The one and only finishing touch: Chiharu-style hospitality...Ajikoji "Chiharu"
On Friday night we left Morioka and headed to Hachinohe. We met up with a friend at Hachinohe Station and checked into one of our regular lodgings in the city center, Hotel [a:2007806,Hotel]. We then headed to Aji Kokyo Restaurant [a:2005810,Chiharu]. The owner, Hara Yasunori, trained at Hamasaku Honten in Gion, Kyoto, known as the pioneer of counter-style Kappo cuisine in Japan, and his unique culinary style captivates both the eyes and the taste buds. We took a seat on the second floor and started off with a toast of Brooklyn Lager. The dish was sea cucumber from Aomori Prefecture, served with Sakai lager from Yamatsu Tsujita [a:27086009,Yamatsu Tsujita]. We start with a dish that stimulates the stomach and appetite center, which is miso oroshi (fish cake) seasoned with chili peppers made from hawk's claws, and plenty of finely chopped green onions and chrysanthemum flowers. We also have a deep-fried dish of wild abalone (awabi) from Fukaura, which is obvious at a glance for its thickness, and cod (shirako) milt, which is served with abalone liver and Nanban miso, a soul food of Hachinohe. It is enjoyed with a sauce made from spicy miso. The elasticity of the abalone, which pushes back against your teeth when you bite into it, is indescribable. Then, natural Fujitsubo from Fukaura is enjoyed in a soup made from beaten eggs. Fujitsubo extract is added to the egg soup to create a delicious soup, and although it looks gory, it tastes like putting sea urchin and wakame seaweed in your mouth at the same time. The dish is accompanied by Aomori The menu includes fatty tuna from Oma, live red sea bream from Mutsu Bay, and squid intestines (fuwata) made with Hachinohe-produced surumeika. As a side dish, the menu also includes sardines that are even more fatty than the tsuyuisashi (rainy season sardines) that are popular in the rainy season, as well as nigiri sushi made with extremely fresh monkfish and monkfish liver, and nigiri sushi made with monkfish liver and sashimi. For grilled dishes, we enjoyed "Tankaku beef" from Aomori Prefecture and "Futagoimo" from Kitakami, Iwate Prefecture, along with Asakura powdered Japanese pepper from "Yamatsu Tsujita." The squid with intestines from "Chiharu" is imitated by many restaurants in Hachinohe, and most of the restaurants also serve "nigiri sushi" at the end of the course. The fact that people follow the example shows how much influence Hara-san has in the Japanese Cuisine world of Hachinohe. The taste of Aomori's "tankaku beef" is already superior to that of Iwate's Yamagata tankaku beef and Iwaizumi tankaku beef. To be honest, there is no doubt that Aomori's tankaku beef has a stronger flavor and umami. This is due to the problem of feeding the cattle with lots of rice while dangling subsidies in front of them. I think the reverberations were not few. Instead of a rice dish, we were served a 1.3kg "ginsaba" (silver mackerel) off the coast of Hachinohe and "saba shabu" (mackerel shabu-shabu) made with genuine Kujo leeks from Kyoto, and for the final meal we had a super rich and delicious "shirako udon" made by combining a strained broth of cod "shirako" (milt) with Inaniwa udon noodles, completing a truly blissful meal.
青森の稀少な海の幸でのおもてなし…味小径『千陽』
今回の週末土曜日の八戸遠征の目的は遠方より八戸に来られた友人達の再会とアテンドにありました。宿泊先のホテルで合流後に総勢五名で向かったのは日本に於けるカウンター割烹の先駆者とも称される『浜作本店』さんにて研鑽を積まれ八戸の日本料理界の若手から中堅の料理人の方々に大きな影響を与えられる原 泰典店主が腕を揮われる味小径『千陽』さんです。二階の席をいただき青森県産の海の幸を惜しげもなく使った海鮮料理に舌鼓を打たせていただきました。五人での訪問でしたので料理は三人盛と二人盛に分けて供されました。先付には宿戸産の殻付きの『生海胆(ナマウニ)』からスタート。良質な昆布(コブ)を沢山食べた海栗(ウニ)は甘くて素晴らしい身質と身入りで「うわぁー凄い」と歓喜の声が上がりました。向付には皮目を湯霜造りにされた絶品の『幸神目抜(コウジンメヌケ)』に海のパイナップルとも呼称される八戸八木産の天然物の『海鞘(ホヤ)』に岩手野田産の活けの『帆立貝柱(ホタテカイバシラ)』、『鯨(クジラ)』の尾の身(オノミ)。喉元を過ぎてから清涼感が後追いしてくる『海鞘(ホヤ)』は天然物ならではのもの。『幸神目抜(コウジンメヌケ)』の弾力と旨味は筆舌に尽くし難き美味しさ。そして凌ぎには青森 大間産の天然『本鮪(ホンマグロ)』のカマトロ、『皮剥(カワハギ)』の肝(キモ)載せ、春の訪れを告げる『桜鱒(サクラマス)』の海胆(ウニ)載せの三種のにぎり、そして10kgアップの正真正銘の『幸神目抜(コウジンメヌケ)』のカマを使った南蛮漬(ナンバンヅケ)へと繋がれました。噛み込んだ歯を押し返すような弾力に一同悶絶です。焼物には十和田『短角牛(タンカクギュウ)』のトモサンカクの炭火焼を『やまつ辻田』さんの山椒(サンショウ)とともに味わい〆の食事には八戸産の毛蟹(ケガニ)の近親種の『とげ栗蟹(クリガニ)』とたっぷりの『生海胆(ナマウニ)』の炊込みごはんを『桜鱒(サクラマス)』と筍(タケノコ)の鍋を汁物にして香の物とともに味わい水菓子代わりの『鳳梨(パイン)』と鳳梨(パイン)ゼリーをいただき料理はひと通りとなりました。料理に合せていただいたアルコールはブルックリンブルワリーのクラフトビールでの乾杯からはじまり『紗利』五割諸白 純米大吟醸、『英君』miss Cherry、『天寶一』韋駄天しぼりたて生、『二兎』純米大吟醸 愛山四十八に絶品のハイボールでペロンペロンに気持ち良くしていただき友人達も大満足。無事にアテンダント役の任務を完了したのでありました。
大胆な器使いと唯一無二の料理と美酒に酔う…味小径『千陽』
板前割烹を日本で初めて生み出し彼の魯山人をして「うまいものを食うなら浜作へ行け」と言わしめた八坂神社の鳥居のすぐ近くに約百年に亘り本店を構えられていたカウンター割烹の魁(サキガケ) 祇園『浜作本店』さんで七年間研鑽を積まれた原 泰典店主が腕を揮われる味小径『千陽』さんへ友人二人とともに再訪させていただきました。先ずはクラフトビールの『BROOKLYN BREWERY』で再会を祝し乾杯。料理は『海鼠(ナマコ)』の茶ぶりと海藻(カイソウ)のアカハタ、そしてそのアカハタから造られるプルプルモチモチの八戸のソウルフード『アカハタモチ』と八戸の冬の味覚『鮟鱇(アンコウ)』の唐揚げと銀杏(ギンナン)の素揚げの先付二品からスタート。向付には前浜で揚がった鮮度抜群の『曹以(ソイ)』に大間産の天然『本鮪(ホンマグロ)』のトロ、今が旬の三沢産の『北寄貝(ホッキガイ)』、凌ぎにはハシリの『桜鱒(サクラマス)』に大間産の『本鮪(ホンマグロ)』のトロ、春の訪れを告げる『鰊(ニシン)』のにぎりに『柳蛸(ヤナギタコ)』の桜煮(サクラニ)、焼物には十和田産の『短角牛(タンカクギュウ)』の炭火焼を『ヤマツ辻田』さんの山椒(サンショウ)とともに味わい箸休めには陸奥湾産の『帆立(ホタテ)』と菜花(ナバナ)とキウイの黄身酢(キミズ)掛けで口内をフラットにし炊合せ代わりに『幸神目抜(コウジンメヌケ)』と秋田三関産の根付の『芹(セリ)』との鍋を味わい、締めの食事には鍋の出汁を使い加えられた『蝦夷鮑(エゾアワビ)』と稲庭饂飩(イナニワウドン)の煮麺(ニュウメン)を香の物とともにいただき水菓子には『いちご』と『羊羹』で締められた口福な時間。使われている皿と盛付で目を楽しませ料理の味で味蕾を魅了する原さんの料理の数々。レアで稀少な日本酒とともに堪能させていただきました。
唯一無二 画竜点睛 千陽流 海鮮料理…『千陽本店』
週末の土曜日の夜は郡山を後にして東北新幹線にて盛岡へ。更に車にて東北自動車経由で八戸自動車道を北上し八戸へ。宿泊先のホテルにチェックインを済ませ暫し部屋で休息。友人二人と合流後に向かった先は八戸の数多の日本料理店の店主の方々に今も尚、料理スタイルや器に酒類まで全般にわたり大きな影響を与え続ける原 泰典店主が腕を揮われる『味小径 千陽』さんへ久しぶりに寄せていただきました。席はいつもの二階の個室。席に着き先ずはスプリングバレーの生ビールで再会を祝し乾杯。料理は『甘鯛(アマダイ)』の鱗揚げ(ウロコアゲ)、極小サイズの『鰙(ワカサギ)』の素揚げ、『銀杏(ギンナン)』焼に『里芋(サトイモ)』のチップスの先付三種盛からスタート。そして八戸の数多の店が真似をして供されている元祖『千陽スタイル』の『烏賊(イカ)』の腑腸和え(フワタアエ)と続き焼物には25㌢もの超特大サイズの天然物の『車海老(クルマエビ)』。凌ぎには赤酢(アカズ)使いの舎利(シャリ)と香り高い青飛び海苔(ノリ)で味わう『鮑(アワビ)』の磯辺巻(イソベマキ)、炊合せ代わりには特大サイズの『牡蠣(カキ)』と『鮑(アワビ)』の卵とじ。向付には大間産の天然『本鮪(ホンマグロ)』のトロに三沢産の『鮃(ヒラメ)』、活の『毛蟹(ケガニ)』は氷水にさらし身を締め花を咲かせた洗いで味わい『真鱈(マダラ)』の雲子(クモコ)はポン酢とともに。更には大間産の天然『本鮪(ホンマグロ)』の大トロのにぎり、赤身肉の『短角牛(タンカクギュウ)』は陶板で焼きで『短角牛(タンカクギュウ)』の稀少なレバー焼とともに『やまつ辻田』さんの山椒(サンショウ)を塗し味わい素朴な地物の『栗(クリ)』の味を愉しみ、『真鯛(マダイ)』と天然の『滑子茸(ナメコ)』の煮物椀、締めの食事は『毛蟹(ケガニ)』と山の鱶鰭(フカヒレ)とも称される『平茸(ヒラタケ)』のおじやをサラサラと流し込み水菓子代わりにはシャインマスカットに金柑(キンカン)、ゼネラルレクラークに林檎(リンゴ)をいただき締めた口福な時間。気の置けない友人達とともに酒を酌み交わし大いに笑い楽しませていただきました。
五味五感を刺激する唯一無二の千陽料理…『味小径 千陽』
四月最初の週末の土曜日は盛岡を離れ三週連続の八戸。周囲からは「そろそろ八戸に引越しされた方が良いんぢゃないですか?」と揶揄をされ確かに宿泊代や移動時間等のことを考えたらそれも一理あるよな。と考える今日この頃。そして久しぶりに再会する友人のアテンドで向かった先は日本国内でのカウンター割烹の先駆けと伝えられる京都『浜作本店』さんで六年半の研鑽を積まれた後に故郷である八戸の地に誰にも影響を受けず独創的な料理で今も八戸の中堅、若手の料理人の方々に大きな影響を与え続けられる原 泰典店主が腕を揮われる『味小径 千陽』さんです。先ずは『Brooklyn Brewery』のラガービールで乾杯し渇いた喉を潤し料理はコーン感が堪らない北九州合馬産の『筍(タケノコ)』の蒸し焼と薇(ゼンマイ)と雪の下の千本葱(センボンネギ)先付からスタート。そして有明産の歯切れの良い海苔(ノリ)を使い鮪(マグロ)の中落ちを使ったネギトロならぬ『桜鱒(サクラマス)』の最も脂ののった腹身(ハラミ)の部分を叩いた『マストロ』と刻んだ柴漬(シバヅケ)を海苔(ノリ)で包んでいただきました。椀物代わりの種市産の立派な『シューリ貝』は溶き卵ととれたての海藻とともに味わい向付には八戸産の活けの『毛蟹(ケガニ)』のあらいに青森 大間産の天然『本鮪(ホンマグロ)』のトロ、岩手 野田産の『帆立貝柱(ホタテカイバシラ)』に八戸産の『桜鱒(サクラマス)』に筍(タケノコ)、北海道産の『北海縞海老(ホッカイシマエビ)』の造り。中でも甘みが強い『北海縞海老(ホッカイシマエビ)』と活蟹(カツガニ)ゆえ味わうことが出きる『毛蟹(ケガニ)』のあらいは白眉の味わいでした。凌ぎには長尺の皿で供された『にぎり鮨』。寝かせて旨味を最大限に凝縮させた『鮃(ヒラメ)』に『槍烏賊(ヤリイカ)』の糸造りを三重にも重ねたにぎりに皮岸から溢れ出る脂が悶絶ものの『のどぐろ』の炙りに鮑(アワビ)の肝(キモ)とともに味わう『あわび』のにぎり。焼物には十和田産の『短角牛(タンカクギュウ)』のシャトーブリアンとレバーの炭火焼をヤマツ辻田さんの和歌山産の『葡萄山椒(サンショウ)』と天城産の『本山葵(ホンワサビ)』とともにいただきました。滅多に口にすることが出来ぬ短角牛(タンカクギュウ)の『レバー』の炭火焼は屠畜後1時間で肉とともに十和田から届けられた鮮度抜群の一品とのこと美味しくいただきました。煮物代わりには『桜鱒(サクラマス)』の粗(アラ)から引いた出汁(ダシ)で味わう『桜鱒(サクラマス)』のしゃぶしゃぶ。今の時期にしか味わうことが出来ぬ『生松藻(ナママツモ)』のシャキシャキとした食感がふわとろの桜鱒(サクラマス)の佳きアクセント。酢の物代わりには『毛蟹(ケガニ)』脚肉(キャクニク)の剥き身、そして締めの食事は『毛蟹(ケガニ)』と『蟹味噌(カニミソ)』のおじやをサラサラと胃袋に流し込み食後の水菓子には『青梅(アオウメ)』の甘露煮(カンロニ)と八戸産の『苺(イチゴ)』、そして茶で締められた口福な時間。旬の食材を惜しげもなく使い振舞われた五味五感を刺激し眼と味蕾を楽しませてくれた料理の数々。やはり八戸に移り住むべきであろうか?と本気で考えつつも結論は役職定年となる三年先まで取り敢えず持越しに。
神無月の御馳走の波状口劇に悶絶…味小径『千陽』
10月最初の週末の土曜日はランチは盛岡のオトナの隠れ家的イタリア料理店『filo』さんでPranzoのコース料理に舌鼓を打たせていただきました。そして夜は盛岡を離れ愛車を駆って一路、八戸へ。宿泊先のホテルにチェック・インをして小休止。友人二名と合流し向かった先は八戸の日本料理界に革命を齎し多くの若手から中堅の人気店の料理人さん達に今も影響を与え続けられている大胆な器使いと京都『浜作』さん仕込みの包丁さばきで五味五感を魅了し続ける原 泰典店主が腕を揮われる『千陽』さんです。緊急事態宣言の全国一斉の解除を受け久しぶりに再会する友人達とテーブルを囲ませていただきました。友人二人は生ビール、Surgical Operationを控えアルコールを呑むことが出来ぬポンコツの自分はノンアルコールビールで再会を祝し乾杯。料理は大好物の『鮑(アワビ)』の煮貝と大和薯(ヤマトイモ)の摺流し(スリナガシ)の先付。続いて供された皿の上には直径20㌢超の超特大サイズの『あわび』の貝殻が横たわりその周囲を鮑(アワビ)の肝(キモ)ソース。貝殻の中には海水の塩度に合わせた塩水に浸け騙し切りにされた水貝(ミズガイ)のような食感が楽しめる『活あわび』の薄造り、そして皿に端に添えられた酢飯(スメシ)の舎利玉(シャリダマ)とスタートから悶絶級のあわび料理が供されたのでありました。向付には函館産の『松皮鰈(マツカワカレイ)』に支笏湖の姫鱒(ヒメマス)にルーツを持つ十和田湖産の『姫鱒(ヒメマス)』に野田産の4㌢程の厚みがある肉厚の『帆立貝柱(ホタテカイバシラ)』の造りです。松皮鰈(マツカワカレイ)は『王鰈(オオカレイ)』と称される40㌢近い大きさの釣りの天然もので身の弾力や旨味は三陸産の養殖ものとは美味しさが段違いに違います。姫鱒(ヒメマス)はギトギト過ぎぬ適度な脂の甘みが感じられ帆立(ホタテ)は北海道産の直播きの帆立(ホタテ)にも引けを取らぬ立派なサイズの貝柱を『のだ塩』とともにいただくことで美味しさと甘みが更に高みへと感じられました。凌ぎには日本海のダイヤモンド能登産の『ノドグロ』のにぎりに今時分が美味しい『鯵(アジ)』のにぎりをいただきました。鯵(アジ)には浅葱(アサツキ)と生姜(ショウガ)の薬味、皮目を炙り旨味と甘みが増したノドグロには食用の菊花(キッカ)とともに味わいました。焼物と煮物代わりには十和田産の『短角牛(タンカクギュウ)』と岩手県産の『松茸(マッタケ)』とねっとりと舌に絡みくつ『二子里芋(フタゴサトイモ)』とピリッと辛い『青南蛮(アオナンバン)』、短角牛(タンカクギュウ)は石焼にし『やまつ辻田』さんの『山椒』とともに味わい、松茸(マッタケ)は鋤焼(スキヤキ)にして味わいました。強肴には活けものの『伊勢海老(イセエビ)』と『ノドグロ』の贅沢な海鮮鍋。ノドグロと伊勢海老(イセエビ)という共に主演級の饗演は伊勢海老(イセエビ)の具足煮(グソクニ)+ノドグロ鍋の1+1=2ではなく3とも4ともに美味さが増幅。更にはノドグロと伊勢海老(イセエビ)の出汁に更に『あわび』と『大和蜆(ヤマトシジミ)』と『うに』を惜しげもなく加えられ味わう八戸の郷土料理の『いちご煮』風の煮込み素麺(ソウメン)を箸休めの香の物とともにいただき口直しの水菓子に林檎(リンゴ)と青梅(アオウメ)の蜜煮(ミツニ)で〆た御馳走の波状口劇に友人達も目をシロクロ、「都内で同じものをいただいたとしたらきっと五万円ぐらいするんぢゃないの?」の言葉が飛びだす程とても素晴らしい神無月のお任せ料理に合わせて自分は八戸、三戸、五戸産の3種類のリンゴジュースの味比べとともに楽しませていただいた至福で口福な時間に感謝。
大胆な器使いと独創的な料理で魅了する…味小径『千陽』
八戸の地でイチゲンサンオコトワリ完全紹介制の先駆け店であり多くの日本料理界の料理人の方々に多大なる影響を与えつつ独創的な器使いと盛付けで多くの客を魅了し続けられている原 泰典店主が腕を揮われる日本料理店『味小径 千陽』さんへ友人のアテンド役にて再訪させていただきました。先ずはクラフト生ビールで乾杯し楽しき宴のはじまりです。料理はオトナの拳大の『鮟鱇(アンコウ)の唐揚げ』を鮟鱇の肝ソースで味わう鮟鱇の料理から順に凌ぎ代わりに供された『桜鱒(サクラマス)のにぎり』に『蛸(タコ)の桜煮(サクラニ)』、向付には超特大サイズの『ボタン海老(エビ)』を中心に『金目鯛(キンメダイ)』、大間産の天然『本鮪(ホンマグロ)』中トロ、『海鼠(ホヤ)』に『蛸(タコ)』の盛込み。焼物は『やまつ辻田』さんの『朝倉粉山椒』で味わう『十和田短角牛(トワダタンカクギュウ)』のランプ肉のつけ焼とねっとりと舌に絡み付く海老芋(エビイモ)、煮物代わりに『鮟鱇汁(アンコウジル)』、締めの食事は自家製の香の物と『ずわいがに』の圧巻の『蟹(カニ)めし』です。たっぷりの蟹の身とカニミソとともに味わう絶品の一品に一同悶絶。食後の水菓子には大粒のイチゴと酸味と甘味のバランスが秀逸な八戸産のリンゴにて締められた独創的なコース料理に舌鼓を打たせていただきました。
器使いで魅せ料理の味で更に五感を魅了する…『千陽』
北日本屈指の口福フレンチレストランPetit Restaurant『Bouquet de France』さんにてSpécialitéの料理の数々を満喫させていただき青森を後にして向かった先は八戸です。そして友人夫妻と合流し向かった店が日本で最初のカウンター割烹と言い伝えられる京都 祇園の『浜作』本店さんで六年余りの研鑽を積まれた後に地元 八戸に店を構えらた原 泰典さんと御母様が切盛りされる味小径『千陽』さんです。八戸の日本料理界の若手や中堅料理人の多くが原さんの提供される料理スタイルを完全に真似ていることからもその影響力はかなりのものと推測されます。器使いで魅せ料理の味で更に魅せる五感を存分に楽しませてくれる料理の数々に今回も味蕾は悦びぱなし。先ずはハイネケンの生ビールで渇いた喉を潤し料理は鱗をキッチリと立てて揚げられた『甘鯛(アマダイ)』の若狭揚げ(ワカサアゲ)に『海胆(ウニ)』をのせて焼いたものに『富有柿(フユウガキ)』と『菠薐草(ホウレンソウ)』の白和え『海老芋(エビイモ)』のチップスの先付からスタート。そして八戸の多くの料理人が、その供し方を完全に真似られている『千陽STYLE の烏賊(イカ)の腑腸和え(フワタアエ)』、向付には『柳の舞(ヤナギノマイ)』の姿造りに大間産の天然『本鮪(ホンマグロ)』のカマトロ、八戸前沖産の650㌘超の銀鯖(ギンサバ)と呼称される『真鯖(マサバ)』の炙りに『河豚(フグ)』と思いきや『鮟鱇(アンコウ)』の造り。焼物には青森が誇る黒毛和牛種の最高峰『倉石牛(クライシギュウ)』のヒレ肉の炭火焼に『フォアグラ』に見間違えた『鮟鱇(アンコウ)の肝(キモ)』のロースト、『海老芋(エビイモ)』の素揚げに『和栗(ワグリ)』を八丁味噌(ハッチョウミソ)で味わう田楽仕立(デンガクシタテ)、更に『倉石牛(クライシギュウ)』は堺の『やまつ辻田』さんの『麻倉粉山椒(アサクラコナサンショウ)』とともに味わい心地良い刺激で五味を楽しみ椀物代わりに八戸では『金サガ』と呼称される8㌕超の高級魚の『幸神目抜(コウジンメヌケ)』と『海鼠(ナマコ)』のしゃぶしゃぶを『根付き(ネツキ)の芹(セリ)』とともに楽しみ更には『幸神目抜(ヒウジンメヌケ)』の旨味がたっぷりの出汁に青森屈指のブランド米の『青天の霹靂(セイテンノヘキレキ)』のオジヤに山芋(ヤマイモ)の『ネバリスター』の摺り流しと味変の薬味に『鮑(アワビ)の青南蛮漬(アオナンバンヅケ)』とともにお腹に収め水菓子代わりに八戸産の二種類の林檎(リンゴ)をいただきひと通りです。全てが計算し尽くされた味の積算の料理であり五味五感を存分に魅了し愉しませていただき感無量となった八戸『千陽』さんでの口福な時間。
千陽STYLEの御馳走の波動口劇…味小径『千陽』
12月14日。今も広く語り継がれる忠臣蔵 赤穂浪士討入りの日。2019年、年内最後のレビューの投稿をさせていただく店は日本で最初のカウンター割烹 京都祇園の『浜作』本店さんで六年余りの研鑽を積まれた後に地元 八戸に店を構えらた原 泰典さんと御母様がお二人で切盛りされている『完全予約制』イチゲンサマオコトワリの味小径『千陽』さんです。八戸の若手、中堅料理人の多くが原さんの供される料理スタイルを完全に真似ていることからも八戸の和食店の料理人さんへの影響力は計り知れません。器使いで魅せ料理の味で更に魅せる五味五感を存分に愉しませてくれる料理の数々に今回も味蕾は悦びぱなしでした。先ずはハイネケンの生ビールで渇いた喉を潤します。料理は大好物の『黒鮑(クロアワビ)』のバター焼が何と一人に一個付の大盤振舞いにもうスタートからテンションが上がりました。『あわびのバター焼』とともに供されたのは一見、河豚(フグ)の唐揚げ?と見間違えた『鮟鱇(アンコウ)の唐揚げ』です。唐揚げには『芹(セリ)の白和え(シラアエ)』が添えられ供されましたが口にした瞬間に『とら河豚(フグ)』の唐揚げにも勝るとも劣らない『鮟鱇(アンコウ)』の唐揚げの味わいと身の弾力、更にはワザありの『芹(セリ)の白和え(シラアエ)』の味重ねに魅せられたのでありました。そして八戸の多くの料理人が供し方を完全にパクっている『千陽』さんSTYLEの『烏賊(イカ)の腑腸和え(フワタアエ)』が続きます。十二月に入りやっと烏賊(イカ)の腑腸(フワタ)も大きくなってきて美味しさが増してきました。思わず炊きたてのごはんの上にコレを載せていただきたいという衝動に駆られたほど。向付には八戸前沖産の一尾800㌘程の立派なサイズの『真鯖(マサバ)』の軽い焼霜(ヤキシモ)造りに大間産の一本釣りの天然『本鮪(ホンマグロ)』の稀少部位の『カマトロ』に『河豚(フグ)』と思いきや『鮟鱇(アンコウ)』の身と皮のポン酢和え。焼物にはブランド牛の『倉石牛(クライシギュウ)』のシャトーブリアンの炭火焼に『栗(クリ)』と『海老芋(エビイモ)』の素揚げを『八丁味噌(ハッチョウミソ)』とともに味わう田楽(デンガク)仕立。煮物代わりには八戸では『金サガ』と呼称されている8㌕超の高級魚の『幸神目抜(コウジンメヌケ)』と『根付きの芹(セリ)』の煮物椀、〆の食事は最近注目されている『フジツボ』の出汁の出汁に真鱈(マダラ)の白子(シラコ)『くもこ』と青森屈指のブランド米『青天の霹靂』を使い造られた絶品の『白子(シラコ)ぞうすい』を味変の薬味と香の物とともにお腹に収めてひと通りです。全てが経験から裏打ちされた味の積算と引き算の料理であり五味五感を存分に愉しませていただいた師走の八戸での口福の時間を愉しませていただき感無量です。
大胆な器使いと独創的な創作料理で魅了する…『千陽』
イチゲンサンオコトワリ完全紹介制のの原 泰典さんが腕を揮われる『千陽本店』さん。店主である原 泰典さんは日本のカウンター割烹の先駆けである京都 祇園の『浜作』さんで八年間研鑽を積まれた方であり確かな日本料理の技術の上に独自のスタイルで大胆な器使いと器あしらいそして独創的な発想から生み出される唯一無二の創作料理で目と舌を魅了させてくれます。地元の和食店への影響力は物凄く強く何度と無く『千陽』さんへ足を運ばれては酒の仕入先から器や器使いに料理の盛付けや接客等に至るまで総てを学ばれていかれた店が数多あることは八戸ジモティの食通の方々の間では実に有名な話ということを複数の友人より異口同音なれど耳に胼胝(タコ)ができる程、何度となく聞かされております。それらの店々も現在では八戸では結構な人気を博す店となっているようですが人真似(ヒトマネ)とパクリではオリジナルを超えることは先ず出来ないのではないでしょうか?話は横道に逸れてしまいましたが今回は八戸ジモティの友人との新年会を兼ねて寄せていただきました。今回供された『厳選素材(ゲンセンソザイ)』は小川原湖産の『公魚(ワカサギ)』の稚魚に八戸産の『鮑(アワビ)』、下関産の天然『とら河豚(フグ)』、三沢産の『北寄貝(ホッキガイ)』に青森大間産の天然『本鮪(ホンマグロ)』、青森県産黒毛和牛『倉石牛(クライシギュウ)』、京丹後産の『海老芋(エビイモ)』、秋田三関産『根付きの芹(セリ)』、八戸産『幸神目抜(コウジンメヌケ)』に『海鼠(ナマコ)』に昆布森産『生海胆(ナマウニ)』を使い作られた唯一無二の創作料理に舌鼓を打たせていただいた口福な時間。どんなに賛美の言葉を並べたてようとどんなに蘊蓄の言葉を書き綴ろうともやはり目は口ほどに物を言います。画像をご覧いただき想像の翼を広げていただいた方が自分が受けた感動に近いものを感じられるのではないかと思われます。今回もいただいた料理は総べて素晴らしいものであったことは言うまでもありませんが中でも味蕾と記憶に強く残った料理は『幸神目抜(コウジンメヌケ)』と根付きの芹の鍋と青森県産黒毛和牛『倉石牛(クライシギュウ)』に『鮟鱇(アンコウ)の肝(キモ)』と『焼海胆(ヤキウニ)』のミルフィーユ仕立の炭火焼の美味しさに思わず悶絶し身体を仰け反らせた次第です。料理に合わせていただいた酒はTap Marchéのクラフトビールでの乾杯からレアな日本酒の『田酒 純米吟醸 百四拾』に『作田 純米吟醸 よっきりの会』、幸神目抜に秋田三関産の根付きの芹の鍋には秋田の門外不出の『不惜身命』とマニア垂涎ものの日本酒を合せて堪能させていただきました。
独創的で唯一無二の創作和食…『千陽』
5月のG.Wの連休期間は帰省せずに八戸の街でゆっくり過ごせていただきました。三日目の夜は完全紹介予約制、イチゲンサンオコトワリの『千陽』さんヘ。八戸の三十代〜四十代の和食店の料理人さんには未だに影響を与え続けられている『千陽』さん。店主の『原 泰典』さんは京都 祇園で誕生した日本で最初の板前割烹として創業以来 八十有余年の歴史を誇る名門『浜作』さんにて約八年の研鑽を積まれた後に故郷である八戸に和食店を開業された方であり素材の持味を最大限引き出し日本料理に軸足を置きつつも独創的で唯一無二の創作和食を愉しませてくれます。その魅力は味ばかりではなく器使いや器あしらい、そして大胆な盛付で目と舌を愉しませてくれます。いつもの二階席を使わせていただき八戸へと転勤となった気の置けない友人との再会の場所として今回は利用させていただきました。先ずはビールで乾杯。とメニューに目を向けますと生ビールのラインナップが全4種のクラフトビールにハイネケンの生ビールと大幅に増えているではありませんか。完全予約制の店で5種類もの樽詰めビールを扱い、それを回しきれていることにも驚かされますが一体、何を頼むのがベストなのか?としばし頭をひねり今回は柚子の香りに山椒のアロマが加味された和食に良く合うクラフトビールからスタート。つきだしには前述した通り多くの店に強い影響を与え良くあちこちの店でも同じような形で供される千陽さん流のオリジナルの『烏賊の塩辛』に旬の山菜の『薇(ゼンマイ)』と『九条ねぎ』を加えた小鉢から。造りは青森産の『幸神目抜(コウジンメヌケ)』に『生海胆(ナマウニ)』、焼物には旬の『筍(タケノコ)』と青森県産の『黒毛和牛(クロゲワギュウ)』の炭火焼に叩き牛蒡、煮物代わりに超特大サイズの八戸産の『シューリ貝』に『幸神目抜(コウジンメヌケ)』、油物には子持ちの『白ボタン海老』の二度揚げしたものに『鮟鱇(アンコウ)』の頬っぺたの唐揚げに『アンキモ』のソース、酢の物代わりに天然物の『海鞘(ホヤ)』をすりおろし胡瓜(キュウリ)が作家物の見応えのある大きな器に盛付けられるのが開店以来のスタイル。そして締めの食事は『鮑(アワビ)』と『海胆(ウニ)』とごはんを土鍋で軽く焼いた後に『幸神目抜(メヌケ)』と十二湖産の『大和蜆(ヤマトシジミ)』の出汁を加えた『海胆(ウニ)』と『鮑(アワビ)』の『いちご煮ぞうすい』を香の物の盛合せとともに味わい水菓子代わりに柏餅風の一品、中の餡が小豆を炊いたものではなく西京味噌ベースの餡でこれが絶品の味わい。画像は消失してしまいましたが薄茶にてひと通りです。料理に合わせて稀少な『裏 陸奥八仙』と『六根』をいただきました。素材の持ち味を最大限に引き出された滋味ある味わいの料理を今回も愉しませていただきましたが連休最終日であり時化で全く揃わなかった八戸でこれだけの御馳走を振舞っていただいたことに感謝です。
素材本来の持ち味を最大限に活かす…『千陽本店』
今年 最も足を運んだ街である八戸の市街地に店を構えられる完全予約制イチゲンさんオコトワリの『千陽(せんよう)』さんに約四ヶ月振りの再訪。毎年恒例の『千陽』さんでの年末の宴。生ビールで乾杯後に前菜で供された超特大サイズの子持ちの『白ボタン海老』の素揚げに海老芋のチップスに一同驚愕の声が上がり宴の開始。続いて供された向付には幻の魚とも呼称される天然ものの『王鰈(マツカワガレイ)』に程良い脂の旨味が味わえる『ヨコワ』の腹身、氷水で締め花を咲かせた『生たらばがに』の造りに鬼柚子の中に収められた今が旬の『くもこ(真鱈の白子)』の豪華な魚介類に舌鼓を打ち焼物には絶品な火入れで仕上げられた青森県が誇るブランド黒毛和牛種の『十和田湖和牛』の炭火焼をたっぷりの辛味大根とともに味わい鍋物には8㌕超の『幸神目抜け(コウジンメヌケ)』の出汁で『生たらばがに』と秋田 三関の根付きの芹とメヌケの身を自家製の柑橘ポン酢とともに味わう一度で二度美味しい鍋。締めの食事には甲羅に『H』の紋様があることから個人的に『エルメスガニ』と読んでいる『ひらがに』の土鍋ごはん。カニみそと丁寧に剥かれた蟹の身を大胆に混ぜ和えていただく豪快な『蟹めし』をいただき汁物代わりに供された『焼たらば』のエキスたっぷりの温製の稲庭饂飩、水菓子にはイチゴと稀少な妙丹柿、料理に合わせて戴いた酒は薄濁りでシュワシュワ感が心地良い『ゆきの美人』に『益荒男』の山廃純米吟醸酒に名工杜氏の『農口尚彦』氏が最後に醸した五年古酒の益荒男の山廃純米酒の『極』を差しつ差されつの四時間半超の年末恒例の楽しき宴の時間。京都の『浜作』さんで腕を磨かれたイケメン店主『原 泰典』氏の供される料理は器づかいで見せ場を作り彩りや香りで華やかな味わいを愉しませる等、味の抑揚と緩急をつけられた料理。素材に手を掛け過ぎることなく素材本来の持ち味を最大限に活かす『引き算の料理』を満喫、堪能させていただきました。
完全紹介・予約制の大人の隠れ家…『千陽本店』
完全紹介制でイチゲンサマ御断りの八戸が誇る郷土料理の店『千陽本店』さんへ久々に寄せていただきました。今回、公開させていただいた料理画像は一部を抜粋したものですが山菜名人が採って来られたという天然物のコゴミ、シドケ、たらの芽、ワラビ、アイコ等の山菜に『倉石牛』や『筍』等の山の幸と『幸神メヌケ』にフジツボ、超特大サイズの『ボタン海老』に『槍烏賊』に明礬を使わぬ塩水漬の『海胆』。那智勝浦産の『本鮪』のハラカミに『八角』に『海鞘』の造りに『ノドグロ』を贅沢にも軽く焼霜にしたものを煮浸しで山菜とともに味わう海の幸を地酒『陸奥八仙』の稀少な『裏八仙』の純米大吟醸酒の口開けを皮切りに地酒の『桃川』の玉松蔵No.960に福島の『会津中将』、『飛露喜』等の酒とともに種々愉しませていただきました。余談とはなりますが八戸市の観光部からの要請で長い間、日中に営業されていた八戸市水産科学館 『マリエント』へ出店されていた店舗につきましては遠方から楽しみに定期的に足を延ばされていたツーリスト客や地元の常連さんに惜しまれつつ諸事情により十年間の契約期間を二年ほど残し今年の三月三十一日を持って閉店されました。今後は本店だけでの営業となり以前にも増してクオリティの高い料理を戴くことが出来ることは嬉しいことですが蕪島神社や恵比須浜漁港を望むあのマリエント店の夕日が沈む前の美しい光景を二度と見ることができぬのは残念でなりません。
八戸の『和食界』の至宝。 … 『千陽本店』。
八戸には大好きな店が余りにも多く有り過ぎて二泊三日や三泊四日程度の小旅ではなかなか回ることが出来ぬのが実情です。お気に入りの店への再訪を優先させてしまいますと新規開拓はなかなか出来ないという表裏一体の時間的制約にいつも頭を悩ませる有様。そんな中『和食』という括りの中では最も大好きな店であり外すことの出来ぬ店が當店『千陽』さんです。伺う度に何かしらの感動を必ず与えてくれる期待を決して裏切らぬ佳店です。料理の基本は日本最古の『カウンター割烹』の店と称される京の都の『浜作』さん仕込みの確かな目利きと技術の礎の上に店主である『原』さんのひとつの形に捕らわれぬ感性が加味されて作り供される料理の数々。器あしらいは勿論のこと器の使い方や盛込みもも美しく目と舌を毎回愉しませてくれます。インターネットの普及により人気店で供される料理画像は実際、店に足を運ばなくても誰しもが見れる時代、八戸の同業の店で供された料理を見てアレ?ということになることもしばしば。しかし、そんなことなどケセラセラと全く気にも留めず常に一歩先を進むのが『千陽』の『原』さんの度量の広いところ。『ハートランド』の生ビールも八戸では『千陽』さんが先駆けでしたが他店でも相次いで供するようになってからは違うビールに切り替える等、兎にも角にも八戸の同業者さんは右向け右となる存在(苦笑) 久しぶりのレビューの更新ではありますが個々の料理の説明は敢えて割愛させていただきますが『画像は口ほどに物を言う』。追加アップさせていただいた料理画像をご覧戴ければ一目瞭然、御理解戴けることかと思います。全国各地から旬の食材をいち早く仕入れ供されるのも仕入先とのパイプの太さを裏付けています。例えば一尾ウン萬円の値が付く築地市場でも引手数多の『幸神目抜け』や今や玉不足で高値安定のブランド牛の『倉石牛』は常に供される昼獲れの『烏賊』とともに『千陽』さんのテッパンの食材であり、これに季節の厳選素材が加えられ供されます。或る時には超特大サイズの『活あわび』であったり、また或る時には900㌘超の活の『毛蟹』であったり八戸前置の定置網に入り下関の南風泊のセリ場に送られても高値で売買される特大サイズの天然物の『とら河豚』であったりと。新年早々に供された初物の国産の『筍』や『稚鮎』等、一般的なハシリの時期の前のハシリの素材が何気に供されることにも驚かされます。また、同じ素材を使いつつも都度、味付に微妙な変化をつけ供されるので同じ料理に見えても味は前回と全くかぶらず。そんなことから口飽するなどということはなく寧ろ食べ手側がその引き出しの多さに常々感心させられてしまいます。〆の食事も當店での楽しみのひとつであり花見時期の卵を抱いた『トゲクリ蟹』を使った絶品の『栗蟹のぴらふ』であったり『海胆』と『鮑』を贅沢に使った『鮑と海胆のぱえりあ』であったり『焼うに』で作ったおにぎりの上に更に『生海胆』を載せパリッパリの上質な『浅草のり』で包みいただく『うにぎり』だったりと常に驚きと感動を与えてくれます。八戸には本当に好きな店が沢山有過ぎて正直困ってしまいます。いっそのこと2~3年の間、試しに八戸に住んで見ようかと真面目に考える今日この頃。海の幸、山の幸に恵まれた八戸、此処を永住の地とするのも案外悪くはないかもしれません。
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2012/01のレビュー
今回の八戸遠征の最大の目的は『みなと食堂』さんの元祖漁師めし『ひらめの漬丼』と『いちご煮』ではなく八戸の地にありながら完全予約制『イチゲンサマオコトワリ』を頑なに貫かれている『千陽本店』さんへ伺うことにありました。『千陽』さんというと鮫町にあるマリエントの四階にある太平洋を臨む『千陽』さんを思い浮かべられる方が多いと思われますが両店ともに腕を揮われているのは店主である『原 泰典』氏であり客席全般を見て居られるのが店主の実母である『原 佑子』さんです。マリエントの『千陽』さんは11:30~15:00迄の営業でどなたでも手軽に利用できるカジュアル店舗ですが此方の『本店』さんは18:30~スタートの『完全予約制』の料理店です。元々の『本店』は現在、『焚久味』さんという店が営業されている場所にあった訳ですから新たにという表現より再びという表現の方が適切でしょうか。寄せていただいたのは京都の寝城から盛岡へと移動した一月中旬の土曜日のこと。久しぶりに味わう原さんの創られる料理を楽しみにして寄せて戴いた次第です。今回は二階に或る知る人ぞ知る『プライベートルーム』での利用、先ずはハートランドの生ビールで喉を潤し料理は、その日の昼獲りされた『活いか』を使った名物料理の『千陽流いか腑腸和え』から。平たく言えば『いかの塩辛』風の料理ですがその辺りの居酒屋で供されるものとはモノが違います。最も活かった食感を愉しむことが出来る耳の部分と弾力のある身の部分は糸造りにされ中央部に鎮座、その周りを細かく刻まれて腑腸を和えられた下足が囲んでいます。これを混ぜ合えて戴くのですが濃厚な腑腸の味を纏った『耳』のパリパリ感と身の部分のモッチリ感、細かく刻まれた下足のプチプチとした食感がアクセントとなり単なる塩辛とは一線を画す立派な一品料理に昇華させられているのです。烏賊の箸置きも確信犯的に使われている辺りも流石です(笑)二品目は氷を敷き詰めた器に、ひと足早い春の息吹を感じる『筍の造り』に粟麩とマイクロトマト、筍と言えば四月頃が本格的な収穫時期となる食べ物ですが南国 鹿児島産の宮内庁御用達の業者より直接仕入れられたという『筍』を一月中旬に八戸で味わうことが出来る幸せ。筍は小ぶりで灰汁がなく造りとして戴くには最適なもの。自然の甘みが口中に広がり早春の香りが鼻腔から抜けるこの感覚は正に春の訪れを感じさせてくれる一品であり思わず頬が緩みます。湯剥きにされたマイクロトマトは酸味と甘味のバランスが秀逸。もっちりとした食感が味わえる『粟麩』には勿論、おろしたての『本山葵』。三品目の料理は『造りの盛合せ』。造りと言えば東北の地に店を構えながらも紅白の色採りで鮪や『鯛』を兎角、使いたがる料理店もありますが残念ながら東北では本当美味しい『鯛』を味わうことが出来ません。山形や秋田でも確かに鯛は上がりますが能登沖以北の鯛は猫も跨ぐと言われますし稀に三陸沖でも水揚げされる鯛に至っては更に大味であり天然モノとは言っても残念ながら『明石の鯛』のような旨味のあるソレとは全くの別物。京都の老舗割烹で修業をされてこられた店主は本当に美味しい鯛の味を知っているので紅白の色採りを『鱒の介』と天然ものの『とら河豚』で現しての登場です。『鱒の介』とは『キングサーモン』のこと。適度に脂ののった身は口の中でとろけます。そして『とら河豚』は対極の歯応えを楽しめるようにと『河豚ブツ』に近い厚切りというように食感の強弱まで全て計算されている辺りが流石の一言。四品目には『伊賀牛の網焼』と『海老芋の田楽仕立』の『焼物』。『伊賀牛の網焼』は表面を岩塩とブラックペッパーを効かせパリッとした食感で中は綺麗なピンク色、肉は店主の拘りで若い雌牛が使われています。雌牛の脂は雄牛や去勢された牛の脂に比べ融点が低いということは賢者の方であればお判り戴けると思います。肉の美味しさは本来の味を愉しむのならば赤身の部位が良いのでしょうが一般的には溶けた脂が肉のエキスと舌の上で一体化することで美味しいと感じる筈、脂は口内の温度で溶け出し口福な気分にしてくれる予想通りの美味しい肉でした。一方の『海老芋』は舌にねっとりと絡みつく美味しさで田楽みその中には隠し味にバルサミコ酢が使われているように感じました。続いて供された料理は『椀物』代わりの『鍋』。鍋の種ものは造りでも味わった『鱒の介』に菊菜、湯葉に焼き豆腐。昆布出汁が張られた鍋の中には予め若芽が入れられており、こんな感じで召し上がってくたさいナ。と女将さんからレクチャーを受けて味わうと造りで味わった『鱒の介』とはひと味もふた味も違う美味過ぎる味わいを楽しむことが出来ましたが鍋に『鱒の介』を使うとは何とも贅沢なかぎり。そして〆の『食事』は熱せられた南部鉄器の中には鮑の肝を和えられた『肝バターライス』。その上に活の『鮑』と『海胆』と刻んだ青菜。これを女将さんが杓文字で一気に混ぜあえて仕上げ供してくれました。女将さんにこの料理は何というの?と問いますと何かいい名前をつけてくださいナということで『いちご煮ぱえりあ』と勝手に命名させて戴きました(笑)『鮑』と『海胆』と肝が混ぜられたバターライスの組合せ、想像しただけでも涎垂ものです。いゃぁ~本当に美味しい一品でした。『香の物』は酒粕に漬け込まれた胡瓜の古漬けと茗荷、白菜の浅漬けに柚子香る大根とどれもが『いちご煮ぱえりあ』の味を引き立ててくれる名脇役。食後の水菓子代わりの果物、一見ただの林檎とミニトマトと思われる方も居られるでしょうが林檎は皇室献上林檎の『金星』でありミニトマトは『ピッコロカナリア』です。『金星』はゴールデンデリシャスと国光の掛け合わせで甘味が強く薫り高き林檎であり『ピッコロカナリア』はオレンヂ色をしたミニトマトであり、これもほんのりとした甘味が楽しめるトマト。素材に拘られている店主ならのセレクトです。素材に拘られ器にも拘られる、部屋の設えも拘られ用意された日本酒も限定酒やレアものだけという物凄い拘りと今回も至れり尽くせりの最高のおもてなしに感無量。京都の老舗『浜作』さんで磨かれた確かな腕で目と舌と心を存分に愉しませてくれる『千陽本店』さん。みちのく八戸で雅やかなかほりを満喫できる素晴らしき料理店です。
Restaurant name |
掲載保留Senyou
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Categories | Japanese Cuisine、Seafood |
Address |
青森県八戸市大字堤町8 |
Transportation |
765 meters from Hon Hachinohe. |
Opening hours |
Business hours and holidays are subject to change, so please check with the restaurant before visiting. |
Budget |
¥15,000~¥19,999 |
Budget(Aggregate of reviews) |
¥15,000~¥19,999
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Method of payment |
Credit Cards Accepted (JCB、AMEX、VISA、Diners) Electronic money Not Accepted QR code payment Not Accepted |
Number of seats |
10 Seats |
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Private dining rooms |
OK For 2 people、For 4 people、For 6 people、For 8 people |
Private use |
OK |
Non-smoking/smoking |
Smoking establishment Please check with the restaurant before visiting as the law regarding passive smoking countermeasures (revised Health Promotion Law) has been in effect since April 1, 2020 and may differ from the latest information. |
Parking lot |
OK |
Space/facilities |
Comfortable space,Counter,Tatami seats,Horigotatsu seats |
Drink |
Japanese sake (Nihonshu),Japanese spirits (Shochu),Wine,Particular about Japanese sake (Nihonshu),Particular about Japanese spirits (Shochu) |
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Food |
Particular about fish |
Occasion |
Business |With friends/colleagues This occasion is recommended by many people. |
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Location |
Secluded restaurant,House restaurant |
Website |
On Friday night, I left Morioka and headed to Hachinohe. I met up with a friend at Hachinohe Station and checked into one of my regular hotels in the city center, Hotel [a:2007806]. We then headed back to Ajikokyo [a:2005810,Chiharu], a restaurant that has established a solid reputation in Japanese Cuisine world in Hachinohe and has had a major influence on many Japanese-style meal chefs. The owner, Hara Yasunori trained at Hamasaku Honten in Gion, Kyoto, a restaurant known as the pioneer of counter-style kappo cuisine in Japan, and his unique culinary style captivates the senses of the eyes and the taste buds. First, we toast with a chilled Brooklyn Lager to quench our thirst. The meal begins with a vinegared dish of Hachinohe-produced spear squid, lightly simmered with a hidden Vinegared dish, wakame seaweed, and snow-green onions, which stimulate the stomach wall and appetite center. The food that was served next was The course includes deep-fried wild bonito (bonito flakes) - a dish rarely seen in the Tohoku region - and deep-fried bamboo shoots, butterbur shoots, and taranome buds, all seasoned with a light touch of seaweed salt. The appetizer includes Hokkaido sea urchin, fatty tuna from Oma, Aomori, grilled frosted Kichiji from Hachinohe, also known as the red diamond of the Pacific Ocean, live button shrimp from Fukaura, Aomori, and sashimi from the neighboring town of Hachinohe. After enjoying a sumptuous assortment of surf clams from Misawa, Aomori, we had a shell platter of hairy crab from Hachinohe, which has sweet meat and exquisite crab miso, and nigiri of early-harvested bamboo shoots and cherry salmon from Kagoshima. After that, we enjoyed the rump meat of Towada Lake beef, a brand of black-haired Japanese beef from Aomori Prefecture, which we enjoyed with Asakura powdered Japanese pepper from [a:27086009,Yamatsu Tsujita], parsley, and angelica tree. [a:2005810,Chiharu] The squid intestine salad from "Fuwataae" has been imitated by many restaurants in Hachinohe, and the fact that most restaurants also follow suit in serving "Nigirizushi" at the end of each course shows just how influential the dish has been. For the final meal, we had warm noodles made from Inaniwa somen, a purveyor to the Imperial Household Agency, made with early-harvested bamboo shoots, mekabu turnip, and Hokkaido-grown "Bafun sea urchin," along with some pickles to cleanse the palate, and finished off with Hachinohe-grown "strawberries" and homemade yokan. The sake that was paired with the meal was from Jinzo, Kyoto. Starting with unfiltered Junmai Daiginjo sake, followed by Hachinohe's Mutsu Otokoyama Ura Otokoyama Chokarashi Junmai Unfiltered Unpasteurized Sake, Mutsu Hassen Ura Hassen Junmai Daiginjo Hanaomoi Unfiltered Unpasteurized Sake, Saga's Koei Kiku Harujion Unfiltered Unpasteurized Sake, and Kyoto's Jukoku Iwai Junmai Ginjo, we enjoyed a refined atmosphere as we began with Kyoto sake paired with the food.