予約困難、でも待つ価値あり！温度管理が光る『鮨 なんば』日比谷店の極上寿司体験 : Sushi namba

東京日比谷にひっそりとたたずむ『鮨 なんば』日比谷店に、運良く予約を取ることができ、訪れました。以前からの評判通り、予約は数秒で埋まってしまうというこの店、その秘密はやはり、その寿司の質の高さにあると実感しました。

店内はシックで洗練されたデザイン。カウンター8席のみの小さな空間ですが、それがまた、特別感を演出しています。大将の手さばきを間近で見ることができ、それはもう、一種のパフォーマンスのよう。

ここのお寿司の特徴は、何と言っても各握りの「温度管理」。お寿司一つ一つに最適な温度で提供されることで、その食材本来の味わいを最大限に引き出しています。これには、ひと手間もふた手間もかかる職人技が求められるのです。

特に印象的だったのは、「うにのすり流しじゅんさい」と「アワビの肝にうにのシャーベット乗せ」。うにのクリーミーな味わいとじゅんさいのシャキシャキ感、アワビの肝の濃厚さに、冷たいうにのシャーベットが絶妙にマッチしていました。

握りでは、「新烏賊」や「白烏賊（イカの子供）」が特に印象的。36℃/17℃という温度設定の下、イカの甘みと新鮮さが際立っており、舌の上でとろけるような食感でした。また、「春子」と「鰹」の温度設定も絶妙で、魚本来の旨味が口の中いっぱいに広がります。

追加の「太巻き」も忘れられない味わい。シンプルながらも素材の良さが光る一品でした。

大将の温かみのある接客も心地よく、料理への説明も丁寧で、一つ一つの食材に対する深い愛情を感じました。価格は30,000円からと決して安くはありませんが、このクオリティなら納得の価格です。素材へのこだわり、温度管理の徹底、そして何よりもその味わいの深さは、他ではなかなか味わえないものがあります。

『鮨 なんば』日比谷店は、ただ美味しいお寿司を食べる場所ではなく、一つ一つの握りが語るストーリーと職人技を堪能する場所。また訪れたいと心から思える、そんな寿司店でした。