Official information
This restaurant is registered on Tabelog as a corporate member. Business information is released by the staff.
新年の挨拶を兼ねてうかがう
新年の挨拶を兼ねてちょっと久しぶりにうかがう。当日は貸し切り。12月中は多忙を極めたそうだ
が年が明けてからお客さんはあまりという状況らしい。東日本大震災の後もそうだったが大地震や
災害の後は自粛ムードになるのかもしれない。まぁウチはマイペースなので(笑)
専属シェフとソムリエさんが付いてのディナーと言う贅沢な体験をさせていただいた。聞くところ
によると鎌倉は他の高級店も似たような状況らしい。
ディナーはまずシャンパンとこちらの名物のエクレア生地のアミューズから。黒コショウの効いた
生地にネギの風味のペースト。アクセントにアーモンド。もう一つはジャガイモとゴーダチーズを
使って層に仕上げたもの。どちらも美味しくいただく。
続いてウニの前菜。生のカリフラワーがスライスして上に載っている。ウニの下にはカリフラワー
ベースのソースが。カリフラワー好きとして大変うれしい1品でした。合わせるのはブラピ所有の
南仏のワイナリーのロゼ。ブラピの名前を聞くとワインの風味もアップする(笑)
続いてオードブルの2品目は白子。白いんげん豆とオリーブオイルと共に供される。豆好きの私は
このお料理が今夜の白眉でした。美味しかった。合わせるのはオーソドックスにブルゴーニュの白。
白子の風味と相性のいい上品なブルゴーニュでした。
オードブルの最後は帆立と黒毛和牛のラビオリと言うちょっと大胆な組み合わせのお料理。甘味の
強いホタテが味が濃い目のラビオリと相性がいいなかなかの逸品。合わせるのは北ローヌの赤。こ
れがまたなかなかのペアリングでした。
メインの1品目は舌平目。それをパイ包みで。スライスする前のパイ包みもプレゼンテーションさ
れる。写真にある黄色いソース(名前を失念)が味わい豊かでこれも間違いない一皿。合わせるの
はブルゴーニュのアリゴテ。酸味よりも旨味が先に立つなかなかいいワインでした。
メインの2品目は蝦夷鹿。こちらもスライス前の藁で燻しているのをプレゼンテーションしてくれ
る。イルノードのスタイルをどなたかアドバイスしたのではと思われる。藁の香りの付いた蝦夷鹿
を縮ホウレンソウの上に載せて血のソースと共に。赤ワインで煮たゴボウがアクセント。こちらは
白子に劣らない本日の白眉。合わせるワインはブルゴーニュのCote De Nuits。個人的にはCote
De Nuitsはノーマークだけどこれはいい感じでした。
ここからはデザート。いつもの塩とオリーブオイルから苺とクロワッサンのソルベにアールグレー
のソースのお皿が続く。
そして最後のハイライトのミニャルディーズ。こちらのプチパフェとクルミっ子は名物だ。
最後までレベルの高いお料理を堪能しました。今年も通い続けたいお店です。
真夏の食材の饗宴、どこまでお料理とペアリングのレベルが上がるのだろうか
マイレビさん達が入籍をするというレビューを読んだのでお祝いのコメントを書き込んだ。お二人
とも食べロガーでずっとフォローさせていただいていた。何はともあれおめでとうございます。
実は我々夫婦も入籍せずに一緒に暮らしていた期間が長い。子供がいないこともあるけど共働きだ
ったので女性は入籍すると姓が変わりそれに伴い色んな手続きをしなければいけないので面倒とい
うのが(奥さん)の理由。10年ちょっと前に私の実家に2世帯住宅を建てて越して来るのを機に奥
さんが仕事を辞めその時に籍を入れた。
正直正確な日付は覚えていないんだけど毎年7月末は一応お祝い的なディナーをしに行く。という
ことで當店に。毎年すごく暑くてうだるような日に当たることが多い。今年も例外ではなかった。
6時半に到着すると今宵は4人のお客さんが1グループ。昼は相当賑わっているようだが夜は割とこ
んな感じが多い。凝ったお料理とワインを提供するのにシェフとソムリエさん2名体制だから夜は
もう一組が限界かもしれない。
いつものようにシャンパンとアミューズからスタート。シャンパンは暑い季節にふさわしいシャル
ドネ主体の爽やかながら後味に苦みが残る逸品。そして名物のエクレアとカナッペのアミューズは
季節のトウモロコシとヤングコーンを使ったもの。いつうかがっても同じものは出て来ないし微妙
なフレーバーなど味のレベルはずっと進化し続けている。
続いて北海道産ウニとトウモロコシの前菜。この時期は色んなお店でトウモロコシを使ったお料理
に出会う。トウモロコシもすごく甘くなってお料理のし甲斐があるのだろう。北海道産バフンウニ
の上に焼いたトウモロコシを乗せ一番上にトウモロコシを使った冷たいソルベが載せてある。何と
も言えないハーモニーで涼しくて暑さを忘れる一品だった。ウニも紫ウニでは無くバフンウニを使
うところはさすが。合わせるワインはボルドーの白。フルーティーで優しいワインでした。
続いて前菜の2品目は鮎とジャガイモを使ったもの。鮎は身も使うが頭と骨を干してお料理に添え
ている。この工夫が実に素晴らしく奥さんはこのお料理が今日一とのこと。合わせるワインはブル
ゴーニュのオレンジ系の白。鮎を敢えて魚臭く仕上げてあるのだがその風味とマッチしている。
前菜の最後は車エビ。いっしょにエビを使ったソーセージと合わせてラタトゥイユの上に載せてい
る。ソース、車エビ、ブータンブラン、ラタトゥイユのコンビネーションが抜群で、私はこのお料
理が今日一だった。ラタトゥイユの野菜は細かめに切って食感を残すために敢えてあまり火を通し
ていない。その細かな心遣いがお料理を引き立てる。合わせるワインはロアールのピュイイフュメ。
この組み合わせも絶妙でした。
メインの1品目は16日間熟成させたマナガツオ。マナガツオは表面を炙ったミキュイ仕立て。脂の
乗った白身のとろけるような食感が堪能できる。合わせるワインはオーソドックスなブルゴーニュ
の白。ミネラル感が残りこれもお料理を引き立てる。
メインの2品目は鳩。そしていつものように色んな部位を違う焼き方で調理している。ソースはシ
ングルモルトのボウモアを使ったピートの香りが残るもの。美味しくないわけがない。これもたっ
ぷりと堪能しました。合わせるワインはシャトーヌフデパープ。私の赤ワインの好みを覚えていた
だいているのでシラーとグルナッシュの組み合わせ。もう堪えられません。奥さんにはマコンの赤
がサーブされる。
デザートの前にはシャルトリューズを少量いただく。5月にうかがった時少量残っていたので後2年
は大丈夫ですねと冗談を言っていたのだが(シャルトリューズを所望する人は日本にはまずいない)
別のお客さんが希望したので新しいものを購入したのだそうだ。そのお客さんもシャルトリューズ
とシャルトリューのことは知っていたとのこと。日本人にはちょっと苦手なニガヨモギを使ったリ
キュールはそういう人しか飲まないようだ。
デザートの前に口直しでカマルグ産のお塩を使ったソルベにオリーブオイルをかけたもの。前回も
出されたけどシェフが気に入っているようで定番になるかも。シャルトリューズとよく合いました。
デザートは白桃と生姜を使った涼しい一品。リキュールのペルノー(アブサンですね)を使ったソ
ースの香りがアクセントになってよかったです。
そして最後のお愉しみのお茶菓子とパフェ。これはいつも楽しみ。すごく凝っていて美味しいので
食べていると何が入っているか忘れてしまうのが玉に瑕でけど、今宵も期待を裏切られない。
今宵も夏の素材の饗宴を堪能させていただきました。元々お料理とペアリングのレベルのが高い當
店。うかがう度にそのレベルはどんどん上がって行く。どこまで行くのか楽しみです。
伝次郎の命日の前日に彼を偲びながらシャルトリューズを
伝次郎の命日の前に奥さんが突然シャルトリューズを飲みながら伝次郎のことを偲びたいと言い出
した。私の知っているお店の中でシャルトリューズを提供してくれるのは當店と谷さんの店だけな
のだが、幸い伝次郎の命日の前日に空きがあったので訪問する。彼の命日の5月2日は火曜日で鎌倉
・湘南では多くのお店がお休みになる。ちなみにこのレビューには彼の写真は載せていないのでご
希望の方はCALVAのレビューを。
今宵いただいたのは以下の通り。
アミューズ①:トマト&クミンのエクレア(こちらの名物)
アミューズ②:ヴィシソワーズ/雲丹のジュレ
前菜①:ホワイトアスパラ/帆立とキャビア
前菜②:スープ・ド・ポワソン/イカと雲丹のブルスケッタ
前菜③:岩手県産牡蠣
魚料理:11日間熟成黒ムツ/桜エビのソース
肉料理:新潟産 妻有豚のロースト(写真撮り忘れ)
デザート①:カマルグ産のお塩を使ったソルベ
デザート②:百花ハチミツ/クレームダンジュ
ミニャルディーズ
行く度に料理のレベルが上がっている感があるのでその中から選ぶのは心苦しいのだけど印象に残
ったのはスープ・ド・ポワソンと妻有豚か。妻有豚は豚好きとして堪らないルックスだったのでお
いしそうな料理を前にすると必ず写真を撮り忘れる私の常で写真がありません。どーもすいません。
m(__)m
スープ・ド・ポワソンはシェフが修行されたマルセイユの名物であるブイヤベース。あちらでは甲
殻類も使って濃厚にするけどこちらでは地元の魚のみで調理しているとのこと。それでも十分濃厚
で大変印象深い。いいものをいただいたなという感想。
妻有豚は脂身がたっぷりのロースを分厚く切って低温調理等の技術も用いながら丁寧にローストし
ている。豚の中でも脂身が大好きな私には堪えられない。そしてその脂身が甘くて身も心もとろけ
るくらい美味しい。
ワインは5杯のペアリングながらお皿の数と合わないので6杯に。もちろん追加料金にしてもらう。
今宵は2つのブルゴーニュの白が印象的だった。
最初はpouilly fuisse。始めは爽やかな印象だが後味にはふくよかな印象も残る。2枚腰で攻めて来
るワインだった。3種間くらい前にpouilly fuisseは買って飲んだのだがそれとはまるで違う印象。
やはりプロのソムリエの方が選ぶワインは違うなと納得。
次にCote De Nuits。始めは力強い果実味が感じられるが後半にはミネラル感のある複雑なニュア
ンス。Cote De Nuitsの白は全くノーマークだったけど見かけたら買おうかなと思わせる見事なも
のでした。
プラス、トンボのエチケットがほのぼのするプロヴァンスのロゼもいい感じでした。
デザートもシェフのこだわりが感じられるお塩のソルベ オリーブオイル掛けと小旅行で行った房総
で見つけた百花の蜂蜜を使ったクレームダンジュ。百花の蜂蜜は名前の通り複雑な味わいで魅了さ
れる。事前に言ってはいなかったものの昨年の奥さんの誕生日で5月にうかがったのでプレートも。
こういう心遣いはうれしいです。
そして最後にシャルトリューズ。昨年は伝次郎が亡くなったすぐ後だったのでそんな話をしていた
らサービスで出してくれた。今年はお金を払って(って別に伝票は見てないのですが笑)シャルト
リューズはヨーロッパではそれなりにポピュラーな食後酒(リキュール)だけど薬草の香りが大変
強くて甘みがきついのと黄緑の色が独特なので、日本ではまず好まれない。初めて飲む人は香りと
色からヘアリキッドを飲んでいるように感じると思う。
ちなみに使っている薬草はニガヨモギで、ニガヨモギのラテン語(英語)はチェルノブイリです。
おー怖っ(笑)
今宵も美味しいお料理とワイン、素晴らしいサービスをしっかりと味あわせていただきました。ご
ちそうさまでした。またうかがいます。
行く度にその魅力にどんどんはまっていくお店です
例年通り10月から地元の美味しいお店をおさらいしている。前半のハイライトが先週の清風と當店
になる。秋の食材を使った卓越したお料理をいただくことができる。こういうお店が近場にある事
は何事にも代えがたい。
江ノ電に乗って6時半過ぎにうかがう。秋になって日が短くなってくると逆にお店にうかがう期待
感が増すような気がする。最近は定席の入ってすぐのカウンターに腰かける。調理の様子が見える
とわくわくが高まる。
お料理は定番のエクレアからスタートする。今日はカカオのエクレアでカボチャのクリームを包ん
だもの。アーモンドがアクセント。もう1品はおこげの上にウニと焼きナスキャビアを乗せたもの。
おこげが本当におこげでいろいろな味が楽しめる面白い1品。
合わせるシャンパンがChapuyという家族で営むカーブのもので、説明通りリンゴの香りがする。
秋らしくて今宵にアミューズによく合うもの。
続いてのお料理は富山産のアオリイカ。身の部分と下足の調理方法が異なっていて食感も違うとこ
ろが面白い。下に敷いたカリフラワーのソースが絶妙。
ワインは5杯のペアリングで本来であればここでは出て来ないのだが、サービスでモンタニーを少
量注いでくれる。このモンタニーがお料理と合わせると絶妙で、それ以降も今宵はワインのペアリ
ングのユニークさに感服する。
お料理は続いてサンマを使ったもの。マッシュルームのソースの上に炙ったサンマ、その上にサン
マの内臓を濾して使ったソースと言う面白い1品。生臭さは感じるもののそれをマッシュルームが
うまく吸収してちょっと驚くくらいの美味しさだ。
そして合わせるのが白ではなくて赤。ブルゴーニュのマルサネだ。マッシュルームの貢献もあって
かこれがまた絶妙にマッチする。ソムリエ(実はスーシェフだそうです)の尖ったセンスが感じら
れるペアリング。
オードブルの最後はオマール海老とキノコと豚タンのラビオリをエスプーマを使った絶妙なソース
で(聞いたのですが覚えていません、スイマセン)まとめたもの。それぞれ主張が強い具材が見事
に調和して、個人的には今宵の白眉でした。
合わせるのはブルゴーニュのサンブリ。ブルゴーニュながらシャルドネではなくソーヴィニオンブ
ランを使う唯一のエリアだそう。複雑で力強い風味のお料理によく合うワインでした。ブルゴーニ
ュにもこういうワインがあるんだと認識。
メインの魚料理はクエ。こちらのお魚料理はいつも素材を熟成する。旨味が増したクエとソース
(これも聞いたのですが覚えられませんでした)が絶妙。そしていつも添えられるレモンピールを
混ぜ込んだ小さなフリットが今日も絶妙でした。私はこれが大好き。
合わせるワインはオーソドックスにコートドニュイ。ブルゴーニュは海から遠い山の中なのに魚介
類とマッチするワインを産出するところがフランスワインの実力と言うか奥の深さだと思う。
お肉のメインは鴨。それをひき肉にしてフォアグラと共にパイ包みしてくれる夢のようなお料理。
こちらのパイ包みはいつか食べてみたいと思っていたので大満足でした。付け合わせの茸、銀杏、
トリュフもいい感じ。
合わせるワインはいつものようにグルナッシュ強めのコーテュデュローヌ。私が好きなことを覚え
ていて下さりいつも出してくれる。私ら夫婦と同席する他のお客さんも特に違うものを望まない限
り同じワインが供されるのでちょっと申し訳ない感もある。ボルドーとか飲みたいのかなぁ。でも
グルナッシュが効いたランドックのワインは力強く深い。
ここからデザート。
最初はリンゴを使った酸味が強いけど味わい深いお皿。それに続いてメインの創作モンブラン。秋
らしいし彩も見事でした。美味しかったです。
とはいえこちらのデザートのメインはミニャルディーズになる。名物の自家製クルミっ子に小ぶり
のパフェ。美味しすぎてパフェの中身の説明を覚えていません(笑)
今宵も美味しいものばかりいただいて大満足でした。訪問回数が増えるほどお店の魅力にはまって
行く。ごちそうさまでした、またうかがいます。
奥さんの誕生日にうかがう
奥さんの誕生日にうかがう。私の誕生日もこちらにうかがったのでつまりお気に入りのお店という
ことだ。空いていそうな平日にうかがうせいもあるけど、素晴らしいお料理と凝ったワインに加え
お店に流れる空気感というか居心地の良さが魅力。
6時にうかがうと今日も2組。多分私が食べログに書くレビューに調理をしているところを見ている
のが好きだと書いているのからだろう、今宵は調理場の真後ろのカウンターの席が用意されていた。
こういう細かい気遣いもこのお店の魅力だ。
シャンパンを飲みながらこちらの名物のアミューズを。一つ目はエクレア。ローリエ風味の生地に
オレンジピールと鶏のレバー。文句なく美味しい。
二つ目は超小ぶりのドーナツ生地の上にコンテチーズのムースとキャビア、上にはハーブがあしら
われている。どちらもお腹いっぱい食べたくなるほど美味しい。
続いてフォアグラ。ワインは南仏のシュガリス。フォアグラをドライイチジクで繋いで周りをヘー
ゼルナッツで固めたもの。それにアメリカンチェリーのコンポートと野菜(名前は憶えていませ
ん)そして粉のカカオを散らしてある。これが濃厚且つ爽やかでえも言われるほど美味しい。南仏
のシュガリスは常温に近い温度だと甘さが感じられ、フォアグラに見事にマッチする。
オードブルの二品目はイタリア産グリーンアスパラとホタルイカ、スルメイカ、雲丹を合わせたか
なり野心的な一皿。かなり魚介の風味が強いがパプリカのソースがうまくまとめている。合わせる
ワインはジュラのシャルドネ。
オードブルの最後はオマール海老のバスケーズ。ソースが濃厚ながら風味豊かでとはいえオマール
海老の味を消さずに引き立てるこれも見事な一皿。
お魚のメインは石鯛。前回もいただいたが特殊な製法で熟成させたもの。それをレアなミキュイに
仕立ててある。そして太い北海道産のアスパラガス。サフランのソースが絶妙で、これも文句なく
美味しい。合わせるワインは南仏のロゼ。これがロゼとは思えないほど濃いというか旨口で、お料
理との相性はぴったり。
お肉のメインは鳩。ジビエの季節ではないので濃厚な血なまぐささはないけれど、各部位を丁寧に
別々の焼き方で仕上げておりこれもまた唸らされる一皿。合わせるワインは私はいつものコートデ
ュローヌ。好みは十分把握されている。奥さんはベリーの香りが特徴のボルドーで。
デザートの前に食後酒でシャルトリューズをいただく。ル マンジュ トゥーもそうだけど通うこと
になるお店は大抵シャルトリューズから伝次郎の話になって打ち解けるのが常。一番最初にうかが
った時にやはり最後にシャルトリューズをいただいて伝次郎の話になった。今回もそういう流れに
なったので実は今月頭に他界した話をする。今夜は伝次郎の供養をしながらシャルトリューズをい
ただく。お店がまた気を遣って下さってこの分はサービスで。本当にありがとうございます。
デセールの一皿目は爽やかなキウイとパイナップルの組み合わせ。二皿目は長崎産のビワをコンポ
ートにして、uva茶のアイスクリームと合わせた手の込んだ一皿。奥さんのお皿には誕生日のデコ
レーションが。
最後のお茶菓子がいつも楽しみにしているパフェ。絶妙なコンビネーションで堪能しました。
シェフが最後に今夜のお皿の中で一番良かったものを訪ねる。奥さんは鳩を選ぶ。私は全部よかっ
たのでしばらく悩んでフォアグラを選んだけど(カカオの香りが絶妙でした)石鯛とオマール海老
も捨てがたい。もちろん鳩も。
あれこれ迷うくらい、どのお皿も満足が行く素晴らしい時間を過ごさせていただきました。シェフ
と結構長く話をしたので6時に入店してお店を出たのが9時半過ぎ。ただ鎌倉なので10時半までには
家に着いてお風呂に入っても11時過ぎには就寝できる。こういうのは本当にいいなぁと思います。
ごちそうさまでした。またうかがいます。
レベルの高いお料理と心遣いに唸らされる
誕生日にこちらにうかがう。考えてみれば昨年も緊急事態宣言が明けて少し遅い誕生日ディナーに
伺ったと思う。気に入ったのでまたと思ったが、その後のコロナの影響で晩秋まで外でお酒が飲め
なかったこともあり、ほぼ1年ぶりの訪問となった。
こちらの定休日は火水。こころやさんもそうだけど、鎌倉方面はこのお休みパターンが多い。尋ね
ると土日は観光客が多くて地元の人は敬遠するので月曜日は地元の人のために開けるのだそうだ。
当日も地元の常連さんがもう一組来店されていた。
当日うかがうと最初のお客さんだったのでテーブル席とカウンターを選択可能で、今回はカウンタ
ーでお願いした。私はシェフや板前さんが料理をしているのを見るのが大好きなのだ。
シャンパンChampagne Hubert Noiretをいただきながらこちらの名物のエクレアのアミューズを。
白ごまを練り込んだ生地にせり科のお野菜とアーモンドをアクセントにしたものとアオリイカ。八
朔の上にキャビアをのせたものの2種。中身と言うかトッピングももちろん美味しいんだけど、エ
クレアの生地と土台がすごく美味しい。これはちょっと反則だと思う。
続いて写真が見にくいんだけど、穴子とフォアグラを積み上げて間に独活を挟んだお料理。食べる
のが難しいのだが、食感と穴子の香ばしさとフォアグラの豊潤さが溶け合い、それを独活がうまい
具合に中和しながらという見事なお皿。
続いて岩手の大ぶりの牡蠣をほんの少しお湯に通したものをやや酸味の効いたソースでいただく。
ソースには野菜とハーブが溶け合い、上にはカラスミがパウダー状にまぶされている。すごく贅沢
なお皿。牡蠣の食感が見事でうっとりする。シェフが自家製のカラスミを二種味見させてくれる。
一つはこのお料理に使っているフランスの食前酒パスティス(日本で言えばアブサン)に漬けたも
の、もう一つはシングルモルトのBowmoreに漬けたものだ。風味の違いが面白かった。
穴子と牡蠣に合わせるワインはアルザスのロゼ。このペアリングがまた見事でした。
続いてオードブルの最後は白子。しっかり炙ってチーズをのせてオーブンで焼いたものをソースの
上に載せてある。先程の牡蠣のソースに見た目は似ているけど味は全然違う。これがまた何とも言
えずに美味しい。
合わせるワインはブルゴーニュのアリゴテ。カリフォルニアのアリゴテは何度か飲んだことがある
けどブルゴーニュは初めて。安めのワインに使うブドウをうまく仕上げている印象。そして何より
もこのお料理にぴったりと言うか、このお料理のためにあるようなワイン。ペアリングの妙を感じ
ました。
魚料理のメインは鰆。48日間熟成とのこと。鮮魚を1か月以上熟成するのもすごいが、それを絶妙
な火加減のミキュイで仕上げている。付け合わせのもろもろ(すいません聞いたのですが覚えられ
ません)とソースが絶妙でした。
合わせるワインはPouilly Fume。レビューを書くのに見返したら昨年もいただいた。大好きなワイ
ンの一つ。どうもそれを覚えて下さったようで、気遣いに頭が下がる。
お肉のメインは本日の白眉ともいえる鴨のロティ。違う部位を違う調理法で組み合わせてくれるも
の。いろんなお店で鴨を食べたけどこれは最上位に位置すると思う。至極の逸品でした。
合わせるワインはちょっと複雑なコートデュローヌ。この辺りで鈍い私も気が付いたが前回気に入
ったものや好きだと言ったワインがちゃんと用意されている。私はプロバンス辺りの赤ワインが好
きなのだ。シェケンタロウでもお肉のメインにはほぼこれが出てくる。シラーとグルナッシュの組
み合わせでグルナッシュ強めが大好きだ。こちらのシェフとソムリエはケンタロウさんの薫陶を受
けているからそういうことは大事にするんだろうな。こういうのはお客にとっては嬉しいことです。
デザートの前にやはり前回食後酒を飲んだことを覚えていて下さって勧めてくれるが、最近ちょっ
と酔いが回りやすいので辞退する。するとサービスでRatafiaをちょっとだけ飲ませてくれる。こう
いうのもうれしいなぁ。
アヴァンデセールはあんまりフレンチで出てこない晩白柚。私は初めてだけど田舎出身の奥さんは
地元で獲れるので知っていた。晩白柚がこんな上品なデザートになるとはと驚いていた。
グランデセールはカカオのアイスクリームとキャラメル、サブレ、ナッツの組み合わせにトリュフ
のスライスが。すごくゴージャスで美味しいデザートでした。
ミニャルディーズは最初は自家製マカロンと鎌倉銘菓クルミっ子風のお菓子。そしてミニパフェ。
このミニパフェがまたお見事でした。
今日も真ん中の13,750円のコース。湘南界隈ではお高めだけどこれだけの満足感があればCPもい
いと思う。というかこのお料理と心遣いのレベルは鎌倉でも頭抜けていると思う。評点を上げます。
自分の中ではルマンジュトゥーに次ぐ高評点のお店に。ごちそうさま、また伺います。
「ごちそうさま、本当に美味しかった」と心から言えるお店がまた1軒
レビューが長くなるので最初に感想を。鎌倉の中でもやや高めの価格設定ながらお料理とサービス
のパフォーマンスは価格をはるかに上回る。素材の吟味と下処理はもちろんのこと、ソースのレベ
ルの高さワインのセレクションは神奈川トップクラスかと。洗練されていながら気の置けない雰囲
気といい、通いたいお店がまた1軒増えました。
最近マイレビさんの間で鎌倉で最も評判のいいこちらのお店。2月に誕生日と定年を迎えるので伺
おうと思っていたら緊急事態宣言と時短営業。ようやく営業時間が9時まで伸びたのと、うかうか
してるとまた時短になりそうな雰囲気なので慌てて訪問する。
マイレビ様方は事前リクエストを出している様子ながら初訪問なので真ん中の13,750円(税込み)
のコースを予約。やや高めな印象ながらその分期待は高まる。6時に伺うと平日なためか当日は我々
のみでカウンターではなくテーブル席に案内いただく。
少し話をしながらメニューの説明をいただき同時に5杯のペアリングもお願いする。フロアの方の
対応も洗練されていて、ポッと出のお店じゃないことがすぐに伝わってくる。
シャンパンはMichel Genet。写真を撮ったはずなんだけどスマホには無く。シャルドネ100%の割
とシャープなタイプ。香りがいい。同時に出されたアミューズはこちらの名物のようで、自家製の
サブレ・エクレアの上にフォアグラやウニとお肉のように凝ったものが載っている。ピンチョスの
ように手で一口でいただく。プレゼンテーションも味も風味も申し分ない。ちょっと只者では無い
感がアミューズから窺われる。
続いてオードブルの2皿目は赤海老・アボカド・キャビア。そのルックスからやられる。涼しげで
洗練されている。赤海老は生臭さが出ないよう処理しているんだそうで、確かに旨味と食感だけが
口に残る。合わせるソースも秀逸。すべてが一体となった美味しさはなかなか表現できないほど素
晴らしい。
オードブル2皿目は季節のホワイトアスパラ。それを同じく季節もののホタテ、ホタルイカ、グリ
ーンピースと共に。ソースはエスプーマで泡立てたもの。ホタルイカが主張しすぎるけらいはある
ものの、春を感じさせてくれるみごとなお皿だ。個人的にはグリーンピースの美味しさに脱帽。
オードブル最後はオマールブルーのパイ包み。ソースは濃厚なペリゴールソース。個人的には本日
の白眉その①。パイ包み系は大好きなのだがこちらは期待を完全に超えている。レアで仕上げたオ
マールブルー(オマールエビの最高峰)と濃厚なペリゴールソースの相性が素晴らしい。ソースは
誰も見ていなければお皿ごと舐めたいくらいだ。
メインの一皿目は甘鯛。皮は和食のうろこ焼きのように仕上げている。身の焼き加減も絶妙だしソ
ースとの相性も言うことない。
メインの2皿目は仔羊。このお皿は今日の白眉その2。仔羊の火の通し方が完璧で塗ってあるピス
タチオを砕いたものとソースとの相性も最高だ。正直ここまで完璧な仔羊はなかなか食べたことが
無いと思う。
ワインはお皿に合わせて、白はランドック、ブルゴーニュ、アルザスと3種類出してくれる。
ランドックはバナナのような濃厚な力強さを酸味がまとめているすごく面白く美味しい。
ブルゴーニュはマコンの近所のLoche。初めて飲むワイン。サンロマンほどではないけどミネラル
感があっていい感じ。
アルザスはリースリング。リースリングから想像されるものより華やかで力強い。
こういう面白いけど美味しいワインを出すためには時間をかけた努力が隠れているんだと思う。
赤は何故か写真が残っていないんだけど(私は未だにスマホの写真はど素人で撮ったのに残ってい
ないことがよくある)確かローヌ辺りのしっかり目だったかと。スパイシーで好みでした。
デザートはリンゴのシャーベットから始まり、フォンダンフロマージュとジェラート、最後のプテ
ィフールと続く。最近の流行りなのかお客さんの好みなのか甘さを抑えている。デザートは思いっ
きり甘いのが好きな私はちょっと不満が残ったけど、プティフールの小さなグラスに入ったムース
が甘かったので良しとしようか。プティフールも写したはずなんだけど・・・。
すごく満足したので満足した時だけいただく食後酒をお願いする。これも何故か写真に写っていな
い。撮ったはずなんだけどw。私はマール、奥さんはシャルトリューズをいただく。シャルトリュ
ーズが普通に置いてあるフレンチレストランは凄いと思う。
最後に奥さんはコーヒー。私はカモミールティーを。カモミールティーの後ろにシャルトリューズ
のボトルが写っています。
お会計は5杯のペアリングと食後酒を入れて45,000円弱。満足度はそれをはるかに超えている。シ
ェフとソムリエ兼サービスの若いお二人について尋ねると、あの七里ガ浜の名店シーヴァで同時期
に働いたご縁とのこと。鎌倉・湘南は若い才能が花開きやすい環境かもしれない。
またアクセスが悪くてなかなか通えなかったシーバは近々ご近所に引っ越してくるのだそうだ。場
所はカマクラジェラートの2Fとか。すごく凝った内装のお店にするそう。これはちょっと注目です。
最後に気になる所。あくまで個人の思いですが。
一つ目はパン。これだけのレベルのお料理を出すお店なのに自家製のミルクパンはちょっと弱い。
カフェのレベルか。ライ麦パンもあるようなんで次回はそれをお願いしてみようかと。
二つ目はカラトリ―。シェフは最初銀座の正統派レカンで働いたとのことでその影響かもしれない
けれど、カラトリ―がオーソドックスでかなり重たい。こちらのお料理はソースや細かい付け合わ
せに至るまですべて美味しいので、フォークでこそげ取るというか根こそぎ掬いたいのだが、重た
くてひっくり返ってしまう。最近は軽めのカラトリ―のお店も多いのでできれば・・・。
まぁそういう点を入れても満足度は揺るぐことは無く。ずっと通いたいお店がまた1軒できました。
Restaurant name |
Fier Te(Fier Te)
|
---|---|
Categories | French、Innovative |
Phone number (for reservation and inquiry) |
050-5597-6640 |
Reservation Availability |
Reservations Only
●アレルギーや苦手な食材のあるお客様、お祝い事のご相談などお気軽にお問合せください。 |
Address |
神奈川県鎌倉市御成町2-14-2 Onari Ever Village B 2F |
Transportation |
2 minutes walk from Kamakura Station 144 meters from Kamakura. |
Opening hours |
|
Budget |
¥10,000~¥14,999 ¥8,000~¥9,999 |
Budget(Aggregate of reviews) |
¥15,000~¥19,999¥10,000~¥14,999
|
Method of payment |
Credit Cards Accepted (VISA、Master、AMEX、Diners) Electronic money Not Accepted QR code payment Accepted (PayPay) |
Table money/charge |
なし |
Number of seats |
13 Seats ( 6 counter seats, table seats for up to 6 people) |
---|---|
Private dining rooms |
not allowed |
Private use |
OK Up to 20 people |
Non-smoking/smoking |
No smoking at all tables |
Parking lot |
not allowed |
Space/facilities |
Stylish space,Comfortable space,Wide seat,Counter |
Drink |
Wine,Particular about wine |
---|---|
Food |
Particular about vegetable,Particular about fish |
Occasion |
|
---|---|
Location |
Secluded restaurant |
Service |
(Surprise) Party accommodations |
With children |
Children under elementary school age are not allowed to visit our store. Additionally, children over junior high school age will receive the same course content as adults. |
Dress code |
Please do not come wearing beach sandals, sandals, or shorts. |
Website | |
The opening day |
2019.6.27 |
Phone Number |
0467-33-5105 |
Remarks |
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今年も伝次郎の命日にはシャルトリューズを飲みに行く。ということで當店に。GW中はかなりの
予約が入っているということでGWの谷間の平日ながら満席。とはいえ當店は夜はマックス3組なの
でかなり余裕がある。
まずはシャンパンと當店の名物のアミューズ。エクレア仕立てとトースト仕立て。今宵のエクレア
は香りが高いデュカとフルムダンベール。豊かな風味が特徴。トーストはイワシ。彩りもきれいで
上々のスタート。
続いてホワイトアスパラと本鮪。ホワイトアスパラはそのままではなくムース上になっている。そ
の中に本鮪と雲丹が。これは美味しいだけではなく贅沢な一品。合わせるワインはプロヴァンスの
白。コロンバールとユニブランという珍しいブドウ。面白いワインで気に入りました。
続いてパテアンクルート。パテアンクルートはシェケンタロウの名物だけど、意識をされているの
かも。あちらも當店の十八番のブイヤベースを出したりするし。ただシェフはパテアンクルートの
コンテスト出品も考えているそうなのでかなり本格的。シェケンタロウのそれはパテ感が強いのに
比べ當店のそれは肉感が強い。これもなかなかの逸品でした。合わせるのはプロヴァンスのロゼ。
私はパテアンクルートが大好きなんだけど出すお店はほとんど無いのが現状。作るのは手間がかか
るのに日本人の間では評価が低いというか、何これ感が強いのだそうだ。都内でも数軒、神奈川に
至ってはケンタロウさんのところと當店くらいだそうだ。フランスでは定番のデリなんだけど。
続いてシーズンもほぼ終了の牡蠣。これをイベリコ豚とクルミで和えている。牡蠣は岩ガキかと思
うくらい旨味が強い。合わせる白ワインはブルゴーニュのナチュール。牡蠣の旨味と相性が抜群で
した。
お魚のメインは熟成させたチカメキントキ。そこに小麦粉をまとわせてパン状に焼いたお料理。香
ばしさとソースの酸味のバランスがいいお料理。合わせるのはオーソドックスなブルゴーニュの白。
王道と言う感じです。
お肉のメインは子羊。この季節は子羊ですね。とはいえ季節が逆のニュージーランド産ですが(笑)
付け合わせに筍が付いているがその筍の皮を使って作ったソースが絶品でした。合わせるのはロー
ヌの赤。私はこのパターンがお決まりです。
そして定番のお塩のアイスクリームとオリーブオイルから始まるデザート。メインはシャルトリュ
ーズを使ったソルベをあしらったものが出される。最後に定番のミニパフェとクルミっ子をアレン
ジしたミニャルディーズ。全部美味しくいただきました。
そして最後に食後酒のシャルトリューズ。いつもより上質なMOFのシャルトリューズが用意されて
いて余韻を楽しみ伝次郎の3回忌を終えました。
いつもながら美味しかったです。次回は夏にうかがいます。