食材の一瞬を逃さない、圧巻の拘りと情熱 : Kate cuore

この為に伊万里に足を運びました。
先に述べますが、素晴らしい美食体験に驚きの連続でした。最後の最後まで感動を提供してくれる、こんな素敵なレストランに出会えて感謝です✨✨*:ஐ(●︎˘͈ ᵕ˘͈)
前日まで「お手並拝見♪」と調子に乗っていた上からだった自分にジャーマンスープレックスしたいです。


元々関西を拠点に活動されていたというシェフ。
祇園やまぐちの山口シェフと肩を並べていたようです。
「牛を飼いたい」との思いを胸に、奥様と九州に身を移し畜産業とレストランを運営されていましたが、仕事の幅を増やすたびに日々"こなす作業"の時間が多くなり、中々シェフの納得のいく料理提供スタイルは確立出来なかったといいます。

そこでおまかせメニュー1本に絞って、ご夫婦で運営をはじめたのが現カテクオーレさんの形態、との事でした。
ワンオペで下ごしらえなどはせず、一から作り上げていくため、どうしても提供時間は長くなりますが、待ったかいがあった...！という逸品の数々でした。

お料理

◉五島列島の塩と自家製のミルクを使い極限まで混ぜレモンの酸で作ったチーズ
熱々でジューシーなフォカッチャと共にいただきます。
絶妙な塩味とレモンの香りがまろやかなミルクを引き立たせ、感動的な美味しさ。初手でノックアウトです。

◉自家牛を極限まで叩いた和牛のタルタル
卵黄とセロリなどを混ぜ、ライ麦パンと共に
スープペアリングも嬉しい✨

◉パンツェロッティ
唐津ワタリ蟹とイチゴ、牛すね肉、セモリナ、トマトソースなど折り込まれたイタリアプッリャ州郷土料理。生地から作り上げられ熱々フワフワの状態です。
スープペアリング　蟹の出汁のみでとったスープ

◉牛で出汁をとった冷製スープとパスタ、地産のクラゲ
素晴らしい。


◉自家熟成和牛と地産のカツオ
牛肉✖️赤身魚！とは。→一流シェフにかかれば絶妙かつ絵も言われぬハーモニー。


◉自家経産牛9歳雌牛の炭火焼き※複雑に火入れして
噛めば噛むほど、旨味があふれます。どれだけ大切に飼育され、健康な子だったか舌が教えてくれます。子牛＝最上、とは言い切れないという概念を教えてもらいました。噛み締めながら食しました。

◉菊芋のスープ
ホッとする味で牛肉の後味を優しく包み流してくれます。


◉サルサポモドーロ
和牛とトマトのみの水分で作るパスタ。ローズマリーの香りつけです。酸味と旨味が絶妙なバランスで口が幸せ。あと10倍くらいのサイズで食べたかったです。。笑

◉パンナコッタ
もちろんその場で作成されるパンナコッタ✨冷えたボールの中でシェフが親の仇の如く混ぜること鬼の如し。
間違えなく人生史上で1番美味しいパンナコッタ体験でした。シェフの拘りがそのまま体現されたような一皿。


本当に美味しかったし、そのコンセプトに感動しました。
実は途中まで(下ごしらえしておいたらいいのになぁ)と1%くらい考えていたのですが(おい)、一皿ことにレベルアップする逸品の数々を前にしラストパンナコッタと出会い、食材の最高の状態をつかまえ続けるシェフの想いをバーン！とぶつけられた気がしました。
シェフが手に入った食材で、メニューを決める、という逆転の発想にも納得がいきます。
CO2削減の中で牛肉論争が起こっていますが、こういった食材を心から大事にする人が牛を扱っていくべきだと、心から思います。

本当に素晴らしい価値のある4.5時間でした。気さくで優しく可愛い奥さんのおもてなしも心に残りました♪
また楽しみにしています。

※写真が下手くそで申し訳ない。