JPY 39,999每人

身も心も口福の2文字で満たしてくれる至高の和空間

■訪問日:2023.6.28(水)17時半〜20時

■お料理 お任せ¥28,600税込
お酒サービス料5%含むお会計¥32,400税込

■ご予約 一年前のお電話にて

名越の祓いの小さな茅の輪が三つご用意
うち一つの茅の輪に腕を通して厄を祓い
無病息災のお願いを込めて振る舞い酒を
頂きます。
また、お酒を嗜まない方々には葡萄酢の
ジュースで振る舞い酒の代りを頂きます。

①先付

○愛媛の赤海胆
○ゴールドラッシュの摺流し
○枝豆葛豆腐

盛夏を迎えつつある時期に涼感麗しく
漂わせて舌に留まる熱量を幾分冷まし
涼しい味覚を靡かせる一品に仕立てて
夏の味覚を爽快に楽しませてくれます。

グラスの底には枝豆を柔らかく濾した
葛豆腐を敷き詰めゴールドラッシュの
擂り流しを重ねて二層の涼しい素材に
赤海胆をポツリと贅沢なトッピングに
赤海胆の周りに枝豆を幾つか散らして
色合いを落ち着かせ美観を整えてます。

如何にも涼しげな様相で微笑みかける
赤海胆を始めとして舌が喜びを隠さず
甘い味わいを楽しもうとしています。
一口ゴールドラッシュを啜ってますと
糖度溢れる甘味と香りが口内で膨らみ
食堂を冷んやり通り過ぎて胃に染みて
初夏が眩く感じられます。

ゴールドラッシュ湖底に沈む葛豆腐は
枝豆の青味と柔らかな甘い味わいへと
繋がり海胆珍味との交差を生んでおり
其処に落ち着いたトーンを花穂紫蘇が
香りのアクセントになり寄り添う。
華やかで整った荻野大将らしい装いで
味覚視覚嗅覚触覚を満喫致しました。

②お凌ぎ

○車海老と夏野菜

サッと湯掻いた車海老に夏野菜を
添えた一品です。

車海老・赤茄子・スナップえんどう
隠元・オクラ・ヤングコーン
お出汁に山葵、酢橘、醤油を合わせて
味をサッパリと整え涼感を誘い出して
舌に涼しげな食感の一品となっており
香り付けに柚香が爽やかな匂ひを放ち
夏野菜の周りには氷を模したトマトの
透明なゼリーをプヨンと散らして実に
食欲を唆る作品に仕上がっております。

また

夏野菜は
一度素焼きしてから炊いてますので
味も食感も頗る鮮度感が元気の良い
引き締まった夏野菜の美味しさです。

そして

お茄子とゼリーが味覚の組み合わせとして
纏う酸味が雅でとてもいい感じなのである

車海老からはコクと甘味がジワッと滲んで
其処に隠元の青みとヤングコーンの食感に
赤茄子の芳しさと個性的な甘味が舌に寄せ
お出汁とトマトゼリーの清涼感ある酸味が
優しく涼感を装い上手く纏めてます。

此れは一気に食べるのでは無くお上品にね
慌て無いでゆっくりとお箸を動かして口に
そっと運びながらシャキッとする繊維感を
楽しみつつ車海老のプリッと畝る肉感との
距離感も縮めてご一緒に清涼感溢れる味を
満喫してお口を幸せ気分でいっぱいにして
満たされるひと時を頂きました。

大将のお料理センスがキラリ光って眩しく
さっぱりと初夏を感じさせる逸品なのです。

③お椀

○毛蟹真薯
○白芋茎
○木耳
○柚子の花と皮をたたいた物
○鰹昆布の一番出汁

何とも清らかに美しく鰹昆布を引かれて
淡麗な味わいが佇む吸い地なのかと舌が
一目惚れしちまう地に深みを覚えながら
ゆるりと啜る

心が洗われて磨かれる様な地に癒されて
お口が綺麗に穢れのない地で染まります。

地を嗜んだ後に箸先で椀種の真薯を少し
解して毛蟹の甘味を頂きます。
地に浸されながらも毛蟹の甘味がジワッ
口内に満ちて行くのが実にホッとさせて
安堵感を広げる味わいにご満悦なのです。

真薯は白身の擂り身と卵の黄身で繋いで
毛蟹を纏めるお仕事以上に解し身からの
甘味と繋ぎの材の甘味も手伝って深掘り
ほんのり黄身の色合いに染まってるのが
食欲を唆って来ています。

更には

フワッと香りが広がる鰹の芳しさが漂い
真薯の咀嚼が雑味の無い無垢な地を絡め
真薯の旨味をグッと引き寄せ乍ら舌へと
寄せて来る深みのある味わいにうっとり
鱧の擂り身の柔らな旨味が真薯を極上な
味わいへと誘います。

そして

真薯のお側に仕えます白芋茎が柔らかく
しなやかな繊維で温かく和やかな食感を
流して舌を労わるかの様に和ませてます。

誠に見事な味わいのグラデーション構成
かつ、
柚香が綺麗な味の変化球でナチュラルに
地の香り付けを施していて味覚を美しく
伸ばし心地良い余韻を残しておりました。

④お造り その1

○愛媛藤本さんの神経締めの白河
○泥障烏賊
○酢橘
○山葵

白河は神経締めの後綺麗に血抜きして
白河には血が一滴も残らない様に洗い
穢れなき綺麗な身に仕上げてます。

その白河を無垢なままに手前の一切れ
奥の一切れに鰹節を火入れして香りを
写した切り身として2種類の味わいを
楽しませてくれます。

白河自体はとても良く脂が乗っており
しっとりと舌を悩ましげに撫でて行き
美味なる舞いを見せつけてくれます。
もう一枚の白河は鰹の芳しさに誘われ
咀嚼が自然に進む美味さでコレも舌に
しっぽりと絡んで抱きついて来ます。
ちょっとエロさを感じる艶めかしさが
募り躍動感で舌に迫って来て美味しい。

隣にご一緒する泥障烏賊は

肌理細やかな飾り包丁がその身に入り
泥障烏賊の甘味と粘性食感を引き出し
泥障烏賊の持てるチカラを最大に抽出

肌理細やかな飾りの施しも手伝ってか
一口噛むと無茶苦茶蕩ける粘性豊かな
身肉に舌がメロメロとなります。

お口に入れた途端に溶け出す甘味には
舌が一緒に巻き込まれて甘い渦の中に
持って行かれそうになりました。

⑤お造り その2

○鱧の湯引き 淡路
○梅肉
○酢橘の香り
○山葵

夏と言えば鱧と言われる位まで旬のお魚の
鱧ですがやはり産卵前には脂が乗って来て
美味しくなる様です。
また、産卵後の秋には身が痩せて美味さも
落ち気味になりますが本当に鱧が美味しい
季節は晩秋から冬眠前に栄養を付ける時期
とも言われるそうで特に冬眠中の鱧は絶品
だそうです。当然ですが冬眠しているので
余程のことがない限り釣れないらしいです。

と言う事で夏の鱧を湯引きにてしっぽりと
鱧の生命力を感じる肉感と共に梅肉からの
酸味が鱧肉をサラッと舌に馴染ませながら
豊満な肉質を曝け出しつつ脂質成分は軽く
流れている食感で舌触りも心地よく咀嚼を
進める一品となっております。

湯引きされた鱧の身を齧ると純白な身質は
茹で立ての鮮度も良くふわふわに柔らかく
弾んで歯を迎え入れてます。

丁寧に骨切りした鱧肉を葛湯で火を入れて
恰も葛打ちしたかの如き仕上げのまろ味の
装いを施して湯引きしたばかりの鱧の身を
そっと噛んでやると柔らか〜く身が解けて
香りも味覚も夏の鱧らしさを誇り麗しくも
綺麗な旨味が伸びて来て其処に梅肉の酸が
サッパリと清々しく味を纏めておりました。

⑥お造り その3

○北海道つぶ貝
○肝醤油
○炒りたて擦りたての胡麻で芳しく

鮮度抜群の粒貝は歯に当たった瞬間から
コリッコリの歯応えが活き活きとしてて
上から肝醤油を掛けた上に小付に一面の
擦りたての胡麻が絨毯の様に粒貝の上に
敷き詰められて粒貝が埋め尽くされてて
粒貝の頭がチョコンと覗いているだけと
なっており胡麻がとても芳しく漂います。

炒り立て胡麻から香りが素晴らしく匂ひ
一気に食欲を掻き立てる感じとなりつつ
其の儘ストレートな食感を広げる粒貝を
引き立てる効果を発揮しゴリゴリと貝を
喰らう歯応えを感じて欲望を満足させる

更に粒貝に巧みに絡む肝醤油からコクが
膨らみ粒貝の甘味を際立たせて居ました。

⑦お造り その4

○初鰹のたたき
○玉ねぎ醤油
○浅葱を細かく叩いたもの

荻野大将が柵通しした初鰹を焼き場の
炭火にで火を通しモクモクと煙が立ち
藁でボウ〜ッと火が起こり燻してます。
素早く皮目を炙り鰹のたたきを仕上げ
燻し焼きを施し仕上げたばかりの初鰹
俎上に載せて包丁をスゥッと滑らかに
流して綺麗な切り身にカットして用意
鰹の切り身が2枚付け台の上に置かれ
お膳に玉葱醤油の小皿が添えられます。

初鰹の切り身はテカテカに脂汗が滲み
キラキラと表面に浮き上がって来てて
見目麗しゅう佇まいで眼の前に姿態を
曝け出して舌を猛然と誘って来ます。

この魅惑の脂質浮かぶ良質そうな赤身
とても時期的に脂の乗りの良い初鰹を
備長炭でサクッと叩いた姿を見てると
熟れ頃食べ頃感が満載で勢いよく舌に
鉄分旺盛なロゼ色に染まってる初鰹を
お口にパクッと放り込み慎重に咀嚼し
鰹の酸味と艶めかしかも滑らかな身を
嗜んでみます。
んん〜、んまぁ!
切り身が2枚も用意して頂いてるので
この贅沢な切り身を満喫すべく一枚は
其の儘でもう一枚は玉葱醤油に浸して
旨味甘味を味わってみます。

初鰹は皮目はパリッと燻し焼きが通り
カリッと歯触りする食感が先ず先行し
飛び込んで潔く歯と触れ合うが程良く
振られた塩味が皮目よりジワッと滲み
鰹の艶めかしい身質の滑らかな舌触り
との交差が味覚と食感コントラストを
育み実に塩梅良く美味を奏でる。
噛んだ時に進むカリッと響きトロ〜ッ
舌を撫でて行く快感に心奪われます。
特にカット断面のシルキーさが艶やか
包丁捌きの肌理細やかな切れ味のより
作られる美しくスベスベの肉肌からは
微塵の澱みも無い円やかな舞いを感じ
舌が完全に籠絡されてしまいます。

そして残りのもう一枚に着手して箸で
切り身を挟み刻み玉葱いっぱい浮かぶ
お醤油に浸して脂質を宥める様に諌め
パクついてしまうので有ります。
初鰹玉葱醤油仕込みはモチモチ食感に
促され咀嚼への誘惑が上昇の上げ上げ
鰹の酸味と玉葱醤油の甘味とが互いに
刺激し合い旨味を増幅しつむ広がる。

玉葱醤油が潤いある甘味を醸し出して
とても鉄分漲る初鰹との相性が良くて
お薬味の効果絶大に発揮し鰹の旨味を
最大限に引き出して絶品なる味わいが
口内を駆け巡り舌を陶酔させて仕舞い
此の儘ずっと鰹の美味なる舞に溺れて
しまいたくなりました。

⑧鮑素麺

○蒸し鮑と肝ダレ
○奈良三輪手延べ素麺「神杉」
○山芋と鮑のスリ流し

荻野大将の夏場のスペシャリテは
清涼感が溢れる鮑素麺となります。

夏の鬱陶しさを吹き飛ばし清涼を靡かせ
爽快に喉越しも清々しくスルスル〜ッと
流し込まれる奈良県三輪の極細麺である
手延べ素麺は麺匠の極みと言われる神杉
機械そうめんとは食感も喉越しも細さも
全く異質と言われる程限られた麵匠しか
製造し得ない極細麺の神杉
茹でられても間延びせず滑らかな舌触り
かつ
コシのしっかりした食感とを同居させる
歯切れの良さとスムーズな走りを見せて
喉元を通り過ぎていきます。

其処に絡むのは生鮑を擂り下ろし出汁で
伸ばした擂り流しを麺汁の代わりにして
素麺を浸し鮑素麺仕立てとしてます。

更には鮑の旨味とコクを忍ばせた麺汁の
擂り流しからサラリとした粘性を神杉に
絡めさせて食感の粘り気が素麺の咀嚼を
促します。

そしてこの鮑素麺にお供として勿体なく
贅沢な脇役としての蒸し鮑と肝ソースが
鮑のシコシコ肉感を添えて鮑の醍醐味を
優雅に踊る神杉に大胆にも絡ませます。
極細素麺と鮑の肝珍味に鮑の旨味が共演
エレガントな味覚の三重奏の弾き語りと
言える健やかで麗しい味わいの作り手に
拍手を贈りたいと感じました。

全く穢れの無い清流の如くスムーズに
運ばれるお料理の一品に練度に優れた
お弟子さん達のチームの呼吸の良さを
感じて実に微笑ましい気持ちが訪れて
嬉しくなりました。

⑨夏越の祓いをテーマにした八寸

[竹筒の香合]

◯ヒウチ肉の焼きしゃぶ
◯焼きズッキーニ

徳島県阿波華牛のヒウチを焼きしゃぶにして
黄味醤油を滴らせすき焼き風に仕立てたもの
此方は後ほどの穴子料理と合わせて温物です。
八寸では温物は2品の用意で温かい物からと
八寸の中で先に箸を付ける事を勧められます。

この阿波華牛の最大の特長は脂質分の華麗な
美しい味わいを頂けてお口の中でスゥ〜ッと
蕩けて解ける柔らかな舌触りのシルキー感に
ヒウチの身肉から生じる極上のうま味が舌に
ナチュラルに着地して美味しいが膨らむ瞬間
その味わいにうっとりしてるひと時に有ると
思います。
ただ甘い割下だけのすき焼き風仕立てではなく
脂の旨さを充分に感じ取れるものに仕上がって
肉感を堪能出来る一品を八寸に繋げている事
其処が嬉しくなる一品なのです。

[青い江戸切子]

○フルーツトマトと蓴菜

此処は夏らしく清涼感をサラ〜ッと
伸ばして舌を夏の暑さから救い出し
爽やかに舌をリセットさせてくれる
酸味とヌル感が嬉しい作品のご用意

トマトは一度お出汁で炊いて酸味を
少し飛ばし甘味を膨らませたものに

フレッシュでコクあるトマトなので
酸味と甘味のバランスが良く整って
其処に
蓴菜のプヨンと揺れるヌル感が伴い
舌を無邪気にさり気無く癒す清涼剤。

[笹のお皿]

○煮蛸と小豆の旨煮

蛸は甘く炊いて芯まで柔らかみが芽生え
蛸の身肉がしなやかに畝る肉感が歯触り
抜群にシコシコと跳ね噛み心地が快感を
呼ぶ嬉し涙の一品
そして
一粒の小豆が優しい甘味のアクセントを
添えて煮蛸の身質に可憐な食感を繋げて
蛸の甘味が消えた後に余韻を続けさせて
食感の満足度を高めていました。

[ストレートに伸びたガラスの器]

○沖縄の海蘊酢
○長芋を叩いた物

これも爽やか食感が走り抜ける清々しい
一品のご用意に頭が下がります。

沖縄からの太海蘊に土佐酢を合わせて
長芋をトッピングして涼感漂う一品に
器を傾け太海蘊をズルズル〜ッと啜る
ヌメッとした粘り気が通う舌触りから
爽快感が走って繊細なヌメリ味を感じ
太海蘊に土佐酢を施した酸味が調和し
更にその海蘊を軽やかに踊らせるのが
トッピングの長芋のアクセントですね。
この長芋も塩梅良く粘り気が伸びてて
海蘊のヌルヌル感を啜るのと同時にて
長芋が舌に絡み合いネットリ感が共鳴
実に見事なに舌に涼感を流し粘り気と
共に海蘊酢を上手くコントロールして
夏に相応しい鮮やかな味を作り出して
おりました。

[金縁の小さな半球のガラスの器]

○アボカドの白和えに胡桃をトッピング

アボガドは一度油通しを施してまったりと
伸ばしたものに仕上げた後に上からトロ〜
クリームチーズを合わせたお豆腐ソースの
白和えのらご用意となっております。

アボガドは濃厚で深くまったりした甘味を
放ちつつ白和えの柔らかソフトクリームの
様な蕩ける食感を纏い甘い旨味と合わさり
アボガド味覚がグッと深まり実に美味し!

[銀彩の蓋物]

○対馬の穴子を煮穴子に仕立て
○新じゃが餅を皮ごと擂り下ろしたお餅
◯お出汁の餡

フワッと柔らかな煮穴子の身が
餡掛けの中に着地して甘く佇む
トロ〜ッと餡が絡んで穏やかな
甘味を纏う煮穴子を一口齧ると
カステラの様な粉質感がフワン
口内で主張して来たかと思うと
直ぐに解け出して身溶けします。
煮穴子を避けて銀彩の中を探り
掘り起こすと新じゃがのお餅が
まったりと瀞みを絡ませながら
おろしの如くサラサラと穴子に
餡と共に絡み乍ら煮穴子を一層
甘やかして口内に余韻を残して
跡形なく消えて行きました。

[別の小鉢]

八寸の流れの中に有って別扱いで
シルクスイート天麩羅のサーブと
なります。
八寸の一部に組み込まれてますが
作り置きでは無く揚げたての用意
ホクホクと湯気立ちするかの如く
天麩羅の香り立ちと同期する衣の
サクサク感が歯触り食感を快適に
進め糖度の高さを誇る甘美な味に
到達し舌をそのチャームで満たす。

天麩羅は一度焼き芋状態にしてから
揚げられてます。
適度な塩気をシルクスイートに振り
揚げ立てを噛むとジワァッと底味が
浮き上がり甘味の輪郭をクリアーに
繋げて頂きました。
シルクスイートは糖度が極めて高く
キタアカリより甘く感じられました。

⑩焼物

○天竜川の鮎 2尾
◯16cmの拘りサイズの鮎だけを使用

咀嚼が
鮎の本体を傾けて炭火との間合いを
調整して鮎自身の脂が頭に留まって

頭は自身の脂により唐揚げ風に
お腹は白焼き仕立ての焼き方で
尾鰭の有る尻尾の部位は干物に
と部位により三種の焼き加減で
仕上りが三様の味わいと食感で
楽しめます。

齧り始めて鮎への咀嚼を進めますと
頭の部位はカリカリで歯当たり良好
身はふっくらとして甘味を帯びつつ
尻尾の部位は干物風にパサっとして
このサイズだからこそ楽しめるかと
中々鮎本来のポテンシャルを楽しめ
鮎の魅力を力一杯引き出していると
感じさせる一品でした。

⑪煮合わせ

◯太刀魚の天麩羅
◯賀茂茄子の揚げ浸し
○お出汁の餡掛け
○白髪葱

太刀魚は揚げた後で揚げ衣に
衣の上から振り塩をパラパラっと軽く
齧るとサクッと唸りホクホクの無垢な
白身が淡く美しい白魚の淡味が伸びる

少し齧り浸し地的な餡とご一緒すると
お出汁の旨味が太刀魚の方に写りつつ
淡い甘味を穏やかな感じで広げている。

賀茂茄子は京都樋口農園の大きなもの
炭火でジワリ炙ってのご用意に茄子の
甘味がジューシィに溢れて来ます。

交互に茄子と太刀魚を食べ乍ら味覚の
交差とトロサク感が混じり合う太刀魚
からの食感コントラストが楽しくなる

そして樋口農園さんの賀茂茄子の美味
丸の真ん中の一番美味しい部分だけを
炭火で焼いて醤油で刷毛塗りを施して
醤油風味と焼き焦げ部分から芽生える
焼き茄子特有のほろ苦さとが交差して
味覚のグラデーションが見事に展開し
噛んだ瞬間に美味炸裂。
そしてジュワンと茄子の旨味エキスが
零れ舌に滴り何処までも続いて欲しい
と願う衝動が止まりませんでした。

⑫お食事

[一膳目]

○鰻丼
○香の物:胡瓜 長芋 昆布佃煮 しば漬け
○赤出汁:なめこ汁

荻野大将がじっくり焼き場で時間掛け
地焼きでしっかり火を入れた鰻の蒲焼
焼いてる途中に焼き場からタレ焼きの
焦げて行く匂ひがプワァンと届きます。
その匂ひに現を暫し抜かしてうっとり
焼物のこの一呼吸の間が好きです。
特に赤坂おぎ乃の焼き場の間取りから
大将が堂々と鰻を焼いたり鰆を藁焼き
にする姿がど真ん中で眺められるので
焼物が焼き上がる迄の臨場感が楽しい。

ザクンと力強く鰻を大将がカットして
白ご飯の上に鰻を重ねて鰻丼の完成。
見るも威風堂々の蒲焼の姿態に釘付け
お口を開けて端から鰻をグサッと裂き
一切れを噛んだ途端に広がる香ばしさ
その香りが新たなる欲望を募らせ更に
ザクッと噛んだ瞬間に迸る鰻の迫力に
猛然と咀嚼が急展開しちまいますね。
ヤバい激うまの鰻丼。
地焼きされた鰻の皮からはパリパリの
食感が真っ先に歯に届く。

そして

皮目はカリッと身はフワァンとふっくら
噛むと中身はしっとり鰻から迫力が漲り
弾力する身肉に歯が溺れて仕舞うのだ。
更に
炊き立てのお米からは甘い旨味が届いて
ホクホクとする白ご飯のうま美味な味が
どんどん広がり口内を鰻の妙味と一体と
なりながら蹂躙して行きます。
いや、此奴は堪らなくなる美味しさにて
舌が翻弄され続けてしまいました。

尚、此処で心優しいお気遣いを頂きます。
お腹いっぱいの方には鰻は二枚有るので
一枚をお土産で持たせて頂きますとの事。
こんなご説明も逐一嬉しくなりますね。

[二膳目]

○キンキと玉劉黍の炊き込みご飯

プワァンと土鍋の蓋を開けた途端に広がる
玉蜀黍の甘美な調べから産まれる芳しさに
鼻腔がピクンと刺激を受けてうっとりする

お茶碗に盛り付けられた玉蜀黍とキンキの
炊き込みご飯の美観を眺めて食欲の衝動が
渦を巻いて湧き起こる

ご飯はキンキの骨で取ったお出汁で炊いて
キンキの淡い旨味が米粒にジワッと浸透し
炊き込みご飯からの咀嚼がとても美味しく
感じられます。
またキンキ脂質が玉蜀黍をコーティングし
脂質豊かな甘味が膨らんだ玉蜀黍の粒から
甘いエキスがプチュンと飛び出して来てて
それがご飯の咀嚼を楽しく進めちゃいます。
玉蜀黍の糖度が写ったご飯旨味がフワッと
浮き上がって来る炊き込みご飯の魔力的な
美味に惹き寄せられ舌が狼狽えております。
その玉蜀黍ご飯を咀嚼してるとご飯妙味が
ガツンと広がり同時にキンキの淡い甘味が
折り重なって来て深まり堪らなく美味しい。
斯様なご飯に惑わされる舌からは口福感が
いっぱい訪れておりました。

[三膳目]

○鯛茶漬け
○大葉
○お海苔佃煮
○鯛のお出汁
○酒蒸しして梅と和えた梅鯛。

梅の酸味が漂う鯛の解し身がお茶に馴染み
お茶漬けの中に溶け込んで酸味がさっぱり
お出汁に絡んで美味しさを引き出す夏茶漬

荻野流鯛茶漬けは鯛の身胡麻ダレバージョン
では無くて梅と和えた鯛の解し身の上に山葵
海苔の佃煮をトッピングしたもので茶漬けに
解し身がそれこそフワッと溶け出して白濁し
解された鯛の旨味が茶漬け全体を包み込んで
優しく茶漬けに寄り添う味わいを楽しみつつ
お海苔の甘味と山葵のツンとする刺激混じり
の中から妙味を探り出すみたいな感じの展開
この三巴の味わいが茶漬けだからこそ可能な
寄せ合いとなって上手く穏やかに味覚同士が
繋がるのが本当に美味しさを膨らませて来て
サラサラ〜ッと一気に掻き込み咀嚼を進める
実に麗しくも奥行きを感じさせてくれるもの

最後まで鯛の解しが溶け合い乍ら梅がずっと
余韻を残しつつ段々海苔が解け海苔茶漬けに
表情が変わり其れを飲み込むと最後には未だ
梅が香って来て梅茶漬けの表情に変化しつつ
一度で3つの味わいの変化を楽しめた茶漬け
誠に至福のお茶漬けとなっており大満足感で
いっぱいの口福を頂きました。

その他ご用意のご飯としては

○雑魚と実山椒
○金山寺味噌で炒めた牛蒡のきんぴら
○卵かけご飯とおかか

等々の用意が有り全部乗せでも個別に
お代わりでもOKとの事でした。
お腹がいっぱいでしてので私は此処で
ご飯は終了とさせて頂きました。

⑬甘味

○水無月豆腐

和三盆を練り込んだ胡麻豆腐。
和三盆の糖蜜をかけて
まったりとして柔らかな甘みと
糖蜜の濃い甘味と香りを合わせて
作られる涼しげな甘味です。

○天音マスクメロン

ココナッツシャーベットを添えて
トロトロの天音メロンは青い香りと
熟した甘味が漂います。
ココナッツの香りに包まれて
夏を感じさせてくれる嬉しい
フルーツのご用意に感謝です。

○徳島の阿波番茶

2023/04访问第 6 次

4.6

  • 菜式/风味4.8
  • 服务4.8
  • 气氛4.6
  • 成本效益4.5
  • 酒类/饮料4.5
JPY 30,000~JPY 39,999每人

春爛漫を高々と謳いお花見気分満喫する絢爛な八寸に舌が喜んで乱舞するひと時を頂きました。

■訪問日:2023.4.7(金)17時半〜20時半

■お料理 お任せ¥28,600税込
お酒サービス料5%含むお会計¥32,500税込

■ご予約 一年前にお電話にて

①冷たい茶碗蒸し

○根室 塩水馬糞海胆
○碓井えんどう豆の擂り流し
○湯葉の冷製玉蒸し

春めいて温かい季節となり少し汗ばむ中
身体が冷たさを欲してるなぁと感じる時
心を見透かす様におぎ乃大将の冷製一品
鮮やかに春の香りと根室珍味を滑らかに
繋いで舌に冷んやりと心地良さが着地。
目を閉じてジッと味覚の声を聞いてみる
あぁ,ため息がで出るほど美しい甘美な
味わいがサラサラ喉を潤してくれました。

②お凌ぎ

○鳥貝
○赤貝
○車海老
○菜の花 芹 タラの芽
○お出汁と生姜酢のジュレ

春の貝寄せを思わせるプルプル鳥貝
プヨンと弾力感膨らみ旨味漲る赤貝
車海老にはサッと穏やかに火を入れ
紅白の縞模様も鮮やかに美観整えて
鳥貝さんがそっとおんぶしてるのが
仲睦まじそうに互いを見つめ合って
車海老の元気なプリプリ感と鳥貝の
甘味が嬉しそうに手を繋ぎ味わいを
深掘りするジュレが舌と戯れ合う。

山菜は春模様を着飾り青みも爽やか
春の爽やかな装いがほろ苦さを運び
酸味も爽やかにジュレが生姜風味で
舌を清々しい味に染めていました。

③お椀

○蛤の潮汁仕立て
○胡麻豆腐
○ばちこ
○うるい
○板海苔

蛤が実にデカい!食べ頃熟れ頃なのだ。
流石は千葉銚子の蛤で一個¥200g超え
驚きのサイズ感に咀嚼する歯が喜んで
ガブリと噛むとプチュン!と唸るのが
とても楽しい食感を頂きました。

このお椀で蛤だけで抽出された旨味が
吸い地に素直に写されていて塩などは
一切使わずの蛤からの塩味だけで地を
張られておりとても綺麗な旨味を感じ
舌にジワァンと染み込んで参ります。
食感も豊かにプックリと膨らんだ蛤の
身とヒモがたわわに絡み合いながらも
妙味を口内に放り出して行き春らしく
甘い香りを放つ潮汁に包まれた和みの
ひと時を頂いてしまいます。

お出汁を半分ほど飲んだ所で板海苔を
お椀に投入しますと磯の香りがお椀に
広がり2度楽しめる趣向となってます。

お海苔の風味を楽しんだ後はぷかぷか
浮かんで潮汁に温められて柔らかみを
増したばちこを一つ噛むと其処からも
また初々しく鮮やかな塩味が舌に深く
染み渡って来て潮汁の塩味とは異なる
旨味深掘りする味わいとなってました。

④お造り その1

○桜鯛昆布締め
○桜塩
○お醤油
○山葵

桜の葉の飾りの下に隠れて桜鯛の刺身を
佇ませて桜餅の様な甘い香りが桜鯛纏う
桜の葉から届きます。

その桜鯛は咀嚼すれば身質はモッチリと
香りはフワンと浮く感じで漂い嬉しくて
咀嚼が楽しく進みます。
桜の葉のお造り一品に対するあしらいが
とても気品があり雅な装いを見せていて
その美観だけでもうっとりとしてしまい
食べる前から嬉しくなりますね。
こんな所はやはり荻野大将のお料理への
弛まぬ精進から生まれるセンスの豊かな
才の賜物なのでしょう。

初春への移ろいを感じさせてくれる一品に
つくづく感謝したくなりました。

⑤お造り その2

○泥障烏賊
○煎りたての胡麻

シンプルに海の幸を慈しみ海の素材の
チカラを大地の素材で味覚を輝かせて
秀逸に素材を素材で洗って磨いた一品。
こう言う芸当こそが味覚の工芸と感じ
巧みなあしらい方に勉強させられます。

肌理細やかな飾り包丁がその身に入り
泥障烏賊の甘味と粘性食感を引き出し
泥障烏賊の持てるチカラを最大に抽出

香り高く胡麻の風が戦いで泥障烏賊を
淡白な甘味の代物から豊穣感が溢れて
甘美に佇む逸品に表情を変えて仕舞う
たった一振りの煎り胡麻が齎す歓喜の
味わいの仕掛け方に舌が脱帽してます。
これこそ魔法の調味と言わんばかりで
胤も仕掛けもない全く無心な素材達の
持ち味を磨き合う素晴らしさが具現化

煎り胡麻をたっぷりと纏った泥障烏賊
分厚い一枚を歯に挟むとネットリ感が
どんどん広がり粘性豊かに歯に絡んで
甘味がトロ〜ンと伸びて堪りませんね。
ソフトタッチな食感なので噛むよりも
舌で舐め回したくなりトロンとなって
舌に抱き付いて来ます。
其の儘甘美な味わいで蕩けそうになる

更にそのトロンとする甘味膨らむ所に
香ばしさ鮮やかな煎り胡麻がコリッと
可愛い食感を歯に衣着せぬ感じで響き
胡麻風味も豊かに忍び寄って来ながら
泥障烏賊の蕩け感と胡麻の細やかなる
破砕感とが入り乱れながら互いに交差
そしてスッと消えて行く儚さも素敵に
んん、実に素材感満喫する至福の一品

凄いわ、素材と素材を掛け合わせつつ
引き算の完成度をこれ程高めてるとは
俄かに信じられない美味モニュメント
劇的に美味し!お代わりしたかった。

⑥お造り

○本鮪 宮城塩竈
○自家製海苔の佃煮
○刻み長芋小角
○黄身醤油

備長炭を直に当てて炭の香りを写し
香ばしく纏わせた本鮪の造りの一品

手前に中トロ奥には大トロが配置し
備長炭を直付け炭の香ばしさ纏わせ
両トロには海苔の佃煮と長芋を添え
更に黄身醤油で味覚を整えてます。

この一品にも芸が細やかに施されて
多様なる味覚を繊細に潜ませてあり
其々味覚エレメント達が仲睦まじく
互いを邪魔する事もなく手を繋いで
味わいを共に深めて行く所が嬉しい。

中でも海苔の佃煮・黄身醤油等は
抜群のコラボレーションを誇って
しっかり海苔の風味通わせ黄身の
甘味がトロ〜ッと瀞みを帯びつつ
トロをオブラートしているためか
それらの全ての妙味甘味が融合し
渾然一体となった旨味を鮪と共に
作り出して大トロや中トロを舌に
着地させた時は衝撃的な美味炸裂
そしてトロ自身を咀嚼し続けると
適度に酸味甘味が噴き出す中トロ
脂質の芳醇さ感じる迫力の大トロ
何方のトロからも備長炭の香りが
零れ出して来て食欲が唆られます。

それぞれの脂質の味わいに黄身と
醤油と海苔の深みが重なり合って
この絶品の味覚同志を引き算する
素材の持つポテンシャルを抽出し
深掘りして奥行きが広がる美味さ
心も舌も完全に鷲掴みされました。

⑦春菜鮨

炊いた椎茸と牛蒡を合わせたちらし鮨
ちらし鮨の中に山椒の葉を塗しており
そのちらし鮨の上に煮穴子をフワッと
乗せてから



こごみ
漉し油等々

春の山菜を散らして餡を纏わせてます。

ちらし鮨も具材の手が込んでて酢飯と
具材達の甘味がソフトに絡み合い旨し!
其処に穴子を合わせちゃうと言う所が
大胆不敵な味覚をかなりガツンと作り
椎茸のうま味に牛蒡の甘みを含ませて
この混ぜ混ぜの酢飯だけでもかなりの
うんまい味を楽しめてso goodです。

酢飯を咀嚼している時に牛蒡のゴリッ
とする咀嚼感をも楽しませてくれるし

更に穴子のフワフワ身質が柔らか〜く
舌に抱きついてきて丸い甘味で収めて
其処にまたしっぽりと銀餡が追い打ち
そして春の山菜たちが餡の甘さと共に
香りとほろ苦さを静かに寄せて来てる
と言う見事なストーリー性を持たせた
一品となっておりこの味覚達の演出の
あざとさに唸ってしまいました。

⑧春巻き

春の素朴さと匂ひを詰め込んでます
素敵な味覚の絵巻物語を頂きました。

春巻きの中には

桜鱒

黄韮

そのホクホクでパリパリの春巻きの
下周りには新鮮じゃがいもで拵えた
綺麗にマッシュしたものを敷き詰め
天には
蕗の薹を揚げてカリカリッと散らし
春巻きに心地良い食感を添えてます。

食べやすい様に一口サイズに3分割
その中の1個をパクリと頂いちゃう
春巻きの皮がパリッと破砕感を呼び
同時に蕗の薹がカリッポロッとなり
とても可愛く食感を伸ばして来るの
潔い食感に釣られて桜鱒が直ぐにも
追いついて来て少しプルッとし乍ら
桜鱒の甘味を筍と一緒に重ねて来る
甘美な味わいのニ重奏に舌鼓を打ち
めちゃくちゃ色んな味わいと食感が
無い混ぜに入り混じって舌の味覚の
感知能力を混沌とさせて惑わします。
桜鱒の素直でしっとりした舌触りに
筍の繊維感とが一緒に重なり合って
素材の甘味以上に肉感や繊維感との
絡み合いが美味しさを膨らませてて
素材の味を深めており合わせ技一本!
と言う感じで印象深さが鮮烈に脳の
記憶に刻まれました。

⑨焼物

○太刀魚の塩焼き
○餡掛け
○青さと青海苔
○野蒜の揚げ物

シンプルに太刀魚を塩してサクッと焼いて
周りには旬の海藻の青さと青海苔を合わせ
餡に解いたものに浸してご用意
天には野蒜をカラッと揚げたものを添えて
春の食感を繊細に感じさせてくれ乍ら海の
香りを太刀魚と一緒に届けてくれる気遣い
焼き物への労わりと慈愛溢れる慎ましさが
感じ取れる一品に舌が無邪気に喜んじゃう。

一口頂くと太刀魚はホロホロと身を崩して
嫋やかなる旨味を誇らしげに携えて底味が
ジワァンと舌に寄り添って来ており極上の
美味しさに舌が震えちゃいました。
更に青み十分の磯風味漂う餡から穏やかな
瀞みを受け取り太刀魚の美味を2度味わえ
実に至福のひと時が訪れた一品でした。

⑩お花見八寸

花見を愛でながら酒肴を彩る八寸です。
お酒をどのお摘みたちも進めるもので
こりゃ酒飲みの方々にはおぎ乃中毒に
陥るものばかりで要注意な八寸です。

[おしどりの香合]温物
○白魚とホワイトアスパラガスに
卵とじを掛けて木の芽で香りを
付け甘味と匂ひのハーモニーが
程良く手を繋ぐ一品でした。

大海から育まれた白魚の塩味が
自然に卵とじの甘味を深掘りし
ホワイトアスパラガスと調和し
良く茹でられて柔らかくなった
繊維感が咀嚼を気持ち良く進め
食欲を満たしてくれました。

[小鉢]
○奄美大島 海蘊酢
○海鼠の茶振りを入れた海鼠酢

この八寸構成に唸ってしまうんです。
温物を先に頂き甘味も塩味も少しは
舌に居残ってる所に海蘊酢が爽やか
サラリと舌を洗い流す感じで癒しを
覚える一品の流れに感嘆してしまう。

番茶にさっと通す事で海鼠独特の臭みを
取って身も柔らかくなり歯応えが優しく
海鼠の美味しさも伝わり易くなる茶振り
更に
海蘊酢と海鼠のコリコリ食感との相性は
抜群で海鼠が歯を弾くのと同時に海蘊が
ツルツルンと歯に絡み合って咀嚼が進み
酸味の効いた味わいに纏われて絶妙なる
歯触り舌触りが伸びて来て楽しめる一品。

[黄色の瓢箪の器]
○富山の蛍烏賊を藁で燻したもの
○独活のきんぴら

此処は蛍烏賊の鮮度に尽きますね。
鮮烈な蛍烏賊の甘味と肝の苦みも
隠さず藁焼きにし薫香と共に佇む
甘味も苦味も香りも三位一体化し
妙味が織りなす美味さに感動する。

[お猪口]
○炙った北寄貝に海鼠腸掛けて

プルルンと北寄貝が歯と鉢合わせして
弾力良く跳ねて快感を呼んで来ます。
北寄貝の甘味エキスがプチュッと鳴り
舌を甘やかすかと思ったら直ぐその後
海鼠腸珍味がパァンと直球で広がって
この絶妙な味わいを高めてお酒を進め
グイッと一気に飲み干してしまいます。
コレは絶品なる酒肴の登場に頬っぺた
スト〜ンと落ちまくりでした。

[桜の小付]
○鯛子の旨煮

お出汁が染み染みと鯛子から零れる
鯛子が弾けジワンと舌に滴り落ちる
鯛子からの出汁の淡いうま味に感涙

[横笛の器]温物
○粟麩の照り焼き
○空豆のおかき粉揚げ

渋いわぁ〜、八寸の中に粟麩と言うのも
彩り鮮やかな味覚が多い中で舌を静かに
宥めて落ち着かせる素材の合わせ方には
感心してしまいますね。
然も粟麩って意外と味気ない奴
その粟麩にしっかりと照り焼きで甘美な
味付けを施しプヨッと揺れる食感の中で
空豆がカリサクッとあられ揚げみたいに
破砕感を伸ばして粟麩とコントラストを
際立たせて美味しさを際立たせてました。

[クロス模様の小鉢]
○シルクスイートの天麩羅
○鰹節

糖度の高い甘味が芳醇に含まれてる
さつまいもを炭の中にポトンと入れ
焼き芋に仕上げ後に揚げてますので
炭火で先ず糖度を活性化してる上に
更に天麩羅の中で蒸されて甘味凝縮
さつまいもの中の芯まで熱々な儘に
甘味が優れて完成されておりお芋が
舌にフワッと落ちるとチンチンな儘
口内にホクホク感が留まって咀嚼が
段々進むとさつま芋の芯から糖度が
広がりつつトロットロに解けて行く
その時の口溶け感も堪らないですね。

日々、これだけの品数も去る事乍ら
仕込みと味付けを整えて器に盛付け
手間暇を惜しまずにお客様の満足を
高めようと言うチームおぎ乃さんの
心意気に感謝し拍手したくなります。

⑪箸休め

○長岡京の白子筍

根元に近い極太の厚手の部位をカットして
ホクホクの天麩羅にして鰹節を振りかけて
熱々の湯気が立ち昇る筍を包み込んだ儘を
手渡しで頂きハンバーガー的にに齧り付き
勢い良くザクッと咀嚼する。
噛み込んだ筍の中からは山椒の葉が挟まれ
筍の甘い香りが口内にパァンと放たれつつ
山椒の香りも同時にフゥッと立ち上がって
鼻から抜けて行く芳香にうっとりしちゃう。
白子筍がとても良く蒸されておりザクンと
噛む度にジュワ〜ッと白子筍からの優雅な
甘味が零れ天麩羅で柔らかみの出た繊維が
蕩ける感じとなり其処に鰹節の酸味が纏う
この鰹節と白子筍の甘美な味わいとが調和
口内は見事な味覚の舞踏会となり華やかに
筍が踊っておりました。

⑫煮物

○和牛サーロインの焼きしゃぶ
○花山椒
○東坡豆腐

炭火の香りを纏わせたお肉と花山椒の
組み合わせで楽しんで頂きますとの事
お肉に付け合わせてますのは東坡豆腐
厚揚げみたいに油の甘味を感じ乍らも
豆腐の質感はモチッとしてお麩みたい
噛むと柔らかく揺れお肉の噛み心地と
相性良くハーモナイズして美味しい。
花山椒のツンとする刺激も肉の旨味を
キリッと際立たせて頗る美味し!
ペロリと平らげてしまいました。

⑬お食事

[一膳目]
○鰻と花山椒丼

荻野大将がじっくり焼き場で時間掛け
地焼きでしっかり火を入れた鰻の蒲焼
焼いてる途中に焼き場からタレ焼きの
焦げて行く匂ひがプワァンと届きます。
その匂ひに現を暫し抜かしてうっとり
焼物のこの一呼吸の間が好きです。
特に赤坂おぎ乃の焼き場の間取りから
大将が堂々と鰻を焼いたり鰆を藁焼き
にする姿がど真ん中で眺められるので
焼物が焼き上がる迄の臨場感が楽しい。

ザクンと力強く鰻を大将がカットして
白ご飯の上に鰻を重ねて鰻丼の完成。
見るも威風堂々の蒲焼の姿態に釘付け
お口を開けて端から鰻をグサッと裂き
一切れを噛みます。
んん〜、ムフフで御座いますよ。
鰻の香りが新たなる欲望を募らせ更に
ザクッと噛んだ瞬間に迸る鰻の迫力に
猛然と咀嚼が急展開しちまいますね。
ヤバいわこの鰻丼。
地焼きされた鰻の皮からはパリパリの
食感が真っ先に歯に届きますよ。

炭火でガッツリ焼かれ鰻の皮目からは
破砕感と相対する鰻の身質の膨よかな
柔らかさが放たれて食感味覚の円舞が
舞い乍らダイナミズムとエレガントが
同期する絶妙な鰻丼の美味さに驚嘆。
ガッツリ歯を食い込ませて鰻の皮目を
しっかり食い千切る食感が頗る爽快で
その直後に届く鰻の身のふっくら感が
すぐ後を追いかけて来て滅茶苦茶美味!


[二膳目]
○目抜けの炊き込みご飯
○新玉葱
○大葉
○香の物
○赤出汁

目抜けの身質は脂がこってりと乗ってて
旨みが豊満にご飯に乗り移ってて美味し
身肉が筋肉質で咀嚼感がグッと伸びる
脂肪も膨よかで脂質溢れる美味さが良く
米粒に馴染み炊き込みご飯の良さが出る

その他ご用意のご飯
○雑魚と実山椒
○金山寺味噌で炒めた牛蒡のきんぴら
○塩竈 本鮪赤身の漬け
○卵かけご飯

其々白ご飯と合わせて全部で4種類を
ご用意頂いてますがお腹の具合に応じ
全部を少しずつ合わせたご飯もご用意
好みに応じ好きなものを好きな分だけ
お召し上がり下さいとの大将のお言葉
嬉しく食欲を掻き立ててくれますね。

⑭甘味

○苺大福と苺

苺大福には碓井えんどう豆の餡と
キャラメリーゼした胡桃を射込んでます。

○和三盆の黒蜜を掛けたアイス

2023/02访问第 5 次

4.6

  • 菜式/风味4.8
  • 服务4.8
  • 气氛4.6
  • 成本效益4.5
  • 酒类/饮料4.5
JPY 30,000~JPY 39,999每人

ホスピタリティ溢れるおもてなしにチームワークの呼吸がピタリ一致する真心と荻野大将の巧みな料理技術で心が鷲掴みされる

■訪問日:2023.2.27(月)夕餉

■お料理 お任せ¥28,600税込
お酒サービス料5%含むお会計¥34,400税込

■ご予約 OMAKASE

■滞在時間:20時半〜23時過ぎ

■季節のお料理■

①先付

○菊芋の擂り流し
○菊芋チップス
○生湯葉
○木の芽

心身ともにほっこりと温めてくれて
荻野大将の心が籠る心尽くしの一品
スタートからこう言うおもてなしは
とても嬉しいもの
一口啜るだけで安堵感が何となくね
芽生えて来るんです。
其処が良いんですね
日本料理の季節感と味が舌に繋がり
気持ちが和らぎ和空間に安堵が佇む

そう言う空気感の中で優しい甘味の
菊芋の擂り流しが舌を撫でてくれる
舌を子供扱いの様に良い子いい子と
包んでくれる菊芋の円やかな舌触り
其処にカリッと菊芋チップを泳がせ
食感で舌を啓発してくる奥ゆかしさ

そうこうして擂り流しを嗜んでると
今度は碗底の方から湯葉がしっぽり
絡んで来て湯葉らしい穏やかな甘味
この流れには参りましたね。
こんな風に二重三重に舌を騙そうと
トラップを仕掛けられてると味覚と
食感とが三位一体となり美味しいが
膨らみ続け止まりません。

素材が良く味を繋いでる故なのでしょう。
太白胡麻油とお出汁とを合わせた菊芋の
擂り流しは大地の恵みを受け深みのある
美味さに木の芽の香りが味わいを相乗し
菊芋自体の甘さを膨らませておりました。
お口にも胃にも優しいおもてなしでした。

擂り流しを飲み干した後の余韻が何気無く
燗酒を促された様な気がして所望しました。
ん、コレは酒飲みの言い訳かな。

②お凌ぎ

○車海老
○兵庫県松葉蟹
○蟹味噌
○新ワカメ
○炭火焼き椎茸
○酢のジュレ

松葉蟹の解し身を蟹味噌で和えて
椎茸は炭火で薫香が纏い香り高く
湯掻き立て新和布が食感の背筋を
キュッと伸ばして口元を爽やかに
何より車海老が元気いっぱい躍動
車海老からプリッと鳴いて甘味と
新和布の小気味の良い食感が絡む
それがまたスムーズに咀嚼が進む
そして
炭火焼きされた椎茸が食欲を唆る
香りと旨味を醸成しつつ松葉蟹が
奥深き甘美な出立ちで舌を迎えて
お酢のジュレが丸い酸味で締めて
この一品全体を纏めて味を整える。
春先に相応しい香りに満ちた一品

③お椀

○椀種:白河
○椀づま:聖護院蕪 京都樋口農園
○木耳
○白髪葱
○紅白の大根人参で梅飾り
○鰹一番出汁

椀蓋を取ると鰹が軽やかな装いでフワンと
香り立ち鼻に抜けて行き戸惑いを隠せない。
お椀から湯煙がぼんやりと立ち上がり香る
一番出汁だからこその高貴な匂ひが麗しい
この瞬間が堪らなく暫しうっとりしたまま
箸も付けずに舌が佇んでしまいます。
徐に椀種の方に目を移す
ひな壇の様な雅な飾り付けで天には
紅白に梅の飾りを添えつつ木耳を浮かせ
直下に立派な白河が椀の中央に鎮座です。

お椀に厳かに佇むは
しっかり力強く旨味を主張するお出汁の地
地に浸された白河のふっくらとした身質は
脂が乗り力強くも淡白な味わいを浮かべて
吸い地とがっぷり四相撲を組み乍ら箸先で
極太の身を突くと意外にもハラリと解けて
吸い地の中にうち崩れて白河が溶け出して
吸い地を白濁させるのです。
白濁した地は白河の滋養を吸い取る感じで
うま味が膨らんで素晴らしい美味しさに!

その白河が溶けて滴る脂質成分が写された
吸い地は鰹のうま味と味覚が絡み合い乍ら
滋味深い表情が少しずつ変わり始めてます。

更に鰹の香りと白河からの脂質が共鳴し合い
地のうま味がより一層膨らみ舌に届く頃には
聖護院蕪からも甘味がジワッと滲み出て来て
お椀の中の緩急が実に絶妙に巡り回りながら
味わいのグラデーションが展開して見事にも
味覚の花を咲かせておりました。

④トロ鰆の藁焼き

○玉葱醤油
○山葵
○塩

皮の香ばしさと脂の乗った身の鰆から
発散される旨味エキスが溢れる身質は
しなやかに身が捩れて力強い旨味散乱
噛み千切れば燻された身の薫香が漂い
鼻腔をヒクンヒクンと震わせちゃって
香りと味覚の共演に打ちのめされるわ
更にたっぷり山葵で合わせても敵わず
玉ねぎ醤油の酸味甘味で鰆を浸しても
鰆の身の旨味をギュッと締めて際立つ
んん、この薬味とのコンビネーション
素晴らしい味覚の共鳴を仕掛けてます。
こう言う芸こそがプロの職人技と言う
奴なんでしょうね、きっと。
食べる側は斯様な深謀遠慮等気付かず
サクッと頂き美味なる展開に満足する

⑤お造り

○本鮪 宮城県石巻
○海苔の佃煮
○長芋を細かく刻んだ小角
○黄味醤油

手前に中トロ奥には大トロが配置
備長炭を直付け炭の香ばしさ纏う
鮪には海苔の佃煮と長芋を添えて
更に黄身醤油で味覚を整えてます。

この一品も芸が細やかに施されて
多様な味覚を繊細に潜ませてあり
各味覚エレメント達が仲睦まじく
互いを邪魔する事なく手を繋いで
味わいを共に深めていくのです。

中でも海苔の佃煮・黄身醤油等は
抜群のコラボレーションを誇って
しっかり海苔の風味通わせ黄身の
甘味がトロ〜ッと瀞みを帯びつつ
鮪をオブラートしてるもんだから
それらの全ての妙味甘味が融合し
渾然一体となった旨味を鮪と共に
作り出して大トロや中トロを舌に
着地させた時は衝撃的な美味炸裂
そして鮪の方はと言うと
適度に酸味甘味が噴き出す中トロ
脂質の芳醇さ感じる迫力の大トロ
何方のトロからも備長炭の香りが
零れ出して来て食欲が唆られます。

それぞれの脂質の味わいに黄身と
醤油と海苔の深みが重なり合った
この混沌とする絶品味覚をさらに
深掘りして行き奥行きを広げつつ
旨味をグッと昇華させている逸品

⑥温物

○河豚の白子粥

プックリと膨らんだ河豚の焼き白子に
河豚の骨のお出汁で炊いた河豚粥にて
纏めております。

お匙でトロンとする河豚粥を掬い一口
んん、お出汁から河豚の生命力感じる
迫力のうま味に染まるお粥がトロ〜ン
コレは実にヤバイヤバイの一品となり
正に舌殺しと料理で無我夢中になって
最後の一雫迄河豚の白子粥に齧り付き

虎河豚の骨のお出汁で炊いたお粥には
柔らかくしっかりした旨味から白子の
質感がまったり絡んで来る珍味妙味が
一口一口毎に溢れ出て来ており白子の
美味しさは底無しです。

更にまた、この珍味舞う粥に日本酒が
滅茶苦茶合ってしまうのにも舌が惑い
白子粥に途轍も無くお酒が寄り添って
感無量となります。また逆に日本酒を
煽ってから河豚粥も白子も口に含むと
白子粥をお酒が唆してその珍味魍魎の
無限ループにハマってしまう程でした。


⑦焼き物

○深海魚のメヌケの味噌幽庵焼き
○菜の花
○野蒜

幽庵地は白粒味噌をお使いでメヌケに
味噌のコクを忍ばせて味を整えてます。
最初の一口の咀嚼が舌を蠱惑へと導く

幽庵地に浸されたメヌケを炭の火にて
適度にメヌケの脂質を飛ばして旨味を
キュッと絞り込む巧みな火入れにより
メヌケの繊維質が生き生きとして来て
旨味が漲り想像していた以上の肉感が
迫力を持って迸り出し筋肉質の身から
旨味エキスが潤沢に脂汗となって滴る

炭火で纏わされ菜の花の青みがかった
ほろ苦さを齧って舌がほんのり嫌味で
染まりつつある
其処に
素揚げ野蒜の香ばしさを纏わせつつも
ツンとした風味と仄かに浮き出ている
塩気が舌をジンと刺激しワクワクする

この春野菜の心地良い響きの合間にも
メヌケの肉肉しさが舌を喜ばしている
本当はメヌケの合間に野蒜たちを含み
味をリセットさせる意図なのだろうか
春野菜たちの調理と温感が巧みなので
主従逆転するかの如く美味さが伸びる

そして春野菜達が食欲を後押しする間
メヌケの逞しさに舌が抱かれたくなり
欲望の渦巻く味覚世界へ曝け出されて
極上の肉肉しさと溢れる脂質に導かれ
咀嚼が自然に進んでしまいました。

⑧箸休め

○唐墨と聖護院大根とお餅

1年間熟成の唐墨で塩味の角を丸くして
滑らかさとまろ味が整う鹹味に仕上げて
舌をその魔性の味覚で虜にしてしまう

箸休めとは言え全く手を緩める事の無い
しっかり料理された一品の地味深さには
舌が狼狽えを隠し切れずに迷ってしまう。

そんな感覚が口内に漂う最中に唐墨との
相性が抜群に伸びる聖護院大根にお餅を
絡めてお口に深ませると大根の丸い味と
ホロホロと崩れて行く食感が進んで行き
舌を惑わし続けております。
更に唐墨は大根からの温感で蕩け出して
唐墨がトロ〜ッと溶け出して円やかさを
醸し出しつつ珍味が口溶けする不思議な
味わいを展開して来る
互いに蕩け合ってモッチリとネットリが
重なり絡み合ってしまう唐墨餅が堪らず
珍味と甘味の足並みを揃えて舌を興奮の
渦に巻き込んで行きました。

⑨八寸

絵馬の形のお盆に盛り付け節分に因み
魔除けの願いも込めて柊鰯の飾り付け
賑やかに小鉢たちが並んでおります。

○真魚鰹の香味揚げ

葱醤油でサラッと酸味を真魚鰹に
纏わせて香り高く揚げられた一品
綺麗な白身に纏わせた香味と旨味
其々の刺激要素が酸味で引き立つ

○鴨肉に九条葱の餡かけ

鴨への火入れが頗る快活に肉感を呼び
歯応えがとても初々しく歯切れ良し!
この食感の膨よかさに参りましたね。
その心地良さをトロンと包み込む様に
餡の旨味が訪れて鴨の旨味と同調する
更に九条葱の香りが鴨肉を宥めて旨し!

○余市の鮟肝の旨煮に辛子酢味噌掛け
ぬた和えでのご用意

鮟肝自体が珍味を豊満に感じさせる素材
それだけでも酒が進みしっとり舌に絡む
そのまったり口溶けする鮟肝に酢味噌で
酸味をオブラートし甘美な味覚に対して
メリハリをつけて甘味に輪郭を添えてる
この合わせ技にやられちゃいましたね、
酸味と甘味と珍味が順繰りに味を重ねて
巡り合う、その絡み合いがまた幾重にも
味を深掘りして行き新しい味わいを作る
こう言う味覚の洞調律が舌に憂いを誘い
味わい深く咀嚼を進めてくれてました。

○金柑のお豆腐のソースを添えた白和え

可愛い箸休め的な一口サイズの一品
八寸自体が小さなコース料理仕立て
緩急を程よく取り混ぜながら甘味も
チョット織り交ぜて舌を踊らせたり
惑わせたりホッとさせたりと素敵な
味覚のメリーゴーランドが訪れます。

此処は丸ごと一口でパクッと齧って
金柑の甘酸っぱさと白和えの甘味の
合わせ技をしんなりと満喫して舌を
小休止させてくれるのが嬉しい配慮

○鰯の身をフライに梅おろし添え

この八寸の中には温かいもの
スカッと冷感を響かせるもの
温感冷感を巧みに織り交ぜて
舌にvividに素材感を伝え
妙味を繊細な迄に奏でている
一品一品が生き生きとしつつ
互いを労わり合う味尽くしに
舌が燥いでしまってますね。

この鰯のフライもサクッカリッ
心地良く響く音を鳴らして舌を
温感で優しく包み込んで労って
鰯の白身の膨よかな旨味が口に
訪れ梅おろしの酸味が鰯に寄せ
フライをサッパリとし軽やかに
味わいを走らせておりました。

○福豆

大豆と根菜を一緒に炊き上げた福豆
皆様が息災に過ごせて豆に福が巡り
健やかな一年が皆様に訪れます様に
との願いが込められております。
ほんのりと甘く炊かれたお豆が少し
コリッとしつつも柔らかい歯触りに
素直な美味しさを感じます。

○馬上杯の器に閂を花山葵と和えて

小さなお造り仕立ての閂のお刺身と
花山葵のツ〜ンとする刺激に齧ると
シャキッとするフレッシュな食感と
瑞々しさが伴いお口直し的な添え方
このタイミングでお口サッパリして
スッキリさせてくれるのは嬉しい。
気配りが細部まで行き渡ってる八寸
細かく設計されるものだと感嘆です。

○奄美大島の海蘊酢と茶ぶり海鼠

番茶にさっと通す事でなまこ独特の臭みを
取って身も柔らかくなると共に食感からの
海鼠の美味しさも伝わり易い茶ぶりなまこ
海蘊酢との相性は抜群で海鼠のプヨンして
舌に絡みコリッと歯応えが爽やかな食感と
酸味の効いた味付けとに纏われて絶妙なる
歯触り舌触りが伸びて楽しめる一品です。

○シルクスイートのさつま芋の天麩羅

一度炭火を通した焼き芋仕立ての天麩羅
濃縮された甘味糖度の高さが堪らなくて
良くこんだけ糖度を濃縮できるものだと
感嘆すると同時にホックホクのサクサク
なのとお芋がしっとりした粘性を伸ばし
ほんのりモチッとする食感が美味しさを
更に膨らませてる。パサ付かずに適度に
脱水されてるからなのですが衣の軽さと
温度コントロールが上手いのでしょう
さつま芋の自然な持ち味を殺さず甘味を
存分に味わえる秀作なのです。

八寸を振り返ると満足感でいっぱいです。
厨房や下拵え担当の裏方は相当な手間暇
掛かるはずの品揃えに感謝しか無いです。
素晴らしい味覚のプレゼンテーションと
荻野大将の旬尽くしの采配に乾杯!

⑩白味噌仕立て

○揚げ胡麻豆腐
○月光百合根
○煎りたての胡麻
○木の芽

八寸の後で穏やかに舌を労わる温物
然も煎りたての胡麻の香りが鼻腔を
ピクンと掠めてその匂ひにうっとり
更には
煎り立ての胡麻の甘味と白味噌との
相性がとても良くて白味噌の旨味と
胡麻豆腐がプルンと揺れて口内へと
繋げる甘美な美味しさがマッチング
胡麻香る芳しさがプ〜ンと響く中で
月光が気品溢れる糖度を振り撒いて
白味噌の中に溶け込みつつまったり
甘味を伸ばして来ます。
而して
胡麻豆腐のモッチリ食感と百合根の
甘味とが同調した美味しさは格別な
味の深みと香りの広がりには溜息が
フゥッと沸いてくるものでした。

⑪鰻丼

新潟県南魚沼産のコシヒカリは
艶々ホクホクの炊き上がりにて
その白ご飯の頭上に焼き立ての
ふっくらした地焼きの鰻蒲焼が
ドデンと豪快に座っております。

鰻の皮は地焼きのパリッとする
食感が元気良く伸びで歯応えに
ガッツリと食い込まんばかりの
迫力のある皮目の焦げ具合にて
咀嚼が止まらなくなりますね。
更に皮をパリッと破砕した後は
今度は真逆にふっくらな身質が
フワンと浮き上がって来ちゃう
こんな快楽が訪れる物とは誰が
想像していたでしょう。
もう、口内は口福感でいっぱい

鰻の蒲焼の身の膨よかさに加え
素晴らしい蒲焼きに舌が甘える
味覚のコントラストを描き乍ら
味覚の舞踏会を見せつけられて
口福感を頂けるひと時でした。

⑫河豚と九条葱の炊き込みご飯

虎河豚から様々な部位を入れて
食感も豊かにしなやかに伸びて
土鍋の中でじっくりと蒸されて
南魚沼のコシヒカリ一粒までに
ジンワリと染み入る河豚の旨味
堪らなくなり一気にかっ喰らう

河豚は頭も口も身欠の身の部位も
全てを含んで鉄皮も白皮黒皮まで
炊き込みご飯の中に含ませている
よって食感の豊かさと虎河豚から
大胆なほどに力強く河豚の旨味を
堪能出来るスーパーうま旨ご飯と
なって舌を蹂躙しておりました。

他にオプション群のご飯がヤバく
私はとても食べ切れずにてお隣の
知人若い胃袋に預けてお写真のみ
頂きました。

いやそれにしましてもコレ程の
ご用意があるとは食べれる方は
楽しくて仕方がない気がします。

以下は当日にご用意されたご飯

○実山椒雑魚ご飯
○金山寺味噌で炒めた牛蒡のきんぴらご飯
○イクラの醤油漬けご飯
○漬け鮪丼
○卵かけご飯

然もご飯チョットずつを5杯でも良いし
食べれない人の為にも気配り頂きまして
茶碗一杯の中に5種盛りする一杯の用意
行き届いたサービス精神にまたまた感心
こう言うお客さん本位に考えてくれる所
優しさがジンジン伝わって来て滅茶喜ぶ
人気沸騰の所以の理解が進みますね。

⑬甘味

○淡雪苺の大福
○キャラメリーゼした胡桃

淡雪苺と苺の間に白小豆を漉餡にしたものを
挟んで苺と相性よく甘味を丸く仕上げてます。
〆にハーブ茶のご用意でお仕舞いとなります。

淡雪白小豆とキャラメリゼした胡桃の破砕感
温かくまったり感が伸びる出来立て求肥から
柔らかな食感が流れる中のフレッシュな香り
零れる淡雪苺からの酸味と小豆の甘味の調和
幾重にも重なりコク深い甘みが完成して行く

⑭冷たい甘味

○ホワイトチョコアイスと蕗の薹素焼き

フランスのヴァローナのホワイトチョコ。
濃厚なチョコの濃い味わいがまったりと
広がる。チョコの上に乗った素焼きした
蕗の薹のほろ苦さが味に凹凸を残してて
甘苦い味わいが舞い綺麗に舌に着地する

最後の最後の甘味の一品まで飽きが来ず
何度も余韻に振り返ってしまいたくなる
そんな味覚のコンサートに舌が導かれて
おぎ乃マスター率いる味のオーケストラ
素晴らしい調べを奏でて頂きました。

2022/03访问第 4 次

4.6

  • 菜式/风味4.8
  • 服务4.8
  • 气氛4.5
  • 成本效益4.5
  • 酒类/饮料4.5
JPY 30,000~JPY 39,999每人

おぎ乃大将の春料理は口福を招く桜吹雪が舞い散り雅な美味しさに唸りっぱなしでした

■2022.3.30(水)夕餉

■お料理 お任せ¥33,000
お酒含むお会計¥34,200

■ご予約 OMAKASEパトロール中にGET

■季節のお料理

雛祭りのコース料理となります。
宮中に伝わる曲水の宴に因んだお料理のご用意
3月3日の雛祭りの際に酌み交わす白酒にて
食前酒のご用意にて厄落としの効能が
有るそうです。
本日のお料理は
何時も感じてしまう事ですが
季節を愛でるお酒とお料理の心遣いに
雅な香りと味わいが広がるものにて
大将の心意気と
チームおぎ乃の一体感を持って頂ける
おもてなしの暖かさに高揚感が
止まりませんでした。

①先付

○白魚の玉締め 木の芽

白魚を卵とじで和えた温かい一品
白身と黄身を分けて半熟状態に引いており
白身のぷよぷよ感も純度が高ければ
黄身の揺れる甘味の鮮度も高いので
卵とじの穏やかな甘味が白魚の淡白な
味わいを気高く染めていて
絶妙な美味さと食感が芽生えてます。
単純に卵とじで和えてるのではなく
もう一手間掛けて卵の味をグッと
引き上げてやる仕掛けを作り出してます。
更に
木の芽のアクセントが香り高く鼻に抜けて行き
春の香りと甘味がマリアージュする気品溢れる
小皿となってます。
一口でパクッとお口に放り込むと
口内で温かく白魚の旨味が柔らかく
卵とじと一緒に溶け合うのが素敵な美味を
膨らませていました。

○うすい豆の温かい擦り流し 生湯葉

小付鉢の中には澄んだ山葵色が鮮やかな
春の装いを感じさせる春らしいお豆の一品
途轍もなくピュアな味覚が舌にサラサラと
流れて来て
その舌触りの清々しさにうっとりしてしまい
食感の美しさの素晴らしさに感銘する
余程丹念に裏漉ししているのでしょう
飲み心地が快感を舌に呼び込んできます。
そのうすい豆の擂り流しは
ゆっくりと真摯に舌を撫でて行きます。
そして飲み進むと
仄かに白装束の湯葉がフワリと浮き上がって来る
雅な佇まいにも感銘
蓋を開けた表面からは
うすい豆だけの一品と思わせておいて
食を進めていくうちに種明かしが現れると言う
舌への遊び心も忍ばせてうすい豆の真面目な
味覚を少し湯葉で甘えさせて
優しく舌を迎えてくれる
春めく温かさが心にまで染み渡る一品
うすい豆の味わいの満喫度を
存分に広げてくれました。

②お凌ぎ

赤貝と鱵を12種類の春野菜との和え物
お出汁を山葵と酢橘と醤油で味を整えて

此れは素敵な春らしい贈り物
春の香り
春の食感
春の旨味

春爛漫な味覚に誘われる一品です。
つくしんぼうが可愛く項垂れております。
それから
独活に始まり
空豆


こごみ
コシアブラ
三つ葉
うるい

木の芽

大根

良くもまぁ、春野菜を整列させて
とても愉快な食感祭り
そして爽やかな春風が舞うが如く
浸し地が爽快な地の味で舌を訪れます。
シャキッと咀嚼感を楽しんでると
徐に赤貝が顔を覗かせ
コリコリッと歯を響かせつつ
赤貝の甘味がジュワ〜ッと押し寄せて来ます。
この海の幸と大地の幸が交錯するテクスチャーの
見事な掛け合わせ!
お料理人おぎ乃大将のセンス溢れる
味覚の慈しみに感謝したくなります。
更にグッと胸打つ仕掛けは
旬の青魚、鱵というより
もう、かんぬきですね。
この透明感溢れる淡麗な旨味が
春野菜のシャキッとする繊維感に纏われて
気高く香り美しい食感と共に
鱵の無垢な味わいを広げておりました。
春をとても爽やかにスッキリと口内を
洗ってくれる潔い味覚が囁く一品。

③お椀

車海老の真薯
炙り蓬麩
木耳
うるい
京人参
大根
吸い口に柚香を纏わせて

吸い地は削り立ての鰹節から引いた一番出汁
地に静かに佇む椀種と椀づまが
とても雅な姿を写してます。

おすましの様に全く雑味のない滋味深さが
舌にジンワリ染み入ります。
とてもピュアな滋味深さが佇む吸い地
淡い鰹風味のうま味が浮き上がっている
お出汁の上澄みだけを取り寄せた様な
透明感が溢れる地の味わいに舌が歓喜する

少し恐々としながら
この吸い地を邪魔したくないと懸念するも
真薯の魅惑に勝てそうにもなく
箸先で車海老真薯を崩し始める
フワッと真薯がほどけて吸い地がほんのり
真薯の周りを白濁する
真薯から俄に甘味が吸い地に写り
甘美な味覚が色気づく
ピュアな吸い地から甘味を帯びた吸い地へと
味わいの変化を舌が敏感に読み取る

炙られた蓬麩を噛むと春の香りがして
プヨンと柔らかみを膨らませて
歯を優しく迎え入れる
蓬麩が口内で揺れて蓬の春の香りが膨らみ
蓬麩の甘味が舌にゆるりと伝わる
この揺れる食感の艶かしさにもうっとり

食感と香りを愉しみながら
木耳の少しコリッとした肉肌を噛んで
歯が元気を貰う

車海老の真薯は相変わらず無邪気に
舌を弄んでいる

白身魚のすり身と卵黄に繋がれた真薯から
プリッと車海老が甘味を可愛く散らして
真薯が解けるほどに繋ぎの甘味がいい感じで
吸い地に溶け込んで行く

優しく滋味深い気品の佇まいに惹かれる
椀盛に舌が陶酔の中に埋もれてしまいました。

④お造り

○桜鯛と桜塩

桜の葉の塩漬けを当てて締めた桜締めの鯛
その桜締めの鯛に合わせて自家製桜塩のご用意
桜の花の塩漬けを乾燥させたものです。
桜塩の香ばしさに惹かれて
無意識のうちに桜塩を桜鯛でクルクルッと巻いて
一口含んでしまいます。
口内に香る桜塩の芳しい匂ひに
舌が浮かれちゃいますね。
そして桜鯛が官能的な旨みを曝け出し
しなやかに身質を弾ませています。

○泥障烏賊

鮨ネタの如く飾り包丁が肌理細やかに入る
酢橘の搾り汁を滴らせてお好みで頂きます。

山葵
酢橘
お醤油


酢橘を搾りお塩を少々振って酢橘塩で
泥障烏賊のネットリ蕩ける甘味を
クリアに引き出して頂きました。
肌理細やかな匠の飾りの施す効果で
泥障烏賊がキュンと勢い良く甘味を撒き散らす
とても甘美な粘性が豊かに舞い
舌に心地良くネット〜リ絡み付きます。
然も全然しつこくなくサラッと蕩けて行っちゃう
舌に優しさ溢れる技アリの一品でした。

⑤お造り

目近鮪 大トロと中トロ 舞鶴
焼き霜風に炭を入れて
長芋を刻んだもの
有明の海苔の佃煮
芽葱
黄身醤油
花穂紫蘇

焼き霜風に目近鮪を炭火で直当てし
片側の表面をジュッと唸らせてます。
目近鮪を噛んでると薫香っぽく香り
それがまた欲を唆って来ます。
そして舌が酒を欲しがります。
素材と薬味が上手く設計されてるなぁ
呑助にはもってこいの構成なのである
むふふと、つい、ほくそ笑んでしまい
頬っぺたまでトロトロに溶けてしまいました。

おぎ乃さんの造り方とカタチには感嘆します
お造りも単純に切り身を盛り付けるのではなく
ひと工夫加えて素材の本質的な持ち味を
整えておられて誠に雅な味わいが佇みます。
素材のポテンシャルをグッと引き出して
味覚のグラデーションを創造されてます。
此の一品はかなり舌が痺れたお造りでした。

⑥お造り 炙り

北寄貝
煎りたての胡麻

大将が煎りたての胡麻を当たり鉢で
擦り漕ぎ棒でグルグル力仕事をし
てらっしゃいます。
カウンター周りに香る薫る芳しい蠱惑の匂ひ
もう、この胡麻のプ〜ンと漂う匂ひだけでも
香りのご馳走ですね。
こりゃ堪らんわ
気分の高揚感が増して北寄貝への欲望に
ズドンと撃ち抜かれます。
然も胡麻の香りをたっぷりと嗅がせておいて
北寄貝の上にも山盛りの煎り胡麻を振って
おられます。
香り攻めの次は味覚攻めです。
北寄貝が生暖かくてプヨッと反発しながらも
シコシコとする食感を伸ばして来て
貝の甘味を振り撒く
同時に振り胡麻たっぷりに胡麻風味が
口内を駆け巡り鼻に抜ける
う〜、溜まらず酒じゃ酒じゃ
飲まずしてこの場は耐え切れんわと
相成り候。

⑦蒸し物

青さと蛤の茶碗蒸し
まぁ、何と春らしい蒸し物なんでしょう
蒸し碗の碗蓋を開けると
俄に広がる青さの磯の香り
フゥッと春風に乗せられてるかの如く
鼻腔を静かに掠めて行く
それだけでうっとりしちゃう
いい気分だわ〜。
徐にスプーンで玉地を嗜みつつ
滋味深き鰹風味滲む玉蒸しのプヨンと
揺れる食感を楽しむ
玉蒸しの甘味と青さの磯風味の
ハーモニーが春らしい長閑な温かみで
訪れてホッと舌を労ってくれる
この瞬間が堪りませんね。
そして、玉蒸しを深掘りすると
中からプクッと膨らんだ蛤が可愛い顔を
覗かせます。

青さの磯の香りが先走り
蛤の旨味が潮汁の装いをほんのりと
玉地に投げかけ
蒸し玉に抱かれた蛤が旨味を広げる。
何と素晴らしき味覚の三重奏。

⑧焼物

○喉黒の味噌幽庵焼き 蕗の薹

喉黒を浸した幽庵地は粒味噌を使用したもので
幽庵地の旨味やコクが喉黒の肢体に良く馴染んで
地と身質の一体感が素晴らしい仕上がりを
見せてます。
良く表面だけが幽庵の地を纏ってる焼き物も
有りますが
喉黒の身をグサッと噛んで身の奥の方まで
幽庵地が馴染んでる所に
極上の美味しさを感じます。
然も喉黒自体の脂質感がサラリとしてて
炭火で余りある喉黒の脂質を飛ばしてる故か
喉黒の身質がふっくらとしつつも
旨味が凝縮されてます。
其処に蕗の薹をたっぷりと塗して
蕗の苦味と手を繋いで美味しさを
膨らませてました。
その蕗の薹を頂いてると
蕗の薹と味噌幽庵が溶け合って蕗味噌みたいに
甘苦さがほんのりと喉黒に纏い出して
その味わいが喉黒の脂質旺盛な旨味に
いい感じで輪郭を作り出していました。

○京都の筍を木の芽焼きにして

筍と木の芽
この二つの素材の相性の良さは天下一品と
思います。
筍の甘い香り
木の芽の爽やかな匂ひ
春の香りを纏う甘味が筍からスクスクと芽生える
香りと味覚が春の装いで口内を満たす時
至福の味わいが訪れます。

筍の香りは気高く立ち上り
その甘い匂ひを漂わせてます。
その匂ひにうっとりとしながらも
歯を筍の繊維に進めてみます。
ザクッと歯が嬉しそうに筍の中に入って
心地良く響く繊維質の繊細な食感が
柔らかすぎず硬すぎずで
其の儘咀嚼していると筍の実の中に
サクッと招き入れられて
美味が突き抜けて行きます。

焼いてホクホクな甘さが溢れる筍には
シンプルにお醤油を少々馴染ませてあり
筍の甘味をお醤油味が素朴に引き出してます。
咀嚼してると木の芽からフワッと爽快な香りが
発散して
ジュッと筍の甘味が噴き出て来るんです。
んん、これぞ春の味覚だと言わんばかりの
鮮烈な美味さが口内に迸っておりました。

⑨雛壇八寸

店内照明が落とされます。
大根灯籠の雅な灯りに揺れながら
春爛漫な食材たちに飾られた八寸が
お目見えです。
趣のある演出に気分も高揚してしまいます。

○余市の鮟肝

辛子酢味噌を掛けたぬた和え仕立て
鮟肝を旨煮に炊いたものを
辛子酢味噌で和えてます。
まず鮟肝だけをそっと舐めるようにして
舌の圧だけで潰してみます。
柔かぁく炊いてるので
とぉってもクリーミィでしっとり味が広がり
お口の中に蕩けて行きます。
フォアグラみたいな蕩け感に
甘美な質感がまったりと舌に抱きついて
答えられんですね。
更に酢味噌がピリッとした酸味を寄せてくる
しっとり蕩けて甘味がジンワリ忍び寄り
酢味噌が辛味と酸味を絡ませてくるもんだから
舌がのたうち回ってござりまするよ
こう言う耽美なものと爽快な刺激を放つ
味覚とを上手く相打ちさせると
味わいのコントラストが相乗効果を発揮して
舌が踊ってしまうんですよね。
口いっぱいに広がる美味さに
お酒が止まらなくなりました。

○香川県のオリーブ牛のヒウチ

シンタマとか内腿肉の奥の方の稀少部位
サシが綺麗に入った上品な肉質を誇る部位です。
此れは贅沢な一品
こんな上等なお肉を八寸で頂けるなんて
感激しちゃいますよ。
九条葱と合わせて治部煮仕立てでのご用意と
なります。
冷めないうちに頂きます。
この肉質感の柔らかみと品の良い
穏やかな肉質の旨味が広がる美味しさに
陶酔してしまいます。
治部煮のうま味とヒウチ肉の旨味が
こっくりと舌を慰めるかの様に
抱きかかえてくれます。
見事に肉質の品格を引き出してる一品

○海鼠茶ぶりにした海蘊酢

海鼠のコリコリする歯触り感に
サッパリと海蘊酢が絡んで舌を労わる
海鼠の甘味が広がる中に酸味との共演が
妙味を作り出して印象的な味わいが広がります。

○富山の蛍烏賊を藁で燻したもの
○独活のきんぴらを添えて

薫香が心に染み渡るくらいフワァンと漂う
いい匂ひが鼻腔掠めて
蛍烏賊を噛むと薫香混じりの甘味が
グニュッと潰れる蛍烏賊の身から滲み出て
誠に結構な酒のアテとなっておりました。
蛍烏賊を燻すとこんなにお酒向きに
味変してしまうのかと
この八寸は酒のアテ特集号ですね。

○桜鱒の手毬鮨

お酒ばかり進んでしまうと所変わって
お腹を少し満たしたくなるもの
そんな酒飲みの気持ちをズバリ
見透かしてる様に
ここで手毬鮨のご用意
然も鮨ネタは春らしい装いが雅な桜鱒

その桜鱒の手毬鮨は春らしい味わいを
豊かに醸し出していて
身質を艶かしく横たわらせており
咀嚼する度に
身質がしっとり舌に絡んで桜鱒の妙味を
豊かに投げ出しております。
甘味の浮かぶ脂質が滲み出てきて
その美味なる味わいが
舌を納得させておりました。

○筋子の味噌漬け

プチュンと筋子の薄皮を破って潰すと
中からは筋子エキスがネトッと弾き出されて
塩味豊かに舌を馴染ませる
この筋子だけ
此の儘全部頂くいてしまうのは勿体無い気がして
お膳の傍らに取り置きして残しておくことに
チビチビとお酒のお相手を務めて頂きました。

⑩焼き芋の天麩羅

さて、八寸の手仕舞いに
シルクスイートの揚げ物が小鉢に添えられて
ご用意です。
これがまた甘美な味わいで
糖度の高さを満喫する秀逸な一品

シルクスイートの天麩羅は
少し寝かせてて糖度を熟成させてます。
何といってもそのシルクという名前の通り
舌の上にをツルンと滑るような独特の食感が
楽しくなります。
そして
シルクスイートは水分量が高く含まれていて
滑らかな舌触りが気持ちいい一方で
水っぽくなり易いですが
天麩羅の火を入れることにより脱水が図られて
身質が絞り込まれてシルキーで
お芋のしっとり質感がより一層
濃厚なものに仕上がっており
美味しさが膨らんでおりました。

◉おぎ乃料理の特筆すべき魅力の一つに
緩急自在の味覚七変化に優れた構成の愉しさが
有ります。
単にお腹を満足させるボリューム感ばかりでなく
味覚を多角的に組み合わせて
甘辛の変換
温感冷感のコントラスト
さらには硬軟織り交ぜての食感の多様性
誠にお口を飽きさせない工夫が随所に感じられて
美味妙味の連打を放ち続ける所に
魅了されてしまいます。

⑪焼物

○焼き白子

虎河豚の白子焼きの上にはちり酢仕立てのものと
唐墨乗せの2種類をご用意で二つの白子の玉が
何方も大きくて充実感いっぱいの食べ応を満喫

この時期での焼き白子も言うのも入手困難なのに
嬉しいお品書きとなります。

白子にお供してますちり酢がピリ辛風味を放ち
酸味が心地良く響いて来ます
純白なぷるぷる
ねっとりまったりの食感が楽しめる
おいしさの元は、
タンパク質旨味物質の代表格
イノシン酸が豊富に含まれてることに由来との事
ちり酢と一緒に焼き白子を頂くと
そのトロリとした半生に焼かれた白子の粘りが
舌の上で長時間佇み
絶妙な火の通り方で施された焼き白子は
表面は薄皮だけが程よく焼けて
中はプルプルが均一した半生状態の絶品なる
珍味度がどんどん口内に広がります。
其処に
自家製の唐墨が卵卵してて卵黄の甘味を思い起こす味わいが飛んで来るのです。
此れは悶絶する珍味度がMAXとなり唸りまくる
味わいに舌が歓喜しまくりです。

○焼きアスパラガス

アスパラには自家製唐墨乗せと
削り立ての鰹節を纏わせての2種類をご用意
焼きアスパラの意外にも繊維質が破壊されずに
しっかりアスパラの食感を楽しめるもの
その身を噛み締めると
ジュワッと唸るアスパラのエキスが零れて来て
長閑な甘味を舌に染み込ませて行きます。
其処にアスパラの温感で
半生の唐墨がポワ〜ンと少し柔らかくなり
卵黄に近い甘味を繰り出します。
アスパラと唐墨のハーモナイズされた妙味が
舌を訪れてシャキッとしつつスッキリ感と
唐墨のネトッとしたモッチリ感が交差し
妙味を膨らませていました。

⑫揚げ物

白河の鱗揚げ霙仕立て
山菜の野蒜(ノビル)を揚げたもの
金柑の皮を振って香り付け
鮑茸を添えて

おろしをたっぷり浸らせた霙の餡に浸されて
白河が堂々のお姿で鎮座されてます。
椀づまの様に添えられてる食感が涼しい野蒜
白河の膨よかな白身に絡みながら繊維感を
シャキッと伸ばしてくる歯触りが心地良い響き

白河の鱗の絶妙なカリカリ感
屹立する鱗の研ぎ澄まされた食感
膨よかな白河の豊満な旨味

この踊り子たちが織りなす華麗なる味覚の円舞は
口福感を満喫する演出となり
此れぞ舌を巻くと言う味わいに感銘致しました。

⑬お食事

ふぅ、かなり腹パンです。
此処からご飯を幾つもお代わりする強者が
居るとの事ですから驚きです。
私は鰻丼だけでも半身を食べるのが
やっとでした。

○鰻丼

香の物
和布の赤出汁

皮目カリッと硬めに焼いてる地焼きの蒲焼き
身質はサクッと膨よかに絶妙な火入れ
表裏一体のままな仕上がりの鰻に齧り付くと
皮目のパリッとした歯触りの響きが
心地良い食感を抱かせる
其の儘引き続き咀嚼すると
ドン!と言う感じで
鰻が膨よかさいっぱいにお口の中を蹂躙
弾力感も膨らんで
鰻の身質の力強さが快感を呼び込みます。
皮目がパリンと噛み砕かれると
皮目の裏からふっくらしたゼラチン質が
プルンと膨らんで舌に飛び込んで来るし
躍動感を覚える身質の力強さが
肉質の美味さを際立たせていますね。
この火入れの妙技に感嘆してしまいます。
そう言えばかなりお時間を割いて
おぎ乃大将がじっくりと焼き場に
付きっきりで炭火で鰻を裏返しながら
慎重に焼いておりました。
鰻の身に馴染んだ甘い鰻ダレが
身質の妙味を引き立たせて
此れこそおぎ乃鰻の醍醐味と言うか
この鰻の丼の本質的な旨さが引き出されている
鮮やかな蒲焼の味わいが
皮目と白ご飯とが一緒に舌にピタッと寄せ合う
鰻の抱擁感が溢れて満足感が満ち足りるひと時を
頂きました。

○貝の5種盛り炊き込みご飯

北寄貝
みる貝
鳥貝
浅蜊
小柱を散りばめた
蜆のお出汁で炊いたご飯

蜆汁を合わせて春の貝尽くしのおもてなし

貝の旨味妙味をこよなくご飯に引き寄せた
貝ご飯に舌鼓を打ちます。
貝好きには堪らない一品となります。
ふと一口食べて見て気がつくのですが
不思議なことに
貝同士の旨味が紡ぎ合う感じで味覚を
広げていて
貝が煮詰まってくるので
もう少し磯風味が塩っぱくなり
お互い多少は其々の持ち味に干渉するのかと
勘違いしてました。
全く各々の貝の甘味旨味を邪魔せずに
手を繋いで旨味を寄せ合うと言う感じで
大海の幸の恵みが十分広がる美味しさに
舌を奪われてしまいました。

もうお腹はち切れそうでしたので
ほんの少量だけ手を付けて
残りは持ち帰り用に包んで頂きました。

その他のお食事のお供のご用意に
○山椒雑魚
○漬け鮪 赤身
○卵かけご飯
○金山寺味噌のきんぴらごぼうなどの
ご用意も有り見事な品揃えにも
残念ながらお応え出来ず仕舞いにて
まだまだ修行が足りない我が身を反省です。

⑭甘味

○古都華と大福
温かい求肥が優しく苺を包んで
鮮烈な甘味

○桜のアイス餡蜜仕立て

小豆と緑茶のブレーン寒天
和三盆の黒蜜
ポン菓子を散らして

○粟番茶 徳島

〆の甘味の和三盆の蜜のコク深さと
桜アイスの耽美な甘味と桜の香りが
春よ来いの調べを浮かばせるイメージで
誠に
気品溢れる甘美な佇まいに陶酔を覚えました。

そして何よりもこのお料理たちを支える
チームワークの良さが微笑ましい。
長くお付き合いさせて頂きたい稀有の
お料理店と感じ入ります。
ご馳走様でした。
口福感も満足度も最高、感謝あるのみ。

2022/01访问第 3 次

4.5

  • 菜式/风味4.6
  • 服务4.5
  • 气氛4.5
  • 成本效益4.5
  • 酒类/饮料4.5
JPY 30,000~JPY 39,999每人

お正月ムードを満喫するおぎ乃八寸の雅なお料理の佇まいに舌が惚れてお酒が止まらなくなりました。

■2022.1.7(金)夕餉

■お料理 お任せ¥27,500
お酒含むお会計¥31,500

■ご予約 ご常連様の貸切会
現時点で2022年は全て満席
新規ご予約は停止中
次回のご予約受付は2022/6月に再開の予定。

■ご常連様の会にて
本日が明けて初日のおぎ乃さんに伺えて
何という口福を頂いてしまったのかと
嬉しさ倍増です。

⓪雪見酒の振る舞い

手前の盃を表に返しますと
見返しには雪化粧の蒔絵です。
この蒔絵を眺めながらの雪見酒となります。
廣戸川でお酒の振る舞いです。
ダイダイの皮を浮かべて
代々に重ねて繋がる様にとの願いを込めての
振る舞い酒です。

①先付

白味噌仕立て
潰し小芋
小芋が淡く炊かれてるのか穏やかな甘味を
白味噌に添えて来る

白味噌の汁物が品が良くて淡く味噌の甘味を
そっと舌に摺り寄せて来る
とてもコクと旨味が同調しながら甘味を
穏やかに添えて来るのです。
とても優しく味覚に和やかな温感が
寄り添ってきて
舌がこっくりと癒される感動を覚えます。
小芋の滑らかでモチッとした食感が優しく
甘味の濃度を伸ばしてきて舌を
その甘味で包み込んでおりました。

②お凌ぎ

中鉢程の大きさの鶴が描かれてる蓋物で
御めでたい素材が目白押しです。
伊勢海老を炭火で炙ったもの
舞茸を炭火で炙ったもの
野付の帆立
林檎の酢のゼリー
ほうれん草のお浸し

林檎酢のゼリーを纏った伊勢海老との
組み合わせが面白い様に
プリプリ感と躍動感を感じながら
伊勢海老固有の甘味を弾き飛ばして来るし
帆立のぷよぷよ感を満喫しながら甘味が
走ってきてゼリーの酸っぱさと合うし
舞茸なんかは炭火の香り舞い上がり
気持ち良いくらい舞茸の香り立ちと甘味が
突き抜けて行く
そして上手くゼリーの酸味が
このお料理全体の味覚をコンダクターの様な
役割を果たしていて整えている
その中で時折シャリッと林檎の小角が
弾けて甘酸っぱさを飛ばして来る
この様々な食感たちと甘味酸味のコンサートに
舌が踊ってしまいますね。
見事な味覚のオーケストラが
奏でられてる一品でした。
おぎ乃大将のセンス溢れる逸品に感銘。

③お椀

椀種は松葉蟹の真薯
お餅のスライスをしゃぶしゃぶして
椀づまに鶯菜
吸い口にはお正月らしく
相生結びの飾り付け
柚子皮で香ばしさを整えて

吸い地は本枯節の一番出汁です。
松葉蟹の真薯のお優しい甘味が舌を
温かく解すように撫でて行きます。
フワリフワリとお口の中を彷徨う蟹真薯の
居心地の良い座りにホッとして
何となく安堵感が広がります。
サラサラと真薯が解けて行き
松葉蟹の甘味が鰹風味靡く吸い地に
快く写ります。
吸い地の味変がとても滋味深い味わいをみせて
うま味が広がります。
スライス状のお餅が薄くても
お箸で摘むとグニョ〜ンと伸びて
お口の中ではムッチリもっちり感で
いっぱいとなり
お雑煮気分を満喫して
再度のお正月気分に浸ってしまいました。
此れはかなり嬉しい椀盛です。

④お造り

豊後水道の虎河豚をご用意して
身欠きの部位より
てっさ
河豚の皮は3種全てを整えてご用意
鮫皮
とうとうみ
身皮
更には
河豚の白子迄も盛り付けと言う
新年早々虎河豚祭りに頬っぺたが
ストンと落ちそうになるくらい
喜んじゃいました。
合わせるお薬味は
ちり酢のゼリーです。

先ずはてっさから頂くとします。
そのてっさの身の厚みに驚いちまいます。
ちり酢に隠れて身が見えにくかったのですが
一枚をお箸で摘んでみて身厚な白身に吃驚
プリップリでぷるんぷるんしてますよ。
噛むと咀嚼感の潔さに感服
クリアに跳ね返して来て
エネルギッシュに淡白な旨味を振り撒いて来る
その淡白さにちり酢の酸味が相性良く
纏っててっさの味わいを広げますね。
ちり酢の辛味がてっさに素直に馴染んで
舌に程良い刺激を走らせてますよ。
此れは美味しい。
そして
河豚の色んな皮を一緒に絡ませて頂きますと
鮫皮もとうとうみも
グニュッとなったりムギュッと唸ったりして
力強く丈夫な皮の粘性を感じて
歯応え感抜群です。
此れがまた美味いんですよ。
更に白子さんがお待ちなのが嬉しい
もう此れは堪りません。
プルプル警報が脳天に鳴り響き
白子の旨味が極上の味わいで
突き抜けて行きます。

此れは酒が欲しくなりますね。
いい新年を迎えておぎ乃大将に感謝感謝です。

⑤お造り

塩釜の本鮪から中トロを
黄身醤油のしずく佇ませて
自家製有明のお海苔の佃煮をお供に
中トロは備長炭で香りを付けて
芳しい匂ひを纏わせてます。

おぎ乃の造り方とカタチに舌が震える味覚
お造りも単純に切り身を盛り付けるのではなく
ひと工夫加えて素材の本質的な持ち味を整えて
おられます。
其れが桁外れの美味を作り出していました。
中トロは融点が低く人肌の温感で直ぐに
蕩けていくのが心地良く感じる素材ですが
その特徴を活かして黄身醤油でトロ〜ンと
甘くコーティングし
甘美な味覚を纏わせつつ
中トロの香りをより一層気高く備長炭で纏わせる
匠の技とセンスで彩り飾る美味を浮き上がらせて
おりました。

◉追い舎利と卵黄ソース

中トロの甘美な味わいにうっとりして
舌が呆然と立ちすくんで居ましたら
何と、追い舎利の餅米がお小皿の上に
ポツンと置かれてその上から黄身醤油が
掛けられて
即興スーパー美味しい飯蒸しTKGとなって
見目麗しい味覚を頂きました。

⑥焼物

寒鰆の利休焼き 鳥取
炒り胡麻
慈姑餅
熟成百合根のペースト

大将が炒り胡麻を当たり鉢で
ザラザラと擂っております。
その甘い香りがプ〜ンとカウンター腰に
漂って来てとても芳しい匂ひにうっとりです。

白胡麻をたっぷり塗して焼く利休焼きは
簡単なのに香ばしさがアップする上
見た目も華やかな一品です。

炒ることで
下味が染みた胡麻が香ばしく香ります。
淡白な鰆と胡麻の組み合わせが、
とてもユニークな味覚を作り出してる一品です。

お魚というと焼き立てが美味しいものですが、
利久焼きは冷めてこそ美味しさが膨らむ感じで
焼き上がりよりも段々と冷めて行って
温もりが低くなっても鰆の
さっぱりした白身の旨味が分かりやすく
プチプチとした胡麻の食感が
いっそう楽しめるものでした。

そして利休焼きされた鰆と
百合根の優しい甘味を帯びたペーストとの
相性が良く飛び抜けた美味を百合根と鰆が
デュエットしておりました。

⑦八寸 お正月バージョン

ウラジロを敷き詰めた台座に
お正月用の縁起木 万両を揃えての蓬莱飾りに
葛粉をかけて雪化粧を施した雅な八寸に
目を奪われてしまいます。

○鴨の治部煮 山葵添え
鴨肉のしっとりとした身質が歯に食い込む時の
生暖かい食感の心地よさに舌が嬉しくなる一品

○蒸し鮑の肝ダレ和え
蒸し鮑の柔らか味と咀嚼した時のシコシコ感を
伴う食感豊かな味わいからジワッと浮き上がる
肝ダレのコク深い珍味に唸っちゃいました。

○海鼠茶ぶりのおろし和えにイクラ添え
海鼠のコリコリする歯触り感に
サッパリとおろし和えが馴染む
イクラがプチッと鳴って快く弾みながら
シュッと塩味を投げかける
海鼠の甘味が広がる中に塩味との共演が
妙味を作り出して印象的な味わいが広がる

○余市の鮟肝 ぬた和え 分葱
鮟肝を炊いたものを分葱と一緒に酢味噌で
和えてます。
酢味噌の酸味が鮟肝の甘味をクリアに
膨らませて来て甘酸っぱさが舌を捉えて
クリーミィで滑らかな質感が
口いっぱいに広がる美味さに酒が進む

○泥障烏賊の海鼠腸和え
絶品な海鼠腸和え
泥障烏賊の本質を見抜いてるかの様に
海鼠腸和えが泥障烏賊のポテンシャルを
底上げしてヌルッとした食感を膨らませて
底味が浮き出る様にジンワリと泥障烏賊の
甘味の輪郭を掘り下げていた。

○数の子のお浸し
お正月らしい一品
お口を八寸の彩り豊かな品々を堪能した後に
スッキリ爽やかに整えてくれました。

○丹波の黒豆蜜煮
此れもお正月必須アイテム
甘過ぎず濃すぎずしっぽりと炊き上げた
蜜煮の穏やかな甘味が嬉しい一品

○金柑と豆腐に粉チーズを合わせたソース掛け
此れは舌を最後に楽しませてくれた一品で
金柑の酸味に豆腐ソースの
クリーミィな甘味が重なり合い
甘酸っぱく甘美な味わいが浮き上がる一品

八寸を頂いてる間に

シルクスイートの糖度の高い天麩羅が
揚がって来ます。
少し寝かせてて糖度を熟成させてます。

シルクスイートの天麩羅は
何といってもそのシルクという名前の通り
舌の上にをツルンと滑るような独特の食感が
楽しい味わい。
また、濃厚ながら上品な甘さも特筆すべき味覚

シルクスイートは水分量が多そうで
滑らかな舌触りが気持ちいい一方で
糖度の高さも半端なく甘美な味覚が
口内を満たして行きます。

シルクスイートの糖度は一般的に8度程度で
すっきりとした上品な甘さを感じます。
更に
天麩羅で揚げることにより糖度が高まりますね。
天麩羅の火を入れることにより脱水が図られて
身質が絞り込まれてシルキーで
しっとり質感がより一層
濃厚なものに仕上がってました。

⑧唐墨餅 板海苔

松ぼっくりの器でご登場の一品
中にはかなりビッグサイズな四角い自家製唐墨餅
お皿の上には板海苔が一枚据え置かれてます。

お餅で唐墨を包み込んだ一品で
少し狐色の焦げ目が付いてて
見た目からとても舌を魅了するお品です。
その唐墨餅をご用意された板海苔で
クルッと巻いて
パリッと海苔を破りながら貪ると
中から餅ィッとした橙色の綺麗な唐墨が
お持ちの甘味が伸びる中から
旨味を伴う塩味がフゥッと
湧き上がって来ますよ。
んん、此奴はヤバイ美味さです。
一口食べたらもうひと口齧り付きたくなります。
齧るとお餅がグンと伸びて食べ心地の快適さに
溺れてしまいそうになりますね。
此れは病み付きになりそうな一品でした。

⑨柚子釜

柚子釜には
雲子
喉黒
松葉蟹
占地
卵と白味噌を合わせたソースを掛けて
焼き上げて有ります。

混ぜ合わせるとグラタンの様な感じの
柚子釜です。
柚子釜の上蓋の果肉を搾って柚香を滴らせても
酸味と香りがグラタン模様の料理に際立ちつつ
こってり熱々の甘味を味わえて美味が冴えます。

柚子釜の中をスプーンで穿りつつ進めると
雲子がニョキッと顔を覗かせ
喉黒が釜の中で脂質を馴染ませて旨味を増福
かつ、松葉蟹も甘味を溶け込ませて
極上の濃厚な甘味が溢れて来て
この上無い旨味たっぷりの味覚を頂きました。

⑩ヒグマ鍋

ヒグマ肉

牛蒡
三浦大根
山椒

お出汁がヒグマの旨味が写って美味い
熊肉臭さが全く無く脂の甘いコクだけが写り
お出汁を濃厚な味わいの表情に変えてます。
牛蒡が甘味をより深掘りするや変わりを果たして
いいお仕事ぶりと感じました。
ヒグマのお肉を齧ると
もっと野性味が有るのかなぁと思ってましたが
意外と豚のロースみたいに
しっかり繊維質を感じるお肉で
旨味も歯応え感も素敵な食感と味覚が
膨らむ一品を頂きました。
身体がほっこり温まりますね。

⑪お食事

◉鰻丼

皮目カリッと硬めに焼いて
身質はサクッと膨よかな火入れ
表裏一体のままな仕上がりの鰻に齧り付く
皮目のパリッとした歯触りが
心地良い食感を抱かせる
其の儘引き続き咀嚼する
ドン!と言う感じで
鰻が膨よかさいっぱいに
お口の中に襲いかかる
弾力感が半端無く
鰻の身質の力強さが快感を呼び込む
皮目がパリンと噛み砕かれると
皮目の裏からふっくらしたゼラチン質が
プルンと膨らんで舌に飛び込む
躍動感を覚える身質の力強さが
肉質の美味さを際立たせている
其の身に馴染んだ甘いタレが
鰻の妙味を引き立たせて
此れこそおぎ乃鰻の醍醐味と言うか
この鰻の蒲焼丼の本質的な旨さが
引き出されている
こんなに美味しくなるものか
炭火の火入れの妙が見事すぎるのか
鮮やかな蒲焼の味わいが
皮目と白ご飯とが一緒に舌に
ピタッと寄せ合う
鰻の抱擁感が溢れて満足感が満ちて来るひと時を
頂きました。

◉氷見の寒鰤と九条葱に金時人参とお大根で
紅白を飾り正月らしい盛り付けの
炊き込みご飯です。

香の物
なめこ汁

寒鰤の甘味が良く米粒に馴染んで
ご飯が美味しい〜。
まん丸の金時人参と大根を齧ると
ボヤァッとした淡い甘味がご飯と一緒に
お口の中に佇み
狙いとしては鰤大根の様な
ニュアンスなのでしょうか
鰤大根的な妙味に近い味わいを頂きました。
その味わいが走るのに比して
米粒が甘く乳化して行くひと時が楽しくて
仕方ありませんでした。

もうお腹はち切れそうでしたので
ほんの少量だけ手を付けて
残りは持ち帰り用に包んで頂きました。

⑫甘味

自家製バニラアイス
オレンジ
紅マドンナ
伊予柑
ブランデーゼリー
粟番茶 徳島

2021/07访问第 2 次

4.3

  • 菜式/风味4.5
  • 服务4.5
  • 气氛4.2
  • 成本效益4.0
  • 酒类/饮料-
JPY 20,000~JPY 29,999每人

夏料理に艶やかな旨味と滋養を整えたおぎ乃のおもてなしに満足が駆け抜ける

■2021.7.28昼食

■お料理 お任せ¥26,400
お酒含むお会計¥29,500

■ご予約 OMAKASEパトロール中にGET
現時点で2022.4月まで満席との事
貴重なお席を満喫させて頂きました。

①先付

冷たい玉蜀黍の茶碗蒸し
茶碗蒸しの上層に玉蜀黍の擂り流し
焼き玉蜀黍に
インゲンとオクラを添えて

駅から歩いて来るだけでジトっと汗ばむ季節
暑い最中の初めは
涼しげに佇む冷製茶碗蒸し
外気の熱がやはり身体に篭ってます。
舌も少し火照り気味
其処に冷んやりと舌の熱を涼やかに
しっぽりと舌を労る擂り流し
擂り流しがサラサラと舌を撫でると
玉蜀黍の糖度の高い甘味が舌を和ませる
擂り流しの下層に静かに浮き出て来るのは
お出汁のうま味が長閑な装いを見せる玉地
この玉地もプヨンと揺れて楽しい冷感が
漂いつつ滋味深さが零れるのです。
その感じが堪らなく涼風と共に訪れるから
嬉しくなりますね。

②お凌ぎ

毛蟹
熊本県赤茄子の焼き茄子
トマトゼリー
花穂紫蘇

器が綺麗で可愛らしく
水玉模様の切り子の手鞠の器に
毛蟹の身をたっぷりと盛り付けて
お供には堂々としたお姿の赤茄子の炭火焼き
上からトマトのゼリーを掛けて
清涼感を佇ませています。
毛蟹の甘味が先行するも
焼き茄子が堪らなく美味い

表面はしっかりと火が通りトロリと
解けていきますが、お茄子の芯の方は
繊維質が破壊されず歯に明快な輪郭を与えて
シャキッとした食感を楽しめます。
炭火の強さが絶妙なのでしょう
茄子を頬張りながら咀嚼すると
茄子の実からジュワンと
甘味が口内に流れ込み
その嫋やかなる赤茄子の繊維質から
忍び寄ってくる焼き茄子特有の焦げた所から
浮き上がるほろ苦さが
とても優しくトマトゼリーの酸味と
戯れあってました。

③素麺

奈良の手延べ素麺でも細麺の神杉
枝豆ペーストのずんだ和え
利尻馬糞海胆
インゲンの葉
お出汁のゼリーで瀞みを付けて

清涼感が靡く中を涼しげな素麺を
食感滑らかに走らせる一品
枝豆ペーストの味覚の涼しさ
ゼリーがトロォ〜ンと舌に届く円やかさ
ずんだ豆が涼しくコリッと鳴る爽快感
其れらの味覚の衣を纏った神杉の麺が
心地良くサラサラ〜ッと喉元を走り抜けて
ツルツル食感を残して消えていく
この多様な味覚要素が混沌と渦を巻いてる様で
最後には素麺に全てが集約される味わいとなり
清涼感溢れる妙味に変貌を遂げていました。

④椀盛

虎魚
冬瓜
梅肉
白髪葱
吸い地は削り立ての鰹節の一番出汁

夏のお魚の王様
虎魚が静かに吸い地に浸り厳かに佇む
葛打ちされた虎魚は丸みを帯びて
実にヌメリ味を含んだ舌触りが艶めかしい
程良い葛は虎魚の旨味を上手に閉じ込めて
咀嚼した時にパッと旨味の花が開いて
ハラリと解けていく
虎魚のふっくらとした肉感の豊かさに
つい、溺れてしまい
その逞しい味わいを堪能しながらも
吸い地の香るうま味にピタリと寄り添う美味を
満喫させて頂きました。

⑤お造り-1

泥障烏賊
酢橘

自家製唐墨
柚香

烏賊は寝かせず新鮮なままで
細やかな飾りが螺旋している
泥障烏賊のネトッとした甘味が
飾りの隙間を埋める様に
細かく入った飾りが
口溶けを加速させて
モッタリと膨らんで舌に蕩けてくる
烏賊に添えられた酢橘塩が甘味をくっきりと
際立たせて来る
一方の唐墨の衣を纏った泥障烏賊は
唐墨の塩味が烏賊の甘味としっとり馴染みあい
泥障烏賊が口内で溶けていくのに合わせて
唐墨の珍味が塩味を呼び起こして
泥障烏賊の甘味にそっと底味を浮かばせて
上品な美味さを整えていた。

⑥お造り-2

愛媛 真魚鰹

シンプルに真魚鰹の薄造り

ほんのりと甘いです
お淑やかな味わいに
薄くスライスされた身質の舌触りが
何とも静かな旨味を佇ませてる
1日寝かせてるらしい
少し熟成感がでてるが
薄さが程良く軽やかなまったり感を
作り出していて
舌を優雅に誘い込んでくる
ほんのりと漂う官能的な美味さがいい

いやぁこのラインアップは
お酒を呼び起こしそうでヤバいでしょう。
本日は残念ながらノンアルコールですが
お酒をお供にしてたら
此処までで軽く2合は行ってますね。

⑦鱧の落とし

釣瓶の木箱の上には
七夕に因み梶の葉の上に短冊を模した
大根と人参で飾り付けを施して
雅な趣を醸し出しています。

梶の葉に佇む天草の黄金鱧
大海の恵み深さを感じる幻の鱧ですね。
鱧の落としには
叩いた梅肉に鮨生姜を合わせたものが
添えられてます。

鱧の落としを梅肉に漬けて梅味漂う酸味を
いっぱい纏わせると
鱧が大人しく頷く
その淡白な白身は自身を染める様に
梅肉の酸味に紅く染まり
鱧の淡白な甘味を生き生きとさせて
甘い表情豊かに感じ取れる大人の味覚に
変わって行きます。
見事なほど梅肉が鱧を引き立てます。
良く落とし所が良いと言う言葉を使いますが
この鱧の落とし所はパーフェクトでは
無いでしょうか
鱧の身質の何とも言えないフワッと
優しく舌に寄り添う味わい
肉質の繊細な柔らか味にうっとりです。
鱧を熟知した料理人の落とし技に舌が
唸り続けました。

⑧鰹藁焼き

炙りたての鰹
和芥子
薬味醤油は
新玉葱と刻み葱を絡ませたお醤油

藁で香りを付けて炙られたばかりの鰹は
その悩ましげな身を横たわらせていた。

一切れを2枚折に重ねて
薬味醤油たっぷりと浸し咀嚼を始める
赤いフェロモンを漂わせている柔肌からは
脂がほんのりと滲んで赤みが増して
薫香に鼻腔が惑わされる
しっとり舌に絡む身質には
玉葱醤油の甘味と和芥子が相互に
鰹の味覚を引き立ててる。
新玉葱の素直な甘味が馴染んだお醤油の
鰹との相性が素晴らしくて
鉄分旺盛な身質から鰹の旨味たっぷりに
際立つ味わいを満喫致しました。

⑨蒸鮑と海胆

千葉の黒鮑
鮑の肝ソース
余市の紫海胆
餅米

鮑の蒸された状態が微笑ましくて
咀嚼感が少しくコリッとしてて
歯当たり良好なのが清々しくて
気分高揚させますね。
更にギュッと深く噛むと
ムチッとした食感が現れて楽しくなります。
そして旨味際立つ肝ソース!
此奴にコク深さが滲んでおり
鮑にこの旨味ソースを纏わせて頂くと
お口の中で肝の珍味が鮑の旨味と共鳴
その肝ソースは
卵黄にこめ油を滲ませて乳化させたものに
肝を入れて鮑の蒸した名残の煮汁で伸ばす
成る程と合点するコクが滲む旨味が際立つ
肝ソースで
卵黄の甘味が肝の旨味の中から
浮き上がって来て極上な美味を頂きました。

更に鮑を食べ終えた後がまた、嬉しい悲鳴
肝ソースが残っており舐めちゃおうかと
思ってましら
スッと小さな舎利玉がポトンと落されて
肝ソース和えご飯に早変わりです。
此れが激うまご飯で
お米の粒を慎重に噛み締めました。

そして肝ソースの甘味と
紫海胆のトロ〜ッとした甘味が
重なり合い甘味自体にコクの
深さが出て来ます。
まったりとしてクリームの様な滑らかさの
肝ソースと海胆の珍味が合わさった
味覚のコンビネーションには
舌が震えちゃいましたね。

⑩八寸

天の川をイメージ
七夕に因んだ短冊皿には
シャインマスカットと揚げたアボガドに
豆腐ソースの白和え
蛸をしゃぶして梅酢で整えたもの

背の高いガラスの器には
プラストマトをお出汁で炊いて
蓴菜と合わせてトマトの酸味と
蓴菜のぷよぷよ感を楽しませてくれる一品。

ボヘミアンガラスの器には
三重県の生湯葉に鰹出汁の鼈甲餡を掛けて
天に叩いた葱と生姜を合わせたものを添えてます。
生湯葉のしっぽりと舌を包み込む甘さに
鼈甲餡の醤油風味香る甘味が重なり合い
甘味が二重に美味さを奥深く広げて来る
優しくて麗しい甘さが舌を蕩けさせる様です。

馬上杯には
つぶ貝に煎りたての胡麻を振ったもの
お猪口の壺には
ほうれん草と炭火焼きの椎茸にお揚げを
入れてお出汁を纏わせたお浸し
つぶ貝のコリッとした食感に
ほうれん草のお浸しがお口をサッパリさせて
八寸のストーリーの中でもお口直し的な
位置付けの一品に舌を疲れさせない
店主の細やかさが感じられますね。

水玉模様の楕円の器には
但馬牛のヒウチの部位をしゃぶしゃぶにして
ポン酢のジュレのちり酢をかけてます。
但馬牛ヒウチは
赤身ですが、綺麗な霜降りで
モモ肉の中でも一番霜降りが入っているという
部位で牛一頭からわずかしか取れない希少品。

チリ酢の酸味を帯びた一切れを
口に入れた途端に
円やかな柔らかな味わいに
霜降りのジューシィな肉質を
感じ取ることが出来ます。
また、適度な脂がジワッと零れて来るので
モモ肉らしい旨味とヒウチ固有のコクのある
甘味が舌を攻めて来てその美味に惑わされます。

笹の葉の器には
シルクスイートの天麩羅で
一度炭火で焼き芋にしてから
サツマイモが炭火の中で甘く柔らかく
粘性を持ったものに仕上げてから揚げてます。
チンチンに熱くなってますので
冷めないうちに此方から頂きます。
糖度の高さが流石で
気品のある甘味が口内を賑わせて
その甘い香りと一緒に舌を弄んでいました。

⑪焼物

天竜川の鮎の塩焼き 16cm

頭は唐揚げ
腹中は塩焼き
尻尾は干物

あゆ自身の油で頭を洗う様に尻尾を上に傾けて
焼くと唐揚げの様にカラッと焼ける
背中は塩焼きにして
尻尾は団扇で煽ってやると脱水された状態になり
干物になります。

腹中は
骨もカリッとしてるのに
身はきちんとふっくら
腹の部分になると
しっかり火が通ってるのでしょう
蒸発したかの様なワタのほろ苦さが
鮎の身質にコクを添えて旨味の味わいを
広げています。

サイズ感が良くて食べやすい大きさも
嬉しいですね。
16cmと言うサイズに拘っていて
この時期くらいまでが限度だそうです。
来月にはこの料理にはお目にかかれない様なので
しっかりと味わさせて頂きました。

⑫箸休め

無花果の酒蒸し 白ワインを振って
胡麻を練り込んだ白味噌和え
カシューナッツ

このジューシィ感
トロンとした瀞み
ねちっとする甘美な甘味
エレメントたちが織りなす官能美を
纏った美味に舌が悶絶します。
此れは実に秀逸な甘味が舌を襲って堪りません。

⑬京赤地鶏

京赤地鶏の炭火焼き
じゃがもち
天然のハナビラタケ
お出汁の餡掛け
天に揚げた葱を添えて香味アクセント

生の刺身でも食べれる赤地鶏の肉は
ピン色にほんのりと染まって
その肉肌は官能を呼び起こすほどの美味さが
佇み咀嚼すると
その艶めいた肉質とすべすべの肉肌に
舌がうっとりしてしまいます。
火入れの妙が冴え渡り
腿肉はしっとり感溢れてジワァ〜ッと
歯に絡み付いて来るし
キュッと肉を噛むとジュワ〜ンと
鳴って旨味たっぷりの肉汁が
お出汁の餡といっしょに旨味を深めて
満足度の高い一品です。

⑭お食事-1

鰻丼
香の物
赤出汁

本日は土用の丑の日
大鰻が目の前に蒲焼で饗されます
地焼き+少し蒸しを入れての調理

かなりのビッグサイズで
ザクッと皮目から歯を入れると
皮目がパリンと心地良く響く焼き加減で
地焼きでしっかりと蒸された鰻の身質が
しっぽりと歯を包み込み
身質の豊満な膨よかさが舌を魅了して止まない。
鰻だれが和やかな甘味を纏わせて
皮目に良く馴染んでおり
パリッと歯に響く時にジュワッと甘味が
蕩けて来て絶妙な美味さを作り出していました。

⑮お食事-2

毛蟹と玉蜀黍の炊き込みご飯
万願寺唐辛子

玉蜀黍の甘味が米粒に滲んで
品の良い甘さが佇んでる感じの
ご飯と推察しますが
お腹いっぱいでお持ち帰りにさせて頂きました。

⑯お食事-3.4.5
別途3種のご用意があり此方も
お腹がはち切れそうで食べれませんでした。

金山寺牛蒡ご飯
雑魚の山椒煮ご飯
兵庫県の卵の卵かけご飯

このメニューを全部食べ切れる人は
居るのだろうかと思いますが
此れだけ多種多様なご飯ものをご用意頂く
店主のお客様を満たそうとする心意気に
感謝しか有りません。

⑰甘味

蕨餅
黄粉
楓のお砂糖を振りかけて
蜜の香ばしさに添えてます。

煎茶

⑱フルーツ

自家製ミルクアイス
宮崎マンゴーは太陽の卵
フランスのオレンジリキュール
Cointreau(コアントロー)を掛けて

2020/05访问第 1 次

4.0

  • 菜式/风味4.2
  • 服务4.0
  • 气氛4.0
  • 成本效益4.0
  • 酒类/饮料3.8
JPY 30,000~JPY 39,999每人

お腹も心も満たしてくれて将来が楽しみな荻野料理

◆2020.05.19夕餉

◆お料理 お任せ¥23,000
お酒消費税含む会計¥32,000

⓪最初の一献

菖蒲酒で最初の一献
邪気払いも含めて頂きます。

①先付

ホワイトアスパラガスの擂り流し

甘あ〜い感じがお淑やかに舌に染みいって来る
いい感じのサラサラ感に仕上がってる
玉蜀黍の甘味に近くて濃厚なポタージュな
感覚の擂り流しが舌を爽やかに撫でて行く
このサラサラと流れるひと時が
舌を楽しく涼しく和ませてくれる

◉仙禽

②お凌ぎ

北海道噴火湾の毛蟹
伊勢海老
賀茂茄子
オクラ
スナップえんどう
黒酢ゼリーで寄せてます。

茄子が良い付け合わせ
毛蟹とゼリーの相性よく酸味が毛蟹まで
行き届き蟹の解し身から寄せて来る甘味と
上手く調和して美味を演じてくれます。
この味覚の塩梅が良くて舌にしっとり馴染む
そしてお茄子のお淑やかで品の良い事
とても瑞々しさを感じるもので
このお茄子がある事で
御料理全体の清涼感を醸し出してます。
黒酢のゼリーに引っ張られて
海の幸が生き生きとその旨味を
発揮させてる一品

③お椀

鮎魚女の葛打ちしたものの下に
蓬麩
周りには初物の蓴菜

お出汁は削りたての鰹節で引いたもの

鮎魚女の純白な身質が葛打ちも手伝って
その真っ白い柔肌が艶々で滑らかな舌触り
まるで鮎魚女がクネクネと動いて舌を
優しく撫でていく感じの食感が艶かしく
伝わってくる。
このヌメリの感じが好き。
この身質の滑らかさに鰹の風味と言うより
風格さえ感じられるうま味が纏って
鮎魚女の身質を見事に生かし切っている。
椀づまに蓴菜と蓬麩と言うのも
舌を楽しくさせる
蓬麩の蓬の香り付けほのかに漂いつつ
蓬の風味を纏ったお麩がぷよぷよと
可愛く優しく舌に寄せてくる。
白髪葱のアクセントが紳士的にシャキッと
食感を改めさせてフレッシュな味覚を
広げてお椀全体を締める感じに仕上げてます。
気持ち良く穏やかに舌を癒す椀盛。

◉十四代中取り

④お造り

赤貝
初夏の旬は真子鰈
泥障烏賊

酢橘

お醤油
山葵

泥障烏賊に施された細かい飾りが
舌に烏賊の甘味をvividにダイレクトに伝えて
その柔らか味と共に旨味を膨らませてます。
飾りのきめ細やかさが素直にねっとりと甘味を
舌に拡散してとても美味しさが広がる

大分の赤貝も生き生きとしてて
シコシコ感が半端なく舌に響く

そして真子鰈の身質のしなやかな締まり具合が
グイッと舌を魅了して
十四代がついつい進んでしまいます。

◉十四代玉返し

⑤お造り

伝助穴子の炙り
皮目だけ炭焼きにして

酢橘
お塩
お醤油
山葵

焼き霜風な仕上がりです。
と言いますか伝助穴子を刺身でお出しする才覚
の方が勇気あるものと感じます。
普通蒸すか焼くでしょうから
まさかお造りにすると言う斬新な発想も
料理人荻野氏のセンスかと。
穴子は身がたっぷり付いてて膨よかな質感が
舌にジワジワ押し寄せてくる伝助さんです。
炭火が通った焦げ目が燻銀の様に鼻腔を付き
少しだけカリッとする食感が歯に
直接伝わって来る
と同時に弾力感に揺れる食感がレアな身質から
届き歯を抱擁する
この二重奏の歯応え感がとても悩ましくて
食欲を掻き立てる
其処をグイッと押して進んじゃう
此処は塩でも醤油でもない
シンプルに酢橘がいい
伝助の身質のレア感を酢橘の柑橘系の酸味が
適度に引き出し穴子の旨味に酸味が
吸い付くように忍んできて
仕舞いにはお口の中で
穴子のふっくらとした艶かしい
白身の淡白さと酢橘の酸味が見事に融合
此れは素直に伝助穴子のポテンシャルを
上手に引き出してる一品
技ありの一品です。

⑥鰹の藁焼き

初鰹
茗荷
浜防風
酢醤油を浸して

薫香華やかに赤身が鉄分旺盛に含んでる感じで
艶やかなる赤身の質感が舌触り良く
赤身に触れるとヌメリ感が出てて
鰹のお肌スベスベです。
咀嚼すると鰹がしっとりと舌を撫でてくる
その滑らかな食感に暫し陶酔
鰹に纏った酢醤油の酸味が心地良く
鰹の甘味と合わさって甘酸っぱさを醸し出す
其処に茗荷のアクセントで爽やかな風がなびく
お口をスッキリさせてくれる爽快感を満喫。

⑦雲丹と鮑の飯蒸し

雲丹

鮑の肝ソース
飯蒸し

とてつも無く美味い
この取り合わせは悶絶級
単純には飯蒸しなのに合わせてある鮑も
素敵なら和えてある肝ソースのクリーミィさも
秀逸なもの
更に馬糞雲丹まで添えちゃう
この珍味大行進の飯蒸しは流石に舌を悩ます
雲丹と餅米を合わせて一口頂く
んん、雲丹が餅米に蕩けて来て
その独特な甘みがほんのり口溶け感を舎利に
纏わせてとおぉ〜っても美味しい。
其処に鮑とその肝ソースの甘苦さが
ホロリとお付き合いする
そして鮑を噛むと弾力感に飛んでシコシコして
噛み心地宜しく鮑の醍醐味が訪れる
その鮑のお供する肝ソースが
泣けるほどのコクと旨味が広がるものにて
妙味を重ね合い舌を悶絶させる
此の飯蒸しは絶品でした。

⑧焼物

太刀魚の焼き物
こしあぶらの天麩羅
青さのお出汁

太刀魚に淡く塩味を芳しく忍ばせ
青さをプカプカ浮かせたお出汁に浸して
サクッと食感楽しいこしあぶらの天麩羅

三つの幸が寄り添い合い
素敵な味覚のハーモニーを奏でる

磯の香りが青さから届く
お出汁からは
うま味が青さと共にヒタヒタと忍び寄って
太刀魚のふっくらとした白身を纏う
フワリと舌に落ちる太刀魚を咀嚼すると
ほっぺがポトリと落ちてしまう美味しさ
淡く広がる塩味が舌にジンワリ響く
白身の膨よかさと塩味を味わった後の
青さを効かしたお出汁が滋味深い

◉飛露喜

⑨八寸

端午の節句に因んで
菖蒲と蓬で刀に模したものを添えてます
菖蒲刀で邪気払いを行い
この時節の安心を祈願した八寸です。

冷たい湯葉の茶碗蒸しに
薄い豆の擂り流し 山葵

ボヘミアンガラスの中には
山菜の白和えに蛤のお出汁を掛けて
奄美大島のもずく酢 生姜

矢羽のお皿には
平貝に梅酢を掛けたもの
蛸の炊いたもの
卵黄と擂り身で焼いた厚焼き卵
長良川の稚鮎炭火焼に緑酢

真鯛昆布締めの粽寿司

中々彩り鮮やかに味覚を散りばめた八寸
冷めないうちに焼き上がりの稚鮎から頂きます頭からザクッとかぶり付いてみると
小骨などは微塵も感じずの絶妙な火入れ
頭もこんがりと焼き上がり
身のフカフカさと一緒に訪れるワタのほろ苦さも甘く感じて美味を堪能です。

稚鮎を満喫後は舌を微妙な旨味で冷ます
冷製の湯葉茶碗蒸しが美味しい
湯葉の甘味と玉地の旨味が程よく行き交う
其処に薄い豆のお汁が涼しげに舌を誘う
この味わいは初夏の趣きに相応しい清涼感を
頂けます。

矢羽に箸を移し
蛸がとっても柔らかぁ〜い
歯がぷよんと当たってスゥ〜っと
蛸の中に吸い込まれちゃう
噛むのに圧力不要なくらい

平貝のコリコリ感と梅酢の酸味を味わい
卵焼きのしっとり舌に絡む甘味が素敵

其処其処に頂くと舌を癒してくれるように
もずく酢がお口スッキリにリセット
してくれます。

甘いもん
鹹味淡く漂うもの
酸っぱいもん
と楽しい味覚を織り交ぜて
愉快に舌を喜ばせて頂きました。

⑩焼物

すき焼き風尾崎牛ヒレ肉炭火焼
筍の付け合わせと
卵黄のソース

すき焼き風味のタレを煮詰めたものを
尾崎牛に予め掛けてあり
すき焼きの味をヒレ肉にしっぽりと
染み込ませてます。

お酒 味淋 お醤油の塩梅が良くて
旨味溢れるすき焼きのタレです。

ヒレ肉が途轍もなく柔らかくて
お肉を口に一切れ含んだ瞬間
そのままさらりと口溶けして来て
溢れる肉の旨味が舌に迫る
その旨味の迫力は破壊的な美味しさ
恐らく肉汁の旨味と染み込ませたすき焼きの
甘いタレが風味良くお肉の味を引き出していて
其処に鮮やかに黄色が映える卵黄の甘みが
加わるものだから
陶酔感を覚える旨味が渦巻き舌を狂わせる。
脂っこさやしつこさの無い肉感で
シルキーに味わえる肉質の良さに感銘。

⑪煮物代わり

鰻地焼き
飛竜頭の煮物
鰹節

飛竜頭の中には牛蒡や人参に
擂り身が程よく詰められてて
お魚の白身を混ぜることにより
飛竜頭自身の舌触りかなりしっとりとした
食感になってて美味しく感じられます。

鰻の地焼きは皮目もパリッとして
中の身もふっくらとしてて
こう言う鰻のパリパリ感とふわふわ感が
同居する鰻の焼き加減が嬉しくなります。

⑫お食事-1

喉黒と新玉葱の炊き込みご飯
魚沼のコシヒカリ
大葉を散らして
香の物
赤出汁に京揚げ

京都の未在さんが使用してる巨大な玉葱
この玉葱の甘さがホント
驚くほどの穏やかな甘さ加減で
玉蜀黍の様に甘くて上品な質感がする
その玉葱と喉黒のジューシーな脂の旨味が
ご飯に染み渡り
一口頂いただけでうまうまの激ウマです。
此れは病みつきになっちゃいそうな
美味しいご飯でした。

⑬お食事-2

梅鯛茶漬け

鯛の身と梅を合わせたもの
海苔
山葵
三つ葉
鯛の身から引いたお出汁で茶漬けに染めます。

鯛茶漬けと梅茶漬けを合体させて
更にお出汁のうま味を膨らませて茶漬けに
仕上げた様な作品。
梅の風味と鯛の甘味がお茶漬けにきちんと
落ちてる所が素晴らしい。
お茶漬けにして薄味とはならずに
ちゃんと鯛のうま味が淡く浮き出ていて
風格を感じる気品漂うお茶漬けです。

尾崎牛から鰻や喉黒と濃厚な味わいが続いて
舌が少し疲労気味の締めにサラリと流して
お口をサッパリさせてくれる流れに感謝したくなります。
上手に巧みに味覚を導く構成に感銘します。

⑭甘味-1

胡麻の香りを漂わせたブラマンジェ
胡麻をシンプルに炒ってるものを合わせて
ブラマンジェを仕上げてます。

濃厚な胡麻の味覚が浮き上がってます
然もとても上品な味わい
このタイミングでこの爽やかな甘味は
秀逸です。

⑮甘味-2

天使音メロン
ココナッツソルベ
パッションフルーツ
煎茶


餐厅信息

细节

店名
Akasaka Ogino(Akasaka Ogino)
类型 日本料理
预约・查询

03-6277-8274

预约可/不可

可预订

2部制
17:30~20:30、20:30~23:00

地址

東京都港区赤坂6-3-13

交通方式

距離赤坂 168 米

营业时间
  • 星期一

    • 17:30 - 20:30
  • 星期二

    • 17:30 - 20:30
  • 星期三

    • 17:30 - 20:30
  • 星期四

    • 17:30 - 20:30
  • 星期五

    • 17:30 - 20:30
  • 星期六

    • 17:30 - 20:30
  • 星期日

    • 定期休息日

营业时间和节假日可能会发生变化,因此请在参观前与餐厅联系。

预算

¥20,000~¥29,999

预算(评价总数)
¥30,000~¥39,999¥30,000~¥39,999

检查支出金额的分配情况

付款方式

可使用卡

(AMEX、JCB)

无使用电子钱

无使用二維码支付

座位、设备

座位数

7 Seats

( 吧台7席,)

个人包厢

不可能

包场

可能的

禁烟・吸烟

严禁吸烟

停车场

不可能

特点 - 相关信息

此时建议

网站

https://akasakaogino.com/

开店日

2020.3.10